問題のシーン
イーノ「Ζガンダム発進できます!」
トーレス「えぇ、もう修理できたのか!?」
イーノ「応急処置ですがなんとかいけます。」
ブライト「よし、頼むぞイーノ、無理はするな。」
イーノ 「了解。」
トーレス「あっ、艦長、あれ!!」
ブライト「あっ、なんだあれは!?」
概要
機動戦士ガンダムΖΖ 第12話「リィナが消えた」に登場。
ハンマ・ハンマとの戦いで頭部を破壊されたΖガンダムを、ジュドー・アーシタ達が拾ってきたザクⅡから頭を流用してイーノ・アッバーブが応急で修理した機体。
そしてイーノがそのまま搭乗し出撃、戦闘に参加している。
この際、誤射されるかもしれないという周りの危惧に対し、イーノは「体はΖガンダムだから大丈夫」「エンドラの機体にザクはいません」と返事していた。艦長のブライトとトーレスは念を入れて「ザク顔のΖ」が出撃したので同士討ちせぬよう「人相で敵と思うな!」とジュドーに通信を入れるがミノフスキー粒子が濃かったのかコア・ファイターのジュドーにはちゃんと受信できていなかった。
その為ジュドーからは案の定危惧通りにザクと誤認されて誤射されそうになるが「胴体がΖ」であることをジュドーに確認させ難を逃れている。またグレミー・トトからはその外見から「中途半端な機体」「いい加減なモビルスーツ」呼ばわりされている。
しかし、ΖΖガンダムへの合体までの時間稼ぎの役割は十分に果たした。
どちらかといえばお笑い系MSと言って良いが、この回のストーリーは主人公ジュドーの妹であるリィナ・アーシタが敵軍に連れ去られるヘビーな終わり方をしたので、見た目のインパクトほど話の展開に関わったという印象もなかった。(せいぜいΖΖ合体の援護程度)
こうした事態に備えて事前に識別信号等々を設定していれば同士討ちの可能性を無くせていたのかもしれない。
宇宙世紀の別作品ではある連邦パイロットがジオン軍MSを強奪して連邦の戦艦へ生還した際に、ラジオでジャズを聴いていた為に警戒中の味方の迎撃を受けずに済んだ事例がある。尤も、彼は後に別のジオン軍MSを駆る事になるが・・・。
性能
基本的な性能は通常のΖガンダムと変わりは無いが、メインカメラがザクⅡのもので全天周モニターが使えない(恐らくハイザックの頭であればその辺りの整合性も取れたと考えられる)ばかりか、正面のフレームが視界の妨げになり、さらには変形が不可能(形状から推測)となるなど応急処置もいいところであった。
体はΖなので、武装は頭部バルカンを除くΖガンダムの基本武装が問題なく使える(ただ、一部ゲーム作品ではハイパーメガランチャーが使用出来ない)。
尚、Ζガンダムにザクの頭部が装着できた理由についてはΖの開発元であるアナハイム社のMS開発母体がザクを作ったジオニック社であった(ザクⅡを開発したジオニック社は一年戦争後アナハイムに吸収合併された)ため、機体部品がユニバーサル規格にマッチングできたからではないかと言う。アナハイムが死の商人であることを再認識させられる説である。
MSでの戦闘経験の無い(コアファイター等ではある)イーノが操縦したこともあって、大した戦果も(損傷も)ないまま、数話後には頭部も修理され元通りになった。
名称について
基本的にはΖザクと呼ばれてはいるが、メディアミックス作品によっては「Ζガンダム[ザク頭]」(バトオペ2)や「ザク頭Zガンダム」(EXVSシリーズ、ジオラマフロント)と呼ばれる事もある。
このような違いは、バーナード・ワイズマンやジャン・リュック・デュバルといった参戦しているジオンパイロットが、この機体をザクと認識していないからと思われる(あるいは何らかの事情で「Zザク」という名称が使えなかった可能性もある)。
立体物
一発ネタな機体ではあるが、プラモ初心者でも簡単に再現可能なお手軽さでコアな人気がある。
HGUC GUNPLA EVOLUTION PROJECT Zガンダムでは、同スケールのザクⅡを使用すれば、改造なしでこの形態を再現でき、あろうことか説明書にも記載し、推奨すらしてる節がある。
また、SDガンダムの新しいジャンルのガンプラSDCSではザクⅡとZガンダムが発売されており、当然このZザクが再現可能で、こちらは箱絵の方であるがやはり記載されてすらいる。
ゲーム作品での扱い
Gジェネ
最初期から登場している。ZガンダムとザクⅡの設計で入手可能。
クライマックスU.C.
エクストラステージ、ザクの惑星にてステージボスにザクとして登場する。
カミーユやジュドーなど一部のパイロットとの特別な掛け合いがある。
また自機としても使用可能で、カミーユが乗ると「ちょっと、ザクの頭って…俺の注文と違うじゃないか!!」という台詞が出る。
性能自体は変形がオミットされている以外は同等である。
アクティブスキルはランダムに発動する「???」。
EXVS
当初(フルブースト)はZZのアシスト機として登場。ビームライフルを3連射し、ZZの中~遠距離でのプレッシャー強化に一役買ってくれる。
その後、PS3のDLCとしてまさかの参戦。マキシブースト(ON)にも続投(AC版では「エクストラ機体」と呼ばれる有料会員のみ使用可能だった。PS4版MBONでは最初から使用可能)。それどころか、エンブレムとしてザクの頭のアップまでも出る始末。どちらもコストは最低数値(1000→1500)で、性能は相応に弱められているものの武装は本家Zとさして変わらず、変形不可になったり、ビームコンフューズが百式呼出になったり、ビームライフルの弾数が半分になった程度(ONでは弾数が本家Zと同じく6に)。覚醒技はビームサーベル振り下ろし(イーノ曰く「ジャンク屋殺法」)で、カミーユ機と比べてビームサーベルが短くなっている。
スーパーガンダムロワイヤル
司令100個達成☆4機体として初登場。機体強化のLSは存在しない。その後あろう事に3周年記念ガシャにて新たにLS機能を追加して新録。何故お前なんだ。
ガンダムトライエイジ
大会参加者限定のプロモーションカードとして登場した後、「OPERATION ACE 01」で筐体収録された。
専用機パイロットとしてイーノ・アッバーブも登場。こちらはプロモカードのみ。
機動戦士ガンダムバトルオペレーション2
2022/10/27に配布機体としてΖガンダム[ザク頭]名義で実装。550コストの汎用機。Ζガンダムは600コストなので1ランク下となっている。
武装はΖガンダム用ビームライフル、Ζガンダム用ビームサーベル、腕部グレネードランチャー、ロングビームサーベル。
頭部がザクになっただけなのでスペックはそこまで低下しておらず、600コストのLv2機体は若干足回りが悪い代わりにHPが高くなっている。ただし当然頭部バルカンは無く、変形も不可。
大きく異なる要素はロングビームサーベルの下格闘モーションで、Ζガンダムの同装備は突き→薙ぎ払いなのに対し、こちらは薙ぎ払い→突きとなっている。この薙ぎ払いの発生が非常に早く横の範囲が広い上、高速移動中に即よろけを無効化するマニューバアーマーを有する為、下格闘ぶっぱによるダウン取り能力が非常に高い。ちなみにこのモーションはその後ギャプランTR-5やΖガンダム3号機に引き継がれ、これらの機体の強さを支えている。
Ζガンダムに劣る部分もあるもののΖガンダムより扱いやすいと評される事もあり、配布機体でありながら強力な格闘汎用として評価が高い機体である。
関連動画
※解説は0:41頃から
余談
漫画『機動戦士Ζガンダム外伝 審判のメイス』には、宇宙海賊が扮する「パチモンガンダムチーム」の1機として、ザクⅡの頭をΖガンダムのもの(ハリボテ)に挿げ替えた、「Ζザクの逆バージョン(Ζガンダム頭ザク)」といえる機体が登場している。登場した時系列は『ΖΖ』の後である事もあり、因果を感じる改造機である。
関連タグ
ドレッドノートガンダム - NJC搭載の頭部を奪われたため、一時期ゲイツの頭を代わりに取り付けて運用された。こちらは同じザフト製でベース機でもあるためか違和感は少なめ。
フリーダムガンダム - レイダーガンダムのミョルニルで頭部が破壊され、ロウ・ギュールにジンの頭部を取り付けられそうになったことがある。
パーフェクトガンダム(サンダーボルト) - サイコ・ザクの装甲をガンダムのものに換装。ベース機体的に見れば逆パターンとなる。
キャノンザク:鹵獲したさい頭部をなくしたザクⅡにガンキャノンの頭部とジェネレーターを載せた応急修理の機体。やっぱり一発ネタ機。
リーンホースJr:後世の作品で、リーンホースとガウンランドとスクィードという所属の違う戦艦の部品をくっつけてできた魔改造MS母艦。こちらはリガ・ミリティアの新しい旗艦としてザンスカール戦役途中から終戦間際まで稼働しており、そのスマートなシルエットと劇中での活躍からファンの人気も高いし、ゲームでもなかなか高性能に設定されやすい。