概要
機動戦士ガンダムTHEORIGINの第七巻に登場。
「ザクⅡの体にガンキャノンの頭とジェネレーターを載せた機体」である。
ランバ・ラル隊との死闘を多大な犠牲を払いながら乗り切りなんとかリマ基地にたどり着いたホワイトベース隊だったが、激戦に次ぐ激戦でMSは消耗しており、手持ちで残っていたのは割と損傷が浅かったガンダムとガンタンクが一機、そして直前の戦いで大破したガンキャノン二機の無事な部分をニコイチして何とか稼働にこぎつけた一機だけであった。
これでは戦力が心もとないため、急遽頭だけが壊され状態で鹵獲したコズン機に残ったガンキャノンの頭とジェネレーター(ザクⅡには外付けジェネレーター無しででビーム兵器を使用できる出力はない)をくっつけた末に生まれたのがキャノンザクである。
再生したガンキャノンにはジョブ・ジョンが乗り、唯一無事だったガンタンクはラル隊のゲリラ戦の際に重傷を負ったリュウ・ホセイにかわって乗機を失ったダニエル・シェーンベルグがドライバーを担当(砲撃手のハヤト・コバヤシは続投)。そのためパイロットは同じくガンキャノンを失ったカイ・シデンとなった。
性能
ボディーはほとんどジオン公国カラーのザクだが(そのため頭を破壊されたら連邦の機体には見えない)、ガンキャノンのビームライフルが使用可能。肩のキャノン砲はなくヒートホークやザクマシンガンなどは使えない(鹵獲した武器なので整備の問題上扱えなかったのであろう)。実質的にビーム砲だけは使えるが近接能力は低いザクである。
活躍・・・?
リマ基地では整備途上で慣熟運転ができず、その次の逗留地のクスコは中立地帯で戦闘が御法度だったため、戦闘描写があったのは当初の目的地であるジャブローに向けての最後のフライトの際にラルの敵討ちのためにギャロップで奔走するクラウレ・ハモンがタチの助力を得てホワイトベースを補足し奇襲をかけてきた時。
搭乗したカイは出撃がてらにマゼラアタックをビームで撃破し気勢をあげるも、その直後に林に身をひそめていたタチの旧ザクの接近を許しヒートホークで乗機の頭を断ち割られる。その後ガンキャノンとガンタンクが救援に向かいその旧ザクは撃破されたため何とか生き延び、その後エンジンを損傷し谷間で動けないホワイトベースめがけて爆薬満載で特攻を仕掛けてきたギャロップを押しとどめる作業に参加。その際アムロの駆るガンダムがハモンのマゼラトップに背後を取られ撃破されそうになるも、けがを押してコアファイターで無断出撃していたリュウの自己犠牲でハモン機は撃破され、その後合わせて四機で力を合わせてギャロップを谷底に落としたことで壊滅は回避された。
幸いこの戦闘では相手側にザクⅡはおらず、懸念されていた同士討ちは回避された。
が、ホワイトベースにはすでにストックは残っておらず、その夜の黒い三連星による攻撃を残るガンキャノンとガンタンクを失いながらもマチルダの自己犠牲で何とかしのいだ後はジャブローに到着。
ジャブローは本拠地ということもあり予備選力が充実しておりジムやコア・ブースターやガンキャノンやガンタンクが補充されたため、出番はそれっきりであった。