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フリーナの編集履歴

2024-05-16 19:56:16 バージョン

フリーナ

ふりーな

オープンワールドRPG「原神」の登場キャラクター。水の国に君臨する見栄っ張りな神。

概要

名前フリーナ・ドゥ・フォンテーヌ(英:Furina/中:芙宁娜)
レアリティ☆5
所属フォンテーヌ / フォンテーヌ廷
種族魔神 / 魔神名:フォカロルス
使用武器片手剣
神の心(元素・アルケー属性)水/プネウマ・ウーシア
誕生日10月13日
命ノ星座頌歌者座
オリジナル料理プル・ラ・ジャスティス(フォカロルスのために)
CV水瀬いのり

一つの嘘を繕うために、また一つ嘘が生まれる。尽きることのない嘘の果てに、人々は「正義」を見たの。何もかもが茶番だって、無知な者は嘲笑うけど…振り返ってみれば、一番初めに自分を騙したのはまさに自分だったってことに気づくのよ。

── 魔女「N」がとある者の夢に残した無秩序な富言より


人物

"僕"の一人称や尊大で芝居がかった態度など、中性的な容姿・言動が目立つ美少女。

隠す気など無い正体は、正義の国フォンテーヌに君臨する水神フォカロルスその人。


現在の先進的な機械文明を拓き、フォンテーヌの裁判で使用される『諭示裁定カーディナル』を造り、断罪を歌劇とする在り方を築きあげた。…と語られる存在で、それが成熟した現在では「我儘なお坊ちゃん(女だが)」的な気構えで「歌劇」と化した審判を楽しんでいる。


芝居めいた口調と傲岸不遜を絵に描いたような上から目線ぷりだが、審判がこちら側に有利に傾くと内心大喜びしたりと、神故の絶対の自信を持つというよりかなり子供っぽい性格。甘いものにも目がなく、大のスイーツ好き。

自己顕示欲も強く、旅人がエピクレシス歌劇場を訪れた時は考案した「カッコイイポーズ」で待ち構えていた。なお気づかれないと落ち込むらしい。


更にこの態度もどちらかと言えば虚勢であり、実際にはメンツや立場を気にする見栄っ張りな性格。内心は態度ほどの余裕に満ちている訳でもなく、尋問を前にして緊張で夜眠れなくなったり、審判で負けた後に行われた別の審判では思わず慎重になるなど小心者な面を持つ。

また予想外の事態に弱く、矛盾を指摘されたり“諭示裁定カーディナル”が審判の結論と違う判決を出したりすると、狼狽し、対処もせずに逃げ出してしまうことがある。


おまけに調子に乗りやすい悪癖があるにもかかわらず臆病であり、フリーナが挑発した旅人がそれに臆せず剣を向けた途端に(水神の権威で怯むと思い込んでいたのか)思わず慌て出したことから、荒事にはあまり長けてはいない模様。


総じて国家元首にしては幼さや小物臭さが目立つが、フォンテーヌの民からは人気がある。

ただ慕われているというより、陰ながら「マスコット」呼ばわりされるなど、敬意というよりまるでアイドルスターのような愛嬌で衆目を集めている節があるが、当人はどのような形であれ自分に信仰が集まるならば良いのかそのような人気に満足はしており、怒る事はないらしい。

実際彼女に会おうとする民は多く、そのせいでスケジュールはぎっしりと詰まっており、身近な神であるにもかかわらず旅人が話を聞きに行けない理由となっている。


一方で問題視する人物がいないわけではなく、実質的な側近の最高審判官ヌヴィレットからは内心では敬われているとは言い難く、度々呆れられている。だが彼はフリーナの性格を概ね把握しているため、彼女の口から出る虚勢を理解しているとも言える。


ただし楽しんではいても審判を軽視しているわけではなく、無実の人間に濡れ衣を着せそうになった時は恥じたり、矛盾を指摘され考えが論破されると謝りはしないものの、不承不承ながらも負けを認めるなど、審判を公正に進めようという意志はある。


旅人の存在はスメールにいた頃からマークし調べていたらしく、派遣した密偵からフォンテーヌを訪れると情報を得て待ち構え、全てお見通しだと神らしく底知れない…よう周りに見せていた。


能力と戦術

Ver4.2前半の期間限定祈願(ピックアップガチャ)「衆の水の頌歌」で実装(限定★5キャラは対象限定祈願の期間中のみ入手可能)。


チームメンバーのHPの増減をトリガーに強力な補助効果を与えるバッファーを主として、ヒーラーおよびサブアタッカーとしての役割もこなす。

重撃によるフォームチェンジで切り替え可能な二つの性能を持つという唯一無二の特徴により、状況に応じて自在に戦場という名の舞台をコントロール可能。


アルケー、水中、HP増減と、長所の尽くがフォンテーヌの特色と結びついており、同国で活動する場合、必ず最適解の1人となり得るキャラと言えよう。


一方、それら性能を引き出し切る条件や付帯するデメリットはやや複雑で、雑に使うとチーム全体の攻撃力も耐久力も大きく下げてしまう。

逆にそれらを理解しチーム編成やスキル回しを適切に組めれば、誰と組んでも何らかの効果を驚くべき効力で発揮するという、プレイヤーの理解が強さに直結する中級者以上向けのマルチロールサポーターである。


天賦

  • 通常攻撃「ソリストの誘い」

水神フリーナ

最大4段。通常攻撃命中時、アルケー属性の宿った水元素ダメージの追撃を発生させる(クールタイム6秒)。


重撃ではオーラを放ちながら自身のアルケー属性を変化させる。上記追撃もアルケー属性に応じて、霊息の棘(プネウマ)か迸発の刃(ウーシア)に変化する。

今どちらの属性になっているかは服の色や髪型で判別可能。プネウマ時は白と青を基調とした服で髪はロング、ウーシア時は黒と青を基調とした服で髪はボブカット風。


どれも威力は雀の涙で到底メインには使えないが、発動も切り替えも手軽であるため、アルケーギミックへの対応力は間違いなく最優。

なお重撃は物理攻撃扱いのため、ベネットや重雲による元素付与は有効(エフェクトの色も変わる)。


  • 元素スキル「サロン・ソリティア」

💙🐙🦀🦄

原海アベラント亜種に酷似した「ゲスト」を召喚し力を借りるが、アルケー属性によって効果が異なる。前述の重撃によるアルケーの切り替えが行われたときは、召喚されているゲストも変化する。ゲストの攻撃ダメージや回復量は、いずれもフリーナの最大HPを元に算出する。


また、キャラ突破段階4(Lv60~70)で天賦「聴き手なき独白」が開放されると、自身の最大HP1000ごとに「サロンメンバー」の与えるダメージに+0.7%、「衆の水の歌い手」の回復間隔に-0.4%のボーナスを得る(いずれもHP40000分まで有効)。


持続時間30秒 / クールタイム20秒という超長時間かつ常時展開可能な持続力と、強めの癖を許容できれば強力で便利な性能が強み。


また、種類に関わらずゲストが召喚されている間、フリーナは水上歩行が可能になる。実質的に永久に移動できるので、現状では速さ、安定性ともにダントツでトップ。

なおマルチでフリーナが二人以上いる場合、後から発動させた方に「ゲスト」が召喚される為、水上移動している際に他のプレイヤーが召喚した場合沈んでしまうため注意。

(余談だがこのときの水面はフリーナにとっては地上の判定となる。高所から落下しても衝撃ダメージを受けてしまうので探索の際は注意。)


ウーシア状態

「お披露目だ!」

自身の周囲に泡で水元素範囲攻撃をしつつ、「サロンメンバー」を三体召喚。彼らは出場キャラに追従しながら自動的に近くの敵へ代わる代わる水弾を放ち、特にプレイヤーがターゲットを向けている相手を優先的に攻撃する。

この攻撃時にチームメンバーのHPが50%以上残っていると、HPを消費しながら威力をアップさせる(HPを消費したキャラ一人につき10%)。


サロンメンバーには、マンマルタコ姿の「ジェントルマン・アッシャー」、アワアワタツノコ姿の「シュヴァルマラン婦人」、重甲ヤドカニ姿の「クラバレッタさん」とそれぞれ名前がある。


それぞれ威力と攻撃頻度が異なっており、

・ジェントルマン・アッシャーがおよそ3秒で中威力

・シュヴァルマラン婦人がおよそ1.5秒で低威力

・クラバレッタさんがおよそ6秒で高威力

となっている。


威力の参照元が最大HPという積み増ししやすいステータスである上に自傷によるバフがかなり強力であり、置いておくだけで高火力の水ダメージを起こせるため、水元素版の八重神子の側面が強い。

ただし水撒き役としての性能はあまり高くなく、火蒸発、凍結、開花は可能だが向かない。そちらが目的なら珊瑚宮心海夜蘭行秋を使おう。

また、頻度の遅さを利用して、水側の蒸発を狙うことができる。後述のクレーが代表例。


自動攻撃の常か、敵がいないと松明や料理鍋などの一部オブジェクトにも攻撃をしてしまう。当然その分自傷してしまうため、戦闘終了後はプネウマへ切り替えておくと体力管理が楽。


プネウマ状態

「キミに捧げよう」

純水精霊のような姿をした「衆の水の歌い手」を召喚、歌い手はその場にとどまり周囲の味方のHPを回復する。


この状態中は回復のみを行い、水撒きなどの副効果は無い。あくまで傷ついたPTの立て直し用として使おう。

回復量は純正ヒーラーと比べると決して高くは無いが、影響範囲の広さがウリ。重撃→重撃で置き直しもできるため、探索時の利便性においてはヒーラートップクラス。


  • 元素爆発「万民のカルナバル」

フリーナ・ドゥ・フォンテーヌ: ウーシア世界はみな舞台

「謡え、僕の名のもとに!」

水飛沫の舞台を構築し、HP上限を参照した水元素範囲攻撃を起こしつつ、チームメンバー全員を「もろびとこぞりて」状態にする(持続時間18秒 / クールタイム15秒)。

この状態のキャラのHPが1%変動するごとに1ポイントの「テンション」を自身に蓄積させ、このテンション値をもとに周囲のチーム全員の与ダメージと受ける治療効果をアップさせる(初期値0pt / 最大値300pt)。


本人の元素エネルギーの回転率は優秀とは言い難いが、必要元素エネルギーが60とそこまで重くなく、チームでの立ち回りでカバーすれば常時展開も容易い。

テンションのバフ率は天賦レベルの成長に伴い上がっていくため、積極的に育成したいところ。主力投入の目安となる天賦レベル8の時点で、テンションを上げきった時のダメージボーナスは夜蘭が出場キャラに渡すそれを、回復量ボーナスは珊瑚宮心海が自身にかけるそれを上回り、それを控えまで含めた全員に撒けるのが最大の強み。


もっともその性質上、高速でHPを乱高下させられる編成でなければ性能をろくに引き出せず、殆ど意味のない元素爆発になってしまう。元素スキルの「サロンメンバー」や、後述する全体回復持ちのヒーラーとの連携でチームの体力を操り、存分にフロアを温めてやろう。


  • 天賦「終わりなき円舞」

キャラ突破段階1(Lv20~40)で開放。フィールド上のキャラがフリーナ以外によって、最大値を超えるHP回復を受けた際、その後の4秒間、2秒ごとにチーム全員のHPを回復する。回復量は対象それぞれの最大HPの2%。


  • 天賦「蒼海もまた舞台なり」

探索天賦。フリーナがパーティにいる時、原海アベラント亜種から入手した水中用戦闘スキルのクールタイムが30%減少する。


命ノ星座

第一重「愛は野の鳥 哀願しても手懐けられぬ」元素爆発時のテンションが初期値150pt / 最大値400ptに強化される。
第二重「女は気まぐれ 水面に揺らぐ浮草のよう」元素爆発継続中のテンション獲得量+250%。さらにテンション上限突破時に1ptにつき最大HP+0.35%(最大140%)。
第三重「秘密は心に秘められた 誰もこの名を知り得ない」元素爆発の天賦Lv+3(最大Lv15)
第四重「地獄に堕ちずして いかに生の価値を知る!」サロンメンバーの攻撃命中時、および衆の水の歌い手の回復発動時に自身の元素エネルギーを4回復(クールタイム5秒)。
第五重「あぁ! その者の名は…!」元素スキルの天賦Lv+3(最大Lv15)
第六重「僕の歌を聴きたまえ――さあ 愛の杯を掲げよう」元素スキル発動から10秒間「万民のまなざし」を得る。自身の通常攻撃を上書き不可の水元素攻撃にし、最大HPの18%分ダメージアップ、さらに命中時、以下の効果を得る(0.1秒ごとに、6回まで発動)。
  • ウーシア時:1秒ごとにチーム全員のHPを4%回復(持続時間2.9秒/再発動で延長可)。
  • プネウマ時:与ダメージをさらに自身の最大HPの25%分アップさせるが、チーム全員のHPを1%消費する。

全ての凸が順当強化になっており、特に1凸と2凸は元素爆発を大幅に強化し、4凸は元素爆発の回転率を強化する。


1凸は天賦Lv10換算で37.5%ダメージバフと15%の受ける治療バフを受けた状態でスタートし、さらに上限の純粋な増加のため、バフの最大量も増えている。その上無凸と比較して要求されるテンションが50層分減っているため、HP増減量も50%分少なくなるというおまけ付き。


2凸はまず、無凸時は300%、1凸時は250%のHP増減が必要なのに対し、72%程度でテンションが最大に達する。半減というレベルでは無く、無理に全体ヒーラーを採用せずとも、単体ヒーラーや金珀装備の法器キャラでもバフ獲得には役十分となる。

さらに、上限を超えた分はフリーナ自身のHP上限へ加算(=フリーナのスキル火力上昇)され、実質的なテンション量は800層(HP上限140%アップ)となる。こちらを加味した最大増減量も185%程度と、1凸時と比べても要求値が圧倒的に下がっている。


また、数多の原石を砕いた末に到達できる完凸はメインアタッカーと全体ヒーラーとしての運用を可能にし、役割圧縮どころではない「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」な水神を完成させる。ただし、プネウマを利用したアタッカー運用は、クールタイムが10秒で6発限定の時限アタッカーであることを留意して運用しよう。(その6発で深境螺旋の強敵を溶かすには十分なのだが…)


装備・編成について

ほぼすべての能力がHP上限を参照するため、天賦の効果ボーナス上限であるHP40000を各種効果で目指したい。フリーナ含め水元素2人以上なら彼女自身は33000ほどあれば良い。それと合わせて元素エネルギーの回転率の悪さを補うのに元素チャージ効率も欲しいところ。また、メインウェポンのサロンメンバーは元素反応よりも自前の火力がダメージソースとなるため、会心率と会心ダメージも出来れば欲しかったりと、何かと要求能力が多い。


  • 武器

最適武器はモチーフ武器となる★5片手剣の静水流転の輝き

HP増減をトリガーとして自身の元素スキルダメージバフとHPバフが行え、能力上不要な基礎攻撃力は低く、88.2%という高い会心ダメージをサブステータスに持つ武器であるため、フリーナの専用武器級の仕上がり。


次席は定番の汎用★5片手剣である磐岩結緑。最高会心率の確保、HPの常時上昇は、攻撃アップが腐るのを差し引いても強力。ただし、会心率過剰を起こしかねないので聖遺物の調整をすること。

サポーターの運用に振り切るのであれば「聖顕の鍵」も適正。高HPの確保をしつつ、元素熟知バフを配れ、効果のトリガー条件もフリーナと噛み合っている。モチーフ先のニィロウと肩を並べるほどの適正度を持つ。


★4武器では新紀行武器の「狼牙」、釣り武器の「サーンドルの渡し守」、Ver1.2配布武器の「腐植の剣」が採用候補。狼牙は会心率を盛りつつ元素スキルのダメバフが可能な無難な性能で、後者2振は元素チャージ効率を高めてフリーナの元素爆発の回転率を上げつつ、元素スキルの火力上昇に寄与する。


特に腐植の剣の相性は★4武器の中ではトップクラスであり、上記の★5片手剣を持っておらずにこちらを持っているなら是非持たせてあげたい。(ただし、Ver1.2イベント限定の配布武器のため、それ以降に始めた旅人は入手出来ないのは痛い)


  • 聖遺物

「黄金の劇団」4セットが最適。フリーナのメインとなるダメージは裏から行う元素スキルのため、こちらが1番手の聖遺物となる。黄金の劇団が揃わない場合は「HP20%(千岩牢固、花海甘露の光)」、「水元素ダメージ(沈淪の心、水仙の夢)」の2セット聖遺物から選択すると良い。

メインオプションは冠は会心率か会心ダメージ、杯はHPか水元素ダメージバフ、時計はHPか元素チャージ効率が良いだろう。杯と時計のチョイスは「持たせたい武器で盛れない能力の方」を選んでおけば少なくとも間違いにはならない。


また、全員のHPを頻繁に増減させる特性から、フリーナ以外のメンバーが装備した「ファントムハンター」および「辰砂往生録」の4セット効果を外から無理やり発動させる、という面白い使い方ができる。どちらも非常に強力だが発動条件を満たしにくい聖遺物であるため、厳選の済んでいないメインアタッカーがいるなら一段上の力を手にできるかもしれない。


サポート特化なら「在りし日の歌」も良い。治癒効果上昇に加え、6秒間の味方の回復量に応じてダメージ量が上がる。HP満タンでも回復される『オーバーヒール状態』でもOK。注意点として『回復してから6秒後にダメージ量が上がる』ので上手く調整しないとアタッカー以外で発動してしまうので気を付けよう。余談ではあるが聖遺物の見た目がフリーナの服装デザインに似ている。


  • 編成について

まず大前提として、フリーナはPT全体のHPを高速で削る自傷キャラのため、ヒーラー(特に全体ヒーラー)と組むことが求められる。


これは自傷ケアをする必要があるからだけではなく、フリーナの元素爆発のテンションを高速で最大まで持っていく、という目的もある。例えば「サロンメンバー」の反動で全員のHPが50%まで減っている時に元素爆発を撃ち、即座に全体ヒーラーに交替し全快させれば、それだけでテンションを200ポイント稼ぐことが出来るのである。


Ver4.2段階での主要な全体ヒーラーは心海や白朮を筆頭に、七七ジンバーバラミカシャルロット辺りが候補となる。


その中でも白朮は現ヒーラーの中でも最高峰の相性を誇り、スキルでの全体回復+元素爆発の中断耐性とフリーナに欲しい性能が手軽にできる。白朮と相性が良いキャラはそのままフリーナとも相性が良いとも言えるほど。ただし、開花ダメージはフリーナのバフの対象外で、白朮自体が綺麗に噛み合うPTが少ないという問題は有る。草反応を目的としないのに白朮を搭載しても、ヌヴィレット程の単体完結性能では限り、元素反応の阻害になる可能性もあるので注意。


次点はジン。元素爆発による即時全体回復と持続回復を持ち、更に風元素のため元素のデバフを付与する「翠緑の影」4セットを装備可能で、回復+デバフをひとりで担う事ができる。そのためPtの編成幅では白朮よりも幅広いキャラと組む事ができる。ただし中断耐性がなくフィールド回復のため行動に制限がかかってしまうのと、西風剣や天目影打である程度補強可能とはいえ若干重い元素爆発に回復が依存している点(固有天賦考慮でも64と中量級)がある。

Ver4.4で追加された閑雲は、ジンと同じく元素爆発による即時全体回復と持続回復を持つ風元素ヒーラーであり、更にジンと違ってフィールド制限がないというメリットも持つ。ただし中断耐性がないのはジンと同様で、爆発のエネルギーは70とジンより重い。


胡桃の様な一定HP以下を保つことで火力を発揮するキャラや、ヒーラーよりシールダーと組ませたいキャラ(弓の狙い撃ちキャラや中断耐性を優先したいキャラなど)は能力の噛み合わせが悪く、非常に限定的な用途(例えば胡桃なら使い勝手を捨てた極短時間の超強化など)でしか使いようがないため編成非推奨。

とはいえ刺さり方の幅を別にすれば「どう料理しても使えない」ほどのアンチシナジーとなってしまうキャラは数えるほどしかいない。


現状、フリーナの能力と噛み合い劇的な強化が約束されるアタッカーはヌヴィレット、心海、セノノエルが居る。


ヌヴィレットは自傷と破格の自己回復を備えており、本編の関係性を加味してもデザイナーズコンボと言わんばかりの相性。ヌヴィレット以外の控えの回復は全体回復で対処できる。

無凸からでも固有天賦を1層分捨てても大差ないレベルでフリーナと相性がいいが、本領発揮は1凸から。


珊瑚宮心海は元素爆発は全体回復でありながら通常主体の爆発アタッカーの側面を持つため、フリーナの全体自傷というデメリットを完全に踏み倒しながら、テンションの加速も素早く行える。

さらに、ヌヴィレットと比較して夜蘭や行秋と組める点も見逃せない。

こちらの心海はアタッカー運用のため、ドーナツと称され忌避されてきた不滅の月華が最適性武器となる。


セノにとっては待望の、長時間続く水追撃キャラを獲得。水追撃の時間を気にせずセノで殴る時間を増やせる上、無凸1凸時の課題であったダメバフ不足も解消される。セノは白朮と相性の良いアタッカー筆頭で、自傷ケアはだいたいこの白朮が担ってくれるため、セノにとってはフリーナを以て完成と言わんばかりのパーティーとなった。ただし、セノとフリーナ両キャラクターとも元素チャージに難があるため、何らかの手段で補う必要がある。


雷電将軍であれば爆発のチャージに難があるフリーナを補うことが出来る。お手軽なスキルのおかげで雷と水両方を風元素キャラクターで拡散することが出来るため、万葉やジンといったキャラクターと編成する場合も相性が良い。

なお、ダメバフ量とダメージ基礎値と会心系ステータスのバランス・爆発継続時間・元素付着性能などの面ではセノに大きく劣るため、編成火力・単独火力の両方でセノよりかなり低水準になる点には注意。

(参考:フリーナ・ナヒーダ・白朮の三人を固定した編成を前提とする場合、残り一枠は完凸雷電より無凸セノを入れた方が高い火力が出る。DPSにして約10〜20%ほどの差。セノの凸が進むと差は更に大きく開いていく。)


ノエルは心海同様、全体ヒーラー+完凸で爆発アタッカーのためフリーナとの相性は最良格。岩3水1の岩パーティー、及び岩1水3or岩2水2の「マーメイドノエル」と選択肢があり、ノエルの火力なら前者を、フリーナの火力や裏の追撃火力に期待するなら後者を選択。ただし、岩パーティーの場合はノエルの、マーメイドノエルの場合はフリーナの元素チャージ効率を高めておくのが肝要。

フリーナとの相性、という点で同型の荒瀧一斗と完全な差別化がなされることになる。


既存のテンプレ編成を塗り替える程は無いが、アルハイゼンクレーとは彼らの選択肢を増やすことのできる強力な組み合わせ。


アルハイゼンは既存の超開花編成からナヒーダを白朮に、行秋をフリーナに変更して運用できる。フリーナの強力な水追撃とバフ、白朮の持つ草反応バフやシールドでパーティーをサポートできる。

ただ、既存の超開花編成と比較すると、上記のメリットと引き換えに行秋の水撒き性能(=草原核の生成頻度)の減衰や、ナヒーダの強力な追撃と熟知バフを失うため、総火力的にはトントンだったりする。


クレーはフリーナにとって、高頻度で水蒸発を引き起こせる唯一無二の炎下地アタッカーとなる。クレーにとってフリーナは夜蘭や行秋より相性の良い待望の「置き型の追撃キャラ」になり相互にシナジーがある。さらに、クレーは2凸効果でHP火力キャラ御用達の防御デバフを備えており、炎キャラクターの中では頭ひとつ抜けた相性を誇る。

他の炎アタッカーの胡桃、宵宮リネと比較しても、炎下地の優秀さに加えて、「編成や体力量に縛りがない」、「シールドや中断耐性が必須では無い」という点でフリーナと格別に相性が良く差別化となった。

さらに法器には「凛流の監視者」と「久遠流転の大典」といった、継続的なHP増減の条件を満たせば強力になりうる武器が存在し、フリーナと共に運用することのみを前提とするならば、ファントムハンターと併せて採用に足りうる装備が増えることとなった。


しかし、肝心のヒーラー面に難があり、クレーと相性の良いヒーラーが単体ヒーラーのベネットくらいしかいないのが困りもの(加えてクレーの耐久の低さと自傷が相まって、一撃KOもザラに起こる)。バフ面をおまけと割り切り、追撃の相性の良さ1点に目を向けて運用するのが望ましい。(現状でも、香菱を搭載するよりも上の総火力になる為)


以上のように、フリーナは「既存の完成された編成(胡桃の蒸発編成や神里綾華の凍結など)を塗り替えるほどにはならないが、あと少しのピースが足りないキャラクターたちのニーズを一気に満たしてくれるキャラクター」である。

明確に相性の悪くなるキャラが存在する以上、何も考えずに使うと仕事をするどころか、味方を一気にピンチに陥れかねないため、演劇や歌劇の如くプレイヤーの編成や選定のセンス・手腕が問われると言えよう。


余談

  • キャラクターのモチーフは二つ。一つはローマ神話に登場する泉の女神「Furrina/Furina」で、名前の由来でもある。
    • もう一つは同じくローマ神話に登場する泉と井戸の神「Fontus/Fons」で、「フォンテーヌ(fontaine)」というフランス語単語の語源になっただけでなく、彼を称える「フォンティナリア」という宗教祭が毎年の10月13日に行われていたことがあり、ちょうどフリーナの誕生日と重なっている。
  • X(旧Twitter)で公式の新キャラを初公開の立ち絵イラスト入りのツイートは、10.1万RTと、26.5万いいねを獲得した。(2023年10月現在)
    • その数は放浪者(24.2万いいね)を超えて1位であり、人気・知名度の上昇ぶりがどれ程かうかがえる。
  • 旅人が今まで出会った四神は、経緯こそバラバラだが守護神に相応しい力や胆力を持っていた為、それらが一切見られずむしろ小物感溢れるフリーナはまた一風変わったタイプである。
  • 一方、女優としては嘘偽りのないトップクラスの実力を持ち、演劇に対する造詣もとてつもなく深い。ひとたび舞台に立てばどんな役でも完璧に演じ抜き、彼女の舞台指導は要求レベルこそべらぼうに高いものの全てが適切で、素直に受け入れていけば専門職が舌を巻くほどの最高の演出が約束される。逆に彼女を舐めてかかり我流を押し通そうとした劇団は、早々に見抜かれて手を切られたという。
  • また歌唱力も高く、彼女が歌うと間違いなく人気を博すほどだが、相応に彼女を納得させるほどの作詞作曲でないと決して歌わない。決して驕りでもなく彼女として公平な判断であるため作曲家達も納得している。
  • 好きな食べ物は上記の通りスイーツ。演劇と同じく、細部まで考えや手が行き届いたものであるべきと本人は語る。
  • 嫌いな食べ物は創作料理。客賓としてそうしたものを食べる機会が幾度もあった様だが、殆どはトラウマしか残さなかったという。
  • あまり知られていないが、野生動物と戯れるのが趣味で、特に水辺で休むプクプク獣が好み。うっかり付き合い方を間違えてもちょっと嫌そうな顔をする程度で、他の動物たちと違って「手酷いしっぺ返し」を食らわせてこないからである。
    • 実際、水辺で休んでいるプクプク獣は、攻撃しても尻尾を地面に叩きつける小範囲攻撃の抵抗を時折するだけで、他エネミーと違って能動的に襲ってくることは無い。
  • 瞳孔と虹彩の色が左右で逆転しているような、ぱっと見では分かりにくいオッドアイ。公式Twitterの声優発表イラストやPV内でよく見ると確認できる。瞳孔は水滴の形。
    • オッドアイのキャラクターはキャンディスファルザンに次いで3人目。
    • まつ毛も王冠風の独特なデザインで、英語読み(クラウン)でCROWN(王様=水神)とCLOWN(道化師=役者)と言葉遊び的な意味合いを持っている。
  • Ver1.3の胡桃実装を最後に、およそ2年半ぶりとなった、立ち絵と祈願排出時の2種類のイラストが用意されたキャラクターである(差分を含めたら3種類ある)。
  • 命ノ星座各層の長く大仰な名称は、どれもオペラの名台詞から抜粋されている。
    • 1凸はジョルジュ・ビゼーのオペラ「カルメン」より、アリア「ハバネラ」から。
    • 2凸はヴェルディ作曲の「リゴレット」より、アリア「女は気まぐれ(女心の歌)」から。元歌詞は「女は気まぐれ 風になびく羽根のように」。
    • 3凸はプッチーニ作曲の「トゥーランドット」より、アリア「誰も寝てはならぬ」から。
    • 4凸はオッフェンバック作曲の「地獄のオルフェ(天国と地獄)」第2幕より。
    • 5凸は3凸同様「トゥーランドット」の第3幕から。
    • 6凸はヴェルディの「椿姫」より、アリア「乾杯の歌」から。
  • 上記の通り、彼女の実戦紹介ムービーは様々な登場人物を巻き込んだ「盛大な歌劇」となっており、公式が病気と言わざるを得ないキャラ崩壊レベルのハチャメチャな内容となっている。
    • 逆に言えば「現実ならざる演技」という側面が強調されているとも言え、視聴したユーザーには逆に不気味さを感じた者もいるとか。
  • 彼女の称号である「不休のソリスト」の「ソリスト」と言うのは、一般的に「独唱者」「独奏者」として知られる単語である。そのまま意訳するなら「休まず1人で歌い続ける者/演奏し続ける者」であるが、中国語にすると「不休独踊」となり「踊る」ことに関して述べている。
    • これはバレエ用語に「ソリスト」と言うものが存在し、バレエの世界では「準主役」を意味する単語になる。これらの意味も本編を踏破すれば理解できるだろう。
  • 世界任務をクリアしなければ育成素材が集まらない(集めにくい)キャラの一人であり、その素材のひとつ『湖光の鈴蘭』はとある世界任務をクリアすれば集められる数が増える。
    • 致命的な量ではないものの、この素材の復活は48時間後のため効率を考えるなら早めにクリアしておこう。

関連イラスト

⚖️フリーナ様

フリーナ神様フリーナ💧


関連タグ

原神 フォンテーヌ(原神) 千両役者


グロシ:とある事情により生まれてしまったフリーナの迷言。フリーナは完全に被害者である


メスガキ:態度と見た目から早々にこのような印象を受けたユーザーが多い。…が、そう振る舞うには根がビビリなので、実際には当てはまらない。


小物界の大物:劇中の「まだ全てが明かされないうちの」人物評を一言で表すならこちらの方が適切。ただ一応、本人なりにノブレス・オブリージュは心がけている。




















ここから先はフリーナとフォンテーヌ全体に関する重大なネタバレが含まれます。魔神任務第四章第五幕未読の方はブラウザバックを推奨します














































































名前フリーナ(英:Furina/中:芙宁娜)
種族魔神→人間
神の目

「喜怒哀楽の感情を持つ彼女は、思い上がりたい時は思い上がって、逃げたい時は逃げる…彼女は完璧じゃないからこそ、僕にとって最も完璧な存在なんだ」

——罪人の愛と謝意に満ちた告白



彼女の正体は、水神フォカロルスが生み出した影武者。正確には「魔神フォカロルス」という存在を「神性」と「人性」に切り分けた内の人性側の片割れで、体も心も一般人と大差無いただのフォンテーヌ人の少女である。


そしてヌヴィレットや旅人、ユーザー達が薄々悟っていたように、その本性も愚昧や能天気とは程遠い。誰よりも真面目で心優しく、民を守る為なら自己犠牲も厭わない、狂気の如き愛と使命感だけでその精神を神の領域にまで昇華させた努力の人と言える。


かつて先代水神エゲリアは、「人間になりたい」という眷属・純水精霊の願いを叶えるため、原始胎海を使って純水精霊たちを人間にした。

つまりフォンテーヌ人はフォカロルスを含めて全員人間の姿になった元純水精霊であり、ルキナの泉で子宝祈願をすることで水に溶けた純水精霊が赤子として転生していた。

原始胎海の水でフォンテーヌ人が溶けるのは、原型が留められなくなり、本来の姿である純水精霊に戻るためである。


だが原始胎海を勝手に盗用し新たな人類を創造するという「禁忌」を犯したエゲリアは天理の怒りを買い、フォンテーヌを滅ぼす逃れられない裁きの「予言」を受ける事となってしまう。そして彼女は「予言」の対処を成せぬまま、500年前のカーンルイア大戦で戦死した。


後継として次代の水神に指名されたフォカロルスも、「予言」は「神の力」ではどうにもならない事を早々に悟り、思考の末「予言」通りの現象は避けられない事を前提として、その前にフォンテーヌ人を「罪なる仕組み」から解放する計画を思いつく。


まずフォカロルスは神としての力と自我を肉体から分離し、“諭示裁定カーディナル”と一体化。残された肉体には人間としての自我が生まれ、ただのフォンテーヌ人が生まれた。これがフリーナである。

生まれたばかりのフリーナは意識の中でフォカロルスに会い、「その時が来るまで水神を演じて欲しい」と言われ、フォンテーヌ人を救うという正義のため了承。命を共有する不老の呪いをかけられ、「民が望む尊大な水神」を演じながら君臨するようになった。


だが万に一つも天理にバレないようにするため、その事実は本当に誰一人にさえ漏らす訳にはいかず、フリーナはフォカロルスから計画の具体的な方法も一切知らされなかった。


預言


故にフリーナは、予言が現実のものになる事を理解しながら、予言への対抗策や期間といった"目標"を一切知る事が出来ぬまま水神を演じ続ける必要があり、それらを誰かに悟られることも許されないという、人間の身には余りにも重すぎる責務を担うことになってしまった。


このような孤独が500年も続いたことで、彼女の精神は次第に限界を迎え、近年では本心と演技の区別がつかない深刻な状況に陥ってしまった。

魔神任務第五幕が終わるまでの間、ルキナの泉で耳を澄ますと「終わりが見えない……凄く寂しい……一体いつまで耐えれば良いんだ……」という嘆きと嗚咽が聞こえるが、これはほとんど壊れてしまっても尚、誰に助けを求める事も歩みを止める事も出来ない彼女の心の叫びが流れ着いたものである。


これらを知るよしもない旅人やヌヴィレットは、「予言」が進みポワソン町に甚大な被害が出た事でフリーナに対し水神の真相を打ち明けるよう最後の説得を試みるが、頑なに拒み続ける彼女に止むを得ず強硬手段を実行。

リネやナヴィアらの協力の上で法廷へ引き摺りだされ、大衆の面前で偽りの神である真実を暴露・証明されてしまう。民からの信用を無くし裁きを受ける結果となった彼女は、長年の努力が泡と消える絶望で泣き崩れ、神席の上で廃人同然になってしまう。


しかしこれすら「予言」の一環かつ水神の最後の一手であり、諭示機が出した有罪判決「死刑」を受けたのは神を騙ったフリーナではなく水神フォカロルス本人。

全ては500年貯めこんだエネルギーで自分諸共「水神の神座」を処刑する事で、水の龍王ヌヴィレットに原初の力を還し、この500年人々と触れ大龍らしからぬ優しさを得た彼にフォンテーヌ人の罪を赦して貰い浄化するためだった。


これらの真相をヌヴィレットに語り終えたフォカロルスは、500年分のエネルギーで形成した巨大な処刑剣を自らに振り下ろし「死刑」を執行。

直後、「予言」通りフォンテーヌは原始胎海へと沈んでしまうが、既に権能を完全に取り返したヌヴィレットの"赦し"によりフォンテーヌ人は原始胎海に溶けない本当の人間に生まれ変わっていた。

もちろん溺死の危険はあったが、メロピデ要塞や棘薔薇の会、さらには「召使」が率いるファデュイの一派など、様々な派閥や敵味方の垣根を超えた人々の救助活動もあり滅亡は回避。

フォカロルスは今際の際にフリーナへ役目を終えたことを告げ、普通の人間として過ごすよう彼女を労ってこの世を去った。


かくして、大団円のフィナーレとはならなかったものの、"二人の水神"が全てを賭して演じ抜き天理の目をも騙し切った、フォンテーヌという名の壮大な歌劇に幕が下ろされたのであった。


役目を果たしたフリーナはヌヴィレットから真実を知らされると疲れ果てた様子でその場を離れ、後日「裁きを受けた身」として水神の地位から正式に退位。ヌヴィレットの援助のもと街中で一般人として暮らし始め、長年の心の傷を静養することになった。























ここより先、さらに彼女の伝説任務のネタバレあり




















  • 伝説任務・頌歌者の章「水の娘」

魔神任務からしばらく経ち、ある程度落ち着きを取り戻して、新生活にも慣れ始めたフリーナ。


そんな時、解散が決まったとある小さな劇団の最終公演に手を貸す事にした旅人から、舞台経験者として協力を打診されるのだが、今後の身の振り方として「もう他人は演じたくない」と、少なくとも舞台にだけは上がらないと決めていた彼女は、以前の審判の当事者がするにはある意味無神経なその頼み事を突っぱねる。

しかし、結局気になって様子を見に来ていたのを気付かれた事もあり、裏方であればとプロデュースを引き受ける事になった。


実はこの劇団の団長は「連続少女失踪事件」の犠牲者であり、団員は彼女に救われた者ばかり。今回の公演は今は亡き団長のためにも成功させなければならないという事情があった。

それぞれに口に出しづらい事情を抱え、事あるごとに感情を暴走させる団員を、フリーナは経験豊富な女優として理路整然と諌め、未完成だった脚本に込められた意図を読み解き完成させたり、ヌヴィレットに頼んでエピクレシス歌劇場という最高の舞台を手配したりと、着々と準備を進めていく。


完成した演劇「水の娘」は、人間に憧れ、人間を愛し、人間の誤解と悪意に焼かれながらも、それでも自らを犠牲に人の世の災厄を祓った純水精霊の物語。どこかフリーナと重なる物語の公演のさなか、最後のシーンを残すのみとなったところで、オーバードーズで持病を誤魔化してきた主演女優の体が限界に達し、演技の続行が不可能になってしまう。


今更見捨てられないフリーナは、仕方なく自分に課した禁を破ることを決意し、「水の娘」を演じるために舞台へと一歩を踏み出す。



劇の最後、今際の際の「水の娘」に神の目が舞い降りる。しかしそこに舞い降りたのは、劇の小道具として用意されたそれではなく本物の神の目であった。まるでフリーナのこれまでの重責を労い、そして今まさに自分の意志で一歩を踏み出した彼女を称賛するかのように。


舞台が終わった後、神の目を手にしたその心は満たされていた。演劇という行為はもう舞台に上がりたくないと思えるほどの苦痛をもたらしたが、演劇の素晴らしさを誰よりも知っている、誰よりも演劇が好きなのもまた自分自身なのだ。


この件で俳優としては再評価され、多方面から指導を請われるのは自明となったが、忙しくなると苦笑しながらもまんざら悪い気では無い模様。

重責から解き放たれ、自由を空虚な苦痛として持て余していた彼女は、その自由を「神ではなく観客の視点から世界を見つめ直し、裏方として演劇の世界を支えていく」のに使うことを決意した。


劇団の存続の目も出てきたが、団員たちは区切りをつけるためにも予定通り解散することを選ぶ。劇を続ける者、体の治療に専念する者、それぞれの道を進む彼らと同様にフリーナも「人間」として一歩を踏み出した。


以降は凄腕の監督・演技指導者として活動、時には他国の文化を見に行くなど、本人なりに第二の人生を歩んでおり、各イベントでその姿を見る事が出来る。


余談(ネタバレ含む)

  • 上記の真相で察しはついたと思われるが、フリーナ自身は神の力など一度も振るえた事は無く、プレイアブルキャラとしての戦闘手段やゲスト達との付き合いも、すべて伝説任務後に神の目使いとして培ったものである。
    • ステータス画面でも伝説任務クリア前は「神の目or神の心」のところが「???」になっており、伝説任務終了後に「神の目」と表記されるが、レベル20突破時のボイスで「神の目は慣れない」と思いっきりネタバレ発言をしている。
    • 水神の神座が失われたため本来なら「フォンテーヌ製または水元素」の神の目が新たに生まれる事はなくなった筈だが、ヌヴィレットのプロフィール曰く権能を取り戻した彼が神の目のシステムを肯定しているため、その機能は生きておりフリーナが授かる事ができた。
    • それ故か他のフォンテーヌキャラと違い、フリーナの神の目には水龍の加護を示す四つの牙が装飾されている。
    • 上述の通り2種類の姿が用意されているが、劇中の描写からウーシアはフリーナ本来の側面、プネウマはフォカロルスを演じていた側面の現れだと推測され、魔神任務後はウーシアの黒衣がデフォルトになった。
      • なお、長い「舞台」の中で本来の自分と水神として被っている殻の区別がつかなくなるほどに壊れてしまった彼女だが、後に「演技もまた自分を築き上げた礎なのだから、区別などしなくても良いんだ(要約)」と、混ざりあって一つになった自分のキャラクターを比較的前向きに受け入れている。
  • 序盤ではその情けなさから多くのプレイヤーの嗜虐心を煽ったが、第五幕で明かされた真相と、周到に、逃げ場無く、徹底的に追い詰められる姿から、前述のプレイヤーの大半は「誰がここまでやれと言った」と叫び、伝説任務を経て「幸せになって欲しい」と謝りながら掌を返したという。
  • 彼女の立場変化はフォンテーヌ編の核心的な真実に直結しているが、流石に差分ありきで以降のストーリーを回すのは無理なので、履修前のユーザーはイベント等で思いっきりネタバレを喰らう事を余儀なくされている。
  • 神本来の役割については首をつっこむ余裕などなかった為か、プロフィールでも他の神々へのコメントはない。一方で向こうからはフリーナへのコメントがあり、4人とも500年に渡る重責を労い「水神に相応しい」と語っている。現在岩神のみイベントで対面したが、フリーナ自身は只者でないと悟れど正体に気づいていない。
    • 七神は待機画面で同元素のエフェクトが足下に出るという特徴があり、七神+ヌヴィレットは元素スキル・爆発中に髪の毛が光るが、フリーナにはそれらがなく神ではない証左となっていた。
    • 上記の通りの経歴のため、本当の水神というのも100%誤りという訳ではなく、人間になった神とも解釈できる。審判中苦し紛れに出した「全ての力を諭示機に注いだ」という嘘も、偶然ながら的を射ていた。
  • 一般社会に下ってからは自らの意思で質素な借家に移り住み、食料の買い出しなども自分で行っていることから、使用人や護衛などもいない完全な独り暮らしと推測される。必要な時はゲスト達の力も借りているようだが、それを大家に見つかり「うちはペット禁止」とこっぴどく叱られた事がある模様。
    • 炊事も自分でしているが、毎日パスタを食べる(パスタソースを週ごとに変えているだけの)偏食生活を送っている模様。オリジナル料理を見るに、どこかの雷神と違ってその気になればハイクオリティなものを作れる技量やセンス自体は窺えるが、生活に反映するにはまだ時間が要るようである。
  • 実は水神時代に女優として稼いだギャラに手を付けておらず(今まで使う余裕がなかったともいうが)、ヌヴィレットに卸して貰った今までの資産もあって、ポケットマネーだけでも当分の間は十分生活に困らない程の余裕がある。
    • 現在は大半を資産管理に長けたゲストに預けており、人並みに衝動買いもするがそれを反省し財布の紐を締めるだけの自制心も持ち合わせているという、七神では初めてのまともな懐事情と金銭感覚の持ち主
    • この部分ばかりはどこぞの自称凡人に爪の垢を煎じて飲ませてやりたい(しかもそっちは市井に降りてそれなりに経つのにぶっ飛んだ感覚を補正できていないが、フリーナは市井に降りたばかりでコレなのである)。
    • 一方で、気まぐれで散財したり赤字になるエピソードをたびたび語ったり、仕事を受けるときにギャラを一番に気にしたり(安い賃金で働くと法律に触れるから、としているが…)、パスタの特売日を気にしているなど、どうもモナカーヴェと同じ「金(を稼ぐ力)はあるが使い方が粗い」族の疑いがある。
  • 退位した後の世論の評価は賛否両論。役者やスターとしての彼女が好きだった人々からは依然として慕われているが、やはり神を騙っていた事や予言の進行に無策を貫いた点を非難する声も出ている。
    • 特に直接的な被害を受けたポワソン町民からはいい目では見られておらず、ナヴィアが事前にフォローしていたほど。フリーナ自身そういった批判も当然だと受け止めているものの、やはり内心では堪える模様。
    • 審判に立ち会い"鯨"とも相対したプレイアブルキャラ達だけは、彼女の真相を知らされた様だが、皆フリーナに配慮し勝手に口外しないと決めているらしい。シャルロットからは「公表して汚名を晴らすべき」だと言われているが、本人はまだ心の準備が出来ていないようだ。
  • 神の最初の復刻は初実装のバージョンから0.4後という一種のジンクス(たとえば風神は初実装がVer1.0→Ver1.4)があるが、Ver4.6の予告番組では復刻されなかったため、このジンクスは崩れた。
    • ただし彼女は神ではなく、本当の神であるフォカロルスがヌヴィレットに権能を返還したため、ヌヴィレットが現在の水神ならジンクスは崩れなかった(ヌヴィレットはVer4.1→Ver4.5)ことになる。
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