ほくほく線
ほくほくせん
路線データ
路線名 | ほくほく線 |
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路線区間 |
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ラインカラー | 紫 |
路線距離 | 59.5km |
軌間 | 1,067mm |
駅数 |
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信号場数 | 3箇所 |
最高速度※ | 130km/h |
電化区間 | 全線(直流1,500V) |
単線区間 | 全線 |
閉塞方式 | 単線自動閉塞式 |
保安装置 | ATS-P |
運転指令所 | 六日町指令所 |
第一種鉄道事業者 | 北越急行 |
※2023年3月18日以降営業列車の実際の最高速度は95km/h
概要
六日町駅(新潟県南魚沼市)と犀潟駅(上越市)を結ぶ北越急行の鉄道路線。
大半の列車が東日本旅客鉄道(JR東日本)上越線越後湯沢駅(南魚沼郡湯沢町)及び信越本線直江津駅(上越市)まで乗り入れている為、運転系統上の区間は越後湯沢駅〜直江津駅。
後述の理由から開業時より高速走行が出来るように全区間直流電化されており、JRとの接続点である六日町駅及び犀潟駅構内を除き踏切が存在しない。
もともとは鉄道敷設法別表に「新潟縣直江津ヨリ松代附近ヲ經テ六日町ニ至ル鐡道」として規定された路線で、計画中の路線名は北越北線であった。現在の路線名は公募による。
首都圏〜北陸連絡路線
上越新幹線から北陸方面への短絡路線として高速運行に対応した路線となっており、2015年(平成27年)3月14日の北陸新幹線の長野駅〜金沢駅間延伸前は当線を経由する特急「はくたか」が連絡特急として運行されていた。同列車は運行開始時は国内在来線史上初、廃止直前は京成電鉄の「スカイライナー」と並び国内在来線最速タイ、狭軌では最速となる最高160km/h運転を行っていた。それ故に五灯式信号機による「高速進行」現示(緑色二灯点灯)が行われていた。
普通・快速についてもダイヤ上特急の待避を最大限避けられるよう高速・高加減速性能を有するHK100形が投入されており、最高110km/hでの運転となっていたが、2023年(令和5年)3月18日ダイヤ改正で優等列車の運転が取り止めとなり、全列車各駅停車に変更された。それに伴い線内の運行上の最高速度も110km/hから95km/hに引き下げられた。但し「はくたか」廃止後から営業最高速度が引き下げられた現在でも申請上の最高速度は130km/hである。
また、メイン画像のHK100形は初期塗装の車両で、現在は異なる塗装がされている。
なお普通列車はJR東日本区間も含めて北越急行乗務員が、特急や急行、臨時列車は北越急行区間も含めてJR東日本乗務員がそれぞれ担当する。
ゲームに登場
ほくほく線の知名度を上げた要因の一つとして、『電車でGO!2』(アーケード版等では「高速編」)、『電車でGO!プロフェッショナル仕様』に登場した事が挙げられる。
当時ほくほく線で定期運用されていた全車両と臨時列車として乗り入れていた583系特急形寝台電車が登場。
実際に行われている犀潟駅発車後(通過後)のATS切り替えや、681系に関しては「高速進行」の信号現示も再現されている。また、トンネル内にある信号場での行き違いイベントも収録されている。
なお『2高速編』が稼働開始した1998年(平成10年)時点では快速は虫川大杉駅を通過していたためゲーム中でも通過しているが、1999年(平成11年)に登場した『プロフェッショナル仕様』では現実同様に虫川大杉駅に停車するよう変更されている。
沿革
- 1997年(平成9年)3月22日:開業。
- 1998年(平成10年)12月8日:特急「はくたか」の最高速度を150km/hに引き上げ。
- 2002年(平成14年)3月23日:「はくたか」の最高速度を160km/hに引き上げ。
- 2015年3月14日:北陸新幹線延伸に伴うダイヤ改正で「はくたか」廃止。超快速「スノーラビット」の運行を開始。申請最高速度を160km/hから130km/hに引き下げ。赤倉・薬師峠の両信号場の閉塞境界として以外の信号場機能を休止。一部列車の信越本線黒井駅停車を開始。
- 2023年3月18日:超快速・快速を廃止。普通列車の最高速度を110km/hから95km/hに引き下げ。一部普通列車が通過していた大池いこいの森駅を全列車停車駅に変更。
運行形態
開業時から北陸新幹線延伸までは、前述の通り連絡特急として「はくたか」が運行され、その合間に快速や普通が運行されていた。
現在の運行形態
定期列車はワンマン運転の普通列車のみ。途中駅を始発・終着とする列車は無く、必ず越後湯沢駅・六日町駅〜犀潟駅・直江津駅間で運行される。かつてはまつだい駅・虫川大杉駅折り返しの列車が設定されていた。なお一部列車は平日はJR線内運休となる。
またJR線内においては一部列車が上越線塩沢駅と信越本線黒井駅に停車し、更に冬季は一部が上越線上越国際スキー場前駅にも停車する。
過去の運行形態
- 特急「はくたか」
詳細は当該記事を参照。
開業から2015年3月13日まで運行されていた看板列車。
北越急行の収入の9割を占めていた為、同社は北陸新幹線延伸による廃止を見据えて初年度から売上金をプールしていた。
この「はくたか」廃止後に上越新幹線と上越地方を速達で結ぶ列車として設定されたのが、後述の「超快速」である。
- 超快速「スノーラビット」
詳細は当該記事を参照。
2015年3月14日に「はくたか」に代わる速達列車として越後湯沢駅〜直江津駅間で設定された。
下り2本、上り1本運行され、下りの1本は十日町駅以外無停車、もう1本は直江津駅から種別を「普通」に変更し、えちごトキめき鉄道妙高はねうまライン新井駅まで直通した。
2022年(令和4年)3月12日ダイヤ改正で下り1本のみとなり、2023年3月18日ダイヤ改正で廃止された。
停車駅
越後湯沢 - (六日町) - 十日町 - (まつだい) - (虫川大杉) - 直江津 → (新井までの各駅)
():一部停車駅
- 快速
開業時から運行されていた速達種別。前述の通り運行開始当初は虫川大杉駅を通過していた。また2015年3月14日ダイヤ改正以降は一部列車が黒井駅に停車した。
2023年3月18日ダイヤ改正で廃止。
停車駅
越後湯沢 - 六日町 - 十日町 - まつだい - ほくほく大島 - 虫川大杉 - うらがわら - くびき - 犀潟 - (黒井) - 直江津
():一部停車駅
臨時列車
十日町市で行われる「十日町雪祭り」に合わせて、開催年によって運行形態は異なるものの、臨時列車や定期列車の延長運転が行われる。
過去にはスキーシーズンに運行された臨時急行「シュプール野沢・苗場」が経由した事もあった。なお、前述の『電車でGO!』に登場する臨時列車とは当列車の事である。
駅一覧
●:停車 ○:一部通過 ▲:一部停車
△:冬季のみ一部停車 レ:通過
使用車両
自社車両は六日町運輸指令区所属。
現在の使用車両
自社車両
- HK100形(メイン画像)
開業時から特急以外の全定期列車で運用中。
JR東日本所属
勝田車両センター所属の交直流両用の波動用特急形電車。
十日町雪祭り開催時に臨時列車として乗り入れる。
過去の使用車両
自社車両
- 681系2000番台・683系8000番台
JR西日本金沢総合車両所(現・金沢車両区)に受託管理されていた交直流両用の特急形電車。
JR西日本車と共通運用で特急「はくたか」で使用され、廃止後はJR西日本に譲渡された。
JR東日本所属
- 485系3000・1500番台
上沼垂運転区→新潟車両センター所属の交直流両用の特急形電車。
「はくたか」で運用され、基本は3000番台を使用したが検査時等は1500番台が代走した。
北越急行の683系導入に伴いほくほく線からは撤退した。
新潟車両センター所属の直流用電車。
十日町雪祭り開催時に臨時快速列車として六日町駅〜十日町駅間に乗り入れ、更に折り返しの為の回送列車として十日町駅〜儀明信号場間でも運転された。
JR西日本所属
所属の記載のないものは全て金沢総合車両所所属。
- 681系0番台・683系0・4000番台
交直流両用の特急形電車。「はくたか」で使用。北越急行所属車両と共通運用だった。
683系は北越急行所属車と違い代走時のみ運用された。
- 485系V編成
交直流両用の特急形電車。「はくたか」で使用されていたが、JR西日本の681系増備に伴いほくほく線から撤退した。
交直流両用の特急形電車。定期運用は存在しなかったが、「はくたか」としては臨時列車や485系・681系の代走で運用された。
また、新潟県中越地震で信越本線の復旧までに急行「能登」の迂回運転が行われた。
- 583系
京都総合運転所本所(現・吹田総合車両所京都支所)所属の交直流両用の特急形寝台電車。
臨時急行「シュプール野沢・苗場」として運用された。