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リゾート21の編集履歴

2024-11-25 15:34:23 バージョン

リゾート21

かくえきていしゃのすーぱーかー

リゾート21とは、伊豆急行2100系電車の愛称。ここでは、その2100系電車についても解説する。

概要

伊豆急行2100系は、1985年から1993年に掛けて5編成(40両)が製造された。当初の計画では、100系の車体載せ替え改造車である1000系の第3編成とする予定だったが方針を転換、社内全体での検討により本車両が開発された。製造は東急車輛製造


リゾート21の愛称は公募によって決められた。

観光客向け車両のため、ドアが少なく座席配置も特殊(後述)。通勤輸送には向かないため、混雑時に壊れることを覚悟して設計したとの逸話もある。

基本的に、普通列車は7両編成、特急列車はロイヤルボックス(後述)を連結した8両編成で使用される。


特徴

  • 先頭車両は半室構造で、運転席側の客席は映画館のような階段状の展望席となっている。フロントガラスは大型で、運転席の後ろから前面展望を楽しめる。なおこの区画の立ち席は禁止されている。
  • 車両の海側と山側で側窓が異なり、海側は展望を考慮した大型の連続窓、山側は当時日本の鉄道車両ではほとんど採用例のなかったベクワラットタイプ(中折れひんじ式)とした。
  • 普通車の海側の座席は一部を除いて窓側を向いたロングシート、山側の座席は2人掛けボックスシートで、車端部が4人掛けボックスシートである。

キンメ電車

  • デビュー当時は、R-1~R-4編成がホワイトの車体に海側にレッド、山側にブルーの左右で塗装が異なるデザイン、R-5編成が床屋の看板のように、レッドとブルーの斜めラインが交互に入るのデザインだった。塗装変更については各編成の記事を参照。
  • ロイヤルボックスと呼ばれる特別車両があり、海側が1人、山側に2人掛けリクライニングシートが設置されており、トンネル内で天井がプラネタリウムのようになるギミックがある。(後述)

【HD伊豆急03】海が見える電車【2100系】


編成ごとの特徴

1次車(R-1編成)

封筒用イラスト4

1985年落成、同年代7月20日より運転開始。

一部の制御装置や主電動機を100系から流用。

100系との連結も考慮して、連結器が剥き出しになっている。

当初は6両編成で落成し、翌年に1両連結し7両編成になった。

サハ2170形(2171号車)は1扉で、車内中央部に展示スペースがあり、かつてはこの部分にピアノが置かれていた。名探偵コナンバケツでごはんなどのコラボイベントの際はテレビ(ビデオテープによる再生)がこのスペースに置かれた。6両編成時は3号車、7両編成時は当初は4号車、1991年以降は3号車に連結した。

2000年夏に名探偵コナンラッピングに使われたことがある。

2004年に、下田開港150周年を記念して、黒船をイメージした黒色に塗装が変更され、車内で下田開港当時の資料を展示した「黒船電車」としてリニューアルされた。

2006年3月10日に引退。その後4日間さよなら撮影会が行われた。廃車


2次車(R-2編成)

短時間挑戦 2548

1986年落成。

一部の制御装置や主電動機を100系から流用。

この編成から先頭部の連結器が、スカート内に収納されるタイプに変更された。

1986年6月18日~22日までの5日間、PRも兼ねて新玉川線池上線を除く東急電鉄各線を走行した。

R-1編成用中間車も一緒に落成したため、当初は8両だった。

サハ2170形(2172号車)は1扉で、車内中央部にイベントスペースがある。連結位置は当初は4号車だったが、1991年に3号車になり、2006年からは6号車に変更。

R-1編成引退時に、同編成と車両のトレードをしている(モハ2105・2107をモハ2102・2104に変更)。

通常は4・5号車で塗装の向きが変わるが、2006年の編成組み替え以降は2・3号車で変わっていた。この姿はKATOから模型化されている。

2000年夏に名探偵コナン、2002年ハローキティラッピングをしたが、最後まで塗装変更されなかった唯一の編成である。

2009年5月31日に引退。廃車


3次車(R-3編成)

リゾート21 R-3編成Izukyu KINME Train

1988年落成。

この編成から、機器流用がなくなり完全な新車となった。

落成後、東急電鉄各線を走った他、同年4月20日に「快速リゾートライナー21」として、東海道本線東京駅まで乗り入れた。(私鉄車両では初)

サハ2170形(2173号車)は2扉で、車内中央部に車体中央を囲むように座席が配置されたサルーン区画があった。現在は座席を撤去し、なにもないスペースになっている。デビュー当時は4号車、1991年以降は3号車に連結。


廃車計画があったが延命。

2011年8月18日にオリジナル塗装での運行を終了。「リゾート21オリジナルカラーさよなら運転」が行われた。

2011年10月22日~2016年8月21日の間は、100系と同じハワイアンブルーの塗装となり、「リゾートドルフィン号」と呼ばれた。

2017年2月4日からは、赤い車体にキンメダイのイラストがラッピングされた、「Izukyu KINME Train」として走っている。また、行先表示器がLEDに変更された。

2020年12月に検査及びリニューアルのため運用を離脱。屋根が赤くなり天窓が廃止された他、一部ラッピングやマークが変更され、車内にコンセントが設置された。2021年6月11日より運行再開。


4次車(R-4編成)

黒船列車夏の海

1990年落成。

東海道本線乗り入れを考慮し、パンタグラフが従来菱形から下枠交差式に変更され、個数も3つに減った。(が、パンタグラフは後に増設し、4つになる。)

サハがなくなり、中間車はロイヤルボックス以外は全て電動車になった。トイレを2両に増やした。

フロントガラスが一枚窓に変更されサッシがなくなったほか、この編成から速度計がデジタル式に変更。落成当初よりロイヤルボックスが連結されていた(当初は4号車、1991年以降は5号車に変更。この際、7号車を2号車に移動)。スカート形状や塗装もデビュー当時は異なっていた。

リゾート21

リゾート21EX(エトセトラ)と愛称が付き、「特急リゾート踊り子」に積極的に使用された。

2000年夏に名探偵コナンラッピングに使われる。

2006年3月からは2代目黒船電車となっている。

2020年2月にはリニューアルが行われ、電源コンセントおよびUSBポートを設置された。また車内のQRコードでアプリをダウンロードすることにより、各号車のテーマの映像を楽しむことができるようになった。参照

2022年12月、品川駅までの団体臨時列車の返却回送中に車両故障が発生し、大船駅で長時間立ち往生した(黒船電車座礁事件)。その後自力回送されたが、修理のため長期間運用を離脱し、2023年7月に運用復帰した。この際天窓が塞がれている。


5次車(R-5編成)

青空トリコロール(鉄なタンブラーデザイン 3)アルファリゾート21

1993年落成。

車体が丸みを帯びたデザインに変更され塗装も変更、アルファリゾート21と名付けられた。一見すると別の形式の車両にも見えるが、2100系。パンタグラフは下枠交差形を3基装備。主幹制御器は唯一の横軸タイプを採用。

窓側を向いた座席が減り、4人掛けのボックスシートが増えた。


鉄面画 伊豆急行2100系アルファ・リゾート21ハッピーホームデザイナーのキノピオとキノピコとあずさとαリゾート

5次車は「特急リゾート踊り子」の主力車両として、同列車廃止まで使われた。その他、南武線立川駅等にも臨時列車として入線している。2007年には前面にLED式行先表示器を増設。

2010年4月、3・4号車を抜いた6両編成でお召し列車に使用された。

2011年東日本大震災に伴う節電ダイヤ時には、5号車(ロイヤルボックス)と7号車を抜いた6両編成で伊東線・伊豆急行線の普通列車として運行していた。

2012年には下田市が舞台の夏色キセキラッピングを実施。車内アナウンスも同作品の声優がするという気合いが入ったものだったが、そもそも静岡県では深夜帯の放送で認知度が低く、県民にこのようなラッピング車両が歓迎されるようになったのは2015年ラブライブ!サンシャイン!!からであり、企画をするには時期尚早だったのかもしれない。なお、屋外広告条例の関係からか、基本的に伊東線・伊豆急行線運用に徹し、東京方面への臨時列車(リゾート踊り子)は黒船電車が使用されていた。

2016年2月10日~9月の間は、リゾート21登場30周年を記念したホワイトをベースにした塗装になった。


THE ROYAL EXPRESSTHE ROYAL EXPRESS

ドーンデザイン研究所の水戸岡鋭治氏が手掛ける団体臨時列車への改造種車に抜擢され、2016年9月に運用離脱。改造工事ののち2017年7月21日より「THE_ROYAL_EXPRESS」として再度デビューした。

「THE_ROYAL_EXPRESS」については当該記事を参照。

基本的に横浜駅伊豆急下田駅間のクルーズトレインとして使用され、13.5万円~20万円の旅行商品として扱われている。

[2020年]]からは、毎年夏に北海道2024年からは、毎年冬に瀬戸内四国でも運行。これらは、機関車牽引による5両で運転される。

2024年11~12月には、横浜駅発着の静岡県(三島・沼津、静岡、浜松・新居町)を巡るツアーを実施。


ロイヤルボックス

JRグリーン車にあたる車両。形式はサロ2180形。

1990年落成の4次車から連結。後にアルファリゾート21後に分も含め、全編成分の5両が製造された。ドアは4枚折り戸を採用。


座席は海側が1人掛け、山側が2人掛けのリクライニングシートで、45度ずつ回転が可能。シートピッチは1,340mmとかなり広い。

寝台車のようなハイルーフを採用し、トンネルに入ると特殊塗装とイルミネーションによる演出で天井が星空になる工夫がなされている。

車両ごとにテーマがあった。

2181号車ドリーム(星空と宇宙に浮かぶ地球)サンド調(ゴールド)
2182号車ロマンチック(星空と半島の港町の夜景)ウッド調(グリーン)
2183号車ファンタジー(宇宙と月・巨大な宇宙船)ストーン調(ピンク)
2184号車アドベンチャー(空想宇宙で爆発する流星群)メタル調(イエロー)
2191号車海底散歩(スターダストルーフ)シャンデリア装備

基本的に5号車に連結され、8両編成を組んでいた。また、アルファリゾート21用を除く4両は、連結相手(編成)を固定しておらず、特急リゾート踊り子号(R-4編成)のロイヤルボックスが定期的に変わるように配慮されていた。

2003年3月で一旦営業が終了され、2182号車と2191号車以外の3両は解体された。

それ以降は、特急リゾート踊り子号のグリーン車として使用され、伊豆急行線内のトンネルで演出が復活。普通列車と使用する際は編成から外れる。

2182号車は黒船電車用として現存し、リゾート踊り子号も廃止されたため基本的には使用されないが、イベント時等に不定期で連結され、その際は告知がされる。普段は伊豆高原駅の側線に留置されている。

2191号車は、THE_ROYAL_EXPRESS化改造にともない、車両は現存するものの、内装は他の車両と同じ木を多用した車内にリニューアルされ、プラネタリウムもなくなり、ロイヤルボックスとしては消滅した。


【参照】2182号車(黒船電車)のプラネタリウム演出


運用

2021年11月現在、伊東線伊豆急行線(熱海駅伊豆急下田駅)の全区間で、普通列車として使用されている。

基本的に、ロイヤルボックスを外した7両編成。

運用はリゾート21専用の2運用があり(固定ダイヤ)、どちらの運用にR-3編成(キンメ電車)かR-4編成(黒船電車)が使用されるかは公式サイトにて発表される。

検査時などは、8000系6両編成による代走となる。


かつては、「特急リゾート踊り子」として、主に休日に東海道本線東京駅伊豆急下田駅を走っていたが、2016年の運用を最後に廃止となった。

臨時便は中央本線立川駅や、湘南新宿ライン武蔵小杉駅等に乗り入れた。


この他、2019年に横須賀駅開催のイベントに展示された。(横須賀駅までは回送列車として運転)

また、黒船電車は2021年12月、2022年12月に品川行きの団体臨時列車に使用された。(帰りは回送、ロイヤルボックス抜きの7両編成)


アルファリゾート21も、かつては他のリゾート21と共通運用だったが、THE_ROYAL_EXPRESS化してからは、クルーズトレインとしてツアー専用の臨時列車に使用されている。詳しくは当該記事参考。


関連タグ

伊豆急行 2100系 THE_ROYAL_EXPRESS

踊り子(列車) JR東日本 伊東線

伊豆急行100系 伊豆急行200系 伊豆急行8000系

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