21世紀にちなんだ形式が多い。本項では以下の形式を解説する。
- 相模鉄道 2100系
- 伊豆急行 2100系 「リゾート21」「THE_ROYAL_EXPRESS」
- 長野電鉄 2100系 「スノーモンキー」(元JR東日本253系)
- 阪急電鉄 2100系(能勢電鉄にほとんどが譲渡、1500系)
- 一畑電車 2100系 (元京王5000系)
相模鉄道2100系
相模鉄道が1970年から1974年にかけて導入した通勤形電車。製造は東急車輛製造。
終戦直後の大東急傘下時代に各所から譲受した17m級車体の旧型車両2000系の機器流用車である。
20m級の大型車体を新造するにあたりそのままでは重量増となって性能が低下するため、旧6000系で試作されたアルミ車体を採用。軽量化が実現した。
当初はアルミ車体の軽快な外観に反して種車の機器類を流用したツリカケ駆動車だったが、1976年から1979年にかけて合理化を目的に直角カルダン駆動に更新され、これに合わせて10両編成3本に組成変更された。
10000系に置換えられる形で2004年までに全車廃車となった。
2113号車の前頭部が横浜市内で保存されている。
伊豆急行2100系
1985年デビュー。利用客が減少傾向にあった伊豆急行の活性化を目的に5編成が製造された。
先頭車に劇場のような階段状の展望席を設け、普通車もロングシートが海側を向くなど、観光に特化した車両である。
詳しくはリゾート21を参照。
第5編成は、水戸岡鋭治氏デザインによるクルーズトレイン「THE_ROYAL_EXPRESS」になっている。横浜駅~伊豆急下田駅の団体臨時列車の他、2020年からは北海道でも営業運転を行っている。
長野電鉄2100系
老朽化した2000系の代替として特急「成田エクスプレス」として使われていたJR東日本253系を3両編成2本・計6両譲受したものである。愛称は「スノーモンキー」。
導入にあたってワンマン運転対応、貫通扉とトイレの閉鎖、洗面所・公衆電話の撤去などの改造が行われたが、その他は外装・内装ともにJR時代を保っている。
1号車はA特急運用時のみ全席指定席となるが他は自由席。乗車には特急券が必要となる。
湯田中方の先頭車である1号車前方にはグリーン個室「Spa猿~ん」が設置されている。
外観は導入後しばらくして連結器が密着自連に交換された他はおおむねオリジナルの状態を保っているが、塗装はオリジナルのE1編成と赤白のツートン塗装となったE2編成と別々になっている。
連結器の交換は併結運用がなく、他の編成が全て密着自連であるためこのほうが非常時対応の手数がかからないことによる。
阪急電鉄2100系
※能勢電鉄譲渡後の形態
1961年から1962年にかけて導入された阪急2000系(初代)の派生形式。
当時は運行速度が比較的低かった宝塚線用にモーター出力を100kW、歯車比6.07(2000系は出力150kW、歯車比5.31)としたものである。
1961年に4両編成3本と2両編成2本、1962年に4両編成2本と2両編成3本が製造された。
直流600V専用設計だったため、1969年の昇圧に合わせて改造を実施。定速運転機能と回生ブレーキを撤去した。
この際に最終編成にあたる2113・2114編成は2000系の昇圧改造の際に発生した余剰品に交換されたため2000系に編入され2043・2044編成となった。
当初は4両編成での運用も存在したが4+2の6両編成での運用が中心となった。
1980年代になると宝塚線の高速化に際し性能不足が問題となり、冷房化改造が行われることなく子会社の能勢電鉄に譲渡された。
能勢電鉄では1500系と形式名を改め2016年まで活躍した。
一畑電車2100系
一畑電車の車両近代化のため、1994年から翌年にかけて、京王5000系2両編成4本を改造して導入した。2103編成はイベント対応車「楯縫」号となっている。
⇨詳細は一畑電車2100系を参照。