ジ・エンプレス(LBX)
じえんぷれす
「おもちゃは子供だけのものでは無いぞ!」
ゲーム版にのみ登場する「女帝」の名を冠したLBXであり、アーマーフレームのタイプはナイトフレーム。
タイニーオービット社のLBXの要素が多数盛り込まれており、頭部はパンドラ、胴体と肩アーマーを除く両腕はクイーン、下半身とマントはナイトメア、機体カラーはアキレスに近いデザインとなっている。
その一方で、神谷重工のLBXであるジ・エンペラーの意匠も随所に見られており、おそらくは対になる存在として開発されたものと推測出来る。
しかし、こちらがストーリー上では触れられないボーナス機体という事もあってか、両者の関係性や本機の詳細については、公式媒体では一切明かされていない。
上記の通り、ストライダーフレームのLBXの要素を多く取り入れている為か、ナイトフレームでありながらストライダーフレームに近い性質を持つとされており、その言葉通り機体重量はストライダーフレームと同等の数値になっている。
また、レッグパーツは氷上・水上地帯と相性が良く、氷河・雪原等のジオラマで真価を発揮する。
さらに、耐性面に関しては、光属性以外の付加属性耐性がほぼ皆無な代わりに全ての物理属性耐性が異様に高く(『爆ブースト』までのMG通常カラー)、光以外の付加属性を持つ武器で無ければダメージを通すのは難しい。
その機体性能故に、シリーズ最高難易度とも称される『BOOST』『爆ブースト』の裏ランキングバトルでは、お世話になった人も多いとか。
基本装備は、ジ・エンペラーの「ティターニア」の強化版に相当する、ギリシャ神話の美の女神の名を冠した金色のメイス「聖鎚アフロディーテ」。
必殺ファンクションは、ハンマーを連続で地面に叩きつける「アースクエイク」。
……と、ここまで書いたが、問題はその使用者であり、なんとあの山野淳一郎博士のLBXなのである。
アルテミスで使用していたマスカレードJ同様、山野博士が独自に開発したハンドメイドLBXであり、無印のランキングバトルで使用してくる。
物理属性耐性の高さ故に、攻撃力を上昇させる必殺ファンクション「ファイタースピリット」や、ドーピングアイテムの「アタックリキッドZ」等を活用しなければ、無印時点では最強だった攻撃力500クラスの武器でもダメージを通すのは難しく、逆にこちらは通常攻撃でも大きなダメージを受けてしまう為、当時は多くのプレイヤーに「1位のピノンよりも強い」と言わしめていた(山野博士の順位は2位)。
マイナーチェンジ版の『BOOST』『爆ブースト』では、機体ACの上限が200に引き上げられた事や、裏ランキングバトル等でより強力な武器が手に入る様になった事もあり、無印よりは幾らか楽になっている。
とは言え、それらの追加要素を活かしづらい初見プレイにおいては、無印同様かなりの強敵である。
また、『爆ブースト』のアルテミスレジェンド(マスタークラス)においても、山野博士の使用機体として登場している。
ただし、マスクドJをパーティメンバーに編成している場合は戦えないので注意。
こちらでの装備は、ドリル状の刃を持つ剣「神剣ドリルホーン」。
『装甲娘』において
ミゼレムクライシス版で初登場する予定だったキャラクターの一人であり、公式サイトではその姿も確認する事が出来る。
しかし、本名やCV等の詳細は一切不明のまま、ゲームのサービス終了が決定してしまった(後に、公式twitterにて、適合者の本名が「ミツトモ ヒメノ」だと判明した)。
TCG版での登場に期待したい所だが、先行きは不透明なのが現状。
モチーフは、おそらくタロットカードの大アルカナのひとつである「女帝(The Empress)」。
正位置では「繁栄」「愛情」「情熱」等を司り、無印では敵対関係にあったタイニーオービット社と神谷重工のLBXの要素を併せ持った本機は、正しく山野博士のLBXに対する深い愛情と情熱を感じられる存在だと言える。
対して、逆位置では「挫折」「軽率」「浪費」等を司り、本編中でイノベーターにエターナルサイクラーの技術を悪用されてしまった事を表している可能性がある。
また、占星術においては、金星に対応する存在だとされており、基本装備の名前と外見は、そこに由来している可能性が高い(アフロディーテは「金星の女神」としての一面も持っている)。
因みに、『W』以降の作品では、フレームタイプがストライダーフレームに変更されている。
『ウォーズ』にてカテゴリそのものが消滅したパンツァーフレームを除き、LBXのフレームタイプの変化は後にも先にも例が無い。