「いかにも仮面ライダー暗殺の使命を帯びて馳せ参じました。体重50トン、圧力50トン、仮面ライダーをボディプレスでバラバラにして見せましょう。」
登場作品『仮面ライダー(新)』
第25話「重いぞ!重いぞ!! 50トンの赤ちゃん」
概要
バミューダ海域から魔神提督の元へ派遣されたゾウガメのネオショッカー怪人。客分として招かれたためか魔神提督からは他の怪人より丁重に扱われている。
特殊加工によって作られた鋼鉄並みの強度を誇る甲羅を持ち大岩や球状形態(外見は亀というよりはダンゴムシに近い)に変身し、その体重を利用した「必殺岩石落とし」という技を使う。なお頭上にある目はダミーであり本当の目は鼻の下に存在し充血している。
どういった経緯かは不明(素体に生殖機能が残っていたのだろうか)だがエルザに自分の子ボンゴを産ませ、そのボンゴを育てた筑波洋が怪人とわかりつつも子どもには手出しできない優しさを利用して、肩車させたところを体重を増やして圧殺させようとした。
しかし駆け付けた谷源次郎がハーモニカで子守歌を吹いたことでボンゴが洋に育てられたことを思い出して肩車を止めたため自身が必殺岩石落としで洋を始末しようとし洋をかばったボンゴとそれをかばおうとしたエルザを圧殺した。
自身の子すら平気で手にかけることに怒った洋がスカイライダーに変身。球状形態になって挑むも逆に連続キックを受けて劣勢に陥りスカイキックを受けて爆死した。
ボンゴ
メイン画像左。
産気づいたエルザが洋に産婦人科に連れて行かれて産んだゾウガメロンの子。
エルザが失踪したため洋が育てることになるが生まれてすぐ幼稚園くらいに成長。僅か一週間足らずで小中学生くらいにまで成長した。洋の事は(パパではなく)「ママ」と呼んでいる。(なお最初谷たちは洋がエルザに孕ませたと勘違いし産婦人科でもエルザが失踪したことで洋が酷い父親だと思われた…)。
洋がいなくなると癇癪を起こして暴れまわり子供達にも肩車をして苦しめる乱暴な性格だが本人は悪いことをしているという認識は全くない。洋の吹くハーモニカの子守歌がお気に入りで、これを吹かれると大人しくなる。
密かに会ったゾウガメロンに洋に肩車をして押し潰せと命令させ、洋と共にエルザを探しに行ったがバイクが損傷して怪我をしたところで肩車を要求して押しつぶそうとした。しかし谷が吹いたハーモニカによって手を緩めゾウガメロンから洋をかばってエルザ共々殺された。
洋と谷によってエルザと共に墓に葬られ洋はボンゴが気に入っていた子守歌をハーモニカで吹くのだった。
エルザ
演:ワニタ・ソマーボルト/声:菊池紘子
冒頭産気づいたところを洋に助けられたメイクのケバイ女性。産婦人科でボンゴを産んですぐ書置きを残して姿をくらませた。書籍によってはゾウガメロンの妻とされているが劇中そのような描写は見られない。
ボンゴの身は案じており、対面した時も自分が本当の母であると言ったが洋に対してはまったく言及していないところを見ると彼女もれっきとしたネオショッカーの一員だと思われる。
余談
デザイン画では「ケツカメジン」(もしくは「トリカメジン」?)という名称だった。デザイン画上「~ジン」とつくのはこのゾウガメロンが最後になる。
前面ではわかりにくいが、前半のネオショッカー怪人共通の赤い逆三角形のランプは後頭部にある。
またそれまでは怪人の怪奇性を強調させるためにスーツアクターの目がそのまま怪人の目となっていた造形だったが、そのような造形になっていないのはこのゾウガメロンが初で、これ以降の怪人は次第に怪奇性が薄れていきギャグっぽいデザインが増えていく。
子どもを利用するという点では、漫画版の仮面ライダーV3に登場するイカファイアという先例がいる。
後にも先にも改造人間でありながら生身の人間に自分の子を産ませた稀な怪人でもある。