「貴様の弱点を身体で教えてやる!」
概要
CV:八代駿 スーツアクター:岡田勝、池田力也(テレビバエ共闘時)
『仮面ライダーV3』第3・4話に登場するデストロン怪人。沖縄周辺のサンゴ礁から密漁してきたイカと火炎放射器を合成した機械合成怪人であり、テレビバエと行動を共にする。鳴き声は「ファイアー!」
テレビバエが先行してV3と戦った時に得た情報をもとに作られた対V3用に開発された改造人間であり、V3抹殺を目的としている。
実戦では一旦はV3に勝利をおさめ、棺桶にぶち込んで火葬してやろうと目論むも、そのせいで棺桶内に風が巻き起こり風車を回したことによりV3に脱出を許してしまう。続く戦いではテレビバエに洗脳させた人質を使いV3を苦しめたが、ライダー遠心キックで二人纏めて地獄に送り飛ばされた。
能力
口からはファイヤ墨と呼ばれる墨を放ち、粘着力でダブルタイフーンの風車を止めてしまいV3を大幅に弱体化させた。
また、左腕の触腕は背中の燃料タンクと繋がっており、カバーを外すことで凶悪な火炎放射器の姿が現れる。
派生作品
冒険王のすがやみつるによる漫画版では表記はイカファイヤー。73年4月に二体が同時に登場。本誌版では飛行能力を有し、イカファイヤージュニアという息子がいる。浅間山で暴れ狼煙を打ち上げてV3を挑発、やってきたV3にエネルギーを吸いとるサンドストームとダブルタイフーンへの攻撃で一度は勝利する。再戦時は家族の復讐に燃えるV3に追いつめられるも隙をついて逃走(このときV3は火炎放射を受けてもお構いなしに戦闘したので本当に燃えており、また大規模な山火事を起こしてしまった)、その後人間の子供に化けたジュニアを使いV3を息子もろとも焼き殺そうとするがその「犬畜生にも劣る」非情さに怒ったV3ロングシュートにより浅間山火口に投げ込まれた(そのあとジュニアは父親を追い火口へ飛び込んで行った)。
別誌版ではテレビ版とほぼ同様の設定で登場。「イカファイヤー反撃の巻」というサブタイなので、もしかしたら本誌版のヤツと同個体なのかもしれない。海辺でV3を強襲しダブルタイフーンへの攻撃で変身を解除させ勝利をおさめる。しかし再戦時にハリケーンウォーターシュートによる温度差攻撃で火炎放射機を破壊され、ハリケーンブレイカーに敗北した。
『仮面ライダーSPIRITS』ではドクトルGによる高知侵略に参加。さらった人々をこき使って鉱山でサタンニウムを採掘させていたが、風見志郎が乗り込んだのを知るとドクトルGから命令を受け迎撃に当たる。
変身したV3に対し挑みかかるも、ハサミジャガー・ミサイルヤモリ共々真っ先にV3電熱チョップで真っ二つにされ爆死した。
漫画版仮面ライダーのその後を描いた小説『仮面ライダーEVE』では、ショッカーミュージアムに展示されていた再生個体が登場。ジェイドに率いられて「蛹」を奪取すべく進藤昌少年に襲いかかったが、昌が持ち出していたホームアローン的なトラップでさんざん妨害され、最後はイカルスの撒き散らした小麦粉に誤って放火してしまい粉塵爆発を起こして自滅。そのマヌケな最期は(TV版と違って饒舌で皮肉屋な)一文字隼人に「本当に焼きイカになっちまいやがった。再生怪人は弱いってのは頭の方もかよ」とさんざんに言われてしまった。
余談
V3の情報を調べて開発された為か自分に自信を持った発言が多い一方、所々で説明の最後に「はず」を多用しており、前後編で合わせて4回も使用していた。
上記の火葬からの脱出後のシーンではV3が高さ50m超の煙突に命綱無しで立つと言う非常に危険極まりないスタントが行われ今でも語り草になっている(『仮面ライダーSPIRITS』のあとがきや『アメトーーク』でもネタにされている程)。
実は初期のコンビ持ち怪人の中では仮面ライダーTheFirstや仮面ライダーTHENEXT版でリメイクされていない理由が詳しく考察されていない(同じ境遇のナイフアルマジロの場合、リメイクしても名称が変わらないという理由が存在する)。
可能性としてはV3の成長がイカファイア戦でのメインのため出せなかったという説がある。
『兄弟拳バイクロッサー』第9話では、テレビバエに似たデスターロボ・オカルダーが配ったビデオにてV3とイカファイアの戦いの映像が流用されている。
声を演じた八代氏は第15話や昭和ライダー第7作第39話でも火属性のライダー怪人の声を演じている。また、昭和ライダー第5作の第13話では同じくイカモチーフの怪人の声を演じた。
関連項目
ファイヤースフィンクス:『科学戦隊ダイナマン』に登場する火炎放射器+生物の後輩怪人。