概要
具体的には2001年公開のゴジラシリーズ第25作目『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』(GMK)に登場した個体「GMKゴジラ」のことを指す。
同じ金子修介作品にみられた「トラウマガメラ」に準拠した呼称である。
それまでのゴジラとは違い、白目の凶悪無人なゴジラ。
その見た目もさることながら、行っていることも……
- 逃げている一般人に放射熱線を照射する。
- 病院を素通りすると見せかけて、病室の女性患者が油断したところに尻尾で病院を破壊。
- 自分より体が小さいバラゴンを容赦なくいたぶる。
- まだ完全体でないキングギドラの首に情け容赦なく噛みつく。
などなど、これまでもかと言えるほどの悪役っぷりを観客に見せつけた。
3.に関しては苦しんでいるバラゴンを見てあざ笑っているようにすら感じる。
本作からミレニアムシリーズは劇場版のとっとこハム太郎との同時上映が始まった影響で、ハム太郎目当てに来た子供達にトラウマを植え付けた。
そのため一部ゴジラファンからは「トラウマゴジラ」などと呼ばれている。
ただ、この呼び方は少数派であり、世間的にはGMKゴジラの方が一般的である。
劇中人物にとってのトラウマなゴジラ
一部の作品では登場するキャラクターにとってもトラウマ、あるいはそれに近い感情の原因および象徴のように記憶され、そんな人物の運命を大きく激変させた存在として描かれているものもそれなりにいる。
『GMK』でも現防衛隊准将の立花泰三が数十年前に起こったゴジラ襲来の事件で体験した恐怖を未だに鮮明に覚えていると語っている。
『×メガギラス』に登場した個体。
かつて辻森桐子が対ゴジラ迎撃作戦に当たった折に共に作戦に参加していた彼女の同僚達を全滅に追いやった。これ以降桐子はゴジラに関することになると感情的になったり、そのゴジラを倒すためなら多少の無茶も厭わなくなっている。
『×メカゴジラ』に登場した個体。
こちらも上記の辻森と同じく家城茜が仲間達と共にゴジラを迎え撃った際、茜を残して彼らを全滅させている。この時の敗因には茜自身のミスが含まれていたのもあってか、その後の彼女の意識に暗い陰を落とすこととなる。
『GODZILLA三部作』に登場した個体。
2000年代後半の人類地球脱出作戦実行の直前にこの頃はまだ幼かったハルオ・サカキの両親の命を彼の目の前で奪い、その時の光景を夢に見るほどの深い心傷を与えた。以来彼は打倒ゴジラの執念を燃やすようになり、長い年月をかけて対ゴジラ戦術を研究し続け、遂に無敵と言われたゴジラに通用する攻撃理論を生み出すことに成功している。
これまで『GODZILLA-ゴジラ-』および『KOTM』〜『GODZILLAvsKONG』に登場している個体。2014年のサンフランシスコ襲撃にてラッセル夫妻の息子が命を落とす遠因を作った。これにより夫マークはしばらく荒れた生活を送るようになったとされ、妻のエマに至っては息子の死に意味を与えるという理屈の元、極めて過激な思想に奔ることになる。
『ゴジラ-1.0』に登場した個体。
1945年に大戸島に出現した前身体が、主人公である敷島浩一のトラウマの原因となっている。物語中盤では大石典子を失ったことで、トラウマから仇へと変化した。
また、明確に人間を襲っているかのような描写が多く、元祖トラウマゴジラと同等レベルに凶悪な個体。何より顔面が半分吹き飛んだ後に再生する、某作戦で外皮がひしゃげ白目を剥きながら放射熱線を放とうとする、といったグロ描写込みで元祖トラウマゴジラのように「観客から」トラウマ扱いされることも。
その他のトラウマゴジラ
鈴木則文「テメェ……俺の鈴木オートを……ぶっ壊しやがったなぁぁ!!」
冒頭シーンに登場。
トラウマ……とはあまり言われていないが、デザインのモデルはGMKゴジラであり、その影響か目も白目である。