概要
文字通りの意味としては、ハイパーな状態になることを指す言葉。
聖戦士ダンバインにおけるハイパー化
多くの場合、『聖戦士ダンバイン』などに登場する、負の感情により増幅された“オーラ力(ちから)”(生命の持つ生体エネルギー)によるオーラバリアーの巨大化現象を指す。
オーラマシンはハイパー化する際、オーラマシンの形を取りながら巨大化するが、別にオーラマシンそのものが巨大化する訳ではない(※)。
しかし、オーラ力の増大と連動しているため、オーラマシンの戦闘力はそのサイズに比例して大幅に強化される。
一方、オーラ力の強大化は当然機体やパイロットの負担になる為、最悪の場合は機体の自壊やパイロットの死に繋がる。
(※『聖戦士ダンバイン』とはパラレルの世界を舞台にした『リーンの翼』ではオーラバリアーの設定自体が存在せず、後述のオウカオーは本当に巨大化している)
ハイパー化した機体
外部作品での扱い
『スーパーロボット大戦』シリーズで『聖戦士ダンバイン』が参戦している作品には、中ボス扱いで何度か出現。
サイズ大型化の不利を分身でカバーしたうえで高火力の攻撃をしてくるため非常に危険な存在。他の敵を排除してから、精神コマンド「必中」による総攻撃で仕留めよう。
…自軍敵軍問わずハイパー化ABよりデカい機体がゴロゴロしている事はツッコミ禁止な。
原作設定を考えるとハイパー化したオーラバトラーが複数体現れる事は考えにくいのだが、モノクロ版『COMPACT1』の最終面では『無敵鋼人ダイターン3』のコロスがデータから再現したというハイパーレプラカーンが数体出現する。同様に『IMPACT』中盤ではオモイカネの記憶から再現されたハイパーレプラカーン、最終面ではアインストによって複製されたハイパーガラバが登場。これらの複製体は機体ステータス(改造段階)こそオリジナルより高いものの、パイロットはザコパイロット扱いの「人工知能」になっているので「聖戦士」「底力」などの特殊技能が使えなくなっており実質的に弱体化している。ストーリー上でも「AIが抱いた恐怖心の生み出したデータ上の存在」「見た目と性能を模倣しただけで内部構造などは異なる偽物」と説明されている。
一方、『スパロボOE』では、オリジナル機体としてハイパーズワウス(機体名義は『ズワウス(ハイパー化)』)が登場した。この機体は「NG騎士ラムネ&40」のラスボス「ドン・ハルマゲ(妖神ゴブーリキ)」が持つ悪意の力が黒騎士の怨念を増幅し、ハイパー化を促したという独自設定になっており強敵と化している。
また、スパロボシリーズではお馴染みとなった「ハイパーオーラ斬り」については「ハイパー化相当のオーラ力を制御し、オーラソードに収束させて繰り出す技」である事が『BX』にて示唆されている。
また、富野由悠季監督作品には『聖戦士ダンバイン』以外にも同様のパワーアップ演出が見られることがあり、こうした機体も一部メディアでハイパー化扱いされている。
あくまでファンの通称に過ぎないが、前述の『COMPACT1』では、裏技で一部味方ユニットをHP40000前後の超性能に強化する事が出来る為、これらのユニットもハイパー化扱いされたりする(ダンバイン系ではボチューン(ニー機)が該当)。
ハイパー化として扱われる機体
- ビアレス(トッド・ギネス):『バトルロボット列伝』のみの独自展開。本作にはライネックが登場しないため、その代替と思われる。
- ズワウス(黒騎士):『スーパーロボット大戦OE』のみの独自展開。作品によっては素のズワウス自体がハイパー化相当の能力を持つ機体として扱われる事もある(詳しくは上述)。
- ザクⅡ(ククルス・ドアン):GBAソフト『Gジェネレーション ADVANCE』で登場。ブルーディスティニー2号機との戦闘で追い詰められたドアンがドモン・カッシュの鼓舞を受け、ザクをハイパーモードに覚醒させた。以降は任意に「ハイパー化」コマンドが使用可能になる。
- Ζガンダム(カミーユ・ビダン):PS2ソフト『GジェネレーションNEO』では、Ζガンダムのスペシャルアタックに「ハイパー化」という固有名称が設定されている。攻撃モーションにハイパービームサーベル(パイロットの気力によってビームサーベルを異常に巨大化させる現象)が含まれるからとも考えられるが、スペシャルアタックには固有名称が無い事が多いので特別待遇と言える。また、『Gジェネレーション ADVANCE』では、前述のドアンと同様にハイパー化コマンドが使用可能。
- サザビー(シャア・アズナブル):SFCソフト『バトルロボット烈伝』で登場。本作のラスボス。オリジナルキャラクターのエレノアが死亡時に発した命の力を吸収し、撃破された機体が修復すると共にハイパー化した。作中でショウの口からハイパー化したことが明言されている。
- シナンジュ(フル・フロンタル):厳密にはハイパー化ではないが、原作小説版では最終決戦において巨大なオーラを纏って戦闘を行っている。
- バロンズゥ(バロン・マクシミリアン):巨大化時の演出がハイパー化を想起させるからか、『スーパーロボット大戦』シリーズでは「ハイパーバロンズゥ」と呼ばれている。