プロフィール
誕生日 | 4月5日 |
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身長 | 170cm |
読書家で気骨稜稜な性格。実家は個人病院。
概要
フジマサマーチは、漫画「ウマ娘シンデレラグレイ」に登場するウマ娘。
芦毛で赤く鋭い目つきが特徴。右耳に紅白の紐の耳飾りをつけている。
カサマツトレセン学園では特待生として多くのトレーナーから注目される有力選手であり、オグリにとって最初の「ライバル」。
まるで切り込むかのような鋭く優れた瞬発力と、逃げの脚質を持つ短距離向きのウマ娘で、レース勘にも秀でている。東海ダービー制覇を目標にしており、オグリの素質を認めて闘志を剥き出しにする。
「正しい努力には、正しい結果が伴う。力ある者は常に相応しい結果を求められる」をモットーとしており、走ることに対して非常にストイックな性格。幼少の頃から友人も作らずに過酷な鍛錬に明け暮れ、それまで敗け無しの優秀な成績を修め続けてカサマツトレセン学園に入学した経緯を持つ。
幼少期の回想シーンでは鍛錬中の彼女と同じコマに公園で遊ぶ3バカがいたので同地区の出身と思われる。
だが、ストイックすぎるあまり、近寄りがたい雰囲気があり、担当トレーナー・柴崎宏壱の言う事を跳ね除けてしまうなど、コミュニケーションに難がある。柴崎曰く普段は挨拶すらしてくれないとのこと。
一方、単行本のおまけイラストでは、デビュー戦でのウイニングライブでライブ衣装を着るも顔を赤らめて羞恥に耐える姿や、ルームメイトのウォークダンサーに話しかけるタイミングを探るあまり、不本意ながら長時間睨み続けてしまうといった茶目っ気が散見される。
幼少期からトレーニングに明け暮れていたためか流行り廃りに疎くプリクラもわからずケータイはガラケーである。
容姿・デザイン
- 容姿
毛色は芦毛なのだが、髪の色は作画担当でもある久住太陽氏曰く厳密には薄浅葱色とのこと。本人のカラー絵自体多くないため、pixiv内の彼女のイラストでも結構色合いがバラついていることが多い。
前期 | 後期 |
1、2巻の頃はロングヘアで鋭い目付きが特長。
2巻コミックス最後のおまけ漫画で髪を切る経緯が描かれている。4巻第30Rで再登場した時には肩に付かない長さに髪を切っている。
あと身体的特長として、お世辞にも胸は大きくない。オグリと比べても小さい。コミックス7巻のオマケイラストでノルンエースと服を交換しているイラストがあるが…。
作画担当の久住氏によれば、マーチは大体いつも制服の下に体操服を着ています。なのでトレーナーの前でも平気で着替え始めます、ということらしいが…。(ノルンとかには怒られているらしい。)
各部にダイヤモンド状の飾りをいくつか付けている所からも分かる通り、作画担当の久住氏曰くオグリ意識しまくりデザインとのこと。
セーラー服なオグリの勝負服とは対照的にブレザーとなっている。また配色も紺色とオグリの対になっている。
袖には、ブーゲンビリアの花の模様があしらわれている。なお、カラー絵を見る限りでは爪に薄浅葱色のネイルを塗っているのも特徴。
ちなみに、何気にオグリの勝負服でもかなり目立つポイントである星型の飾りはマーチの勝負服にはない。代わりに小さな飾りはオグリよりも多く入っているという辺りがマーチらしいとも言えるが。
なお、『シンデレラグレイ』でオグリの勝負服が製作されたのは第35Rでマーチが勝負服を着て出走したのは第30Rとほぼ同じ時系列なため、服が作られたのはマーチの方が先と思われる。
作中での活躍
本編
デビュー戦でオグリと初の勝負となり、オグリが本調子でなかったこともあって接戦の末に勝利。しかし、靴が壊れた状態で自分に僅差まで迫っていた事実(実際のオグリキャップ号も笠松競馬場時代には蹄が腐敗する蹄叉腐乱に悩まされていた)やオグリが見せた「怪物の足跡」に気付いていた。
そのためオグリに本当の意味で勝ったと思っておらず、東海ダービーの前にオグリに勝つことも目標とするなど、ライバルとして強く意識することになる。
一方、オグリもまた、この一戦での敗北から「負けることの悔しさ」を知ることになる。さらにマーチからの「宣戦布告」を受けたことで、それまで目標も無くただ速く走るだけだったところから、マーチを生まれて初めて得た「負けたくないライバル」として意識していく。
ジュニアクラウンでのオグリとの再戦では、レース前半を理想的なポジショニングで有利に進めていくが、北原からペース配分を学んで脚に余裕を持たせていたオグリがいつもより早く仕掛けたことで、第4コーナー手前で二人同時にスパートを掛ける想定外の事態に。
それでも、自分でも史上最高と認めるコンディションでオグリを抑え続け、残り100m地点まで最後の直線を先行するマーチ。だが、既に限界のはずのオグリが「マーチに負けたくない」という思いから本来ありえない「二度目のラストスパート」を仕掛けたことで、大接戦の末に惜敗。初めての敗北を味わう。
死闘の後、オグリに「自分が勝てたのはマーチのおかげ」と語られたことで、お互いに存在を意識し合っていたことで力を引き出し合っていたことに気づいたマーチは、「一緒に東海ダービーで走ろう」と言うオグリの手を取り、かけがえのない勝負の約束を交わすのだった。
だが、オグリキャップは中京盃での勝利により、彼女の中央へのスカウト話が持ち上がる。中央へ行けばオグリはその才能を存分に活かせるが、それは即ち、東海ダービーでマーチと勝負する機会が喪われてしまうことを意味していた。
「貴様…ッ どういうつもりだ!!!」
新聞で勧誘の事実を知るやオグリを殴り飛ばすほどに激しく激高したマーチは、ベルノライトの静止も聞かず「私との…約…束…ッ バカに…しやがって……ッ!」と怒りの涙を流す。
それまでたった一人で走り続けてきたマーチにとって、オグリは初めてのライバルであり、大切な友達だった。そんなオグリと交わした自分の夢も賭けた約束を反故にされるような真似を、マーチが到底許せるはずもなかったのだ。
オグリキャップの返事は…
(約束を果たしたければ)「だったら私に勝て」
「私が負けたら中央へなんて行けない …そうだろ?」
オグリはゴールドジュニアで自分が負ければ中央へ行かないことを告げる。
「…あぁ!私が勝てばいい…!」
「ここでも 東海ダービーでも 貴様は私に負けるんだ!」
「貴様を中央へなど行かせない!」
オグリを倒して彼女の中央行きを阻止すべく、壮絶な気迫を纏って臨んだオグリとの(漫画内では)三度目の戦いとなるゴールドジュニア戦。
ジュニアクラウンでの反省から、後方からプレッシャーを掛ける作戦で攻めるも、中央行きに迷って全力を出せずにスパートを仕掛けないオグリの姿を見て、さらに激昂。
「フザけやがって…」
一気に距離を詰めていくが…。
「オグリィイーーーー!!!」
「走れ!!!走るんだァアアア!!!」
北原の叫びに吹っ切れて全力を出したオグリに瞬く間に引き離されて形勢を逆転され、全くついていけずに敗退。
くそ…くそ…くそっ…!!
違う
私とあいつ(オグリキャップ)…圧倒的に…
私がどう抗っても敵う相手じゃない
あれでは まるで…
どう抗っても敵わない、あまりに圧倒的な怪物オグリとの実力と才能の差を残酷なまでに思い知らされたマーチは、柴崎の前で初めて「私は…弱いな…」と弱音と涙をこぼした。
レース後、中央への移籍を決めたオグリに対し、「お前よりも永くレース場に立ってみせる」と宣言。改めてオグリと友情を結んだ。
また、オグリを通じてカサマツ3バカとも仲良くなったようで、単行本2巻のおまけでは3バカ担当トレーナーの日和を含め5人でレストランに行くようにもなり、表情が比較的柔らかくなってお洒落にも気を遣うようになった。
2章ではオグリに電話をかけ東海ダービーに出走したが4着で終わったことを語る。
少し落ち込んでいたようだがオグリとの会話で元気を取り戻し、目標を見失っていたオグリに対して「日本一のウマ娘になれ」と激励した。
それ以降もオグリのパドックでの垂れ幕に書く字のアイデアを提案したり、カサマツ3バカや北原と一緒にテレビでオグリのレースを見ていたりと少しずつコミュニケーション能力も改善されているようだ。
外伝での活躍
2022年8月10日発売のヤングジャンプヒロイン2にて掲載された『シンデレラグレイ外伝The mermaid left behind』では主役を勤める。サブタイトルの「The mermaid left behind」を和訳すると「置き去りにされた人魚」の意味である。
上記の東海ダービー4着に敗れた後、岐阜王冠賞に挑むマーチの物語が描かれる(7月10日、オグリキャップの高松宮杯と同日)。
時系列上は本編の第30Rの間の出来事となる。
オグリがカサマツを去ってから、マーチは性格は穏やかになりコミュニケーション能力も改善され後輩にも憧れの目で見られていたが、東海ダービーの覇者ヤマノサウザン(フジノノーザンがモデルと思われる)にはマーチの変化は「腑抜けたものだな」「そんなんだからあたしに負けるんだよ」と快く思われていなかった。
しかし、岐阜王冠賞では「追っているのはオグリの影ではなく、オグリ自身だ」と再び決意を固めヤマノサウザンらに会心の勝利を納める。そして岐阜王冠賞後、中央にいるオグリの勝利を願い、それは彼女にも届いたようだ。
オマケ漫画にて
オグリが中央に移籍してからは出番が減ってしまったが作画担当の久住氏のTwitterのオマケ漫画によると第152Rのオグリの安田記念は京都で観戦している模様。
マーチは生八ツ橋にハマったようだ…。
人気
「オグリキャップ最初のライバル」「カサマツ唯一のオグリキャップの好敵手」「天才を超える怪物に出遭ってしまった普通の努力家」という位置づけの為か、少数ながら根強いファンがおり、元ネタのマーチトウショウの戦歴に因んだファンコミックも描かれている。中には彼女と対決するなんていう変わり種も…
久住氏にとってもフジマサマーチは思い入れの深いキャラクターらしく、後に掲載された彼女が主役の外伝『The mermaid left behind』は
久住氏の強い要望から実現したエピソードだという。
モデル馬
モデルとなった競走馬はオグリキャップの笠松競馬場時代のライバルだったマーチトウショウ。
主な勝鞍は岐阜王冠賞。
フジマサ→藤正→トウショウか。血統も生産もトウショウ冠のトウショウ牧場とは無関係だが、地方馬主の馬にはこうしたあやかり馬名がよく見られる。
※当時の地方競馬の表記では小書きは使えないため、笠松で争っていた時代の馬名表記は「オグリキヤツプ」「マーチトウシヨウ」。
マーチトウショウは一時はオグリキャップと同様に中央競馬に移籍して4戦走り、うち2回バンブーメモリーとも対戦している。
しかし適性距離のレースがなかったこともあり、全てのレースがブービーから9馬身以上突き放される大惨敗に終わった。
その後は一度笠松に戻った後、高知競馬場に舞台を移してオグリキャップよりも1年半ほど長く走り続け、1992年8月3日の1300m戦がラストランとなった。
通算成績:55戦10勝(地方重賞1勝)
笠松:23戦4勝(地方重賞1勝) 2着9回 3着3回
中央:4戦0勝
高知:28戦6勝 2着7回 3着1回
父は77年菊花賞で史上初の葦毛クラシック制覇を果たしたプレストウコウ。
マルゼンスキーが対戦できた唯一の八大競走勝ち馬でもある。
(伝説の77年日本短波賞。詳しくはマルゼンスキー、マルゼンスキー(ウマ娘)を参照)
そのためか、作中(第14R「なにやってんだよ」)では
「フフッ あの娘気合入ってる カワイイ❤」
と、マルゼンスキーがフジマサマーチを気にかけるシーンが描かれている。
モデル馬と対戦経験のあるウマ娘
強調はマーチトウショウが先着したレース。◎は勝鞍。☆は勝ち馬。
- 88世代(同世代)
・オグリキャップ……87年5/19サラ系3才新馬◎、7/26サラ系3才イ◎、8/12サラ系3才イ☆
秋風ジュニア☆、ジュニアクラウン☆、中日スポーツ杯☆
・ヤマノサウザン(★フジノノーザン)……87年ジュニアグランプリ、88年ゴールドジュニア
1/24サラブレッドC C2◎、新緑賞、東海ダービー☆、岐阜王冠賞◎
・バンブーメモリー……89年門松ステークス、橿原ステークス
(★)外伝のライバルウマ娘。
モデルのフジノノーザンは史上2頭目の東海ダービー牝馬。
マーチに先んじて岐阜王冠賞直後に中央へ移籍し、重賞に3度出走。
うち1つは牝馬三冠最終戦のGⅠ「エリザベス女王杯」で、13着だった。
余談
オグリキャップのカサマツでの戦績は「12戦10勝で2着が2回」である。
元ネタの競走馬マーチトウショウの戦績とも照らし合わせると「フジマサマーチがオグリキャップに2回勝っている」はずだが、『ウマ娘シンデレラグレイ』序章カサマツ篇は16R(コミックス2巻分)と短く纏まっているため、フジマサマーチの2度目の勝利は今のところ作中では描写されていない。
勝負服にあるブーゲンビリアの花言葉は「情熱」「あなたしか見えない」という意味。マーチの性分を端的に表した花言葉と言えるだろう。
なお、『The mermaid left behind』が掲載された増刊ヤングジャンプヒロイン2では、『シンデレラグレイ』第2巻の特別コミックスカバーが付録となっている。もちろん表紙のキャラはマーチなのだが、あくまでも「2巻当時の」の彼女なので長髪姿でかつ目付きの鋭い表情である。それに伴い、裏表紙も長髪姿の勝負服を着たマーチが走る構図となっている(外伝では短髪となってから勝負服を着用しているため、長髪時代のマーチが勝負服を着ている場面は実質この裏表紙のみ)。
裏表紙では今までオグリ表紙の4巻別カバーは白飯、シチー表紙の6巻別カバーはタピオカ…とデフォルメされたキャラたちが何かしらの食べたり飲んだりする緩い姿となっているのが通例であったが、上記のマーチがメインとなった2巻の特別カバーでは通常版のコミックスの表紙と同じくほぼリアル頭身で真面目に走り抜けるマーチが描かれている。ある意味ストイックな彼女らしい。なお、10巻の別カバーは短髪のマーチが表紙となっている。
関連イラスト
表記ゆれ
フジマサマーチはマーチトウショウをモデルとしたオリジナルキャラであるため史実に存在するわけではない。だが実在する競走馬のウマ娘同様タグにフジマサマーチ(ウマ娘)と(ウマ娘)をつけ表記することもある。現状(ウマ娘)つきのタグの方が投稿件数が多いため検索の際はこちらも検索してみて欲しい。