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「けどよ………オレは許せねえんだ。この世に、俺より強えやつがいるなんてなッ」

概要編集

西日本出身の20歳。

世界観を共有する『求道の拳』のキャラクター、成島丈二は親戚(光我の父親のはとこ)で、本作でも絡みがある。


友人からプロになる事を勧められる程の圧倒的な強さを誇るが、プロの格闘家になるのではなく、ノールールの殺し合いを生き抜く本物の強さを求めている為、キックボクシングに総合格闘技、空手に至っては4回も入門しては指導者や先輩に盾突いて襲いかかってきた相手を全員返り討ちにして追い出されるという道場破りまがいのマネをしている(あくまで明確に語られているだけでこれであり、実際はボクシングや柔道も経験している為、他にも破門になった疑いあり)。

「もっと強いやつと闘いたい」という欲求の赴くまま、悪友の浅利孝介の手を借りて拳願会の情報、そして仇敵と付け狙っていた十鬼蛇王馬のような顔を見つけ、山下商事と接触する。


人物編集

一言で言えば、良くも悪くも田舎ヤンキーそのもの。


両親の不在や祖父との不仲など、家庭の事情が理由で漠然としたイラつきによって物心ついた頃からグレていたが、それらを言い訳にすることはなく心に押し込んでいた。

やがて厄介払いの様に押し込まれた空手道場で修行するうち、自分のイラつきの根本が「無力だった自分への失望」と「圧倒的な暴力への憧れ」だったことを自覚。それからは手に入れた力を元に好き勝手暴れていたが、数年前の荒れ果てていた頃に王馬に出会い、当時のチンピラ仲間ともども完膚無きまでに叩きのめされて以来、"奴を超える"と並々ならぬ執着を見せている。

それゆえ物語序盤は「強さ」「弱さ」に関わることには過剰に反応し、何をしでかすか分からない凶暴さがあった。例えば第0話で所属していた総合空手の館長に「アンタの空手はクソであります」と凶悪な笑顔で吐いた上で逆上して襲いかかってきた相手全員を叩きのめしたり、完敗を喫して瀕死にもかかわらず病室のTVを何度も地面に叩きつけたりして部屋を破壊しまくって飛び出したりと、これでもかという大暴れっぷりを見せている。当然舐められることも大嫌いで、挑発されるとどんな無理難題でも受けてしまいがちであった。


しかし拳願仕合の世界に入ってからは自分の弱さを受け入れるということができており、前作主人公の王馬同様の成長を見せている。

また基本的には一本気で世話になった人物への義理や礼節は弁える他、嫌っている相手でも恩を受ければちゃんと礼は言う、他人の面倒を見たり細かい気遣いもできるなど、憎めない面も多い。

持ち前の格闘センスと、とにかくひたむきに努力する様は、並み居る闘技者たち(あの呉雷庵すら含む)からも目をかけられているほどである。

ただし、王馬を超えるという執着の果てに拳願会にたどり着いたことや、氷室に初対面で話の流れで殴られた事を未だに根に持ち続けていることを考えると良くも悪くも執念深い性格だといえる。


なお第0話で「ノールールの殺し合いを生き抜く本物の強さ」を求めていると吹いているが、これはあくまで強さのレベルの喩えであり、実際に人を殺すということについては人並みに嫌悪している。事実、龍鬼の人殺しの現場を見てしまった時は涙を流して怒ったり、深く落ち込んでいたりと情緒不安定な様子を見せていた。


同じ先輩や年上でも、相手によって言葉遣いや呼び方が結構明確に分かれているのも、彼を見る面白さの一つである(例えば同じ超日プロレスの先輩でも、「関林さん」「春男くん」「ホセ(呼び捨て)」と呼び方が全く異なる。また氷室涼は会話の流れで"さん"が付きそうになってもやめるほど呼び捨てにこだわりを見せている)


戦闘スタイル編集

空手を中心に、これまで習ってきた様々な武術を本人なりに組み合わせた打撃主体の戦法を取る。各地の道場を荒らし回っていただけあって、格闘技のセンスは並み居る拳願会の闘技者たちから高く評価されている。


後に丈二に勧められ、いくつかの必殺技(交流戦開催の段階では三日月蹴りブラジリアンキック)を軸にコンビネーションを組む方針で修行を続けている。


観察眼と格闘技の知識は山下に負けない物を持っているようで、徳尾徳道(二徳)のバックボーン武術がサンボであることをすぐに見抜き、今井コスモからも呆れ半分に感心されるレベルである。


また、後述の様に瀕死になった翌日に平然と出歩き、数十箇所の刺し傷を負って集中治療室に入った数日後には普通に会話ができる程度に回復するなど、やたらタフで頑丈な肉体も彼の強みである。


代表戦から二年後は拳願仕合、煉獄の双方で経験を積んだ事、加納アギトロロン・ドネア等、双方のトップ層に教えを受けた事で黒狼を圧倒できる程に実力を上げており、不完全ながらも黒木玄斎の様に打撃を置きに行く技術を体得している。

また師弟関係となった王馬から二虎流の技を教わっており、現段階では使える技は少なく技の練度も低く実戦経験も少ないため発展途上だが、それを補うかのように今までの使い手たちとは異なる運用法を編み出しつつあり、王馬からも「お前なら俺と違う方向に二虎流を広げていけるかもな」と太鼓判を捺されており、その才能を認められている。


本編編集

以下ネタバレ注意




友人からの情報を元に山下商事を訪れて山下一夫に出会う。最初は覇気を感じない彼を見て強気に「俺を拳願仕合に出せ」と語り、あっさりとOKされた上で見学として仕合を観に行くが、表で名のしれた格闘家を2撃でダウンさせる今井コスモの強さに驚愕。

山下に、表なら十分過ぎる素質を認められた上で「拳願仕合では通用しない」と諦めるように進言されるが、本記事冒頭のセリフを聞いた山下は死んだ王馬の面影を光我に見出し、光我は闘技者見習いとして山下家に居候、山下商事で働きながら修行することとなった。


後日、山下商事を訪ねてきた臥王龍鬼を見て王馬と間違えて闘うが全く勝負にならず、自分より先に拳願仕合に出場が決定する。しかも龍鬼も山下家に居候することになった上、闘技者に成ってみせると宣告する自身に「やめといたほうがいいよ。君、弱いし」と言われた(一応龍鬼に挑発の意図はなく純粋に気遣っただけ)ことにスイッチが入り、仕合の対戦相手である打吹黒狼を倒して自分が仕合に出ようとする。体格の明らかに違う黒狼に対して善戦し、また武器や不意打ちを使わない正々堂々ぶりを黒狼からも評価されるものの、彼の必殺技「スティンガー」によって敢え無く敗北。

頭蓋骨に穴が開いて下手をすればもう少しで死んでいた程の重傷を負ったにもかかわらず病院から無理矢理退院し仕合を観戦。二人の戦いを目の当たりにしたことで自分と龍鬼との実力差を実感。力不足を改めて認めた。


その後光我は関林ジュン蔵地駆吾アダム・ダッドリー今井コスモ暮石光世、親戚の成島丈二といった人物たちの下修行に励んでいく。なお丈二については、光我は彼の紹介で六真会館に入門したにもかかわらず喧嘩で破門された(支部長と数人の弟子がシメようとしてきたのを返り討ちで半殺しにした)ことで会わせる顔がないと思っていた。ただし当人は破門こそ気にせず、黒狼戦後に病院で暴れた事は咎めていた。


順調に実力を伸ばし正式に闘技者にも合格した光我だったが、対抗戦まで一ヶ月という時に山下社長と共に『蟲』の襲撃を受けた事で、全身数十箇所をナイフで刺され瀕死の重傷を負ってしまう。

一命は取り止めたが重傷を負ったことで交流戦には出場不可能となり、加えて実力は呉雷庵や王馬らに「代表闘技者レベルにない」と言われ、『煉獄』との交流戦選考からは完全に外れてしまった。しかし、王馬が自身のことを覚えていた事と、王馬から「強くなった」と認めてもらい、山下社長を命懸けで助けたことを感謝されたことで王馬への敵意がなくなり、王馬を自身の越えるべき壁として見据えるようになった。それ以降は王馬とも普通に会話出来るようになった。交流戦を観戦席で見て遥か格上の戦いを目の当たりにした事で、いつか必ず追いついてみせると決意を新たにする。

第3戦のユリウスvsムドー戦以降では、下に降りて山下や代表選手たちと同じ席で観戦している。


煉獄との交流試合後は本格的に闘技者として活動している。さらに1年後、1年間の煉獄への短期レンタル移籍を経験したことで大きく成長。両団体の若手トップ集団「超新星」(スーパーノヴァ)に数えられるほどの実力者となり、拳願会の復帰戦では黒狼にリベンジを果たした。

その傍ら、持ち前のコミュ力で王馬や加納アギト、さらには煉獄のメンバーであるカーロス・メデル劉東成ロロン・ドネアとも交流、師事を受けている。

二年前はその弟子にも勝てなかった夏忌にもリベンジを果たす機会を与えられ、結果的には危なげなく倒して見せた。その結果には、繋がる者に興味を抱かれており、一度会ってみたいとさえ言われている。


拳願会と煉獄の合同トーナメント「戦鬼杯」にも参加しており、予選を危なげなく突破。一方、龍鬼が人の殺害にためらいを持たなくなっている事に気づき、トーナメントを通して彼を止めることを決意。

決勝トーナメント1回戦では「超新星」の一人であるレオナルド・シウバと対戦。王馬から伝えられた二虎流で翻弄し勝利。

準決勝では龍鬼と対戦。桐生刹那から教えられた「羅刹掌」を躊躇なく放つ龍鬼に苦戦しながらも、自身の持つ全ての技を駆使して応戦。最後は満身創痍になりながらも、龍鬼がかつて見せた「臥王流・地伏龍」を使う事で勝利。

決勝は理人と対戦。しかしダメージが深刻な上、仕合を通して成長した理人に歯が立たず、決勝敗退となった。


その後、不法占拠地区『中』に入った龍鬼が戻ってこなかった事から、彼を探しに行くメンバーに入ろうとする。周囲からは止められたことで一時は悩むも、関林の仕合とメッセージを受けて龍鬼の捜索メンバーに加わる事を決意。

その『中』では臥王鵡角と遭遇。当初はなんだかんだでフレンドリーに接していたが、鵡角の本性と龍鬼に行った所業を知り激昂。しかし、彼を倒すことは王馬に止められ、龍鬼の保護を優先して『中』を去った。


その後、『蟲』の宣戦布告で王馬と龍鬼が命の危機にさらされている事を知り、成島丈二に助けを求めるも断られる。その代わりに「繋がる者の倒し方を知る人間」として「繋がる者本人」…申武龍と出会う事になる。そして武龍からの指導を受けた結果、肉体的成長に余地があるとして、筋トレを勧められた。


余談編集

ケンガンオメガプレゼントしたイラスト【龍鬼と光我】

二次創作では、作中も一緒にいてショッピングなどにつきあっている臥王龍鬼との絡みで描かれることが多い。


関連項目編集

ケンガンオメガ 臥王龍鬼

白浜兼一

ケンガンオメガの序盤は彼が一流の師匠たちにつき、厳しい修行を経て成長していくという話なので、この辺りは地上最強の弟子ケンイチに似ている。

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