CV:佐藤亜美菜
概要
『HUGっと!プリキュア』の主人公、野乃はなの妹。小学6年生。作中では明言されていないが、同級生の愛崎えみるがラヴェニール学園小等部に在籍しているため(『オトメディア+ SUMMER2018』より)、ことりも同学園在籍であることが確定している。
姉のはながいつもドジを踏んだり、母のすみれに甘えたりするのとは対照的で、落ち着いていて背伸びした印象を受ける。そして容姿やスタイルもはなよりよっぽど大人っぽい。
家族構成は父「森太郎(しんたろう)」、母「すみれ」、長女「はな」の四人構成。
年齢的にまだミニサイズではあるのだが、日々成長しているので姉の身長をもうすぐ追い越しそうだとか…。
実際えみると並ぶとことりの方が身長が普通に高い。
人物
自分がちょっと大人びた感じであることを自覚していて、それを自分の個性として気に入っているタイプ。中学デビューしたらなかなかすごいことになりそうだ。
はなが母に甘えているのを見て「お子ちゃまなんだから」と上から目線で茶化したりからかうこともある(漫画版でも第1話から姉をからかっている)。しかし本心では姉のことが大好きだったりする。
はなと一緒になって芝居掛かった喋りをしてみたり、夕飯のカレーにはしゃぐ年相応の面も。
プリキュアとの関係
本作ではプリキュアは「怪物と戦う謎のヒーロー」という立ち位置だが、その存在は街の人たちに広く知られており、ことりもまたプリキュアに対して素直な憧れは持っているようだ。
プリキュアの正体は家族にも秘密とされているので、当然ながらはなは自分がキュアエールであることをことりには明かしていない。
第11話ではえみるに手を引かれてオシマイダーから逃げている際にビルに潰されそうになるが、キュアエールによって助けられた。この助けられたシーンでえみるはエールの姿を間近に見るが、ことりは終始頭を抱えてガクブルしていた為、まさか姉がプリキュアだとは気がつかなかった。というかキュアエールの姿をまともに見ることすら叶わなかった。
第20話でえみるがキュアマシェリに覚醒した事により、高校生モデルに次いで、プリキュアの姉妹と友人を持つ人物の2人目となった。(なお性別を問わなければ、彼もプリキュアの姉とガールフレンドを持つ人物である)
ただしことりの場合は、更に同居人までもがプリキュアということにもなっている。
第9話によると姉(転校後は同級生のえみるも)の一生懸命さを普段から認めつつ彼女に振り回されていると自覚しており、それ故か歳が近い姉妹の割にお出かけなどはあまり一緒にしない。揃って出かける時は高確率で両親同伴である。
第30話で愛崎家のプライベートジェット機を利用した世界一周旅行には参加したが、この時ルールーが何の警戒もせず「アンドロイドのわたしは…」と発言してしまったのを聞き怪しんでいる。
第34話
第34話は待望のことりの主役回。
この話では今までの積み重ねから「お姉ちゃんが出かけた先々で怪物とプリキュアがいつも現れている」ことに流石に疑問を持つようになるが姉がプリキュアだとは微塵も想像せず、むしろはなが怪物を毎回毎回生み出すきっかけになっていて、その後始末でプリキュアがやってきているのではと勘違いしてしまう。(オシマイダーが人間を媒介にして生まれているらしいことは、今までの目撃経験から気づいていた)
姉の不手際でプリキュアにご迷惑をかけているなら妹としてお詫びをせねばと、どうすればプリキュアと出会えるのか考えあぐねていたところ、ひょんな事からキュアエールのファンを名乗るふみとと(彼に巻き込まれた)ひなせと出会い、共にプリキュア探しをすることに。
珍道中を続けつつもそう簡単にプリキュアが見つかるわけなく、公園で休憩中にことりは「キュアエールさんみたいなお姉さんが欲しかった」というトゲが微妙にある発言を漏らす。姉がドジばかり踏むせいで最近は幻滅しかけているらしい。曰く「バナナの皮があれば必ず転び、池があれば必ず落ちる」らしい。
だがそれを聞いたひなせは「僕は君のお姉さんは素敵だと思う。いつも笑顔でいつも元気。それにいつも誰かのために頑張っている。それはすごいことだ」と照れなく真顔で述べたので、ことりは少し呆気に取られてしまった。
その直後、風が吹いてことりの帽子が飛ばされる。それを追いかけた彼女が池に落ちそうになった時、突然はなが駆けつけてきてことりを助けようとする…が、勝手にバナナの皮で滑って池に落ちた。ちなみにことりは自分でバランスをとって池に落ちる事はなかった。ことりは「もうびしょ濡れじゃん」と呆れるが、はなは気にせず「でも、よかった」。思わずことりがなんでと聞き返すと「ことりが無事だったから」とあっけらかんとした笑顔。ことりはますます呆れた表情で、タオルを買って渡した後に場を離れるが、姉から見えなくなったところでは嬉しそうな笑顔を見せていた。
だがタオルを買うための道中でコンビニ付近からジェロス率いる猛オシマイダーが出現。パニックになることりだが、ふみとが「キュアエールさんならこんな時に必ず助けてくれるから信じて逃げろ」と言い、自らが囮役を買って出る。…が、猛オシマイダーは何故かふみとではなくことりとひなせを追い回してきた(知る由もないことだが、友達の妹程度の関係とはいえ男女ペアだったせいだろう)。
あわや大参事と思われたが、颯爽とかけつけたキュアエールと仲間たちに助けられる。確かにふみとは「こんな時に必ず助けてくれる」と言っていたが、いくらなんでもこんな御都合主義があるわけないとことりが呆然としていると、エールは「どこにいても、助けるから」と一言だけ呟いた。
その言葉にことりは思い出す。それは、幼いころ雷雨に遭って、遊具に隠れるしかなかった自分をびしょ濡れになってまで迎えに来た姉の姿。そうそう見つかるはずのない場所にいたことりが不安で限界になった時、まるで御都合主義のように現れてくれた姉に、ことりが「なんでここに?」と震える声で訪ねた際姉は「どこにいても、助けるから」と全く同じ言葉を返していた。
その時の姉の姿は、ことりにとってはまさにヒーローだった。そう、今目の前にいるキュアエールのように……
回想と直感だけでエールの正体にうっすらと気付いたことりは敢えて詮索せず、むしろジェロスに「プリキュアにいじわるしないで!」と啖呵を切る。そして明日を奪うというクライアス社に対して宣戦布告するかのように、ことりは輝く未来への希望を叫ぶ。
「わたしは…わたしは… お姉ちゃんみたいな人になりたいんだから!」
その心からは大量のアスパワワが溢れており、ふみともひなせも彼女に続くのかのようにアスパワワを放出。その力で劣勢に陥っていたプリキュア達は逆転した。
その夜、ことりははなの部屋に行く。一緒に寝てもいいと言うはなの横でことりは「あのさ、お姉ちゃんって…」と何かを聞こうとしたが、すでにはなは速攻で爆睡。そんな姉にお子ちゃまなんだからと呆れながらも、その姉に甘えるように横で眠りに就いた。
ちなみにこの第34話で、ことりは『ことりの部屋』なるWebサイトを自作して日々の出来事をアップしていることが判明した。そして今回の「プリキュアに一言謝りたい」はその自分のサイトに載せるネタとして始めたものだったりする。
本作の放映年度は2018年と公式で言及されており、2006~7年生まれと思われることりの世代の文化ではないとインターネット老人会がざわついたが、姉はスマホ片手に常日頃キュアスタを使っているため、これも野乃姉妹の対比の演出なのかもしれない。もっとも現実だと主要なSNSを利用できるのは概ね13歳以上という年齢制限があるが。
今回のキュアエールを探す珍道中の顛末に関しては、ノートPCで下書きテキストを書いた上で「私のお姉ちゃんは、もしかして、」と打ったところで作業を止めている。そして上述の通り、ことりはその夜はなの部屋に行った。
翌日以降、ことりが今回のことを改めてWEB上にアップロードしたのか、秘密を胸の中にしまったままなのかは明示されていない。
しかしこの話がきっかけで、プリキュアの正体が広まることがなかったことは付記しておく。
最終話冒頭の朝食シーンでは、オムレツに大喜びの姉を「お姉ちゃんって本当にお子ちゃまね」と第1話と同様にからかいつつも、「本当はカッコいいのに」と、正体を知っていることを仄めかしていた。
11年後
演者
ことり役の佐藤亜美菜はプリキュアシリーズ初登場。
佐藤はアイドルグループAKB48の元メンバーでこれを経て声優の道に転じ、今ではそちらの方で活躍の幅を広げている。
プリキュアシリーズに関わったAKB48出身者としては仲谷明香(『ハピネスチャージプリキュア!』OP歌手&オリナ/キュアウェーブ役)、渡辺麻友(『魔法つかいプリキュア!』映画テーマソング担当&本人役でゲスト出演)に続いて3人目、レギュラー出演者としては初の事例となる。
かつてはAKB0048で現役のAKB48だった佐藤亜美菜が一条友歌役としてルールー役の田村ゆかり、十六夜リコ役の堀江由衣と共演したことがある。
あくまで偶然だが、姉の結婚・出産で盛り上がった最終回後の記憶が新しいタイミングにて佐藤はTwitterで自身の結婚を発表している。
関連イラスト
関連タグ
愛崎えみる:クラスメイト。
南野奏太:姉及びクラスメイトがプリキュア繋がり。
若宮アンリ:プリキュアの正体を直感だけで見抜いた者繋がり。ただし、ことりは相手が肉親かつ直接の接触で気づいたため、変身後の動きだけで友人と気づいたアンリとは異なることに注意。寧ろことりの祖母の方が彼に近しい。
春風ぽっぷ:一見生意気だがじつはお姉ちゃん大好きの先駆け。