「ピッチの上じゃ俺が キングだ」
プロフィール
誕生日 | 6月27日 |
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年齢 | 18歳(高校3年生) |
星座 | かに座 |
出身地 | 秋田県 |
家族構成 | 父・母・俺・妹・妹 |
身長 | 187cm |
血液型 | A型 |
足のサイズ | 28.5cm |
BL入寮前の所属チーム | 悪童学院高校サッカー部 |
利き足 | 右 |
好きな選手 | マリオ・バロテッリ |
サッカーを始めた歳 | 6歳 |
座右の銘 | 「整理整頓」 |
二つ名的なもの | 悪役の王(キング・オブ・ヒール) |
自分が思う自分の長所 | 孤高な自我を持っていること |
自分が思う自分の短所 | あ?誰に聞いてんだそれ。殺すぞ。 |
好きな食べ物 | プリン(子供の頃、風邪の時に母ちゃんが買ってきてくれたから) |
嫌いな食べ物 | ウエハース(どうやっても食べたあと散らかるから許せん) |
BESTご飯のお供 | なんもいらねぇ(米には味があんだよ。馬鹿舌共が) |
趣味 | 掃除 |
好きな季節 | 梅雨明け頃(日本人なら意味なくアガるだろ) |
好きな音楽 | 宇多田ヒカル「真夏の通り雨」(試合前に聞くと高ぶりを抑えて集中できる) |
好きな映画 | ダークナイト(大事な試合の前には、これを観て自分をアゲる) |
好きな漫画 | コブラ(クリスタル・ボーイがカッケェ) |
キャラカラー | レッド |
好きな動物 | ノマドの雄ライオン |
得意科目 | 体育(全種目1位 3年間無双中) |
苦手科目 | 図工(手が汚れたりいろいろ散らかるから) |
よく読む雑誌 | ゲキサカとNumber |
何フェチ | クイックルワイパーで掃除フェチ |
されたら喜ぶこと | 正統かつ圧倒的な敬意を示されること |
されたら悲しむこと | 汚すこと、散らかすこと |
好きなタイプ | 綺麗好きで一緒に掃除ができる人 |
コンビニでつい買ってしまうもの | 汚れが良く落ちるスポンジ |
睡眠時間 | 8時間 |
お風呂で最初にどこから洗うか | 自分の身体の汚れより先に、風呂場の汚れが気になることが多い |
きのこ派orたけのこ派 | たけのこのちっちゃいパックが食べきりサイズでちょうどいい |
最近泣いたこと | 生まれた時以外泣いてねぇし |
サンタからのプレゼントは何歳まで? | 6歳の誕生日にサッカーボールをもらった瞬間から俺の欲しいものはフィールドにしかなくなった |
サンタからのプレゼントで要求したのは | いま俺に必要なもの |
地球最後の日に何をする? | どうでもいいな。その日までに俺が生きてきた証を地球に残す |
もし1億円もらったらどうする? | 一生分のクイックルワイパーを買う。 |
休日の過ごし方 | 隅々まで部屋の掃除をして紅茶とプリンで締める |
サッカーと出会わなかったら? | 何かしらのキング。てっぺん以外、興味ねぇ |
好きな歴史上の人物は? | 伊達政宗。10年早く生まれてたら、天下を獲ってたって言われてる。なんかカッコいいだろ |
無人島に一つだけ持っていくなら? | ナイフ。まずはその島のキングになって、動物どもを従える |
タイムマシンで過去か未来に行けるなら | 未来。俺が何者になってるかを知って、それ以上の存在になれるように今を生きる |
CV | 諏訪部順一(幼少期:石上静香) |
(キャラクターブック「EGOIST BIBLE VOL.2」より)
概要
「ブルーロック」の登場人物で、長い黒髪を盛大に立ち上げ、左側頭部に十字の刈込んだ髪型が特徴的。お風呂上りではその髪も降ろしているので、付き合いのある人間でなければすぐに判別するのは中々難しいくらいにギャップがある。最終選考の「新英雄大戦(ネオ・エゴイストリーグ)」における潔が所属するドイツチームとの試合からは、頭部の中央に赤いメッシュをかけるようになった。
自身を“王様”(キング)と称する程の自信家。
誰が相手でも傲岸不遜な言動や態度は常に崩さないため、潔世一からは「友達いねぇだろ」と内心思われているが、実際序盤はチーム内で孤立することが多かった。
この「キング」としての生き方については実は二次選考までとそれ以降で考え方が変わっており(後述)、二次選考以降は傲慢な態度やスタンドプレーはそのままに、ちゃんと周囲の人間を認め、彼らのことを考えられるようになった。
意外にも私生活はかなり几帳面かつ神経質であり、モノの整理整頓や自身が習慣としているフィジカルトレーニングの実施を徹底している。周囲の人物に対しても、整理整頓やマナーを守る事を遵守させようともしている。
日課のフィジカルトレーニングはブルーロックに来る何年も前から行っており、徹底したトレーニングとストイックさが馬狼の強さの原動力にもなっている。
唯我独尊・俺様な性格ながらもチームVとの対戦に悩んでいた潔から「どうやったらお前のように勝利の方程式を作れる?」と、その方法を教えて欲しいと頼まれた際には相変わらず傲岸不遜で実力を見せつけつつも、練習に付き合うなど何だかんだで面倒見はいい。
潔と凪誠士郎と自身が同じ部屋になり、一悶着で部屋の備品等が散らかった時は即座に元に戻したりホコリが舞ったら速やかに換気する等の徹底ぶり。それを見た凪から「キングっつーかメイドじゃん。メイド・バロウ爆誕」と評していた。そんな凪を馬狼は「面倒臭男」や「クサオ」等と散々な渾名を付けている。公共の場でもきちんとマナーを守っており、お風呂場で体をプカプカ浮かせて泳いだりお湯の中で忍者ごっこしたりタオルを湯船に浸す凪を口うるさく注意していた。
4thステージ進出時に同じチームに入った千切豹馬も凪に負けないくらいマイペースな性格なので、小言が余計に絶えなくなったりと苦労人にも見えなくもない人間臭い一面も目立つようになった。
趣味はボウリングであり、マイボールとマイグローブも所有しており、ストライクを何回も連続で出せるほどのこだわりと腕前を持っている。ちなみにファンブックにて「料理がうまいのは誰か?」という互いを勝手にイメージで格付けするランキングでは1位を獲得している(勝手にイメージで格付けするというコーナーの為、実際に出来るかは謎)。
能力
武器はゴール右上角への正確無比なカーブシュートと、強靭なフィジカルを利用した突進力。
シュートの射程距離は27~29mとペナルティーエリア外からでもシュートを狙えるほど広く、そのシュートの成功率を飛躍的に高めるために強靭なフィジカルを発揮したプレーが馬狼の十八番である。
二次選考3rdステージでは、シュートと見せかけた弾きフェイントと鋭角(イナズマ)ドリブルを新たに習得する。
個人技頼りで味方の連携を拒むことから対策されやすいが、彼にボールが回らなくなった時の方が実は厄介。
洞察力とサッカーIQの高さから、パスやブロックの連携で生まれるわずかな「隙」を見逃さず強力な個人技で自らを捩じ込みゴールを奪う、“暗躍する才能”こそが、彼の隠れた持ち味である。
最終選考では、上記の武器や長所を研鑽・凝縮したような『捕食者視界(プレデター・アイ)』とGKとの駆け引きに特化した必殺技・『隠密殺撃蹴弾(ステルス・キルショット)』を習得した。
活躍
青い監獄入寮まで
小説4巻によると、元甲子園球児の体育会系でゴリゴリの営業マンである父と、心配性で几帳面な母のもとに生まれている。馬狼の王様気質は物心がついた幼稚園の頃からで、幼稚園の遠足で訪れたアスレチック公園では、大型遊具の頂上にある屋根に上ったことで気持ちよさを感じていた。(その後先生から説教されたが、全く意に介していなかった)
6歳の頃、父親からサッカーボールを贈られたことをきっかけにサッカーを始める。体格も運動神経もいい馬狼は年上の子たちにも引けを取らず、認められる気持ちよさを知った馬狼はサッカーに夢中になる。同時期に妹が生まれることになったのをきっかけに、几帳面な母の家事を手伝うようになり、家をきれいにすることを一種のルーティン、絶対的自分ルールとして確立させた。
9歳の頃には誰よりもサッカー練習だけでなく、ゲーム形式の練習ルールにも口出しするようになる。当然反発もあったが、実力でねじ伏せて自分のサッカー王国を築き上げた。またこの頃、周りが脇役で満足する理由を母親に聞いても納得がいかなかった馬狼は、自分以外の人間を理解しようとすることをやめることになる。
中学生では半年たたないうちに強豪校のサッカー部からエースの座を奪い、二年生で大会の最優秀選手に選ばれるなど活躍。
高校は秋田でも全国大会常連の名門、悪童学院高校に入学。高校でも自身の王様気質を貫き、1年で即レギュラー入りを果たす。この頃から、己のアイデンティティが暴力的でエゴイスティックであることを自覚し、さらにストイックにサッカーに打ち込む。その甲斐もあって、1年で悪童学院高校は全国大会にコマを進めた。だが、この時は1回戦に当たったチームの守備力、とりわけ目の色が違うCBの主将に攻撃を完全に封じ込まれて敗北。だがその敗北で、「世界一のストライカー」という己の夢とアイデンティティが確立された。
高校2年、働き続けていた馬狼の父親が倒れる事件が起きる。社内競争に負けて体調を崩した父親はこれまでと変わって家にいる時間を増やすようになった。父が「一番になれなかった敗北者」になったことを受け止めた馬狼は、敗北者にならないためにサッカーに対してより意固地に、自己中心的となっていった。チーム内の軋轢は激しいものとなり、思うように活躍できなかったこともあって、この時は全国に行けなかった。
高校3年になると、先輩がいなくなったことも相まって、チームの全てが思うとおりになった。思うプレーができるようになった一方で、自分が倒すべきライバルを望むようになる。正堂学院のストライカーを目下のライバルとして見定める中、馬狼宛に日本フットボール連合からの手紙が届いたのであった。
一次選考
一次選考ではチームXに所属。
Z戦では潔達と対戦。序盤から終盤までチームの得点王に目が眩む余り、自分勝手なプレーが目立つ選手が多数出る中、馬狼の見事な個人技を皮切りにチームXが纏まりだし、終始バラバラなチームZを圧倒。Zのディフェンスが馬狼に集中する中、冷静にバックパスをし、受けた選手が明治心(6番)にパスを出し、1点を上げる。國神に1点返されるも、チームは5-1で勝利。ブルーロックに来たばかりの潔に対し、「才能ねえよ、お前」と冷酷に吐き捨てた。
しかし、その後の鰐間兄弟率いるチームWには1-4で、二子一揮や大川響鬼のいるチームY戦では3-4と、自身のスタンドプレーが原因で敗北してしまう。
一次選考最後の試合で、御影玲王と凪誠士郎と剣城斬鉄が所属しているチームVと対戦。当初自分に心酔していたチームメイト達から先制点を取られると、不満が爆発したチームメイトから(鬱憤晴らしも含めた)総スカンを受けてしまうが、一度は自分に擦り寄って来たにもかかわらず都合が悪くなれば人のせいにしてくるチームメイトを批判し、終いには「俺に捧げろ」と高慢極まりない考えを押し付けていた。
それからチームメイト達は自身を差し置いたチームプレーで逆転を試みるも、チームの完成度は凪達の方が完全に上回っており、またも得点を許してしまうが、玲王と斬鉄のダブルプレスの僅かな隙を突いて突破し、得点を挙げる。不利になる中でも強引にもう一点を取るも、結局チームは2-5で敗北。
一次選考自体は3敗でチームXは最下位敗退となってしまうが、チームXでの最多(かつ伍号棟内最多タイ)となる10得点のゴールを決めた為、単身突破する。
チームZがチームVとの対戦前に潔がトレーニング中の自分の下に現れ、どうやったら『ゴールの方程式』を生み出せるか教えて欲しいと懇願されるも、ぶっきらぼうに断る。しつこく付いてくる潔に対しプレーで分からせようとするも、自身とやり合う中で潔が互角に近付きつつある事を少しばかり感じるも、やはり圧勝。最後まで不遜な態度は崩さなかったものの、何かを見つけた潔に感謝された。
二次選考
1stステージを18位で突破した後は成早朝日・西岡初とチームを組む。
描写はないが、最初に挑んだ3rdステージでは単独で4ゴール挙げたものの4-5で逆転負けしてしまい、対戦した相手チームが馬狼の自分勝手なプレーを忌避した事で、自身ではなく西岡が選ばれた事で2ndステージに降格。後に、潔と凪のチームと対戦する。
序盤から終盤まで自身と凪の個人技を主とした戦いで試合が進む中、潔が成早の「オフ・ザ・ボール」を取り入れ習得し始めた事で競り合いとなった末、最終的には敗北してしまう。敗北はするも、才能と潜在能力を買った潔に引き抜かれる形で3rdステージに昇格。
3rdステージにて、千切・國神錬介・御影玲王チームと対戦。全能力がハイレベルに纏まった玲王がミドルシュートと強靭なフィジカルを持つ國神とトップスピードが武器の千切を遺憾なく発揮させる立ち回りをしていくのに対し、「他人のためにプレーすんなら死んだ方がマシだ。」と言い張り、スタンドプレーに走りすぎる余り、ドンドン不利になってしまう。そこで潔は、凪とのコンビネーションを中心に馬狼の前のめりなプレーを囮にしていくやり方にシフトした事で、状況を持ち直していく。更に、潔から自分が普段潔に言っている「ヘタクソ」と言われた事で、プライドを悪い意味で刺激されてしまう。それでも懲りずにスタンドプレーを続けた挙句、國神と玲王のダブルチームでボールをこぼすも、潔はそれさえ予測し凪との冷静かつ正確なコンビネーションで点を挙げる。1点も取れない現状に苛立ちと焦りを覚える馬狼はまたも一人でゴールを決めようとするもミスをしてしまい、危うく取られかけた所を潔のフォローで凌ぐ。自身がゴールを決める絶好のチャンスを掴みかけるも、スピードで勝る千切に追いつかれそうになる。同時に潔は全て解っていたように馬狼のすぐ斜め前に走り込んでいる事に気づいた時、無意識に潔にパスを出してしまい、潔はそのままシュートを決める。
この瞬間に馬狼は気付き、悟ってしまう。
あの瞬間 俺は潔世一に負けたんだ
サッカーは俺のためのスポーツじゃなかった
馬狼(おれ)は 王様(キング)じゃなかったんだ
これまでチームZ戦以来負け続けてきた馬狼であったが、それまでは「周りがヘボだったから」として、これまでの敗北を認めていなかった。
一方、潔へ出さされたパスはここまで「死んだ方がマシ」と言ってまで貫いてきた自分の信条を完全に裏切る「他者のためのパス」であり、馬狼はこの瞬間、人生で初めて敗北したことを認め、絶望することになる。
そして決着のラストプレー、相手ボールになる中、潔と凪の作戦でボールを奪い取る事に成功する。そして、こぼれ球は馬狼の足元に転がる。以前の馬狼ならば自ら決めに走っていただろうが、敗北を知った馬狼は潔や凪に託そうとした。しかし、突然パスを止めてしまう。
そして、馬狼は改めて気付いた。
このままパスを出せば試合には勝てるかもしれないが、人生において完全に夢破れてしまうことを(この時、馬狼の脳内における想像では世界で八面六臂の活躍をする潔と、それを酒を飲みながらテレビで見る落ちぶれた自分のイメージが浮かんでいる)。
こんな未来を―――
俺は 生きたいワケじゃない!!!
と再度決意し、弾きフェイントと鋭角ドリブルを瞬間的に編み出した。それは、何を利用しても、何を喰らってでも、『不確かでも、俺のゴールのために存在する邪道』と言う道を迷わず通るという、馬狼しか出来ないプレースタイルを編み出したというメッセージでもあった。そして千切・國神・玲王をブチ抜き、自らの心に誓った。
脇役なんかで終わるかよ―――――――
潔・凪(おまえら)が主役なら――――――
俺はその光を喰らう 悪役にでもなってやる!!!
そして放たれたシュートは、綺麗に馬狼の得意コースに吸い込まれ、決勝点を見事に挙げて見せた。自らゴールと勝利を決めて見せた馬狼は、荒々しくも誇らしい叫び声を挙げながら言う。
王様(キング)は 馬狼照英(おれ)だ!!!
そして、千切をチームに引き入れて4thステージ昇級。この試合で潔を認めるようになったのか、「ヘタクソ」と言っていた潔を初めて本名で呼ぶようになった。3rdステージ以降、基本的な部分は変わらないものの潔の能力や考えを認めるような発言をするようになり、良い意味で精神的な変化も見られるようになる。プレースタイルも自分のゴールを挙げる事に拘ることから、味方の能力を利用し合って高めていくものへと変化する。
4thステージでは、糸師凛・蟻生十兵衛・時光青志・蜂楽と対戦。凛のことごとく上を行く戦術と技術に苦しめられる中、馬狼は不意に潔から、味方からボールを奪ってプレイするという、凜でさえ全く予想していないプレイによってシュートを決めて見せた。その後は馬狼のイレギュラーな動きをベースにした互角の競り合いになるも、最終的には敗北してしまう。
相手チームの一人である凛の希望で潔が引き抜かれ、凪・千切と共に3ndステージに後退。
そこでは柊零次・斬鉄・二子チームと対戦・勝利し、斬鉄を引き抜き4thステージに昇格。そこでは清羅刃含む4人組と対戦・勝利し、清羅を引き抜き二次選考突破。
三次選考
知っている人とチームを組んでも成長に繋がらないという理由から、凪や凛のいるチームA・Cを避け、チームBを希望した。また、三次選考でTOP6に選出されなかった潔に対して「こんなところで埋もれるなよ」と叱咤激励する等、初めて登場した頃に比べると大分潔に一目置くようになった。
志願通り、チームBに配属され、出た試合では自ら1ゴールを決めて見せ、チームも勝利していた。潔本人も馬狼も得点を決めて入ったチームも勝利しているため、選ばれる可能性は高いと踏んでおり、潔は青い監獄(ブルーロック)選抜チームのスタメンに選ばれたものの、自身は選ばれなかった。この時、馬狼は悔しさと嫉妬からか、潔に「クソが。」と怒りを込めた表情を向けていた。
U-20日本代表戦
スタメンには選ばれなかったものの、U-20日本代表との試合開始ギリギリまで絵心甚八が選び抜いたベンチメンバーには選ばれていた。
試合本番では、後半戦15分に乙夜影汰と交代。
交代直後から合理性を無視して潔を食うために「潔狩り」と称した、自身の独善的なプレーで敵味方問わず混乱させ、フィールドを乱すジョーカー枠としてフィールドに混沌を作った(この動きは、事前に絵心との打ち合わせで秘密裏に取り決めてあった)。
潔に執着したプレーはすぐに相手に見透かされたが、糸師冴によってゴールを阻まれた潔が凛に咄嗟にパスすることを凛の動きから察知、パスボールにスライディングで喰らいついて同点ゴールを決めた。潔からなぜ出来たのか聞かれるも、「凛と潔はシンクロし過ぎて一心同体にしか視えない」「凛も潔だろ」と平然と返していた(但しこの際、シュートを決めた感情を抑えられなかった余り、ユニフォームを脱いで騒ぐ事による非紳士的行為によりイエローカードを取られるという恥ずかしいミスをしている)。
最終選考「新英雄大戦(ネオ・エゴイストリーグ)」
2週間の休息を経てブルーロックに戻り、自身はヨーロッパ5大リーグの中から、狡猾的な戦術と圧倒的な独力が特徴のイタリアを選ぶ。フランス戦では出場しなかったが、スペイン戦ではハットトリックを決めた事で、その時点における「青い監獄」選手最高額である1億円もの年棒が与えられた。潔がいるドイツ戦では、頭髪の真ん中部分に赤いメッシュをかけるようになった(ドイツ戦前日に、同じチームである愛空や蟻生らに手伝ってもらった)。本人は1億円記念のレッドメッシュだと自信満々に潔に言うが、2人の近くにいたオリヴァからは「潔に逢う前に気合を入れたいからと」おめかしだと、蟻生は「デート前夜の乙女みたい」と、二子からは「王様ってかプリンセスバロウですね」と言われてしまっていた。
試合開始後、同じチームの一員にして『新世代世界11傑』の一人にしてDFのドン・ロレンツォを起点とする緻密なコンビプレイで点を取りかけるも、事前にユーヴァースの戦術を研究していた潔に阻まれてしまい、逆に先制点を取られてしまう。
最終選考当初は指導者ストライカーのマルク・スナッフィーの哲学に反発しており、志の低い哲学と断じていた。
1人で練習をしてた所に現れたスナッフィーに、自身にとってサッカーは「王様になる為の手段」と言うが、急遽始まった1on1ではあっさり敗北してしまい、スナッフィーからは「サッカー選手である前に1人の人間で、それを履き違えてるのなら素人だ」と言われる。そしてスナッフィーから自身の過去や栄光、かつての親友が失敗のせいで落ちるとこまで落ちた末に自殺した話を聞かされ、スナッフィーから自身と仕事をしないかと言われ、自身の後継者として『ユーヴァースの王』にならないかと誘われる。
それでも、未来にビビってる大人にはならないと断って立ち去る。その後、一人でいるところにロレンツォが現れ、自身の過去とスナッフィーとの関係を聞き、サッカー選手の前はストリートチルドレンであった彼からスナッフィーは「ゴミ野郎を見捨てない、未来をくれるクレイジーな大人」と聞かされたことで考えを改め、スナッフィーからの仕事の誘いを受ける決断をする。ただし「自身の後継者」としてでは無く、スナッフィーを超えるためのストライカーとしての仕事と言い、彼に『世界の王』としてプロデュースしろと要求した。そしてスナッフィーはこれを最高だと快諾し、馬狼は練習に合流するのだった。
スナッフィーから「ゴールハンター」としての自身の武器であるシュートを活かすためにGKとの駆け引きを体得する様に言われ、自身が撃ちたい時では無く、『敵の意識の隙間を狙い撃つ』様に教わり、特訓を重ねたことで、GKとの駆け引きによるシュートを撃ち込む事に特化した眼である『捕食者視界』を習得する。
そして、ユーヴァースのチームメイトとの連携による、誰がボールを持っているかGKに分からなくさせ、一瞬の空白地帯を創り出してからシュートを撃つ『隠密殺撃蹴弾』を習得した。
潔に先制点を取られた後、ロレンツォや二子らの連携によって『隠密殺撃蹴弾』を炸裂させ、同点ゴールを決める。
指導者ストライカーであるスナッフィーの参戦で優勢に傾きつつある中、潔やカイザーのブロックに加えドイツチームの指導者ストライカーであるノエル・ノアの参戦によって、シュートには行けても思うようにゴールが入らない状況が続く。
スナッフィーの指導のお陰で強力な武器や戦法を編み出し、スペイン戦ではハットトリックを決めた馬狼は大きな進化を遂げたのは事実だが、同時に潔から「スナッフィーに決められた正解の選択肢中で動いているだけの思考停止チーム」や「つまんねえ人間(エゴイスト)になっちまったなぁ」と心の中で断じられてしまう。潔に止められる寸前で事前に取り決められていなかった動きを独断で取り、スナッフィーに「お前が設計した通りに打ってたら止められてたじゃねーか、今のシュート」と零し、試合中に4度もそれが続いた事で不満が爆発してしまい・・・。
「退職願出すには十分な不当労働だろ」
「降りるぜ! このダセェ“仕事“‼」
上記のセリフと共に、ユーヴァースの戦術的かつ組織的な動きとかけ離れたプレイを始めるようになった。同時にそれは、馬狼照英というエゴイストの復活でもあった。
そこからはエゴイズム全開のプレーながら他のメンバーを完全に引き込む姿を見せ付け、今度はユーヴァースというチームを自分の色に染め上げていく。そして、可能性を見出したスナッフィーのフォローもあって、ブロックに入った潔やカイザーの意表を突いた股抜きショットで2点目を挙げて見せる。
スナッフィーからは自身の勝ちだと言われるが、結果論とそれを一蹴。スナッフィーとの仕事を終えた上で、スナッフィーの生き方を「2流ストライカー」と言い、「自分との決着がついてないから引退を撤回しろ」と要求。その発言を聴いたスナッフィーは友人のミックが言った最期の言葉を思い出し、現役引退を撤回し、現役続行を決断する。
その後は自ら積極的なプレス行って行くなどでチームを引っ張っていくプレーなどをして行き、他の選手たちも馬狼について行くプレーをしていく。この光景を見た氷織曰く「愛される意思と才能を持った人間」「愛されるエゴを持った人間」。試合は2対3で敗北するも、ドイツ戦後に1億3000万のオファー年俸を受ける。
ノアをして、ストライカーとしての資質だけならU-20カテゴリで世界最上位ランクと言わしめた。
イングランド戦では、試合終盤に千切豹馬にシュートブロックされ、そのボールを閃堂秋人に決められてしまったが、3対1で勝利する。
また、凪を「いまのお前はめんどくさくねえ」と一蹴。
また、この試合がイタリア最終戦となり、最終価格は1億5000万円でオファー先はユーヴァースで確定。
"キング"として
以上の経歴が示す通り、二次選考での千切・國神・玲王との対戦を通じて考え方が大きく変化している。
それ以前の馬狼は周囲の人間は自分を目立たせる為に存在すると本気で信じており、自分がやりたいようにゴールをすることしか考えていなかった。慢心し自分を磨く努力を怠ることこそ無かったものの、他者への理解は諦めていたのだ。
しかし、上記の対戦中に潔に屈服し「サッカーは俺のためのスポーツじゃなかった」と自覚し心をへし折られたこと、さらにそこから「悪役になってでもキングの座は譲らない」と決意したことから、考え方が変化。
サッカーが「俺のためのスポーツじゃない」ことは受け止めた上で、なお"キング"としてプレイし続けるにはどうしたら良いかということを真摯に考え、学ぶようになった。
最終的に反旗は翻したものの、一時的にスナッフィーの方針を受け入れてユーヴァースのルールに従ってプレイしていたことはそうした変化の表れと言えるだろう。
余談
- キャラクターブックによると、原作者である金城宗幸氏からの要望は「少しゴリラ感あるイケメン」というもの。「ゴリラの時点でイケメンか?」と感じながら、作画担当のノ村優介氏が落とし込んだのが今の馬狼である。また、性格は全く違うのだが、髪型も相まってアッチのゴリラもチラつく雰囲気である。
- 金城氏からはストーリーを進ませやすい「動かすことが楽しいキャラクター」として、ノ村氏からは、話が進むと見えてくる彼の人間性が面白いことから、「お気に入りのキャラクター」に挙げている。
- かなり強い馬狼だが、Z戦のときは250位(チーム内8位)だった。フィジカルもあるので、身体能力テストでも上位を取れるはずなのだが。なので、チーム最終戦のV戦の時は243位だったことは当然だと言えよう。