「この地球は、太古の時代より我々の物だったのだ!そして今、真の支配者……2人の魔神が復活する!そのためには、戦士の血が必要なのだ!」(第30話)
概要
太古の時代から復活した三魔神の1体。復活した時系列はメンバーの中で最も早期。
鋭い牙を口から覗かせる凶悪な怪物の頭部に加え、丸々としたごつい体形をしており、上から鎧をまとった姿を持つ。
3体の中では最下級の魔神であり、武器は手首で自在に回転する両腕の刃と口からの光線。更に腕を斬り落とされても元通りになる再生能力も兼ね備える。
格上であるラモンとゴーグの2体を復活させるべく奮闘していたのに、復活させた途端に彼等からあっさり処刑された不憫な魔神である。
活躍
自分達が封印された山へ偶然、登山に来ていた男性2人に壷を開けられる形で現代に復活。2人を殺して遺跡らしきモニュメントに「ラモン様、ゴーグ様…」と語り掛ける。
その後、主の復活のために真の戦士の血を求めて沼田ボクシングジムや剣道の道場等、武術に長けた者が集まる場所に現れては殺害するも、御眼鏡に適う血がなかなか見つからなかった。
「駄目だ!この程度の血ではラモン様とゴーグ様を甦らせることはできん!もっと強い奴はいないのか!? 戦士の血を持つ者は!?」
やがてラディゲが凶獣ラディガンに変身して香と凱の2人と交戦すると、その波動を感じ取って現場に登場。「何者だ?」と訝るラディゲを見て、ジェットマンもバイラム以外の敵の存在に驚いていた。そしてムーはジェットマンとラディガンの腕試しをすべく両者に襲い掛かり、ホワイトスワンの銃撃で右腕を撃ち落とされたことで彼女を認め、「見事だ!貴様達こそ選ばれた者……真の戦士だ!」と叫んで5人に襲い掛かって変身を解除させると、そのまま香を拉致して洞窟へ戻り、主であるラモンとゴーグの復活の生け贄にしようとする。
ラモンとゴーグの骸から伸びる触手が香を襲わんとした時、駆けつけた凱が彼女を救うべく、自ら身代わりとなって手を切って血を流し、両者は彼の血を吸収。そのせいで衰弱する凱だったが、レッドホーク達3人が駆けつけて2人を救出し、洞窟の外に出たために彼等との戦闘に突入する。
一方、洞窟で彼等のやり取りの一部始終を覗き知ったラディゲは魔神の話に興味を持ち、自分の血を吸わせようとしていた。
「甦るがいい!そして、俺の手足となって働くのだ!」
その頃、ジェットマンと対峙するムーはブラックコンドルのコンドルフィニッシュを受け、怯んだところにファイヤーバズーカを叩き込まれて敗北するも、瀕死の状態でラディゲの血を吸って復活したラモンとゴーグの元へ舞い戻る。
だが、ラモンとゴーグは自分達の復活のために尽力したムーを労うどころか、それぞれ「無様な!」、「傷付いた戦士に用は無い!」と罵倒。ムーはそのままゴーグに処刑されてしまうのだった……。
余談
声を演じた河合氏は昨年の『地球戦隊ファイブマン』にてトラルギン、ゾウルギン、銀河忍者バツラギン、サメジゴクギン、カメレザルギン、そしてテラノTVギンと実に6体もの怪人の声を演じていた。翌年の『恐竜戦隊ジュウレンジャー』でもドーラスケルトン、ドーラゴブリン、ドーララドゥーン、ドーラキマイラの4体の声を兼任する事となる。
関連タグ
ワムウ:三魔神の元ネタとされる柱の男の1体で、同じく2人の主を持つ繋がり。ただし、こちらの方がムーよりマシに扱われている上、武器もどちらかと言えばカーズ寄り。