概要
東京(バスタ新宿)~北九州(砂津・小倉駅前・黒崎インター引野口)、福岡(西鉄天神高速バスターミナル・博多バスターミナル)間の約1,150kmを14時間20分~25分かけて結ぶ夜行高速バス。
一般路線バスとしては日本一の最長距離である(所要時間としては第3位)。
首都高速道路~東名高速道路~新東名高速道路~伊勢湾岸自動車道~東名阪自動車道~新名神高速道路~名神高速道路~中国自動車道~山陽自動車道~広島岩国道路~山陽自動車道~中国自動車道~関門橋~九州自動車道~北九州都市高速~九州自動車道~福岡高速道路のルートを通る。
(路線設定当初は吹田以東は首都高速道路~中央自動車道~名神高速道路(以西は上記ルートと同様)かつ北九州市内未経由であったが2012年に現在のルートに変更した)
2011年12月8日に運行を開始したライオンズエクスプレス【福岡西鉄天神バスセンター・博多バスターミナル~横浜YCAT~池袋駅東口~さいたま(大宮駅西口・西武バス大宮営業所)】に一時日本最長距離を明け渡していたが,ライオンズエクスプレスの休止に伴い、再び最長距離路線の座に返り咲いた。
(なお、はかた号は西鉄直営【博多自動車営業所担当】の運行であるが、ライオンズエクスプレスは子会社である西鉄高速バスと埼玉側の西武観光バスとの共同運行である)
1990年10月12日に西日本鉄道(西鉄)と京王帝都電鉄(現京王電鉄)の共同運行で開業。1999年1月以降は西鉄の単独運行となっている(京王は東京側の発券や運行支援で現在も関与)。
メイン画はバスタ新宿が完成する前のヨドバシカメラ横にあった新宿京王バスターミナルから発着していた時代のものである。
車両
現行車両
スーパーハイデッカーの三菱ふそう・エアロクィーン白夜行仕様で、ロゴが金色の専用車が使用される。(検査・故障などの際は通常の白夜行車で代走)
はかた号専用クィーンはプレミアム・ビジネスの2クラス制となっており、車両前方にパーティションで仕切られ、電動リクライニング、背面マッサージ機、背面ヒーター、座面送風機能を備えるプレミアムシート、後方に通常の3列独立シートであるビジネスシートを設置する。1度の運行で往復2000㎞を走行するため車の置換サイクルは5年程度であり現在の車は現行の2クラス制(エコノミー廃止)となってからは2代目となる。
過去の車両
SHD車
全席3列独立シートの白夜行車が使用されていた。西鉄はエアロクィーンシャーシに西工SD-II型ボディを架装したもの、京王は純正車体のエアロクィーンを使用。
2009年に2階建てのエアロキングへ置き換えられる形で定期便からSHD車は一時撤退した。
2階建て車
2009年から2014年12月17日まで使用。三菱ふそう・エアロキング。
2階建てで車内スペースに余裕があることから座席を3クラス制へと変更。2列独立のプレミアムシート、3列独立シートのビジネスシート、4列シートのエコノミーシートが用意された。
2階建て車の定期運行終了後、エコノミーシートは繁忙期の続行便のみとなった。
4列シート車
後部にトイレを装備する4列シート車が繫忙期の全席エコノミーシート便として使用されることもあり、その場合は普段九州島内でしか見られない火の鳥カラー車を東京で見ることが出来る。
その他
水曜どうでしょうの「サイコロの旅」でも度々登場した。ミスターこと鈴井貴之は2夜連続で乗車したのが祟って、バス内でケツの肉が取れる夢を見たという。大泉洋も後にドラマ「黄金の豚」に出演した際、「キングオブ深夜バス」とセリフを間違えるというNGを出している。
なお番組内では「夜行バス」ではなく「深夜バス」という表現で紹介されている。
2023年に博多にHTBが期間限定でグッズショップを出した際にはバスのフロントを模したデザインの「キングオブ深夜バス」Tシャツとトートバッグを出し、イベント初日には担当スタッフがはかた号で博多に乗りつけて即売するというイベントを行ったこともある。
計画段階ではサロン付き2階建てバスを使用すること、途中のサービスエリアで食事を提供することも検討されていたが、いずれも実施が見送られた。但しその代わりとして食事については栄養食品(SOYJOY)による軽食がサービスとして渡されていた(~2014年)。朝食のサービスが廃止された以降は紙パック入りのお茶のみ継続して配られてる。
過去には年末年始やお盆などの多客期には予備車や西鉄高速バスの車両を使用し、合計4台から8台で運行することもあり、運行開始当初から1999年頃までにおいては貸切車を含め10台から12台で運行していたこともあった。ただしここまで増車すると東京方の待機場所である京王バス永福町営業所・中野営業所に車両を収容しきれず、東京都庁の駐車場で車両を待機させていたこともあるほか京王バスの車庫の工事などで置き場がなかった場合京王側の仲介で一般路線バスで京王と相互乗り入れしてる都営バスや関東バスの車庫を借りたこともあった。
長らく東京~福岡間を低価格で結ぶ夜行バス路線として活躍してきたが、近年は同じく低価格を売りにするツアー系夜行バス(WILLER TRAVEL 東京~福岡線、オリオンツアー 東京~福岡(小倉・博多)線)、LCC(羽田空港/成田空港~福岡空港/北九州空港/佐賀空港)との競争が激しくなり、はかた号も大きな影響を受けている。