概要
1907年に開場し、現在日本中央競馬会(JRA)が所有・運営する。
2024年現在、基本的な開催期間が7月から9月までの2回14日間とJRAの競馬場では函館競馬場に次いで2番目に短く、一年の大半が場外馬券発売所(「パークウインズ」)としての営業となる。
2009年まで地方競馬のホッカイドウ競馬も開催されていた(現在は休止状態)。
障害競走は行われていない。
施設
芝コースは一周1,640.9mで直線266.1m(Aコース使用時)。
ダートコースは一周1,487mで直線264.3m。
いずれも右回りである。
直線が短く芝コースは函館競馬と同じく洋芝を採用していることもあって、他の国内競馬場と比較しても出走馬のコース適性が重要になるとされている。
また高低差が芝コースで0.7m、ダートコースで0.9mと全体的に平坦であるのが最大の特徴となっており、新潟競馬場と同じく出走馬の地力勝負になりやすいともいわれている。
内馬場にはファミリー客向けの遊具や水遊び場、レストハウス、屋外ステージ、馬券投票所などが整備されており、国内競馬場の中でもとても充実している。
パドックのメインモニター左側のそばには「ダッグアウトパドック」と呼ばれる床の低い観覧エリアがあり、地面に近い目線での出走馬の脚元の観察が可能。
パドックから本馬場までの誘導路の全区間に来場客用通路が並んで設けられていて、歩きながら出走馬を最後まで見送る事もできる。
メインスタンド2階の外廊下部分が広く、特に南側の「もいわテラス」と呼ばれるバルコニーエリアでは競馬開催時におそらく施設職員用立体駐車場を介してキッチンカーが乗り入れる事もある。
スタンドに限らず場内の多くの場所からは札幌市のシンボルの一つでもある標高531mの藻岩山や、札幌駅方面の超高層ビル群が眺められる。
アクセス
・札幌市営地下鉄東西線二十四軒駅から徒歩約15分。
競馬開催日には両駅との間でそれぞれ無料シャトルバスを運行。
開催重賞競走
競走名 | 開催時期 | 距離 | 馬齢 | 1着本賞金 | 備考 |
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札幌記念 | 8月中旬 | 芝2,000m | 3歳以上 | 7,000万円 | サマー2000シリーズ |
競走名 | 開催時期 | 距離 | 馬齢 | 1着本賞金 | 備考 |
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北海道新聞杯クイーンステークス | 7月下旬 | 芝1,800m | 3歳以上牝 | 3,600万円 | |
エルムステークス | 8月中旬 | ダ1,700m | 3歳以上 | 3,600万円 | |
キーンランドカップ | 8月下旬 | 芝1,200m | 3歳以上 | 4,100万円 | サマースプリントシリーズ |
農林水産省賞典札幌2歳ステークス | 8月下旬 | 芝1,800m | 2歳 | 3,100万円 |
その他
冷涼な気候上芝コースに通常使用される野芝の育成に向いていなかった事から、1989年までダートコースのみであった。
1990年に寒さに強い洋芝を使用した芝コースが新設。
この洋芝の技術は国内の他の競馬場の芝コースや、サッカー場の天然芝ピッチの通年緑化にも応用されている。
本競馬場で開催される阿寒湖特別は、ステイゴールド号の活躍により非重賞の特別競走として知名度がかなり上がったともされている。
本競馬場と函館競馬場での重賞競走のファンファーレは演奏難易度が高い事でも知られる。
競馬場では出走馬への配慮目的もあって現地での音合わせ等のチューニングも制限されているため、より難易度の高さに拍車をかけているとされる。
特にトランペットでは一度音が下がってから1オクターブ上がるパートがあり、本番で自衛隊の音楽隊や音大生でも音を外しやすいといわれている。
ちなみに当該曲の作曲者は、アニメ『エヴァンゲリオン』やテレビドラマ『踊る大捜査線』なども担当した鷺巣詩郎。
本人も演奏難易度の高さを理解しているようで、旧Twitterでは「やっかいな譜面で…ホントにごめんね」と述べていた。
関連項目
(北海道にあるその他の競馬場)
・JRA
・地方競馬