織斑一夏
おりむらいちか
男性ながらISを扱える世界唯一の存在であり、初代ブリュンヒルデ・織斑千冬の実弟。
高校受験の際、誤ってIS学園の試験会場に迷い込んでしまい、そこで試験用ISを起動させてしまったことが発端。後日、日本政府の意向によりIS学園へ強制入学させられてしまう。自分以外はすべて女子という環境下に置かれ、全校生徒から注目の的になった。
家族は姉である千冬のみ。両親については一切知らされず、千冬からも「私の家族は、お前だけだ」と言われて育った。大変な姉思いであり、かいがいしく世話をする姿は嫁そのもの。姉弟仲は至って良好だが、公私ともにまったく頭が上がらない。
外で働いている姉に代わって家事全般を請け負い、その腕前はヒロイン勢からも称賛されている。実家はごく普通の中古物件だが、アニメ版では立派な邸宅になっている。
小学生時代、姉を追うように剣道を嗜んでおり、潜在的な強さは持っている。しかし、ISの操作技術に関してはかなり低い。他の専用機持ちに比べて稼働時間が短く、知識面でも大幅に遅れを取っている(第1巻時は素人同然であり、その後も絶えず劣等生扱い)。
さらに専用機である白式が良く言えば「玄人向けのピーキー仕様」、悪く言えば「欠陥機」という曰く付き。到底素人に扱いこなせる代物ではなく、中盤までの戦績はすこぶる振るわなかった。
作中ではあまり強調されていないものの、初陣でブルー・ティアーズの性質を見抜いたり、クラス代表戦で乱入してきたISをいち早く無人機だと看破するなど、観察眼が高いうえに機転も利く。ただし、有頂天になると左手を開いたり閉じたりする癖があり、その際はだいたい初歩的なミスを犯すことが多いらしい。
ハーレム系のお約束である超鈍感。姉譲りの端正な顔立ちに加え、異性をときめかせる天然ジゴロ発言も相まり、多くの女子から好意を寄せられている。
過去形で幼馴染(篠ノ之箒、凰鈴音)、友人の妹(五反田蘭)の計3人。さらに現在進行形となる第1巻でクラスメイト(セシリア・オルコット)、第2巻で転校生(シャルロット・デュノア、ラウラ・ボーデヴィッヒ)、第7〜8巻で生徒会役員の姉妹(更識楯無、更識簪)、第12巻で公国の第七王女(アイリス・トワイライト・ルクーゼンブルク)の計6人を追加。まさに破竹の勢いで異性を落としている。
ヒロイン勢に対しては「仲のよい女友達」という認識だったが、第8巻における『ワールド・パージ』を通じ、心境に少しずつ変化が生じている。第9巻以降、ヒロイン勢の魅力に惹かれる描写が散見され、一夏自身もまた彼女たちを意識し始めている。
この手の主人公によくあるラッキースケベ体質だが、異性に対する免疫は薄い。それでも年並みに興味関心はあるらしく、物語序盤から巨乳フェチを思わせる描写があり、さらに年上好きな模様。
千冬曰く「長身でハキハキした女が好み」とのこと。ヒロイン勢からは「むっつりスケベ」と認知されている。
当初からデリカシーに欠けた様子がたびたび描かれ(のほほんさん曰く「病気レベル」)、そのたびにヒロイン勢から鉄拳制裁>を喰らっている。
上記の境遇ゆえに千冬へ対する憧れが強く、良くも悪くも感情的になりがち。具体的な例としては「ラウラを取り込み、姉を模倣したVTシステム相手に単独で立ち向かおうとする」、「福音撃墜の数少ないチャンスを目前にしながら、ミッションエリア内にいた密漁船の救助を優先する(この点に関しては賛否両論であり、初任務の一夏にはいささか無理難題だった)」、「(シャルロット母娘を蔑ろにしてきた)アルベール・デュノアと殴り合いになる」という内容。
12巻にて、物語の根幹を揺るがす事実が判明する。
シスコン
本キャラクターを語るうえで避けて通れない最重要ポイント。
一夏本人に自覚はないものの、紛うことなきシスコンである。上述の通り、プライベートで献身的に支えているほか、物語序盤から姉に対する憧れが垣間見える。
元より両親不在という背景も相まって、唯一の肉親である千冬の依存度は極めて強い。そのシスコンぶりに関しては、ヒロイン勢も揃って呆れ気味。
具体的なシーンとしては……
【原作第3巻:水着姿に思わず見取れる】
【原作第4巻:まるで夫婦のような会話】
【シュガー&ハニー:自身と結婚する姿を想像してしまう】
一夏の第3世代型IS。正確に言えば第3世代の機体に改良を加え、第4世代技術である「展開装甲」技術を試験的ながらも武器に実装している機体である為、敢えて言うならば「3.5世代機」になる。
「世界で唯一ISを使える男」である一夏のために用意された専用機。
元々は日本のIS企業が設計開発していた代物だが、開発が頓挫して欠陥機として凍結されていたものを束がもらいうけ完成させた機体である。
そのためスペックはやたらと高い。が、その分燃費もかなり悪い。加えて第一形態時は雪片弐型以外の武装を持たず(防御兵装もIS標準装備のシールドバリアーのみ)、搭載もできない上(白式を展開後に他者から武装を貸してもらえれば使用はできる)、射撃用のセンサーリンクシステムすら無い。他のISが遠距離武装を通常装備できる点にくわえ、近接戦闘しか出来ないにもかかわらず、その状況に持ち込み、補佐する装備も一切ない事を考えても欠陥機の域から出ているとは言い難い。要は相手からの遠距離攻撃を(自前の技術で)掻い潜りながら突撃&エネルギー切れを防ぐために短期決戦を強いられる鬼畜仕様である。こんな機体を完璧に使いこなせる人がいたら剣豪を名乗っても良いのでは無かろうか。
後の紅椿にメイン採用された「展開装甲」技術の試験機としての側面があり、雪片弐型にその機構が組み込まれている。
第一形態時から単一仕様能力が使えるように作られている他、かつての白騎士だけが持っていた操縦者の生体再生能力も備わっている。
待機形態は白いガントレット。機体のコアには千冬の最初の乗機白騎士のコアが使われている。
零落白夜(れいらくびゃくや)
対象のエネルギーをすべてを消滅させる白式の単一仕様能力。
相手のエネルギー兵器による攻撃を無効化したり、シールドバリアーを切り裂いて相手のシールドエネルギーに直接ダメージを与えられる白式最大の攻撃能力。
自身のシールドエネルギーを消費して稼動するため、使用するほど自身も危機に陥ってしまう諸刃の剣でもある。
また、出力を上げ過ぎると搭乗者ごと斬り捨てることもできてしまうため、一夏は出力を絞って使用している。
千冬の乗機であった暮桜と同じ能力らしい。
雪片弐型(ゆきひらにがた)
刀剣の形をした、近接戦闘用の武装で白式の主力武装。
千冬の使っていた武器「雪片」の後継でもある。
拡張領域(バススロット)を全て使っており、後付装備(イコライザ)ができない。
第4世代技術である展開装甲が使われている。
第二形態・雪羅(せつら)
第二形態移行(セカンド・シフト)した白式の名称。
左手への多機能武装腕『雪羅』の発現と大型化したウイングスラスターが4機備わっている。
瞬間加速は二段化し、加速のためのエネルギー充填速度も3分の2へと短縮されて最大速度も+50%くらいまで向上している。
右手の雪片弐型と左手の雪羅を合わせて使うことで戦闘能力も非常に高くなっている。
だが、第一形態以上にエネルギー消費が激増しており非常に燃費が悪い。
そのため単機では能力を発揮しきれず、紅椿の絢爛舞踏による補助を得てその能力を完全に発揮できる。
雪羅(せつら)
第二形態移行した際に発現した多機能武装腕。
以前一夏がマニュアル操作でシャルのアサルトライフルを撃った経験を元に白式自らが作り出した力で、展開装甲の機能も持っているのか射撃・格闘・防御を全てカバーすることが出来る柔軟性がある。
構成は射撃用に大出力の荷電粒子砲(ただし、多大なエネルギー消費に反して威力はかなり低い,
荷電粒子生成にリソースを割いているため威力へ十分反映されていないと考察されている)、格闘用に零落白夜のエネルギー爪、防御用として零落白夜をバリアシールドとして展開可能になっている。
だがシールドエネルギーをさらに消費するようになり、スラスター増設によるエネルギー消費も加わったため一層効率のいい運用を心掛けなくてはならなくなった。
一夏の射撃が下手なことと、複数の制御を同時に行う技術が未熟なことで、現在その能力を満足に発揮できているとは言えない。発揮するための要求技量が高すぎるとも言えるが。
第三形態・『王理』
11巻で、第三形態(サード・フォーム)に移行した白式の名称(初期は『ホワイト・テイル』)。
巨大なエネルギー・ウイングと吸収した『OVERS(オーヴァース)』が特徴(ちなみに『OVERS(オーヴァース)』は可変型出力増大昇華装置の頭文字からの略称)。
篝火ヒカルノが開発した『量産型紅椿製造計画』から産まれた紅椿の絢爛舞踏の模倣品。
通常のISの瞬時加速すら大きく超えるスピードで移動可能(曰くISではありえないスピード)。
第二形態から左腕の雪羅がオミットされた代わりに、6枚の羽は全て零落白夜と同じ効果を有し、さらに銀の福音のシルバーベル同様、近接での斬撃打撃の他に射撃にも使えるようになり、死角が無くなった。
エネルギーを増大させるOVERSを取り込んだことによって、燃費の悪さもある程度ではあるが改善している。
また初登場時には、6枚の外部装甲を花の蕾または種のように組み合わせた突撃形態を使っていた。
外部装甲は戦場到着後、切り離し量子化している。
夕凪燈夜(ゆうなぎとうや)
第三形態になり、使用可能になった一夏の真の単一仕様能力。
その能力はISを強制的に初期化させる能力である。
外部から強制的に暴走状態にさせられたISが通常の状態ではない場合、その元凶を消し去り元に戻す効果もあるようだ。
インフィニット・ストラトス 公式イケメン シスコン 鈍感 朴念仁
【警告】これより先、ある真実が記載されているため閲覧には注意されたし
- 織斑計画(プロジェクト・モザイカ)
権力者たちが究極の人類を人工的に作り出そうとした狂気の計画。
千冬と一夏はただ2人の成功試作体、マドカは計画外の失敗作にあたる。
傷ついた肉体の驚異的な修復速度、異常なまでの五感の増幅、そして使えば使うほど肉体に調和していくISの進化など様々な面で通常の人類にはありえないスペックを持っている。
だが、天然の規格外である束の登場により、その計画は中止され、その技術の一部はドイツに流れラウラやクロエたちの誕生に繋がった。
つまり、一夏がISを扱えたことや、ISに関する知識の飲み込みが異様に早かったのも、純粋な人間でなかったことが大きいと思われる。
なお、上記の内容から察するに、一夏とラウラはある意味遠い親戚のようなものにあたる。
*原作1巻では一夏がISを動かしたことがニュースになった際に『遺伝子工学研究所の人間までやってきた』と記述があり比較的早い段階で正体に関する伏線は張られていたようだ。
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