アイアンハイド
あいあんはいど
俺の記事だって?悪いが今はそれどころじゃないんだ!
デストロンの奴等がまた発電所を襲っている。
司令官が向かったがピンチらしくてね!
俺はすぐに救援に向かわないといけないんだ!だから、俺の自己紹介はまた今度にしてくれ。
ヨォシ、待ってろデストロンども!引きずり降ろして細切れにしてやる!
G1
ラチェットと同様に日産・チェリーバネットに変形するサイバトロンの警備員。通称「赤いサイバトロン」とは主に彼(ら?)のことを指す。
もう我慢でけん!
引きずり降ろして細切れにしてやる!
でお馴染み(ただし、本編でこの発言はしていない。正確には第3話の「いつもいつも後ちょっとのところで逃げやがって…もう我慢できん!」と第7話の「デストロンめぇ…!引きずり降ろして細切れにしてやる!」がMADなどで合成編集されたもの)の真っ赤なボディのサイバトロン戦士で、サイバトロンの破壊大帝の異名を持つ。
第25話「メガトロン地球征服作戦PART1」では、サイバトロンを悪に仕立てる偽映像で(デストロンの誰かが扮しているはずの)偽物がメガトロンに騙されて利用されたショーン・バーガーの乗るヘリを見て「俺が片付けてやりましょうか」と言い放っている。その後バーガーが差し向けた戦車を見た本物が「屑鉄に変えてやるぜ」と言っており、違和感がないのが空恐ろしい。
その実は警備員の名を騙る影の副司令官で、マイスター副官の役目を悉く奪う。ついでに出番もみんな奪ってしまっている罪な男。しかもクロミアという彼女までいるリア充である。ただし、警備員という肩書きからサイバトロン基地のザル警備は彼のせいじゃないかとファンの間で囁かれている。
腕からは瞬間接着光線、冷凍ビーム、冷凍ガス等を発射する能力を持つ。本当は年長者の癖して若者ぶる元気な自称若者でもある。というか設定上は老兵なのだが、アニメでは若者という扱いになったようだ。
アニメ版では我の強さゆえかかなり出番が多かったのだが、『ザ・ムービー』においてシャトルで移動中、デストロンの襲撃を受けてメガトロンの手によって殺害される。スパイクから息子のダニエルに伝言を頼まれていたが、その願いは永遠に果たせぬままとなってしまった。
更に『トランスフォーマー2010』では、ユニクロン戦争で命を落とした他の仲間と共に小惑星帯に葬られた遺体がクインテッサ星人の策によって墓もろとも消滅してしまっている。
声優は速水奨。主に美形キャラを演じることが多い速水氏としては珍しくレアな荒れ声だが、何故かしっくり来る声である。というか、この作品で速水奨が演じるキャラクターは、やたらと口の悪い場合が多い。ちなみに原語版ではコンボイと同じピーター・カレンが演じている。
因みにアイアンハイドのベースとなったダイアクロンの玩具は、「人間が乗り込むパワードスーツ」という設定である為に顔がない。、その為、トランスフォーマーとして発売された際には座席の部分に貼り付ける顔のようなステッカーが追加されている(後に発売された復刻版では、パッケージのベロの部分にアニメと同等のデザインの頭部が印刷されており、これを切り抜いて座席に差し込む事で劇中の姿に近づける事が出来る)。
また、ロボット形態では余剰部分となる車体後部はアイアンハイドを搭乗させる事ができる自走式の砲台に変形するのだが、劇中ではごく初期の回で使用されたのみ。
G1(IDW版コミック)
前述のTVシリーズとはパラレルワールドとなる『ALL HAIL MEGATRON』を始めとする作品群では、かつて民兵組織出身であった事が語られている。頑固な性格故に度々上官とトラブルを起こしていたが、コンボイと出会ってからは、彼の優れた人格に惹かれていった。
ロボットモードの姿はTVシリーズとほぼ変わらない(顔付きは若干違い中年の筋肉質な男性らしく描かれている)が、地球でのビークルモードの外観は従来のチェリーバネット型ワゴンではなく、米国内でポピュラーなピックアップトラックとなっている(ラチェットも同様)。
リジェの受信した偽情報(実は本当の裏切り者はサンストリーカー。スコルポノックと結託した地球人のテロ組織マシネーションに苛烈な人体実験を受け、心身ともに大きな傷を被ったたため地球人類を恨み、絶滅させてくれる代償としてメガトロンを共に滅ぼそうとの約束をスタースクリームと交わしたが、反故にされた)によりサイバトロンはデストロンに大敗を喫し、居住不可能状態のセイバートロン星に追放されたため精神が荒み、リジェを制裁と称してリンチするなどサイバトロンの士気の低下の原因となっていた。
コンボイ復活に伴い地球に舞い戻りデストロンとの決戦に勝利したが、後のエピソードで死亡…したかに見えたものの、アルファートリンによってセイバートロン星にある400万年前の自分のボディにスパークを移植され再生。ただし大戦中の記憶は丸ごと失われており、裏切り者であった瀕死のサンストリーカーの罪も知らぬまま彼を救助し、彼を車椅子に乗せリハビリをする…という衝撃的な光景が描写された。
海外版『ビーストウォーズ』では、象に変身するアイアンハイドが玩具展開のみで登場しており、前述のG1アイアンハイドと同一人物という設定となっている。大鷲に変身する(G1)シルバーボルトとライオンに変身するプロールと合体する事でマグナボスになる事ができる。
言わずもがな『ビーストウォーズⅡ』に登場する象のサントンは、このアイアンハイドの仕様変更品である。
ユニクロン三部作
『マイクロン伝説』『スーパーリンク』に登場するデストロン兵士であり、自走対空砲に変形。パートナーとなるマイクロンはレーダーを備えた戦闘車両に変形するサーチで、ビークル形態のアイアンハイドの前部に合体できるほか、砲台に変形したアイアンハイドの操作も務める。
メガトロンに忠誠を誓う忠実な部下ではあるが、デストロンらしからぬ真面目で仲間思いな性格が災いしているのか損な役回り(後述)が多く、『スーパーリンク』ではあんな事になってしまう。
後にアイアントレッドとして復活するが、かつてのような面影は無くなってしまった。
因みに英語圏での彼の名前はデモリッシャーであり、海外版『Transformers Energon』ではロードバスターの名前がアイアンハイドとなっている。後述の『War for Cybertron』シリーズでもマルチプレイのキャラとして、デモリッシャーの名で登場する。
声優は遊佐浩二で、イカトンボことスラストや『アニメイテッド』のプロールと同じ声優なのだが、今としては想像もつかないオッサン声である。これらのシリーズでは、遊佐氏のように一人で二役を兼任している声優が何人かいるが、一気に同時収録していたとの事。
損な役回りの数々
第7話
不器用すぎることを全員に突っ込まれた挙句、バカにされてしまう。
第8話
流砂に呑まれた先に辿り着いた遺跡でマイクロンパネル「ボム」を入手したが、マイクロンパネルの探索を命じられていない上に待機命令に背いたという事でメガトロンに没収されている。当然、アイアンハイドも「何すか?」と突っ込んだが、上司の気迫には逆らえなかった。余談だが、メガトロンは「しかしも案山子もない」とダジャレじみた事を言って文句を言わせなかった。
第17話
メガトロンの策謀にはめられたスタースクリームの攻撃を喰らいかけた(因みにデバスターは一部始終を見ていたのでバレている)。
第23話
敗北続きの険悪ムードを懸念していたが、メガトロンはスタースクリームに当たり散らし、サンドストームはどこまでもマイペースとアイアンハイドの心配そっちのけ。
オートボットの武器のスペシャリストであり、歴戦の勇士。GMC・トップキックに変形し、ボディも非常に頑健。歯の妖精さんでもある。かつてのアイアンハイドとは姿形も色も声も違うが、性格はG1アイアンハイドの思考サーキットを更に筋肉質にしたような感じ。
「親とかいうのはイライラするな…始末していいか?」
「ネズミが蔓延ってるようだな、始末するか?」
上記の通り、口癖は「始末するか?」で、何かにつけてすぐ撃ちたがる癖があり、初対面のサムに銃を突きつけて「今夜はツイてるかい?兄ちゃん」と尋ねるなど自慢のキャノン砲を見せたいお年頃である。
また、クライマックスのシーンでは両腕のキャノン砲の反動で飛び跳ねながら戦うというとんでもなくアクロバティックな挙動も見せており、外見に似合わず機敏な動作が行えるようだ。短気な性格だが、オプティマスの命令には忠実であり、サムの愛犬モージョに小便をかけられた時は激怒したものの、サムの必死の説得を聞いて「めっ、モージョ!」で怒りを鎮めるなど、なんだかんだで大人ではある。
2作目となる『リベンジ』では、ギャロウェイ補佐官らの横暴な振る舞いに失望し、「こんな星、出て行くか」と毒づいたラチェットに対して「オプティマスはそれを望んではいない」と宥め、オプティマス亡き後のオートボットの中心的な存在としてリーダーシップを発揮した。
ただ、その直前にギャロウェイの配下の兵士達にいきなり銃を向けられた時は「俺に銃を向けやがったな!やる気か?八つ裂きにしてやる!」 と大層ご立腹であった。因みにN.E.S.T.発足時において、レノックスとはこの頃からコンビを組んで戦っていたようだ。
3作目『ダークサイド・ムーン』では副官的な存在として完全に定着し、歴戦の勇士としての風格を備えていた。前作までの得物を失ったが、キューが製作した大型銃「ヘビーアイアン」などを装備。
人間達が隠し事をしていた事に対して拗ねるオプティマスを促して対話のテーブルに着かせるなど、精神面でも彼を支えている面が見られた。センチネルプライムを追うディセプティコンのドレッズに対し、弟子であるサイドスワイプと共に応戦した際は一度は鎮圧したかに見えたが、卑怯な不意打ちを喰らわせられると一気に反撃に転じ、あっさり彼等を始末した。
「レッスンは終わりだ」
だが、護衛対象であるセンチネルはかねてよりディセプティコンと密約を結んでおり、不意を突かれた所を腐食銃で撃たれ、全身をボロボロに朽ち果てさせながら死亡してしまった。サイドスワイプも後に腐食銃による攻撃を受けているが、直撃ではなかったのか、生還に至った。
4作目『ロストエイジ』は前作のシカゴでの惨劇から月日が経過した後のエピソードである為、当然の事ながら故人であるアイアンハイドは登場しない。しかし、序盤において死亡したオートボットとしてトランプに記された写真の一枚に生前の彼の顔が映っているのが分かる。
アニメイテッド
装甲車に変形するオートボットのメンバー。声優は三宅健太で、『スーパーリンク』では、ランドマインを演じていた。
マイクロン三部作のアイアンハイドと同様に海外版とでは名前が異なるが、これは実写映画版のキャラクター構成に合わせた為に起きた弊害である。原語版での彼の名前はバルクヘッド(Bulkhead)で、通称ボケ。ストーリー中盤には本来のアイアンハイド(日本版ではアーマーハイドに改名)も登場する事もあって非常にややこしい。
歴代のヴァイオレンスだったり老兵だったりキャノン砲を見せつけたい「兵士」然としたキャラクターから一転してずんぐりとした体型、優しくて繊細な心の持ち主(たまに辛辣)といった特徴から、pixiv内では癒し系キャラクターとして定評がある。基本的に非常に不器用(周囲のものをよく破壊してしまう)だが、手先はかなり器用であり、スペースブリッジ建設に関しては並々ならぬ才能を発揮するなど機械オタクな側面も併せ持つ。
『War for Cybertron』シリーズ
CV:キース・サラバージャ
3作品全てに登場する。出番はそこまで多くないものの、コンボイの右腕的立ち位置として活躍。外見はG1期のものを踏襲しているが、かつての血気盛んな面はワーパスに譲り、そういった無鉄砲な若い兵に呆れる老兵として登場している。続編の『Fall Of Cybertron』ではアーク防衛戦にのみ姿を見せる。3作目の『Rise of the Dark Spark』では、ディセプティコン三大参謀達より先んじてサイドスワイプと共にダークスパークを手に入れる。ディセプティコン視点ではボスキャラクターとしてダークスパークを守る最後の砦となるが、ショックウェーブ達によって敗北、ダークスパークを奪われてしまう。この際、ショックウェーブに蹴り飛ばされて動かなくなっているが、生死は不明(明言こそされていないものの、『Rise of the Dark Spark』は多くのファンが『War for Cybertron』と『Fall Of Cybertron』の中間の物語と認識しているので、おそらくは無事だったと思われる)。
マルチプレイ「Escalation」では本作での彼に加えて、ユニクロン三部作の彼(名前は海外版に合わせてデモリッシャーとなっている)もディセプティコン側のキャラクターとして操作できる。