概要
F.SCT攻略戦とは、Yostarが配信しているスマートフォンRPG『ブルーアーカイブ』にて開催されたイベントの一つ。
開催期間は2023/1/24(火) 19:00頃~
2023/2/22(水) 10:59。ただし実際にイベント内での戦闘に参加可能なのは2023/1/25(水) 11:00~2023/2/10(金) 10:59の計17日間のみ。
メインストーリー最終編第2章の追加に伴う特別イベントという位置づけである。
解説
メインストーリー最終編「あまねく奇跡の始発点編」第2章終盤にて行われた、虚妄のサンクトゥム攻略戦(FALSE SANCTUM)に連動したイベント。
キヴォトス各地に突如として出現した6本の「虚妄のサンクトゥムタワー」を破壊するために全ての学園が世界の命運を賭けて手を組み、サンクトゥムの守護者達を討伐していくといった内容のもの。
登場するボスは今まで開催されてきた総力戦にて登場したボスのうち、KAITEN FX Mk.0とゴズを除いた系6体。
それぞれギミックや攻撃方法は変わっていないものの防御タイプが変更されており、今までとは違った編成が求められている。なお、ペロロジラのみ最初から出現しておらず、ある条件が満たされることで追加される形となっていた。
6体のボス達はいわゆるレイドボス形式となっており、文字通り桁違いの総HPをプレイヤー全員で削り切ることが目標。
そして総HPが全損すると決戦が開放、貸出パーティでボスを撃破することで討伐完了という流れとなっている。
各ボス達は撃破時毎と討伐時にそれぞれ報酬が用意されていたのだが、そのうち撃破時毎のものは各種育成素材及び一部生徒の神名文字(限界突破用素材)がドロップすることが事前に告知されており、開幕前からブルアカ版採集決戦になるのでは?と予想されていた。
そして結果はというと…
イベント開催後
結論から言うと、大方の予想通り凄まじい勢いで各ボスのHPが削られていき、攻略戦が開始された1/25 11:00から5日後の1/30 0:25頃にボス5体が一度全滅した。その後すぐに事前告知のなかった第二フェーズが開始、全ボスが復活し追加でペロロジラが出現したものの、6日後の2/5 12:11頃に再度全滅。与えられた戦闘期間よりも5日早い計12日でイベントが完走された。
そこそこ時間がかかっているのでは?と思う人もいるかもしれないが、本イベントでは1日に入場できる回数が実質有限となっていることに加え、総力戦の仕様からよほど格下の難易度を選んだりしない限り一回の挑戦にそこそこ時間がかかるため、それらを加味すれば充分に早い勢いといえる。
以下に各種ボス達が辿った軌跡を記載していく。
- ヒエロニムス
本イベントの最大の犠牲者であり、採集決戦の元ネタでいう管制塔バルバトスポジション。
彼は他ボス達に比べ厄介なギミックが少ないためイベント開始直後からそこそこ狩られていたものの、その時点では後述のビナーにかなりの先生が集まっていたため、他のボスに比べて少し多めに削られている程度であった。だがある1人の生徒の存在により彼の運命は一気に破滅の道を辿ることとなる。
その生徒の名は聖園ミカ。ご存じ数多の先生達から実装が待ち望まれていたみんなのお姫様である。
彼女は本イベント開始日と同日に期間限定で実装されたのだが、その性能が常に確定会心の対ボス特化型貫通アタッカーというぶっ壊れなものとなっていた。そしてこのヒエロニムス、本来は防御タイプが軽装備だったが色彩化によって重装甲に変更されていた。
…あとはもうお分かりだろう。厄介なギミックが少なく比較的ストレスフリーに戦え、しかも貫通弱点な彼は哀れミカを入手した先生達のサンドバッグにさせられたのである。しかも彼からドロップする育成素材の中にはミカに使用するものも含まれていたため、このことに気付いた先生達が一斉に突撃、結果1/27 7:30頃に撃沈。僅か2日ほどでその命を枯らすこととなった。
そして1/30 0:25頃。他のボス達も次々と討伐され全滅したことにより第二フェーズが開始。無事に復活を果たしたヒエロニムスだったが、その先に待ち受けていたのはさらなる地獄だった。
前もって彼を討伐する旨味を知っていた先生は他ボス達を差し置いてヒエロニムスに集結。超火力のミカを用いて猛攻撃を仕掛けた結果、復活から1日後の2023/1/31 11:45頃に再度撃沈。その儚い人生に幕を下ろすこととなった。
メインストーリーでは救護騎士団、シスターフッド、アリウススクワッドが攻略を担当。
決戦時の貸出パーティはミネ、ヒナタ、サオリ、アツコ、セリナ、ヒヨリ。また、プレイヤーが操作不能なゲスト枠としてミサキ、マリー、ハナエの三名も支援してくれる。
…はっきり言ってしまうと、等倍とはいえ優秀なダメージディーラーが複数人いることに加えヒエロニムス戦で非常に重要なギミックである聖遺物の起動に必要なヒーラーも十分に揃っているというあまりにもオーバーキルな編成であり、彼の悲惨さに拍車をかけることとなった。
ちなみに、一部の先生の間で話題沸騰となったサクラコの「覚悟」が描かれたのはこのヒエロニムス攻略戦の時のエピソードである(詳細はサクラコの記事を参照のこと)。
- ビナー
ヒエロニムスに続く悲惨な末路を辿った犠牲者であり、イベント開始直後にまず真っ先に目をつけられた可哀想なボス。
ビナーは元々重装甲であり、普段の総力戦ではマキを筆頭に、イオリやカズサ等の強力な対単体貫通アタッカーの攻撃にさらされていたのだが、今回は色彩化によって軽装備に変更したことで彼女達から逃れる事に成功した……が、しかしそれが運の尽きでもあった。
軽装備に対して弱点を突ける爆発キャラにはあの最強サポーターと名高い水着ホシノや対ボス特化性能のアズサやサオリといった強力なキャラが多数存在しており、さらにはこの年末年始に実装されたばかりの正月ハルナが猛威を振るっていた……そう、軽装備向け爆発環境もまた重装甲向け貫通環境同様に魔境だったのである。
さらには初期敵5体のうち軽装備はビナーしか配置されなかったこと(重装甲と特殊装甲は2体ずつ配置されていた)、ビナーを倒すことで手に入るアイテムに「有用な生徒が多いから常時足りていない」と豪語されているゲヘナのBDが含まれていたこと、そしてビナー自身が特段厄介なギミックもなくとりあえず殴っていれば勝てるという低難易度(それゆえ先述通り真っ先に目をつけられた)も合わさり、「困ったらこいつ殴っとけ」と言う風潮が開始早々にできてしまった。
途中、前述のヒエロニムスにターゲットが逸れたことで若干延命したものの、そのヒエロニムスが倒されたことで再度ターゲットにされ開始から2日後の1/27 19:00頃に討伐された。
そして1/30 0:25頃に無事復活したものの、やはりというかヒエロニムスが再討伐されるや否や次の標的となり、2/1 9:44頃に再討伐された。
決戦時の貸出パーティはホシノ、ノノミ、アル、ムツキ。また、操作不能なゲスト枠としてセリカ、ハルカの二名も支援してくれる。
一見すると(特に爆発アタッカーとして優秀なアルとムツキの存在もあって)悪くないように見えるが、実のところまさかの後援皆無なノーガード編成とあって防御デバフ不足で火力が微妙に伸びず、逆に普段は相性がいいはずのホシノとノノミが防御タイプ変更で対策された結果、運次第では一回の挑戦で削り切れないこともあった。
ちなみに、決戦前には「マキがビナー攻略のアドバイスをする」という普段の総力戦の様相を知っている先生にはクスリと笑えるエピソードも描かれた。
- シロ&クロ
彼らはもともと防御タイプが特殊装甲であり、神秘属性持ちキャラがほとんど☆3ばかりということもあって少々厄介な存在だったのだが、今回は色彩化により重装甲に変更となっていた。
つまりどういうことかというとミカのサンドバッグ第二号。ヒエロニムスが討伐されたことでビナーに向かった先生達がそこそこいたお陰で即潰されることはなかったものの、健闘虚しく1/28 6:30頃に討伐された。
第二フェーズ開始後はしばらくの間ヒエロニムスとビナーの元に先生達が雪崩れ込んでいたためあまり目をつけられていなかったものの、ある程度は侵攻されており、その二体が再討伐された瞬間に侵攻速度が加速、後述のペロロジラと合わせて凄まじい勢いで削られ始め2/2 11:03頃に再討伐となった。
メインストーリーではヒナとゲーム開発部、RABBIT小隊が攻略を担当。
決戦時の貸出パーティはヒナ、アリス、ミヤコ、ミユ、モエ、サキ。また、操作不能なゲスト枠としてモモイ、ミドリ、アバンギャルド君Mk.3(ユズ操作)の三名も支援してくれる。
シロ&クロ戦で重要となる遮蔽物の生成が可能な生徒が一人もいないものの、9人中6人が貫通かつほぼ全員アタッカーという殺意満点のフルアタ構成となっており、その実オーバーキル度合はヒエロニムスより上。
総力戦ではご法度とも言えるオート戦闘モードで放置しても1分半ちょっとで沈めてしまうと言えばこの編成の火力過剰っぷりが分かるだろうか。
- ケセド&ホド
もともとどちらも重装甲だったのだが色彩化により特殊装甲に変更。さらに揃いも揃って前座や厄介なギミック付きととにかく面倒な要素が盛り沢山だったため、上記の3体が討伐されるまではほとんど見向きもされていなかった。
しかし、特殊装甲=貫通が等倍ということでここでもミカが大暴れできるということでヒエロニムスやシロ&クロを討伐した先生達が消化試合と言わんばかりに殺到。余り物とは思えない速度で削られていき、1/29 9:50頃にケセドが、そして1/30 0:25頃にホドが討伐されたことで第一フェーズが終了、第二フェーズへと突入することとなった。
…が、その後はやはり目を付けられることなく放置され、第二フェーズ開始に合わせて登場したペロロジラを含む4体が倒された後もプレイヤー達の疲弊や燃え尽きもあり勢いが伸びず、じわじわと削られることに。
そして第二フェーズ開始から6日後の2/5、0:28頃にホドが、そして最後に残っていたケセドが12:11頃にようやく再討伐され、全ボスの討伐が完了することとなった。
メインストーリーではケセドはエイミとツルギ、Cleaning&Clearing、チェリノならびにレッドウィンター親衛隊が、ホドはセミナー、ヴェリタス、温泉開発部が攻略を担当。
決戦時の貸出パーティはケセドがネル、チェリノ、アスナ、エイミ、カリンに加えゲスト枠としてツルギ、アカネ、レッドウィンター親衛隊が、ホドはメグ、ユウカ、ノア、チヒロ、ハレに加えゲスト枠としてコユキ、温泉開発部員が参加している。
しかしはっきり言って火力があまりにも足りておらず(前者は相性の悪い爆発アタッカーの上自己回復型のエイミと、相性のいい神秘アタッカーではあるが移動とバフのアスナの2人がそれぞれEXスキルで火力に貢献せず、残るネルとカリンも等倍の貫通ではあったがどちらも単体対象である故に大量召喚される配下の対処を前提とするケセドとの相性が最悪で、唯一範囲攻撃型のチェリノも、貴重なスキルコスト回復速度上昇を活かすためにはレッドウィンター所属生徒で統一しなければならないのが、他に誰1人いない他校混在な編成のせいで死にスキルと化しており、回転率が最悪と、編成からして何もかもが噛み合ってない有様。後者に至っては各所の砲台がダメージソースを担い、その制御を奪われぬようインベイトピラーに状態異常効果をかけて妨害するのが攻略のキモとは言え、そもそもアタッカー枠が1つ空白でただでさえ頭数が足りてないことに加え、ネームドメンバーが全体的に相性の悪い爆発中心、かつ頼みの綱である神秘属性のノアは地形相性の悪さが邪魔をするせいでろくにダメージが稼げず、ホド自身の元まで到達する以前に、前座を務める道中のインベイトピラーを破壊することさえ一苦労な有様だった)、どちらも一回の挑戦で削り切ることは至難の技…というかほぼ不可能。
これを受けてか後者では後にメグの攻撃属性が爆発から神秘に変更されたが、そもそも地形相性がノアとほぼ同じなのを抜きにしてもメグの性能がホド戦にあってるとは言えない上、その頃にはすでにペロロジラ(最終決戦仕様)が解放され虚妄のサンクトゥム攻略自体が事実上完了しており、最早手遅れにもほどがある、ここ最近対応が好評な運営にしては珍しいほどの後手ぶりを晒す羽目に。最後まで面倒すぎる奴らであった。
- ペロロジラ
第二フェーズ開始と同時に出現した6体目のボス。
彼も他のボス達と同じく色彩化により防御タイプが変化しており、特殊装甲から軽装備に変化していた……のだが、これがいけなかった。
ペロロジラにはギミックであるペロロミニオンに与えたダメージが100%そのまま本体に飛ぶ仕様があるのだが、軽装備に対し弱点を突ける爆発属性はヒナやムツキ、ヒビキといった強力な範囲攻撃持ちのメッカ。
そのためこれらの生徒を複数所持している先生たちにとってはもはやカモ同然であり、恐らくビナーが再度討伐された後に潰されるのではないかと予想されていた。
そしてその予想通り、ビナー討伐後からシロ&クロと並行するように猛スピードで削られ、復活したケセド&ホドより2日ほど早い2/3 10:46頃に討伐された。
メインストーリーではヒフミとアズサ、美食研究会と給食部が攻略を担当。
決戦時の貸出パーティはハルナ、アカリ、ジュンコ、イズミ、フウカ、ジュリ。また、操作不能なゲスト枠としてヒフミ、アズサの二名も支援してくれる。
前述したペロロジラのギミック上、広範囲を巻き込めるスキル持ちの生徒がほとんどいないのは少々痛いが、それでもEXスキルがそれぞれ直線状で本体ごと複数体のペロロミニオンを射抜けるため、相性こそ悪くなったが引き続き有用なハルナ、範囲は狭いが有効な爆発アタッカーのアカリ、ハルナの射程を幅に振り分けたようなジュンコ、そして発動自体はゲスト枠故にランダムながら、決まれば大ダメージ確定のアズサがいたことから、運が良ければ一回の挑戦で削り切れる戦力にはなっている。
- ペロロジラ(最終決戦仕様)
ケセド再沈黙と共に新たに解放されたボスで、守護者討伐で消滅した各地の虚妄のサンクトゥム跡地から残滓を吸収し、再出現した。
体力数は脅威の8000万。最初から決戦時仕様の事実上のイベント戦となっており、パーティ編成は自由にできるが、実質戦うのはムービーと共に登場するKAITEN FX MK.∞。ペロロジラもこちらに対しては見向きもせず、最悪EXスキルを使わず放置していてもKAITEN FXが勝手に倒してしまう(それをいいことにヒフミを使った悪ふざけも多数発生した)。
このペロロジラ撃破をもって虚妄のサンクトゥムは完全消滅し、5日もの空白期間を残して実質終了した。
関連項目
冠位時間神殿ソロモン…ブルアカの先輩ソーシャルゲームとでも言うべきFGOにおける似たようなイベント。採集決戦という単語の元ネタである。
宇宙浮遊物体スフィア…開催直前に最終回を迎えたウルトラマンデッカーの敵。終盤には虚妄のサンクトゥムタワーと類似した能力のオブジェクトや守護者ポジションと対峙する展開が見られた。ちなみに出現自体がイレギュラーだったラスボスと同じ声の生徒もいる。