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クロスギルドの編集履歴

2023-05-15 02:29:18 バージョン

クロスギルド

くろすぎるど

少年漫画『ONE PIECE』に登場する会社である。

概要

世界会議で可決された王下七武海制度の撤廃と、ワノ国で勃発した世界を揺るがす決戦で四皇2が陥落したことで、新たな四皇の一角に位置づけられた千両道化のバギーが元王下七武海のサー・クロコダイル及びジュラキュール・ミホークを従えて設立したと宣伝された組織。


実態こそ宣伝とは大きく異なるが、組織のボスとなっているバギー自身の裏社会への強い影響力や、バギーズデリバリー(以下、BD)に所属する幅広い人材によって、資金さえあれば他の組織からの協力を得ずとも巨大な海賊船の建造もこなせる等、設立から真新しいにも拘らず、既に強大な組織力を有している。


組織の活動内容から、総じて作中・読者を問わず、非常に革新的なゲームチェンジャーとして多くの衝撃を与えている。


設立の経緯

直接の発端はもちろん王下七武海制度の撤廃であり、それに加えてモンキー・D・ルフィによるインペルダウン大量脱獄が設立要因として絡んでいる。


そんなクロスギルドの骨子は元々クロコダイルが考えていたものである。自身とミホークの名が並べば「海軍」が無視できない組織になるとの計算から、七武海廃止の余波でクライガナ島に代わる拠点を探していたミホークを誘い、2人で新組織を立ち上げる計画であった。


しかし資金不足であったクロコダイルはBD設立の際に貸した借金取り立てのためにバギーを訪ね、その道中に王下七武海撤廃によりバギーの拠点を包囲していた海軍艦隊を壊滅させてしまう。海軍から助けてまで取り立てを急いだのはバギーがどさくさに紛れて高飛びすると見抜いたからなのだが、この救出劇の結果、BD所属の海賊たちの間に「クロコダイルはバギーの舎弟である」という誤解が広まり、バギーは更なる求心力を得る事になった。


返済を催促するクロコダイルであったが、実はBDは稼ぎ頭の離脱による減収に加え、メンバーを養う経費などが嵩んで経営が行き詰まっており、即座に耳を揃えて返済するわけにもいかなかったばかりか、件の王下七武海撤廃もこれから稼ぎ時というタイミングで行なわれた。

そのためバギーはクロコダイルの実質的な部下となり、借金を元七武海のネームバリューと、BDが抱える人材や施設による労働力の提供で借金を返済すると言う形を取り、クロスギルドの広告や宣伝を請け負った。


実際に「印刷」「デザイン」「運搬」をそれぞれ得意とする人材がいたこともあって、その広告効果は絶大なもので、瞬く間にクロスギルドの名は全世界に拡散され、闇組織からの資金援助も受けられるようになるなど、バギーの宣言通りハデな会社設立となった。



しかし、ここでとんでもない誤算が生じる。世間ではバギーがクロスギルドのボスと認知されるようになっていたのだ。


バギーはビラの製作などをデリバリーの部下たちに丸投げしたのだが、彼らはバギーを慕いすぎるあまり、バギーが全面的に目立ち、ボスであるかのような宣伝ビラを作ってばら撒いてしまい、海軍は黒電伝虫による盗聴等で収集した(不完全な)情報も加え統括した結果、バギーが2人を従えていると誤認してしまったのだ。


クロスギルド

クロコダイルとミホークからすれば、このミスと誤解は誇張抜きに筆舌に尽くしがたい屈辱であり、責任者のバギーは2人からボコボコにされた挙句、本当に殺されかける。

発足人でありながら面子も計画も潰されたクロコダイルは勿論、何の話もなくいきなり部下扱いされたミホークも流石にこれには怒り心頭、バギーの命運もこれまでのように思われた。


しかし、元々平穏な暮らしを望み、四皇の肩書を背負うのも色々と面倒と考えたミホークが 「いつでも消せる一種のスケープゴートとしてバギーを矢面に立たせて祭り上げておくのも悪くない」 と提案し、それにクロコダイルも同意。

表面上はバギーが長として君臨することが決定し、すったもんだの果てにクロスギルドは旗揚げされたのだった。


また発端はミスによるものではあるが、同組織においてバギーが最も海賊及び反権力のブランド力を持っているのも事実。

「元・王下七武海」であるだけでなく、反権力としては大事件であるインペルダウン脱獄劇の主犯格でもあったり、海賊王ゴール・D・ロジャー海賊団の見習い出身という経歴も、現四皇であるシャンクスや、元ロックス海賊団見習いから四皇となったカイドウと共通している。

結果的に、バギーは組織で表向きの中心人物として据えるにはこれ以上無いほど適任であったことも、このような形に収まった理由と言える。


組織構成

社長および大幹部は全員が王下七武海に在籍していた経歴を持つ。


社長

クロスギルド

本名バギー
異名千両道化のバギー
肩書四皇
悪魔の実バラバラの実
懸賞金31億8900万ベリー(カイドウ、ビッグマム脱落時)

同じく四皇の”赤髪のシャンクス”とともにロジャー海賊団の見習いとして少年時代を過ごし、ロジャー処刑後はバギー海賊団を結成。東の海を中心に活動していた。後に"麦わらのルフィ"とともにインペルダウン脱獄の主犯として名を上げ、王下七武海に名を連ねる。その後、前述の経緯からクロスギルドの社長として”表の顔”となり、新世界を支配する四皇の一角として名を連ねるようになる。


大幹部

メンバー詳細
サー・クロコダイル
  • 砂漠の王。。
ジュラキュール・ミホーク
  • ジュラキュール・ミホーク
  • 世界最強の剣士
  • 異名:鷹の目のミホーク
  • 懸賞金35億9000万ベリー

大幹部の名を冠する2名とあって、いずれもかつて王下七武海に名を連ねた実力者。かつて策謀によりアラバスタ王国の転覆を企てたうえ、バギーともどもインペルダウンからの脱獄を果たしたクロコダイル、四皇に匹敵するほどの圧倒的な個の力を以て七武海の座に君臨していたミホークの二人が社長たるバギーの脇を固めている。なお前述の事情から、この2人こそクロスギルドの”裏の顔”であり、この組織の実質的なトップとも言える存在である。


幹部

メンバー詳細
モージ
  • モージ
  • 異名:猛獣使いのモージ
  • バギー海賊団副船長
  • BD幹部
カバジ
  • カバジ
  • 異名:曲芸のカバジ
  • バギー海賊団参謀長
  • BD幹部
リッチー
  • 2021/07/23リッチー
  • モージの相棒であるライオン
アルビダ
  • アルビダ
  • 異名:金棒のアルビダ
  • アルビダ海賊団船長
  • BD幹部
  • 超人系スベスベの実の能力者
ギャルディーノ
  • 3の男
  • 異名:Mr.3、闇金ギャルディーノ
  • BD幹部
  • 元バロックワークスオフィサーエージェント
  • 超人系ドルドルの実の能力者
ダズ・ボーネス
  • 1月上旬生まれの人
  • 異名:Mr.1、殺し屋ダズ
  • 元バロックワークスオフィサーエージェント
  • 超人系スパスパの実の能力者

バギーがボスとなったことにクロコダイルとミホークが腹を立てた際、BDの幹部勢はバギーを見限る様な態度を取っており、カバジとギャルディーノに至ってはクロコダイルに乗り換える旨の発言をしていた。


幹部のうちギャルディーノおよびダズの2名は、クロコダイル率いるバロックワークスでオフィサーエージェント(幹部)を務めていた経歴を持つ。



活動内容

最大の特徴は、海賊や犯罪者ではなく海兵に懸賞金を懸ける、前代未聞の活動を行なっている点。

世界政府がクロコダイル・ミホーク・バギーへかけた懸賞金が極めて高額であるのは、この危険性によるところが大きい。設立段階で彼ら3人に懸けられた懸賞金の総額は、同時点での麦わらの一味全員の総額に匹敵する。

七武海撤廃の原因となったのはクロコダイルとドンキホーテ・ドフラミンゴであり、そのクロコダイルが関わっていると知れれば懸賞金が高いのも当然と言える。


従来の常識であれば、海兵を前にした場合の海賊の行動は「逃げる」のが基本であり、「襲う」などまずありえなかった。

これは、そもそも海賊からすれば「海兵を襲っても返り討ちにされかねない」「徒に懸賞金が上がり、危険視されて優先的に排除しに来られる可能性が高まる」「物資の略奪なら民間を襲えば良い」等の理由から、海兵を襲うメリットがほとんど無いため。それでも海兵を襲撃するとすれば「海兵個人への復讐」「護送中の重要物品や仲間の奪還」「緊急時」など、何らかの特殊な動機が必要であった。


だが、そこにクロスギルドが海兵に対する懸賞金の要素を投入した事で、海賊が海兵を積極的に倒す事に大きなメリットが生まれ、海兵を襲撃する動機付けのハードルが大幅に下がってしまった

つまり海兵からすると海賊との戦闘の機会が大きく増え、海賊への対処がこれまで以上に困難になる。


また、海軍本部で最も恐れられているのは、この組織の存在による革命の拡大化。

ブランニュー准将は、世界政府に対する反乱が多発している中で、海軍と敵対する者を増やすこの組織を「極めて危険な組織」と評しており、この組織の出現が如何にとんでもないものであったかが窺える。


実際、海賊と協力関係にある様な悪質な海兵は賞金首になりにくい大海賊時代を生み出して世間から憎まれたゴール・D・ロジャー同様に、民衆を悪い方向に煽動し社会秩序を根底から覆しかねない危険性を持つ。

撤廃を進めた藤虎及びアラバスタ王国国王ネフェルタリ・コブラドレスローザ王国国王リク・ドルド3世、そして撤廃後に交渉もなく一方的に捕縛しようとした海軍全体に対する大きなカウンターとなった。


実際、作中で初めて判明した犠牲者であるTボーン中将は、海賊との戦闘ではなく、市民に背中を刺されて死亡している。

海賊が積極的に海兵を狩りに来る上に、市民にさえ狩られる恐怖を味わうことになり、市民から敬愛されてきた海兵でさえ例外でなく、海兵全体の士気も大きく削がれてしまう。



これはつまり、一般民が新たに海賊や犯罪者になる土壌を与えたことになるため、ゴール・D・ロジャー大海賊時代を煽動し、頂上戦争にてエドワード・ニューゲートがこれをさらに後押ししたのとは別のベクトルで海賊の大量発生を促す。皮肉なことに、一般民を今回のことに焚き付けている背景には、革命軍による世情の混乱も無関係ではないと思われる。


なお、この懸賞金システムの発起人はクロコダイルであるが、ミホークは以前から個人的趣向として海兵狩りを行ってきた。また、この懸賞金システムは、「民衆の保護欲や正義感や愛国心を利用する」というクロコダイルがアラバスタで行ったことの拡大版であるという指摘もある(参照)。

似た様な手法は、シーザー・クラウン茶ひげを隷従させる際にも使われた。


つまり、ミホークの趣向とクロコダイルの組織転覆術とバギーの海賊派遣の合わせ技がこのシステムとも言える。



ちなみに手配書のデザインは、海軍が発行しているものといくつかの相違点がある。

海軍クロスギルド
題名WANTED(指名手配)REWARD(報酬)
写真一般的な四角い写真楕円形の写真、バックに海賊旗デザインの剣
報酬条件
  • DEAD OR ALIVE(生死問わず)
  • ONLY ALIVE(生け捕りのみ)
記述なし
名前と懸賞金上段に名前、下段に懸賞金上段に報酬、下段に名前
  • 報酬は星や王冠のマークで表記

組織名からして恐らく、ファンタジーにありがちな冒険者ギルドの討伐報酬のようなものと推測できる。

ただし、これはあくまでも「会社」である以上、何かしらの方法でクロスギルドにも利益が還元される仕組みが出来上がっている点が予想されている。

報酬は金額ではなく星の数で表されており、星の数だけ宝箱が貰える制度である模様。宝箱の中身はおよそ1億ベリー相当らしい。

作中では1星ならワンスター、5星ならファイブスターという形で呼ばれる。

海軍の階級に応じて星の数が決まっており、大佐クラスなら1星であるが例外的に階級以上の報酬がかけられるケースもある。

表向き四皇バギーの組織であるが、同じく四皇黒ひげの傘下の海賊であっても報酬自体はもらえる模様。


この組織の財源の詳細は未だに明らかになっていないが、どうやら闇の組織ホールケーキアイランド編で登場した裏社会の帝王たちを指しているかは不明)からの出資を受けているようである。

一方、BD時代同様の傭兵稼業は、クロコダイルからの借金も返せない状況であった事実から、財源としては然程期待できない。

クロスギルドが事業を引き継ぎ、尚かつ組織としての知名度や勢力を高め(=悪名を轟かせ?)ていけば、将来的な収益増大の可能性はあるにせよ、当面当てにされているわけではないと思われる。

財源については作中にてもう1つ、「単勝を買ってるから配当がでかい」と語る海賊がいる。単勝・配当という2つの用語からわかるのは賭博である。したがって海兵討伐にからめたなんらかの賭博業を兼ねていることが推察できる。


また、報酬である宝箱の中身は世界政府発行の通貨ベリーではないのも特徴。人類共通の価値を持つ財宝により決済を行う事で、世界政府に財布事情を握られる心配もほぼない。


実際に海軍殺害に成功し報酬を得た実行者個人もまた、十中八九海軍から犯罪者としてお尋ね者になるが、その場合クロスギルドへの入社を希望すれば許可して匿うシステムも取り入れている。世界政府の庇護下に無い民衆は人権すら与えられない作中世界においては、結果としてクロスギルドこそが福利厚生がしっかりしていて弱者救済にも力を入れている企業であり、これが求心力を更に底上げしている。


報酬

判明している限りの報酬を記載する。


名前階級報酬
コビー大佐5星(5億ベリー相当)

※コビーは作中で最初に判明したが、懸賞金はいきなり例外の事例となった。



余談

  • 名称について

赤い土の大陸偉大なる航路の交差や、ミホークの武器が十字架=クロスを象った剣である、クロコダイルが加入している点などが名前の由来と考えられている。

また活動内容も反社会的=ブラックである点から「黒過ぎるど」なる言葉遊びも入っている可能性がある。


また、ギルドの言葉の意味は元々イタリアの商人達が、相互利益と技術保存のために組んでいた、職業ごとの協同組合である。

各職業ごとに金銭・人員・仕事などをやりとりする形での助け合いや、無法な同業者を締め出すなどで、職業への信頼を保つ組織化などのメリットがあったが、反面運営の硬直化や既得権益の過度な強大化などのデメリットも抱えていた。


  • 賞金制度の感想

懸賞金額の大枠さえわからないうちは、世界政府の手配書と似たような基準で懸賞金を想定し「もしあの人が海賊ならいくら?」など強さランキング界隈も盛り上がり、中には階級で原則的な報酬が決まるシステムを予測していた者もいた。


  • 表記揺れ

英語表記"CROSS GUILD"はポスターや、初登場した1056話のサブタイトルに使われている。

またカナ表記は、作中初めて名前を言及したユースタス・キッドの台詞、および大幹部3人の懸賞金を海軍本部で発表した際のブランニューの台詞が、ジャンプ本誌では「クロス・ギルド」と中点が入っていたが、どちらも単行本掲載時に"CROSS GUILD"へのフリガナと同じ「クロスギルド」に変更されたことから、正式名称として後者に統一された模様。



関連イラスト

CROSS GUILDバギー視点CROSS GUILD99



関連タグ

ONEPIECE

四皇 王下七武海

バギー(ONEPIECE)

サー・クロコダイル ジュラキュール・ミホーク


バロックワークスバギーズデリバリー:前身組織。もっとも、組織の理念はBDは勿論旧バロックワークスとも異なるため、単純に後継組織とも言い難い。


海軍本部 世界政府


シードル・ギルド:アニメオリジナルの賞金首狩り組織で「○○ギルド」を冠しているが、こちらは海賊が対象である。


海賊ギルド「○○ギルド」を冠するジャンプ作品の組織繋がり。こちらも邪魔者に賞金を懸け、始末させようとする。主な資金源は麻薬の売買、戦争請負、カジノ経営など。


CROSS EPOCH「クロス○○」を冠し、トップ3人のの人(ミホークは初代)が同じくアニメで名脇役を演じている『ドラゴンボール』とのコラボ漫画のタイトル。

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