コオリッポ
こおりっぽ
基礎データ
概要
初登場は『ポケモン剣盾』。
デリバード、ポッチャマ系統に続くペンギンモチーフのポケモンだが、オーソドックスなペンギンの身体の上に大きめな真四角の顔が乗った、一度見たら忘れられないユニークな姿が特徴。
その特徴的な頭の正体は氷(味はほんのりしょっぱい)でできたマスクのようなものであり、暑さに弱い自身の頭を冷やすために作り出されたもので、その中の素顔は小さく水色一色。
後述の特性が解除された状態だと、氷のマスクが割れて暑いのか困り顔をしている。図鑑によると、その悩ましい顔つきの虜になる人も多いらしい。
マスクはあまり強度がなく、強い衝撃ですぐに砕けるが、その都度新たなものを生成している。
気温が高いとこれを仲間同士でくっつけ合う習性がある。
さらに頭部の天辺に生えた一本毛がトレードマークで、野生ではその太く強靭な毛に氷の球を作り出して釣りを行い、獲物を捕まえる。
加えて毛はアーゴヨンの針同様、脳の表面につながっているらしく、考え事をするとそこから冷気が発生する。前述のマスクもこの毛から発せられる冷気によって生成される模様。
本来はガラルやパルデアよりもっと寒い土地に生息するポケモンだが、水面に氷のマスクだけを出した状態で海を漂った結果、遠くの地方へ流されることも少なくない。
ガラルにパルデアに生息している者達もそうやって流れ流されて、キルクス近辺に落ち着いた模様。それでも些細なことには動じないマイペースな性格であり、見知らぬ土地に流れ着いてもあわてず騒がずその地に適応しようとする根性を持っている。
ペンギンモチーフだが泳ぎが下手くそという設定があり、ガラルに漂着してきたのも泳げないが故にそのまま流されて来た可能性がある。でもなみのりやたきのぼり、アクアブレイクといったみずタイプのメインウェポンやサブウェポンは覚える。
名前の由来は恐らく「氷」の「立方体("りっぽ"うたい)」から。
また、こんなデフォルメされた見た目ながらも高さが140cmあり、ゴウカザルやルカリオよりもデカく、ラティアスと同程度。
色違いは水色の氷がピンク色になり、かなり印象が変わる。
ちなみに「ナイスフェイス」の公式イラストは存在しておらず、公式サイトではゲーム中の待機モーションがそのまま貼り付けられている。
ゲーム上における特徴
フォルム | HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
アイスフェイス | 75 | 80 | 110 | 65 | 90 | 50 | 470 |
ナイスフェイス | 75 | 80 | 70 | 65 | 50 | 130 | 470 |
野生では『シールド』バージョンにしか登場せず、対になる『ソード』ではイシヘンジンが代わりに登場する。
コオリッポ専用の特性である「アイスフェイス」は、ミミッキュの持つ「ばけのかわ」の物理攻撃特化版といった所で、1回だけ敵の物理攻撃によるダメージを無効化することができる。
と同時にみがわりとなった氷の頭が壊れて、通常の「アイスフェイス」から「ナイスフェイス」へと変化し、ここでコオリッポの素顔を拝見できる。
また、「ばけのかわ」が一度使うとバトルが終わるまで使えないのに対して、天候が「あられ」(第9世代以降は「ゆき」)になった場合には再度「アイスフェイス」の姿へと戻るため、実質上特性が何度でも発動できるという効果付き。
ただしあられやゆきが降り始めた瞬間ないし、あられやゆやゆきが降っている時に場に出た瞬間だけ回復し、あられが降っている間終始効果があるわけではないので注意。
アイスフェイスの時は耐久面が高い防御型の配分で、特性で無効化できない特殊技も生半可なものでは一撃とはいかず、かたやぶりで強引に特性を貫通しようにも110という防御を一撃で破るのは困難。
逆にナイスフェイスになると耐久が落ちる代わりにすばやさが130族へと変化。
地味にマニューラを抜いた脅威のスピードを得る。これに加えてタマゴ技で覚えるはらだいこを使われれば、上から強力な攻撃がバシバシ飛んでくることになる。
頭を強調した設定からアイアンヘッドやしねんのずつきが使える他、拳がないのにれいとうパンチまで出来たりする。
今作はダイマックスの影響も相まって非常にあられを降らせやすく、youtubeやニコニコ動画などの実況者たちが『最強』や『ぶっ壊れ』などと囃し立てたのもあって、発売直後のランクバトルでは要注意ポケモンとして名前が挙がっていた。
しかしながら、
- 氷単タイプという超劣悪な耐性のために特殊方面で攻められると簡単に葬られる事。
- 素の攻撃は貧弱なため、はらだいこをしなければマトモな火力が出せないので実質的に最大HPの50~75%で戦う羽目になる事。
- はらだいこをちょうはつで止められると悲しみを背負う事。
- ナイスフェイスの素早さはあくまで130族でしかなく、それ以上の速度が出せるわけではない(型破りスカーフドリュウズ等が抜けない)事。
- そもそもやる事がバレバレなので対策が容易な事
…等々の決して無視できない欠点が後に判明していくにつれて採用率は激減している。
ようするに環境初期で流行していたポケモン達にとても刺さっていただけの話であり、しばらくの間は評価は落ちていく。
その後トッププレイヤー達が使用し、再度大会上位にランクインした事から再評価。シーズン2終わり頃には再び要注意ポケモンの一角に食い込んでいった。
上記で挙げた特殊耐久の低さはとつげきチョッキで補われ、フリーズドライで弱点突く前提の特殊型も組まれていった。
しかしシーズン3以降は結局腹太鼓なしでは素の火力の低さから与えられる役割が少ないのでピンポイントな採用になりがち、シーズン2終了時に増えたので対策されることが増えて選出できないことが増えた等の理由から採用率はまたまた低下することになる。
ポケモントレーナー一人一人によって評価が分かれるポケモン、というか『活躍の浮き沈みが激しいポケモン』というポケモンな訳である。今まで世代ごとに浮き沈みが激しいポケモンこそ居たものの、1世代でここまで評価がブレるのはそうそう無い為、歴代でも見た目・性能共にトップクラスの異質さを持つポケモンである。ただ、環境に食い込むポテンシャルは十分にあるので、まだまだ油断は禁物である。
シールド限定ポケモンであるが、20年3月27日より、TSUTAYA、GEO、ジョーシンのゲーム販売店で限定配布される『ポケモンあつめよう』に掲載される『ダイクリスタル』配信コードで出現する(ソード限定 1ソフトに1度のみ)。配信期間も限られているので、ゲットしたい方はお早めに。
パルデアではバイオレット限定となっている。
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
- 新無印73話
- 普段は甲高い声だが、頭の氷が割れて素顔が露出している時は野太い声になる。
- 寒冷地に住んでいた野生個体の中の1体が、乗っていた氷山が昼寝をしている間に切り離されて海に漂流したことでガラル地方へ迷い込んでしまう。
- どうにか住処に帰ろうとするもガラルヤドンの尻尾につまづいて岩にぶつかり頭の氷が砕ける、咄嗟に頭を冷やそうとアイス屋のクーラーボックスに入り込んでいたら驚いた店員に投げ飛ばされる、飛ばされた先に走ってきた自動車の荷台に乗った矢先に振り落とされて川に落ちる、その先の滝に落ちたと思ったら近くの木の枝でバウンドして明後日の方向へ吹っ飛ばされる……といった具合に散々な目に遭い続けた末にサトシ達の前に現れ、ゴウとチームワークの特訓をしたタイレーツとのバトルになる。
- 結果的にタイレーツのチームワークの前に敗れ、頭の氷も粉砕されて逃げ去ったところをまたも川に落下し、最後まで踏んだり蹴ったりな状態だったが、途方に暮れてそのまま海へと漂流していった末、ようやく住処に戻ることができた。