原典
漫画『クレヨンしんちゃん』にて、桜田家(及び家族での外食)に押しかけてくる野原一家(主にしんのすけ及びみさえ)の迷惑により、桜田ネネのママ・桜田もえ子の怒りが頂点に達した時、部屋やトイレにこもってウサギのぬいぐるみをサンドバッグの代わりにして殴ることでストレスを解消していた(ただし初期の頃はくまのぬいぐるみを使っていた頃がある)。
故にファミリーレストランの業界からは「ファミレスに現れるトイレの暴れん坊」の異名で密かに恐れられる存在となっている。
最近では密かに持ち歩くことも増えている。当然、野原一家に出会った後のストレス解消のためである。その上、初期は怒り狂う母の豹変ぶりに「いつものママじゃなーい!」と言って泣き出すのが定番だったネネちゃんも、野原ひまわり及び酢乙女あい(特に後者)の登場以降、急激に凶暴化してストレス解消に隠し持っていたウサギのぬいぐるみをサンドバッグにすることが増え、周囲から「いつものネネちゃんじゃなーい!」と言われるようになった。
また、ストレス解消のみならず、リアルおままごと等のネネちゃんのやりたいことに乗り気でないかすかべ防衛隊の面々(特にマサオくん)への威圧としてなぐられうさぎを取り出すことも多い。
そんなネネちゃんの姿を物陰から見ていたよしなが先生が、心配のあまり家庭訪問をしてしまう始末であった。
また、よしなが先生と同じくその光景を物陰から見ていたあいちゃんのボディガード・黒磯もネネちゃんの凶暴化やそのストレス解消の専らの原因があいちゃんにあることを認めている。そのためネネちゃんのことを人一倍気にかけており、あいちゃんに対するストレスが頂点に達した彼女にストレス解消用のウサギのぬいぐるみを差し出す等とフォローしている姿が描かれている。
ちなみにネネちゃんやもえ子に殴られるうさぎのぬいぐるみは、ぬいぐるみのはずなのに殴られる寸前に冷や汗や涙を流す場面が度々見られる。劇場版ではネネちゃんの武器として振り回されることもしばしば。
『一寸ぼうしんちゃん』など昔話をモチーフにしたエピソードでは登場せず藁人形で代用されたこともある。
ホラーキャラクターになるまでの経緯
もともとは「しあわせウサギ」という名称で販売されていた普通のぬいぐるみである。ネネちゃんに大切にされており、些細なことでしんのすけに激怒したネネちゃんに対し、夢の中で「しんちゃんを許してあげて」と諭すような優しい性格であり、本人曰く自分は「うさばらしウサギです」と自虐する程度の存在であった。
…が、ネネちゃんの性格が変わったことを機にその強い怨念から性格が一変した上に、よくあるウサギのぬいぐるみ風の表情から現在のような顔立ちをしたホラーなキャラクターとなり、とうとう自らて喋り出すようになってしまう。性格もネネ以上に凶悪で末恐ろしく、うさぎを気に入って懐いてくれていた赤ちゃんであるひまわりに対しても「おチビちゃん、あんたに私は必要ないの」と突き放すなど容赦のない冷酷な面を持ち合わせている。R・ドロシー・ウェインライトのような抑揚のない平坦な口調だが、言動は威圧的で、憎悪の念を口にするなど、どこか物悲しさも見せる。
「捻くれたウサギ」と小声で毒づいた桜田母子に対し、「こんな性格にしたのはどこの誰なのよ?」と怨念をこめて迫ってきたため、ストレス解消用に殴られ続けたことで性格が変わったと推測される。
動き回ってネネちゃんに恨みつらみを言っていたが、最近ではただ動き回るだけではなく、ネネちゃんに憑りついて怒りの感情をコントロールしようとするなど、もはやぬいぐるみとは言えない行動に出ている。ちなみに彼女が動き回る際には夜空に不気味な赤い月が浮かんでいる。
へへー…
アニメ『クレしんホラー劇場』
長期にわたるアニメ版ならではのあつーい夏を涼しくする企画だぞっ。なおしんのすけ役も兼ねている矢島氏が、2018年6月に降板して以降、現時点で新作は放送されていない。
- DVD「みんなで選ぶ名作エピソード ふるえる恐怖編」収録
- ある日ネネちゃんとママはいつも通りにうさぎを殴っていたが、その夜にネネちゃんはそのうさぎが動いている様子を目撃してしまう。夜中にテレビを見ながらプリンを食べていたのを桜田親子に目撃されて2人の存在に気付いた際には今までの恨みを晴らすが如く2人を静かにこき使っており、2人がいくら謝っても全く聞く耳を持たない辺り相当恨みを募らせていたようだ。夢ではあったのだが、翌朝になると2人はトラウマからかママはなぐられウサギを大事に扱っており、遊びに来たしんのすけがうさぎにアフレコをして脅かした際にはネネちゃん達は「ごめんなさーいっ!!」と必死に土下座して謝り、うさぎを動かしていたしんのすけは「どうしたの?」と首を傾げ、うさぎの怨念を匂わせながら物語は幕を閉じた。
- うさぎがホラーキャラと化して登場した初の回であり、それ以前とは全く風貌の違うキャラクターとなっていた。
- 「ネネちゃんのウサギがしゃべったゾ」(2003年12月6日放送回)
- 赤い月が出たある夜に、シロは動いているぬいぐるみのうさぎと出会う。
- ある夜うさぎに追いかけられる怖い夢を見たネネちゃんは、うさぎを捨てようと決意するのだが…。この回よりうさぎが現在の表記に変更。画面サイズもビスタサイズとなっている。
- ディスク未収録
- マスターヨダの居酒屋にネネちゃんのうさぎがやって来る。
本編後のおまけアニメなので所謂番外編のようなもの。
- 新しいうさぎを欲しいと言うネネちゃん。その夜にうさぎが動き出してネネちゃんの体の中に入っていく。夢かと思った翌朝、うさぎがぶら下げていたペンダントをしていたネネちゃんは…。外部ウェブサイトの感想コメントによると8年ぶりの新作といわれる。さすがにあまりの怖さにTwitter(現:X)に取り上げられた。
- ある夜、ネネちゃんはうさぎに呼びかけられ、殴ることを催促される夢を見て目を覚ました。翌日はプール]の日だったため、ネネちゃんは頑張って再び眠りにつくことにした。そして翌日。ネネちゃんは幼稚園に行ったものの、プールはやっていなかった。しんのすけとみさえの会話で、プールの日が今日ではなく明日だと知ったネネちゃんは、ストレス発散のためにうさぎを取り出して殴りだした。すると、うさぎが動きだし、もっと自分を殴るように催促してきて…。
- ある朝、目が覚めたネネちゃんの隣にうさぎがいたが、ネネちゃんはうさぎを置いて寝た覚えがない。自分でどかしても、ママが押し入れにしまっても、翌朝にはうさぎが隣にいる。そして右手で握り拳を作っていた…。そこでママはある夜に、うさぎを抱いて寝ることにしたが、何故かネネちゃんがママの部屋に行ってうさぎを持っていこうとし、その衝撃でママが目覚めてしまう。
関連イラスト
関連タグ
野原しんのすけ(野原一家)、酢乙女あい:桜田母子がウサギのぬいぐるみでストレス解消をする全ての元凶と言うべき人たち。ある意味、なぐられうさぎにとっては一番恨むべき存在。
ウッディ・プライド、ミュータント・トイ(トイ・ストーリーシリーズ):こちらもおもちゃを大事にしない子供の目の前で喋っては動いて仕返しをしたことがある。後者はその子供が所有するおもちゃで、持ち主からひどい扱いを受け続けたせいで捻くれてしまったなぐられうさぎとは異なり、こちらは優しさを失っていないが、ひどく臆病な性格になっている。
しあわせうさぎ(しあわせウサギ):本来の名前であったが、こちらは主にクマのプー太郎の登場キャラを指す(ちなみに声優も矢島晶子という偶然の一致)。