第8話Aパート「なごみのおそ松」
通称「なごみ探偵のおそ松くん」と呼ばれる探偵「おそ松」が殺人事件現場で持ち前のなごみを発揮して場の空気を和ませるお話。
あらすじ
ある夜、古びた洋館で殺人事件が起こった。
被害者は松野カラ松。そして彼のそばには謎のダイイングメッセージ以外の証拠はなく、事件は迷宮入りと化そうとしていた。
そんな時、突如事件現場に現れたのは『なごみ探偵』こと探偵「おそ松」。
こうして、探偵「おそ松」の活躍が始まるのであった……。
主な登場人物(ネタばれあり)
性格や設定が日常回とは異なっているキャラもいる。
なごみ探偵。チョロ松曰く「担当事件は2000件以上、だが謎を解いたことは一度もない」
殺人現場において謎やトリックが解けずついピリピリしてしまいがちな現場の空気を和ませるのが唯一の役目。その方法は事件現場にて明らかにKYな行動をとり、場の空気を和ませるというもの。
時には大事な証拠をも犠牲にして場の空気をとることもある。
なお、登場時はグライダーに乗って登場する。
第一の犠牲者。バスローブ姿で倒れている。
死因は後ろから包丁で刺されて即死であるが、何故かダイイングメッセージは書いており、即死の程度について視聴者の間で議論になっている。
実は死体でありながら作中で和んでいる(頬に色がついている場面がある)。
警部。おそ松とは旧知の仲でおそ松からは「チョロさん」と呼ばれている。
おそ松に「刑事」と呼ばれるとなんか恥ずかしくなるらしい。
実は作中で一番推理しているのは彼である。
アイスホッケーのマスクをつけて血まみれの姿で金槌とナイフを両手に持ち、背景にチラチラと映っている。
どう見ても怪しいが彼は犯人ではない。そしてとある場面まで誰も気にかけない。
彼もまた、おそ松によって和んでいるシーンがある。
普段の明るい狂人っぷりとは打って変わって至って真面目な鑑識役で視聴者を驚かせた。
そのため視聴者から「七人目」や「十五松」呼ばわりされている。
そして、おそ松によって真っ先に和まされる。
殺人事件を最も憎む警部補。「事件解決のためにはどんな手段や犠牲を払ってでも解決する」「結果が全て」という信念を持つ。
そのためか現場では常にピリピリしていて冒頭では鑑識の十四松に八つ当たりしている。
しかし、なごみのおそ松によってその考えは変わっていく。
十四松のシンボルである黄色い松の印をあしらった制服を着用しているモブ鑑識。
背中の文字は警察を表す「POLICE」…ではなく「POLISE」とややもじられている。
そのうち唇の太い鑑識は十四松と共に鑑識の仕事にあたるが……。
今回の事件の犯人。目出し帽をかぶっていた。事件後、建物内に隠れていたが…。
余談
トド松警部補は後の「十四松まつり」にも登場した。
ただし十四松と一松の設定が異なるなど、この回と設定がつながっているかどうかは不詳。
ちなみに「おそ松くん」のアニメ版2作目にも探偵パロ回がある(第23話「名探偵! ハタ坊だジョー」)。金持ちのイヤミの屋敷から盗まれたダイヤの入れ歯を探してハタ坊が探偵役になる。今回との関係はないが、こちらも屋敷に信楽焼の狸が置いてある。
小説化
なごみのおそ松は2種類の公式小説版が存在する。いずれもおそ松さん製作委員会の監修ではあるが作者が異なり、アニメの話とは一部設定が異なる(簡潔に言うとアニメ版で死んでいるキャラが生きている、一部キャラの立場が違うなど)など、公認のパラレル二次創作という見方をすることも出来る。
「なごみ探偵おそ松さん・リターンズ」
雑誌「ダ・ヴィンチ」の2016年5月号(4月6日発売)に、乙一によるノベライズ「なごみ探偵おそ松さん・リターンズ」が掲載された。アニメ版から設定が変わっている箇所が多い。
「リターンズ」独自設定のキャラ
古びた洋館の主人。意地悪で嫌みな性格。
- カラ松
イヤミの屋敷に雇われている庭師。格好は、自身が「一松事変」でパーフェクトファッションと称したお馴染みの痛い格好で庭仕事をしている。
イヤミの屋敷に雇われている料理人。おでんを作るのが得意で、カラ松と仲がいい。
- 一松
鉄仮面を付けている謎の男。格好はアニメに近いが正体がアニメとは異なる。というよりアニメは正体などというものが無いというのが正しい。
「おそ松さん~番外編~」収録「なごみのおそ松」
2016年7月22日に集英社みらい文庫から発売された小倉帆真による小説『おそ松さん~番外編~』に「なごみのおそ松 その1」「その2」が収録されている。設定はアニメ版とも上記の「リターンズ」ともまた微妙に異なっており、「その1」ではおそ松とトド松が初対面であるなどアニメ版のパラレル的なエピソードになっている。
「番外編」独自設定のキャラ
なごみ探偵おそ松くん・チョロ松警部・トド松警部補の性格はアニメほぼそのまま。
十四松もアニメ同様に鑑識官でこちらもほぼ同じだが、こちらでは「十四松鑑識官」と普通に名前を呼ばれている。
六つ子以外の登場キャラは基本的にモブ捜査官たちのみ。
- カラ松
屋敷の主の大富豪。「その1」ではアニメと似たシチュエーションだが生存しており、盗まれた彼の秘蔵のお宝に関して捜査することになる。「その2」では孤島におそ松達を招待するが……。
- 一松
怪しいマスクを被った謎の男。実は屋敷の家政夫。
その他のなごみ探偵
『おそ松さんのへそくりウォーズ』でも「なごみ探偵シリーズ」が実装。
「おそ松:なごみ探偵」「カラ松:バスローブ」「チョロ松:警部」「一松:アイスホッケーマスク」「十四松:鑑識」「トド松:警部補」「聖澤庄之助:犯人」が登場し、それぞれアニメと同様の衣装を着てそれにちなんだ攻撃を行う。
2016年のマツモトキヨシのコラボキャンペーンCMにも登場している。こちらでもカラ松が派手な衣装で死んでおり、一松はなまはげのようなマスクの怪人となっている。
アニメのエピソードをそのままコミックス化した『TVアニメおそ松さんアニメコミックス』の4巻(一松が表紙)に「なごみのおそ松」が収録されている。
関連イラスト
関連タグ
おそ松さん おそ松さん(アニメ) 探偵 なごみ探偵 ジェイソン一松
なごみ(本作または探偵の略称に使われることがある。これ自体は一般的なタグ)
第8話Bパート「トト子の夢」
概要
Aパートとは異なり、こちらはトト子メインの日常回である。
第4話Bパート「トト子なのだ」の続きであり、アイドル活動中にぶつかった問題を六つ子達と解決する話になっている。また、ほんの少しだが、イヤミも登場している。
あらすじ(ネタバレ注意)
「トト子なのだ」でアイドル活動をカミングアウトした後も、トト子は地道にアイドル活動をしていた。
しかし…全く売れなかった。
そもそもトト子がアイドルになりたかった理由は「魚屋の両親を親孝行して助けるため」ではなく、「周りからちやほやされたい」という理由だったことが判明する。
その後も洗いざらい本音を暴露し、「こんなに本音を話すアイドルはなかなかいない」ということで六つ子達は彼女が売れるためにいろいろなアイデアを出す。
しかし、「魚」というポテンシャルを捨てられないことから「歌っている時に魚を投げる」や「魚の女優」というおかしな方向に向かい始める。
(この時は六つ子の中にツッコミ役が不在であるため、代わりにイヤミがちょいちょい出てきてツッコミをしている。)
そしていろいろ試す中でようやくその場にいる一人、カラ松が「魚を捨てなければ売れない」という根本的なことに気付いて発言する(この時一松にシメられそうになるが、イヤミもカラ松に同意してひっそりとフォローしている)。
この発言をきっかけに魚を捨てることを決意したトト子は、アイドルという夢のために「でっかく」成長することを決意した。
その後…「(別のベクトルで)でっかく成長した」というオチになっている。
余談だが…。
Aパートで最初から死んでいたカラ松は、Bパートの最初も前パートのようなバスローブを着て現れる。その後、トト子から2回もボディブローを喰らって倒れている。ちなみに現れた時に歌っていたフレーズは舘ひろしの「泣かないで」。
トト子ロボの肩をよく見るとデカパンが乗っている。
『TVアニメおそ松さんアニメコミックス』では2巻(カラ松が表紙)に収録。
関連タグ
おそ松さん おそ松さん(アニメ) トト子 トト子なのだ トト子大あわて
六つ子に生まれたよ(第8話Cパート)