クリボー(遊戯王)
くりぼー
単にクリボーだけでタグ登録されていることが多いので、「遊戯王 クリボー」のアンド検索を推奨。
闇属性・悪魔族の効果モンスター。茶色いモジャモジャから緑色の短い手足が生えており、可愛らしい瞳が印象的。「クリクリー!」と鳴く。
初代主人公の武藤遊戯が使用するカードの1枚で、ブラックマジシャンやブラックマジシャンガールに次ぐ知名度を誇るマスコット的存在。彼のデッキにおいて守りの要を担う。
後続作品でも多数の派生モンスターが登場しており、その人気が窺える。
現実のオフィシャルカードゲーム(以下OCG)でもプレイヤーを守ってくれる心強い味方。
決闘者の王国編からバトルシティ編まで遊戯のデッキに投入されていたが、初登場時のインセクター羽蛾戦では罠カード(詳細不明)の囮として破壊されるだけだったり、低ステータスから「最弱モンスター」と対戦相手に酷評される事があった。
現在では考えられないことだが、原作初期においてモンスターカードの効果は隠し能力のような扱いとなっており、カードには何も書かれていないのは当たり前だった。また、この時期のルールでは高レベルのモンスターを召喚する際に生贄(リリース)が必要無く、攻撃力の高さが重視されたという事情があり、ぱっと見で最弱と決めつける風潮になるのも無理はなかった。
初めて秘たる能力が明かされたのは王国編における海馬瀬人戦。
案の定、マジック&ウィザーズで最弱とこき下ろされたが、「何かが触れると機雷のように爆発し、攻撃を無力化する」という特殊能力と魔法カード「増殖」のコンボで最強のモンスターだった青眼の白龍から遊戯を守る活躍を見せた。
同編ではクライマックスのvsペガサス戦でも彼の切り札「サウザンド・アイズ・サクリファイス」を攻略するのに活用されており、単純な攻撃力の高さだけでは勝負が決しないゲームの奥深さを演出した。
ルールが調整・変更された『バトルシティ編』以降のデュエルでも度々召喚された。これのアニメ版にてOCG効果が初めて適用され、遊戯VS海馬戦にてオベリスクの巨神兵の攻撃によるダメージを防いでいる。
また、装備魔法の「魔術の呪文書」の内容が分からず混乱したり、オベリスクの巨神兵の攻撃に恐れおののき涙目になるといった多様で愛らしい表情を見せてくれた。
その後も『ドーマ編』をはじめとするアニメオリジナル展開にも引き続き登場した。
カードテキスト
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200
(1):相手モンスターが攻撃した場合、そのダメージ計算時にこのカードを手札から捨てて発動できる。その戦闘で発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
解説
戦闘能力は低いが、効果によりプレイヤーへの戦闘ダメージを1度だけ防ぐことができる。ただし、自分ターンには効果が発動出来ないので注意。
OCGにおいては数少ない手札誘発かつ誘発即時効果に分類されるカードの1枚で、OCGのルール解説等では度々誘発即時効果のカードとして引き合いに出される場合がある。
用語だけ見ると知らない人には意味不明だが、手札に握っている状態から効果を使う事ができ、しかも相手のカードに対してカウンターとして使える(ただしカウンター罠などの例外はある)ということである。
さらにクリボーの場合はフリーチェーンであるなど他の手札誘発とは細かい違いはあるがここでは割愛。
OCGでは一時期、《デビル・フランケン》の効果で融合モンスターを繰り出し、《巨大化》で攻撃力を倍にしてワンショットキルを狙う戦法が流行っていた。加えて、当時の対戦環境では強烈なモンスター除去カードが多かったため、壁モンスターの維持が難しかった。
それらに対して、手札にあるだけで敵の致命的な攻撃を防げる点でクリボーは重宝された。低ステータスゆえに「クリッター」などのカードで引っ張ってきやすいという事情もあり、効果自体も相手に妨害されにくいという強みがあったためである。
現在は攻撃を防ぐのみならず、バトルフェイズを強制終了させる「バトルフェーダー」などの
非常に優秀な手札誘発カードの後輩が出現したため、あえてクリボーを採用するというデッキは少ない。しかし天魔神などの素材の縛りの厳しさを「クリボーを呼ぶ笛」との併用である程度カバーする、あるいは下記の派生モンスターとの連携で多量召喚するという活用方法もある。
2016年にクリボーンが登場したことによりカテゴリ化された。
クリボーの派生というだけあって、大抵はモンスターの破壊やダメージを防いでくれる効果を持っている。
歴代アニメの主人公はクリボー系カードを使用するのが一種の伝統で、例外は遊星と遊矢ぐらい。その2名も漫画版において、それぞれジャンクリボーやEMクリボーダーを使っている。
「クリボー」と名の付くモンスター
- 見た目がそっくりな《屋根裏の物の怪》という通常モンスターがいる。現状クリボーと関連付けるサポートカードはない。
- 実はOCGにおいては攻撃力最低値・同列だった事は一度も無い。
- クリボー以前に「異国の剣士」と「ゾーン・イーター」が攻撃力250/守備力250を叩き出している。さらに言うと、この2枚よりも先んじてワイトが最弱モンスターの代名詞として名声(?)を得ていた。つまり、クリボーは最弱攻撃力だった時期が全く無いのである。
- 上記のカードの初収録順は以下の通り。
- 「ワイト」……STARTER BOX(1999年3月18日)
- 「異国の剣士」と「ゾーン・イーター」……BOOSTER4(1999年8月26日)
- 「クリボー」……Vol.7(2000年1月27日)
- 『遊戯王ラッシュデュエル』ではクリボーそのものは登場していないが、クリボー系のクリボットが登場している。