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平野「人が人を許さない限り、争いはなくならないんだ…」

データ編集

身長2.2〜53m
体重440kg〜4万8千トン
別名泥怪人
出身地名連村の土沼

概要編集

泥怪人 ツチケラ

第39話「悲しみの沼」に登場。

太平洋戦争中に、人工細菌を開発した秘密研究所所員の近藤が実験台にされて変身した怪獣。

近藤は1人だけ人工細菌の使用に反対したために軍の上層部によって実験台にされてしまい、不死身の異形と化してしまった後、すぐに暴走を始め、友人だった平野以外の研究員と軍人を皆殺しにして、名連村の土沼の中に逃走。以降は平野に庇われる形で土沼に潜み続け、沼の妖怪ツチケラとして伝えられていた。平野の尽力により人間としての理性はギリギリ残っている。


しかし、現代になって、怪獣ティグリスを倒すためにXIGが地底貫通弾をツチケラがいることを知らずに使用してしまった為、貫通弾に内蔵されている有害物質を吸収した影響で暴走・巨大化してしまった。

両腕のは長く伸ばすことで触手として使用することも可能。また頭突きと突進も得意。


近藤には智恵という1人娘がおり、ツチケラになってしまってからは平野が面倒を見ていた。

早くに妻を亡くした近藤にとって、智恵はかけがえのない存在だったという。

だが、智恵は空襲に巻き込まれ、死んでしまう。智恵の骨壺と形見のオルゴールを持って、自身も空襲に巻き込まれて血まみれになりながらも、近藤のいる沼に向かって号泣しながら謝罪する平野の姿はかなりリアルな描写の為、トラウマに挙げる人も多い。

智恵のオルゴールは平野が大切に保管しており、地底貫通弾の影響で暴走する彼をおとなしくさせることができる。


有害物質に耐えきれずに、遂に地上に上陸。ウルトラマンガイアと戦闘になり、オルゴールの音で一時的に大人しくなったものの、地底貫通弾の影響で再び暴走を始めたが、ウルトラマンガイア・スプリーム・ヴァージョンのガイアヒーリングで浄化され、ガイアと平野に感謝の言葉を伝えて昇天していった。


余談編集

  • このエピソードは、『ウルトラマン』のジャミラ回のオマージュとなっている他、反戦のメッセージが痛烈に込められている。
    • ただし、台詞のみで語られたジャミラの変貌とは違い、ツチケラは近藤の苦悶の叫びの後に変貌過程がはっきりと描かれている為、より強烈な印象を残している。
    • しかし「ガイアの物語の中に『文明批判と反戦』の要素を入れ込んだこの回はあまりにも唐突過ぎる」、「やりたいが為に無理矢理捩じ込んだとしか思えない」という筋違いな指摘もある。
    • しかし後に超コッヴ回の伏線となった為、後者の指摘は少し減る事となった(当回はシャザック等も伏線となっている。)
  • 着ぐるみは、人間大の登場シーンを全て撮影した後にそれを巨大化時のものに改造して撮影している。
    • 人間時の名前は、準備稿の段階では「土屋」でその後の脚本では「佐藤」だった。しかし「佐藤」では、セミレギュラーで我夢の親友のサトウと名前が重複すると言う事で変更された。
  • 準備稿における回想シーン(ツチケラが誕生するまでの経緯を平野が語るシーン)は「空襲で娘を失い、その事への復讐のために自ら人工細菌を撃ち込む」と言う展開だった。
    • 智恵のオルゴールから流れる『悲しみの沼』はトラウマBGMや、心が痛むBGMとして有名である。
  • 監督を務めた北浦嗣巳はツチケラを生かす事も検討したが、『全てを奪われた状態で沼に帰すのは希望がない』と思い、また『沼の中の友人と寄り添う事を罪滅ぼしとしている平野老人の救済には、ツチケラと離すことが必要である』と考え、『死ねない身体であったツチケラが浄化される』という宗教的な結末とした。しかし北浦はこの件を通し、「死」で終わる展開は難しいといった考えを述べている。




関連タグ編集

ウルトラマンガイア ウルトラ怪獣 ガイア怪獣 人間怪獣

ジャミラ


哀しき悪役

モグネズン:同じく旧日本軍化学生物兵器が引き起こした怪獣。


ジンラ號東宝の特撮ホラー作品、「ミカドロイド」に登場する改造兵士。此方もまた、ある意味で旧日本軍の犠牲者であると言える。

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