「我は天界にて"洞察の神"と呼ばれし者!」
「地上に降りて新たに得た超神名は マグニフィセント」
概要
属性 | 超人の神→超神 |
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出身地 | 天上界(採用時はデンマーク) |
身長 | 210cm |
体重 | 156kg |
超人強度 | 9999万パワー |
「超神編」で初登場。
元々は超人の神の一柱「洞察の神」であり、調和の神や他の同志達と共に下天を行い地上に襲来した。
口癖は「ムハムハ」。
6つの目とプリンス・カメハメに似た形状のトサカが付いたマスク、袖なしの長いコート状の格闘服を身に纏った容姿。
バベルの塔でのキン肉マンの対戦相手。
地上の超人代表とも言えるキン肉マンと戦い、その実力を量れる事を喜んだり、彼に「手加減は死に直結する」として最初から全力で挑んでくるよう助言するなど、第一印象としては他の超神ほどの傲慢さは感じられない。
同時に細かい駆け引きや様子見などは無用とし、我が技を乗り越えるか否かが試練と言わんばかりに、隙を見せれば容赦なく攻めたて、序盤でも必殺技を次々とぶつけるなど、一切の遊びも容赦もなく全力投球で問い応えるスタンスの持ち主。
洞察の神に相応しい冷静な観察眼と高いパワー・スピードの持ち主であると同時に、数々の強敵との戦いで熟練されたキン肉マンの技を容易く返しつつ反撃する技術にも長けている。その上、上述通り様子見無用で序盤だろうと隙あらば一気に攻めるタイプなので、尻上がりに調子を上げていくスグルにとって相性最悪の相手である。
しかし、その戦法はキン肉マンの師匠であるプリンス・カメハメのものに酷似しており、キン肉マンもマグニフィセントに対し奇妙な既視感を抱いている。
実はカメハメの生まれ故郷であるココナッツ星に住む超人達は、マグニフィセントの系譜を受け継ぐ種族であり、マグニフィセントは謂わばカメハメのルーツ(祖先、創造主)とも言うべき存在である。
それを証明するかの様に、胸にはカメハメのものに似た「翼を生やした蛇」の紋章が刻まれている。
カメハメとの大きな違いとして、相手に容赦しないが故に技に殺意が溢れるものの、妥協しない姿勢から来るもので悪性という訳ではなく、殺人技を繰り出してダウンさせた後に追撃しないなど、正々堂々を旨としているのが見て取れる(比較としてこの前にキン肉マンと戦ったネメシスは理由があるとは言えダウンしたキン肉マンの顔面を殴り付けている)。
超人を生み出した者として、超人を生み出した事が過ちだったのではと後悔の念を抱き、その贖罪のため調和の神の話に乗り、地上への下天を決意した。
だが、後述の通り本人も知らなかったのだが実は彼こそが最もザ・マンを助けていたのである。
活躍
キン肉マン戦
中国の秦始皇帝陵に降下し、駆け付けたキン肉マンビッグボディと遭遇。彼を守るべく現れた強力チームとランペイジマンの戦闘を傍観していた。
そこへ乱入してきたキン肉マンスーパーフェニックスの提案により、フェニックスの開いた大穴を通っていずれかの場所に移動し、カピラリアの欠片を賭けての戦いを見届ける。
マイティハーキュリーズの敗北後、調和の神の指示によってバベルの塔で超人達を迎え撃つ展開となり、その場から撤収した。
バベルの塔では、第二の関門を突破して登ってきたキン肉マンとバッファローマンをリングにて待ち構えており、キン肉マンと対戦する事となる。
しかし、超神を目の前にしたキン肉マンは「セコンドのミートがいなければ、試合開始から5秒でガッカリする」と怖気づいた為、彼を全力で戦える状態にするべく、手から出した光でローマのコロッセオにいるミートをバベルの塔へと転移させる。
ミートがセコンドとして側にいる安心感と、ここまで同行してくれたバッファローマンからの応援により、キン肉マンが全力を出せる状態になったのを確認すると、ようやく試合が開始。
ゴングと同時に、手四つの取っ組み合いの態勢に入った。
キン肉マンはパワーでマグニフィセントをブリッジの体勢に押し込み、続け様に両膝でマグニフィセントのブリッジを潰しにかかる。
だが直ぐにキン肉マンの動きを見切り、拘束からの羆崩し投げで反撃。脳天を直撃したキン肉マンはラリアットで攻撃するが、これも容易に避けつつ脇固めで逆転し、今度はパーガトリーストレッチとグレイプヴァインクラッチの連続技を決める。
苦戦するキン肉マンはミートからの助言により、力押しから技術重視の戦法に変更。マグニフィセントの胴体目掛けてのタックルを狙うが、これもローリングソバットで反撃されてしまう。
ここまでのマグニフィセントの動きを見たキン肉マンとミートは、彼の戦法に奇妙な既視感を抱きつつも、ロープ最上段からのムーンサルトアタックで攻撃。しかし、マグニフィセントはキン肉マンを軽く受け止めると、後方目掛けてのバックフリップを喰らわせる。
カウンターを受けたキン肉マンだったが、ここでようやくマグニフィセントの動きがプリンス・カメハメと酷似していることに確信を抱き、マグニフィセントは自らがカメハメを始めとするココナッツ星の超人達のルーツである事実を明かした。
事実を知ったキン肉マンは、カメハメのルーツであるマグニフィセントに再び怖気づくが、ミートの鼓舞もありダブルレッグタックルを敢行。52の関節技の一つ・カンガルークラッチに持ち込むが、マグニフィセントはこれを難なく外し、続くパンチの応酬も全てカットした。
やむなくキン肉マンはキン肉バスターを仕掛けるが、マグニフィセントは自身の首を抜き、更に両足のクラッチも切ってキン肉バスターの体勢から脱出。逆に複雑な関節技でキン肉マンを拘束し、「マグニフィセントブルドーザー」の一撃を繰り出してキン肉マンに流血させる。
これを何とか耐え切られると、今度は「ホーリーソードクラッシュ」による追撃を繰り出した。
だがキン肉マンは技を受けつつも、マグニフィセントの技の形はカメハメと酷似しているが、実際は相手に対する敬意が微塵も感じられない「血の通っていない技」という実態を怒りを交えながら指摘。
当のマグニフィセントはキン肉マンの指摘を簡単にあしらうが、キン肉マンはカメハメから受け継いだ48の殺人技の真髄が「穢れた邪念のみを殺す」「相手への敬意」である事を語り、自身にはその相手への敬意の要素が無いことには納得しており、神に対して敬意を要求すること自体が一つの哲学では無いかと問いかけ、キン肉マンはその答えを得るために闘い続けると、バックドロップによる48の殺人技の一つ「キラウエア落とし」を繰り出した。
キラウエア落としを受けたマグニフィセントは「何の変哲もないただのバックドロップ」とキン肉マンを馬鹿にしながら立ち上がるが、頭部へのダメージにより一瞬よろめき、そこへチャランボの嵐による追撃を許す。「48の殺人技が理想の格闘技者へ近づくための道標」と言うキン肉マンに対し、「理想を崇めるのは人の道と納得しつつも、神に説くべき道では無い」と反論し猛攻を加える。
マグニフィセントもキン肉マンのマスクが捲り上がる程の連続エルボーを繰り出し、肉のカーテンからのドロップキックで反撃されるが、難なく回避しつつ「ワイルドボー・ボム」をキン肉マンの顔面に食らわせた。
「これで簡単には立ち上がれまい」と高を括るが、それでもキン肉マンは致命傷には至らずに復活。
キン肉マン自身も予想外な自らのタフさに驚くが、ミートはマグニフィセントはカメハメのルーツではあるが、同時に遺伝子レベルで染み付いた癖のようなものまでもがカメハメに受け継がれていた可能性を指摘。
それ故、カメハメの技の癖を知っているキン肉マンは無意識の内にマグニフィセントの技の盲点を突くことで、技を食らってもダメージを受け流せていたのだった。
フライングニールキックで攻撃するマグニフィセントだったが、心の迷いが晴れたキン肉マンに容易く回避され、ファイヤーマンキャリーからのデスバレーボムでカウンターを貰う。更に倒れ込んだ所へ48の殺人技の一つ「コークスクリューアタック」の一撃を腹部に喰らい、思わず吐血する。
それでもキン肉マンを跳ね除けると、お互いにローリングソバット→ボディアタック→ビッグブーツを合わせ鏡のように繰り出し、やがて体格的に優れるマグニフィセントの方に軍配が上がり、「マジックサークルスープレックス」でキン肉マンの頭部を叩きつけた。
それでもキン肉マンは「師匠(カメハメ)の特訓を思い出せば、マグニフィセントの技に耐えるのは容易いもの」と立ち上がった為、キン肉マンの息の根を止めようと二度目のマグニフィセントブルドーザーに捉え、キン肉マンの頭部に炸裂。
キン肉マンが倒れ込むと、「超人史上最高の逸材と評されたキン肉マンがこんなものか」と自らの勝利を確信するが、キン肉マンはフェニックスとの約束や、キン肉マンがカメハメから受け継いだ技が退化ではなく進化である事を証明しようという強い想いから、火事場のクソ力を発動した。
キン肉マンの火事場のクソ力を目にしたマグニフィセントは驚愕し、左頬にキン肉マンのストレートパンチが直撃。よろめいた所へ、52の関節技の一つ「カメハメツイスト」による連続攻撃を受けるが、これは自力でキン肉マンの関節技を解くことで脱出。技から逃れつつ、ダブルアームスープレックスでまたしてもキン肉マンの脳天に強烈な一撃を食らわせ、今度こそキン肉マンを倒したと思われたが、キン肉マンは仲間や観客達の応援により復活。
三度立ち上がったキン肉マンの底知れなさに戦慄する中、キン肉マンがキン肉バスターの体勢に移行。首を抜いて脱出を図るが、キン肉マンが仕掛けたのはまだ見ぬ新たなオリジナルホールドだった為に脱出に失敗。
そのままキン肉マンの繰り出した新たな必殺技「キン肉バスターイモータル」を喰らいダウン。カウントダウンが響く中で一度は立ち上がろうとするも、キン肉バスターイモータルの想像以上の破壊力に思わず吐血し、倒れ伏して完全敗北となった。
敗北後、ザ・マンがキン肉マンの存在を排除するので無く、受け入れてた理由に納得して「かつて自身が慈悲の神(ザ・マン)の提唱に何の疑問も抱かぬまま超人を創造し、神自らの手でこの世の災いの種を生み出した事を後悔した」過去をキン肉マンに語るが、「同時に自身の生み出したカメハメの系譜がキン肉マンという存在を形成する一助になり、後悔も晴れた」と告白。
キン肉マンも自分を成長させてくれたカメハメと、そのカメハメを生み出してくれたマグニフィセントに感謝の意を表し、それ故にマグニフィセントにはカメハメという存在の素晴らしさを一番に分かって貰いたかった事を語った。
語り終えると、キン肉マンとミートの2人の力で自身を倒したとして、キン肉マンとミートを塔の最上階へと転送。自らも光に包まれて姿を消す。
技
上述通りマグニフィセントはカメハメのルーツである為、カメハメのものに酷似した技を使用する。
- 羆崩し投げ
相手の真下にいる状態から両足で相手の胴体を挟み込み、更に両腕で相手の腕を閂に拘束。後方へ投げ、相手の脳天をマットに直撃させる。
- パーガトリーストレッチ
相手の片腕と片足を捉えて持ち上げ、腹の高さで背を反らせるバックブリーカー。因みにパーガトリーとは、英語で「煉獄」を意味する。
- グレイプヴァインクラッチ
相手の片腕と片足を捉えて横倒しにした後、変則形の卍固めを仕掛け、膝の上で相手の腰を痛めつける。
- マグニフィセントブルドーザー
両足で相手の胴体と右腕を挟み込み、同時に右手で左手首を、左肘で両足をクラッチ。
その体勢のまま、真横に飛んで相手の頭部をリングの鉄柱に叩きつける。
- ホーリーソードクラッシュ
相手を上空に投げ飛ばして自身も上空に跳び、肩車の状態から相手の両手首を掴み、更に両足を膝の内側に入れて拘束。相手がうつ伏せ向きのまま、マットに全身を叩きつける。
- ワイルドボー・ボム
宙に舞い、逆さにした相手の両腕と両脚をロック。急降下し、マットに顔面を叩きつける。
- マジックサークルスープレックス
肩固めからのスープレックスで相手の脳天をマットに叩きつける。
余談
- 元々は読者考案の応募超人である。
- マグニフィセントとは、英語で「崇高な」「豪華な」を意味する形容詞。
- その戦闘スタイルから「本来ザ・マンがマグニフィセントの対戦相手として予定していた始祖はアビスマンかジャスティスマンだったのではないか」という考察がある。
- キン肉マンの元ネタと言えるウルトラシリーズの「ウルトラマンジード」にも同名のフォルムが登場するが何の因果かそのフォルムの元の力は対戦相手のキン肉マンと同じ声優のウルトラマンゼロとなっている。