ルパン一世
るぱんいっせい
ルパン三世の登場キャラクター。
全世界的に有名な伝説の大怪盗アルセーヌ・ルパンその人であり、ルパン三世の祖父でルパン二世の父。
孫の三世同様狙った獲物は必ず奪い、予告をきっちり守る完璧主義者だが、一方で変な物を盗んだり、例え世間的には何の値打ちもない物でも、自分が興味があれば狙うなど、三世曰く「新しいもの好き」で、五ェ門からは「ルパンの祖父殿も変わっている」と言われた。
当然ながら既に故人なので、物語に直接関わる回は少ないが何らかの形で話題になる事が多い。作品によって異なるが三世からは「じい様」または「じいさん」、「じっちゃま」などと呼ばれている。
原典のアルセーヌ・ルパンはリンク先参照。
TV「ルパン三世PART1」
- 第13話『タイムマシンに気をつけろ!』
日本人の水呑み百姓「川向こうの次郎吉」とフランス人女性「ミレーヌ・ルパン」を祖父母に持つ日系人であると三世の口から説明されているが、これは魔毛狂介を欺くための虚言である可能性が高い。
- 第19話『どっちが勝つか三代目!』
一世のライバルだったガニマール警部の子孫であるガニマール三世が一世の遺品であるシルクハット&モノクル&マントを三世を捕まえる為の罠として日本に持ってきた。
遺品を貶すガニマール三世にルパン三世は怒った。
- 第20話『ニセルパンを捕まえろ!』
一世の秘伝書の『盗術書』が登場。
TV「ルパン三世PART2」
- 第24話『怪盗ねずみ小僧現わる』
第一回国際泥棒選手権大会で優勝した。
- 第97話『ルパン一世の秘宝を探せ』
国家的財産の「ジョージ・ワシントンの斧」(アメリカ)&「アーサー王の耳かき」(イギリス)&「エカテリーナのブラジャー」(ソ連)をそれぞれ盗んでおり(実は盗んでいない)、絶海の孤島に墓を作ったが、実は貧乏だった。
- 第121話『オレの爺さんが残した宝物』
ルパン一世のライバルであるジョニー・グレゴアールの息子・孫であるグレゴアール二世、三世が登場。
グレゴアール二世、三世の親子はグレゴアール一世がルパン一世から預かっていたとされる「オパールのビーナス像」を素直に返そうとせず、幻覚装置を用いて妨害。更にはオパールのビーナス像を保管している祭壇の周囲に、ドイツの電子学者・スイスの物理学者・イタリアの工学博士に開発させた永久解除不能な電子バリアで手出し出来ない様にしたが
、グレゴアール二世は誤ってルパンに変装させられた息子のグレゴアール三世を電子バリアの中に閉じ込めてしまい、泣き崩れる事になった。
- 第114話『迷画最初の晩餐の秘密』
イスカリオテのユダの子孫から名画「最初の晩餐」を半分にされた状態で盗み奇岩城に隠した。
- 第138話『ポンペイの秘宝と毒蛇』
蛇が嫌いだったため、毒蛇で守られたポンペイの秘宝を諦めた。
TV「ルパン三世PARTIII」
- 第10話『秘宝は陰謀の匂い』
某国の法務大臣リッチ・ワイローが一世の財産となるダイヤモンドを所有している事実が発覚しており、ダイヤはルパンの所有する特殊なレーザーライトを当てるとルパン一世のホログラムが現出する仕掛けが施されている。
ワイローの手にルパン一世の財産が渡っていた理由は、実は彼の母親がルパン一世からだまし取ったからで、それを聞いた次元には「まるで不二子とルパンの関係」と評されている。
液体火薬に包んだ状態で守られていたが、五ェ門が厳しい修行で会得した剣技によって、液体火薬を爆発させずにダイヤだけを取り出す芸当を発揮した結果、ダイヤは三世の手に渡った。
- 第15話『殺しが静かにやって来る』
「アルセーヌ・ルパンファンクラブ」というルパン一世の熱心なファンで構成された団体の存在が明らかになっているのだが、あくまでも一世の信奉者である彼等にとって、孫の三世は「アルセーヌ・ルパンのイメージを汚す存在」と見なしており、この結果、新米の殺し屋であるローリーに三世の暗殺を依頼している。
当然、命を狙われた三世にとって、一世の信奉者であっても身勝手な屁理屈で自身の命を狙う彼等は敵以外の何者でも無く、ローリーが殺したと思い込んだ後、遺体の代わりに爆弾を入れた棺桶を報復として送りつけるのだが、三世暗殺の賞金に目が眩んだ不二子が棺桶を横取りしてファンクラブの元へ届けた結果…。
TVSP
- TVSP「ナポレオンの辞書を奪え」
ルパン帝国の創始者。金遣いが荒すぎた為に、妻に財宝を隠された。
その財宝の隠し場所を記したのが、妻が侍女を勤めた時にナポレオンから盗み出したナポレオンの辞書である。
- TVSP「血の刻印」
人魚を食べて不老不死になったとされる八百比丘尼が残した財宝を狙ったのだが、結局は何も盗まないまま帰った。その理由は下記の通り。メイン画像は本作のルパン一世である。
作中でのその言動や宝を盗まなかった理由といい、ルパン三世シリーズに登場するルパン一世の中でも、かなり原典のアルセーヌ・ルパンに忠実なキャラ造形をされている。
また、この回でアニメシリーズでは初めて一言だけだが台詞が入れられている。声は三世と同じく栗田貫一氏が担当しているが、三世を演じている時とは違って低めの渋い声であった。
- TVSP「隠された空中都市」
一世の手記が登場。
Webアニメ「LUPINZERO」
幼少期のルパン三世を描いた本作では存命であり、本編に直接登場する(ただし、他の作品とは設定が異なるパラレル作品に該当する)。
本作の時点では老人で、三世を老人化させたような容姿になっている。年齢不詳とのことだが、原典の人物(1874年生まれ)と同一人物であれば80代後半から90代前半という事になり、そのような高齢のためか杖を突いている。普段は怪盗らしく正装だが、ピンクのパジャマ姿も見せている。
他作品に比べ、豪快だが冷酷な暴君じみた人物として描かれており、軽口を叩いた遊女に手を上げる事も辞さない。そのせいで息子二世や(別作品では尊敬している)孫からも老害と軽蔑され、距離を置かれている。
自分の心臓が弱っていることもあってその代わりを入手するべく、孫の三世や自分の育てている弟子をも参加させた表向きは自分の遺産の相続人を決めるゲームを開催し、死亡した参加者の1人からドナーを手に入れる。
もっとも孫は当にお見通しで、特殊インクで一定時間経つと署名が罵倒に変わるよう細工された契約書に気づき、一本取られたと笑っていた。
担当声優は安原義人氏。初代ルパン三世役の山田康雄氏の持ち役を複数引き継いでおり、山田氏が死去した際に2代目ルパン三世役の候補にも挙げられていた。
漫画
「ルパン三世Y」
第1話『女神は二度微笑む』
隠居後の活動、晩年についてが描かれている。
泥棒家業の引退後はスペインで悠々自適の生活を送っていたが、第二次世界大戦の勃発後、パリが陥落した事を聞いてフランスへと戻り、ナチスからフランスの財産を守る為に、横取りしてスイス銀行の貸金庫に保管するレジスタンス運動を行った。
しかし、戦争が終戦する前に、一世は脳溢血によってこの世を去る事になった。
ルパン一世の遺したワイン「クロ・ド・ヴージョ」のラベルには、スイス銀行に預けたフランスの財産の暗証番号が通しナンバーとして隠されており、ルパンはそのワインを所有していたフランスの大統領ジャック・シラクに盗むのを予告している。
「ルパン三世H」
ホームズ一世とはアイリーン・ジョースターという女性をめぐるライバルだった。
「竜の置物」
登場作品:燃えよ斬鉄剣(ルパン三世)
理由:お宝が持ち込まれたタイタニック号に忍び込むものの、ご存じの通りタイタニック号は氷山への激突が原因で沈没した為、盗みどころではなくなったから。しかも、タイタニックは深海4000m深くへと沈んでしまい、当時において回収する手段が無かった為、流石のルパン一世も諦めざるを得なかった。
この無念を、後に三世が晴らす事になるのだが、紆余曲折を経て、最終的に竜の置物はタイタニックの沈む深海に再び眠った。
下記の同じく盗みに失敗したとされるブレッソン・ダイアリーや八百比丘尼の財宝は、実際は盗む必要がなかった為、事実上唯一盗みに失敗したお宝である。
「八百比丘尼の財宝」
登場作品:血の刻印
理由:お宝の正体である八百比丘尼が保管される封印の地に来たものの、当然だが人の亡骸を持ち帰る訳にも行かず、そればかりか彼女の美しさに一目惚れして、「お目覚めの時、再び参上します。我が愛しきマーメイド」とキザなラブレターを記した手帳を残して去っていった。
結局何も手に入れられなかったにもかかわらず、本人は満足そうだった様子が回想からも窺え、その理由について真相を知った孫のルパンは、「とびっきりの美人と出会うという最高の宝を手にいれたから」と語っている。
美人に惚れて宝などどうでもよくなったという思考や、キザったらしい予告状風のラブレターを置いて去っていくなど、本作のルパン一世の言動や思考は上記の通り、シリーズの中でもかなり原典のアルセーヌ・ルパンに忠実に描かれていると言える(原典のアルセーヌ・ルパンも宝よりも美人に目移りしたり、そもそも事件に関わるきっかけが見惚れた美人だったりするパターンがかなり多い)
「ブレッソン・ダイアリー」
登場作品:ルパン三世THEFIRST
理由:表向きは唯一盗めなかったお宝となっているが、真相はヒロインのレティシアの真の祖父であるブレッソン教授のパートナーこそ、ルパン一世本人であり、盗めなかったのではなく最初から盗む必要がなく、このデマも子孫であるルパンに盗ませる為である。ルパン三世自身は、「それぞれの子孫である自分とレティシアを出会わせる為に仕組んだのでは?」と推測していた。
「真空管ラジオ&特許申請書」
登場作品:ナポレオンの辞書を奪え
理由:ルパン一世の時代においては最新鋭の発明であり、一世は特許料で大儲けしようと目論んで盗んだ。当然ながら3DTVやスマホ、インターネットが発明された現代はおろか、放送当時の1990年代初頭ですらトランジスタやIC等の優れた技術が開発されており、最早博物館行きのポンコツである。
財宝の正体を知った不二子は「こんなもの、今時お宝でも何でもないじゃないのよ!」と憤慨したが、ルパンはと言えば「うちの爺さんらしいぜ全く!」と次元と共に笑い飛ばしていた。
「汚れなき青春」
登場作品:TV第2シリーズ第100話「名画強奪ウルトラ作戦」
一世がルーヴル美術館で盗みを働いた後、代わりに置いたという絵。フランス大統領がマキシム・ド・フランスで食べ過ぎて飲食代を支払う為に、ルーヴル美術館の館長が絵を売る事になった。有名画家だとスキャンダル(飲食代の為に絵を売る国家命令を出した事が大スキャンダル)になるので、泥棒のルパンの絵が選ばれた。下手すりゃ大統領クビだろ。
オークションでは、「斬新」「シュール」「天才」と、大絶賛され、ギャング達には「箔がつく・一目置かれる」と見なされているが、品物絵の内容は『二輪のチューリップと太陽』で幼稚園児の落書きレベル。あくまでもジョークで描いた物に過ぎない事を知っている三世にとっては「爺様の名誉が台無し」な粗悪品でしかなかった。
オークションの競りの結果はアラブの大富豪のアリババ・ナイババが50万フランというとんでもない額で競り落とした。
ちなみに大統領はマキシムの規則で皿洗いをやらされた。
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