概要
CV:小林由美子
漫画・アニメ『デュエル・マスターズ』シリーズの初代主人公。
デュエルバカと呼ばれるほどのデュエル好き。
明朗快活な熱血少年だが、お調子者で敬語を使う事はほとんどないと子供っぽいところもある。
負けず嫌いでデュエルではかなり頭の回転が早くなるが、自分の興味のないことには簡単に力を発揮できず、学業の成績は悪い。
漫画シリーズ
『デュエル・マスターズ』
MTGの天才デュエリストである父・切札勝利の友人でアジア最強のデュエリストでもあるNACの帰国を迎えるところから始まる。共に旅に出たはずの父の姿はなく、何故かNAC一人の姿しかない事に疑問を抱くが、彼の様子は尋常でなく、自分のデッキを捨てようとするほどであった。過去に父が使っていたデッキで今の実力を見せたことでようやくNACは勝舞に自分たちが「ガルド」と名乗る謎の集団にデュエルで敗北し、その後勝利が行方不明であると告げる。
NACを通して父に託されたカードをデッキに入れるも、黒城凶死郎に敗れた勝舞は、修行のためエリートたちがデュエルの技術を磨く「デュエルの神殿」で修行を始める。そして成果が実り、卒業試験を突破した勝舞は、神殿の頂点に君臨し無敗を誇る白凰から最強のデュエリスト軍団である『白騎士軍団』への参加を認められるが、神殿四天衆と白騎士軍団のリーダーでもあるその白凰が、実は勝ち星のためなら仲間すら切り捨てるという冷酷な性格であることを知り、勧誘を拒否。神殿の四天衆、更には乱入してきた黒城を見事倒すと、白凰へデュエル・マスターズカードによる、互いの命をかけた戦いに挑み、勝利。白凰の心を取り戻すことに成功した。
その後、バトルアリーナで不亞幽を倒し優勝した勝舞は、その時の切り札『ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン』を覚醒させることに成功。それと同時に、不亜幽の兄にしてガルドのリーダー・ザキラが登場し、仲間にならないかと誘われるが、幽がザキラによって洗脳されていたことを知って激怒した勝舞が誘いを断ると、ザキラは白凰の記憶を奪い、返してほしくば自らの城に来いと言い残して去る。
勝舞は白凰の記憶を取り戻すべく不亜城に向かい、ザキラにデュエルを挑むもあと一歩のところで敗北。Dr.ルートの協力でどうにか命は助かったが、ザキラは覚醒カードの力を得て起動した移動要塞に乗り、いずこへか飛び去って行った。
このマンガは元々MTGを題材としたものであったため、当初は彼もMTG好きな少年として描かれていた。しかし新規にデュエル・マスターズの発売が決まり、白凰戦のタイミングでマンガもそれを題材としたものに移行している。
『FE』
ザキラに敗れた勝舞は、修行のため世界をめぐる旅に出る。最初に訪れたスペインにて、デュエルマスター・エスメラルダに付き添っていた、死んだはずの父・勝利と再会する。一方ザキラは、南の島の幼いデュエルマスター・トーイを倒し、世界中に散っていたDMの証のありかを掴む。
そしてエジプトでついに両者は出会い、エジプトのデュエルマスター・ホルスをめぐって勝舞はザキラの部下T(トト)と、ザキラはエスメラルダと相まみえる。勝舞はTに勝利し、一方でエスメラルダはザキラに敗れホルスもろとも捕えられるが、そこに現れたDr.ルートにより3人のデュエルマスターを奪い返す。
日本に帰還した勝舞はDr.から世界大会に誘われ、ザキラを倒すためそれに参加する。目論見通りザキラは世界大会ですべてのデュエリストを消すべく襲撃、襲撃前にザキラを倒すべく不意打ちをかけた白凰も倒され、怒りに震える勝舞はザキラと戦い勝利。DMの証に認められると同時に白凰もよみがえり、ようやく勝舞は白凰を取り戻したのであった。
『SX』
世界が平和となった後、デュエルを楽しむ毎日だった勝舞たちのもとに、不亜家のメンバーA(アッシュ)が命からがら助けを求めてくる。裏切り者により不亜家が全滅の危機であることを知った勝舞は仲間とともに南極へ出向くも、ザキラは復活した始祖のデュエリスト・アダムに敗北しAとともに消滅、白凰たちもアダムの手下に敗れ、これによりアダムが世界を滅ぼすつもりだと知った勝舞はアダムの城に乗り込み、手下たちを打ち破ってアダムにデュエルを挑む。
決死のデュエルの末、アダムは自らの業の過ちを悟る。DMの証の力で仲間たちもよみがえり、世界滅亡を阻止することに成功するが、勝舞は崩れゆくアダムの塔の崩壊に巻き込まれ、消息不明となる。
彼のその後
バケツマン率いる国連の決死の捜索も虚しく勝舞は見つからず、唯一見つかったのは彼のデッキケースだけであった。
世界はDMがいなくなった悲しみに包まれ、遺体も未発見のまま彼の葬儀が行われた。
葬儀から数年が経ち、それでも勝舞生存を信じ旅を続ける父勝利は、その途上で立ち寄った小さな南の島で、子供たちが「ボス」と呼ぶ青年と出会う。
その青年こそ自身の息子である切札勝舞だった。
しかし塔の崩壊に巻き込まれた影響か、はたまた遭難した影響かは分からないが過去の記憶を失っており、父である勝利の事も忘れてしまっていた。
それでもデュエルマスターズの事だけは忘れておらず、子供たちの勧めもあり勝舞とデュエルすることに。
デュエルの中で記憶が無くなっていてもボルシャック・ドラゴンへのカードに対する思いや、仲間の事、これまでの冒険の事などが心の中の記憶に刻まれているのを見た勝利は、勝舞に世界大会への出場を勧め、世界大会会場で、彼はかつての仲間たちやアダムに再会したのであった。
『ビクトリー』
映画スターや野球選手など職を転々とし、自分を探す旅を続けているが、職が変わってもデュエルの実力は変わらずである。弟・勝太ともそこそこ会っており、会うたびに勝太から帰ってこいと説得されているようだ。
『VS』
今までに稼いだ財産で南の孤島の頂に築いた「ビクトリー王国」の王様となり、苦の無い生活を送っていた、つまり大儲けした反動によりニートになってしまった
しかし勝太と少年時代の自分自身に説得され、本来の自分を取り戻す為に再び放浪の旅に出た。
旧アニメシリーズ
『デュエル・マスターズ』
旅に出た伝説のデュエリスト勝利に憧れボルシャック・ドラゴンを切り札にするデュエル大好きな小学生。
日本一のデュエリスト白凰を倒すため大会や修行を重ね白凰との決戦へそして勝利するがルートへの敗北でデュエル恐怖症になる。
『チャージ』
ルートの下で修業をし仲間4人とともに大会へ参加。
決勝で幽を倒すもザキラ達が会場へ乱入する。
大切なものを奪われた勝舞はれく太とともにザキラを倒す旅に出る。
そしてザキラとの対決に敗れ仲間を失う。
アニメシリーズ
『ゼロ』
親友にしてライバルの公式戦無敗のデュエリスト白凰を倒し日本一のデュエリストになることを目指している。
様々な大会に参加しては優勝しているデュエリストたちの憧れの存在。
謎の大会へ参加しなんとか選抜メンバーに選ばれる。
その後大会へ現れた悪の組織の野望を阻止するべく仲間とともに戦い、勝舞の持つ切り札武者ドラゴンが世界を救う。
『クロス』
世界中のデュエリスト達をデリートして回る悪の組織ザキラ一味から父勝利や(ミミちゃんが)白凰などの仲間を取り返す。
そしてデュエル・マスターヤエサルをも救い出し、ザキラを倒しデリートされた者達を呪いから解放する。
そしてヤエサルが主催した世界大会に参加し予選を勝ち進んだ。
『クロスショック』
世界大会に現れたザキラを倒しザキラの野望を阻止する。
その後のVの回想で世界大会はおそらく勝舞が優勝したと思われるが白凰とキサナドゥが身を引いたザキラ戦が決勝扱いになったのか、白凰と決勝対決したのかは不明。
その後4人の仲間とクリーチャー達と共にクリーチャーワールドを救いクリーチャーワールドの勇者となった。
『VS』
CV:内山昂輝
デュエル・マスターズVSで成長した勝舞が再登場。
アニメ版に登場するのは『クロスショック』以来、約3年半ぶりとなる。
旅の途中り着いた村で生活している時に悪漢に襲われ、デッキ以外のすべてを取られてから性格が一変、仮面の男「ミスターマッチ」として、ミッ土瓶タウンをデュ円が支配する世紀末な世界へと変えていた。
そして、弟・切札勝太との対決で昔の自分を思い出した事からミッ土瓶タウンを解放し、新たな旅へと出るのだった。
使用カードはお馴染み火文明単色のドラゴンデッキ。切り札はコロコロコミック付録で登場した勝舞城ボルシャックの龍解形態「切札龍ボルシャック・マスターズ」。
『VSR』
『VS』の後、新たなボルシャックを求めて世界中を旅していたが、なんとその果てに月へ向かい、そのまま連れ込んだ動物たちと移住して百獣の王として君臨していた。どうしてこうなった。
そして、赤城山バサラに敗れた勝太を呼び出し、新たな切り札「ボルシャック・ドギラゴン」を渡すのだが、交換条件として相棒のハムカツを渡すように要求したため、再び兄弟対決となる。
こちらでも使用するのは火文明単色のドラゴンデッキ。
切り札は「超竜キング・ボルシャック」で、
「コッコ・ルピア」でのコスト軽減から「ボルシャック・NEX」を召喚。
→「ボルシャック・NEX」の効果で山札から「ボルシャック・ルピア」を特殊召喚。
→「ボルシャック・ルピア」の効果で「超竜キング・ボルシャック」をサーチ。
→G・ゼロでそのまま「ボルシャック・NEX」を「超竜キング・ボルシャック」へ進化。
という模範的な戦術を披露した。
『VSRF』
勝太と滝川るるの結婚式の参列者として登場。なんやかんやで政治の道に入り内閣官房副長官にまで上り詰めている。
47話では切札勝にデレデレな伯父バカっぷりを発揮。街に突如現れたコジロに対抗するべくコジ災対(コジロ災害特設対策本部)を立ち上げる。
元ネタは明らかにこれに登場するあれ。内閣官房副長官になったのもこのネタの為だったのか…。
『デュエル・マスターズ (新シリーズ)』
デュエル・マスターズ15周年企画として、32話にて小学生時代の勝舞が登場。同じく小学生時代の勝太もやってきて、最強はどちらかと言い争いに。
初期のカードが中心のためデッキのスペックは劣るものの、カード効果を勝太より有効活用していた。結果敗れはしたものの、凶悪カード永遠のリュウセイ・カイザーの撃破及び勝太のシールドを全滅させるなど、初代主人公の名に恥じないプレイングを披露した。
『デュエル・マスターズ!!』
主人公ジョーの回想シーンにて、父・勝太との会話の背景にて登場。
VSRFから数年の時を経て内閣総理大臣に就任していたらしく、切札政権のトップとして新元号である令和を発表する会見シーンが流れた。
現実で令和を発表したのは内閣総理大臣ではなく、内閣官房長官であるが、少なくとも現実世界と同じ時間軸で時が流れている事がわかる。
余談
最近の同じコロコロコミック系アニメの主人公で、某超次元サッカーアニメの主人公や、とある駒をぶつけ合うアニメの主人公や、小さなロボットを戦わせるアニメの主人公が大人になっても担当声優が少年の頃と同じ女性声優だった事とは対照的に、勝舞だけが大人になって声優が男性声優に変更されている(大人になると声優が変更されるがどちらも男性声優という例もあるが)。
これは、小林由美子が二代目主人公・切札勝太と後に息子の三代目主人公切札勝も演じているためだと思われる。
そもそもアニメにおいて少年期と青年期で声優の変更があるのは決して珍しい事ではなく、成長してる雰囲気作りとして一般的に見られる演出であり、寧ろ上の3つの例のような変更しない事の方が珍しい(コロコロコミック以外だが、孫悟空やうずまきナルトも大人になっても声優が同じである)。
最新作デュエル・マスターズWINでは男性声優担当且つ切札の血縁じゃない主人公に交代する事ととなった。
なお、内山氏は『遊戯王ZEXAL』の天城カイト役も担当しており、「月へ向かい、ドラゴン対決を演じる」という展開も共通している。
彼が出演しているアニメは勝太編以降ゲスト出演はそれなりに多いがデュエマのYoutubeチャンネルで勝舞編の過去シリーズ配信がかなり少ないため、冷遇寄りになっている。一応2020年には一作目の全話が期間限定で配信されていたがほとんどが弟や甥のシリーズに絞られているので見る機会が非常に低い(前者は斬札ウィン以降のアニメメディアやカードゲームでテーマ化される事が多い)。世代に合わせての配慮やCG製作元の許諾に難儀しているものと思われる。『チャージ』が期間限定で配信したため、一応CGの許諾はクリアしているが以降は配信されていない。
デュエル・マスターズプレイスで行われたデュエプレ人気投票2023ではTOP10を逃し、21位(勝舞編キャラの中で不亞幽に次ぐ2位で凶死郎、ザキラ、牛耳郎も入っている)。数字的には悪くないが主人公の立場としては低めの順位で世代交代や勝太編以降の人気キャラが続出した事が大きく響いてしまった。