手塚治虫作品でお馴染みのアセチレン・ランプが所属するテロ組織。
実態
AIロボット排斥運動の中心人物であるアセチレン・ランプをリーダーに活動し、数々のテロ事件を引き起こしてはその罪をAIロボットに擦り付ける事で人々の反ロボット感情を煽っている。
AIロボットの評判を落とすためなら、関係のない人間や自分たち組織の構成員の生命を犠牲にする事すら意に介さない危険思想で塗り固められたテロ組織。
ロボットと人間の不和の実現やAIロボットの殲滅のためにアトムや青騎士と敵対するものの、圧倒的な実力差に虚しく負けることが多い。
物語終盤における青騎士のロボタニア建国騒動の終息後、筆頭格だったランプ本人も暴走的な事件を起こした末に逮捕されたが、グループそのものが消滅したのか定かではない。
関係者
指導者
メイン画像のキャラクター
声:石井康嗣
評論家、巨大企業(作中における天馬博士の台詞からAIロボットを非合法に奴隷として売り捌いている大手ロボットメーカーである事が判明)のオーナー社長、政治家で、反AIロボット主義者。人間以外の知性を認めない人間至上主義者である。政界に進出し、AIロボット排斥運動の急先鋒となる。AIロボットが大きく関わった事件が起きる度にテレビなどマスコミでコメントしている。しかし内心では、かつて自分を救ってくれたロボット・フレンドを見捨ててしまったPTSD(というより良心の呵責)に苛まれ、救助員から教わった「ロボットはただの道具」という言葉を己に言い聞かせて世に広めることで、辛うじて正気を保っている。フレンドとの再会を予感させる場面もあったが、その後も姿勢は変わらなかった。
ロボタニア騒動の発端を作り、ロボットの完全排除を目論んだものの、アトムのロボタニアへの説得によって目論みは失敗に終わる。しかし、諦めようとしない彼は、個人所有していた戦艦の大型ミサイルで青騎士とシャドウの乗り込むロボタニアの宇宙船を撃墜しようとするも、これもアトムの妨害で失敗に終わる。
ミサイルの自爆でアトムを破壊することに成功して狂喜するも、ロボタニア騒動が結果的にロボット達の地位を上げてしまった上に、自らも元凶の一人として指名手配されたことで、それまで協力を得ていた企業の大物達から遂に見放されてしまい、名誉・地位の全てを失う。このことで、天馬博士に記憶消去と引き換えに完全修理してもらったアトムを逆恨みする彼は、有人人型機動兵器「バウントアーマー」に搭乗して、自らアトムと天馬博士の抹殺に乗りだすも、ウラン達の介入で記憶を取り戻したアトムの反撃を受け、敗北。最後は警察に取り押さえられて逮捕される。その時も彼は全く懲りずに「人間の名誉の為に闘ったのだ」と自らの独善と正当性を主張し続けていたが、タワシ警部に「お前に人間の名誉を語る資格は無い」と否定された後、「弁護士だ!弁護士を呼べ~!!」と叫びながらあっさり連行された。さて、逮捕された彼のことであるが、いつかきっと今度こそ改心し、またどこかでフレンドと再会してくれることを心から祈りたい…。
幹部クラス
声:小山力也
詳細は該当記事を参照。
声:中村秀利
詳細は該当記事を参照。
協力者
声:長島雄一
非合法ギャンブルを兼ねたロボット同士の格闘技団体「闇ロボットクラッシュ」を取り仕切る興行主で、ロボットを金儲けの道具としか考えていない小悪党。金儲けの為にはロボットを連れ、宇宙のどこにでも顔を出す。青騎士とは浅からぬ因縁がある。実は、ハム・エッグ率いる闇ロボットクラッシュのスタッフはランプが背後で操っている資金源でもある。
パブロス博士
声:納谷六朗
元科学省副長官にして、AIロボットを洗脳する特殊チップ「オメガチップ」の開発責任者。ランプと同様AIロボットを認めようとしない上で、過去に天馬博士に軽んじられたり現科学省長官の座を落選されたりした経験を機にお茶の水博士と天馬博士をライバル視している。オメガチップの実験で、ランプの配下が回収したアトラスを操ってアトムをも操ることを目論むものの、アトラスでアトムを追い詰めたところを天馬博士の電波障害によってオメガチップを全てあっさり破壊されるほど阻止された。
声:子安武人
詳細は該当記事を参照。
考察
『AIロボットの完全排除を以て人間の名誉を守り、秩序ある社会を取り戻す』というプロパガンダを掲げている彼らではあるが、 AIロボットの完全排除を達成するためなら、無関係な人命や自分達組織の一員の生命が犠牲になろうと本望である事からして、 恐らく彼らにとって人間もAIロボットも平等に『使い捨ての道具』か『排除すべきゴミ』でしかなく、皮肉なことにAIロボット排斥を強訴している筈の彼ら自身にはAIロボットに対する差別感情は皆無に等しい(あくまで区別しているに過ぎない)のかもしれない。
更に言えば、仮にロボットが完全排除された場合は差別対象が「気に入らない人間」へと変わるだけなのは想像に難くない。