概要
棍棒を短く分断し、馬の尾毛などの丈夫な紐や鎖で連結した関節(連節)を持つもの。
西洋のフレイルに近い武器で、特に中国武術で発展を遂げることとなった。
鞭のような変則的な攻撃が可能だが、その扱いも熟練の技を必要とする。
代表的なものは三節棍で、文字通り三つに分断されて二つの連節で繋がれたもの。
ほかにも五節棍や九節棍といったものも存在し、基本的には奇数倍で連結が増える傾向にある。
ヌンチャクも多節棍の一種であり、中国で発展したものが琉球王国(沖縄)に伝来し、その後小型化が進んで現在の形に収まったものとされる。
創作では通常のまっすぐな棍としても使用できるものや、蛇轍槍のように多節棍化した槍も存在する。現実的に考えれば継ぎ目のある棒を格闘に用いるのは耐久性の面で不利となるが、変形ギミックを有した扱いの難しい武器というのはどうにもロマンを擽るためか、概してその使い手は実力者として描写される。
多節棍の使い手
- ビリー・カーン(『餓狼伝説』シリーズ)
- 孫悟空(『最遊記』シリーズ)
- 玄武(『るろうに剣心』)(「玄武蛇棍(ユンモウセイクァン)」)
- 伊達臣人(『魁!!男塾』)(槍)(室町時代の辺見鉄山が「蛇轍槍」を考案)
- 佐倉杏子(『魔法少女まどか☆マギカ』)(槍)
- 斑目一角(『BLEACH』)(槍)(斬魄刀「鬼灯丸」)
- ソルファレナの王子(『幻想水滸伝Ⅴ』)
- 豊臣秀吉(戦国無双シリーズ)
- ヲルバ=ユン・ファング(『ファイナルファンタジーⅩⅢ』)(槍)
- 土鬼、及び血風党(『闇の土鬼』)(七節棍)
- 攻森千影(『SWOT』)
- 天田乾(『P4U2』)(槍)
- 如月宏美(『如月剣次:コータローまかりとおる!』)(九節棍)
- 仮面ライダー西鬼(『劇場版 仮面ライダー響鬼と7人の戦鬼』)
- バン(『七つの大罪』)(「聖棍クレシューズ」→三節棍、四節棍)
- ブラックマスク(『光戦隊マスクマン』)(「マスキーロッド」→三節棍または五節棍)
- 臨獣ピッグ拳タブー(獣拳戦隊ゲキレンジャー)(「腸詰ヌンチャク」→ソーセージに似た外見の七節棍)
- 烏頭目(『いつわりびと空』)(三節棍)
- スカサハ(水着)、九紋竜エリザ(『Fate/GrandOrder』)(それぞれ三節棍と九節棍)
- ダイモス(『闘将ダイモス』)(「三竜棍」)
- 芳一(『本田鹿の子の本棚 続・耳なし芳一&続・平家物語』)(五節棍。平家の亡霊の目に見えないよう四節目と五節目の棍に般若心経を書いて三節棍に偽装していた)
- 十四世 風魔小太郎(『ルパン三世 風魔一族の陰謀』)(六節棍)
- 烈海王(『バキ』)