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恵方巻き

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えほうまき

節分の際に「指定された方角を向いて、無言で一気に食べると縁起が良い。」とされる伝統料理。

解説

縁起のいい方角とは「恵方」と呼ばれているもので、年の十干によって決まっている。恵方巻きとは、立春前日の節分の日にこの恵方に向かって食べる巻き寿司のことである。

無言で、願い事を思い浮かべながら太巻きを丸かじり(丸かぶり)するのが習わしとされている。

恵方は現代人には毎年複雑怪奇な方角を指定されるが、実は「十干」と「十二支」を組み合わせた「二十四方位」という方角のうち、四種類しか無い。

簡単に言うと、「東西南北のほんのちょっと左」である。

尚、福が逃げないように、最後まで「黙って」食べなきゃいけない(あらかじめ、お茶と醤油皿と方位磁石を用意して、決められた方向を眺めながら、最後の一口を咀嚼して飲み込むまで黙々と食べよう)。

恵方巻きを包丁で切り分ける行為は「縁が切れる」事に繋がるとされる。

※SNSに切り分けられた恵方巻きの写真(?)が投稿されていることがあるが、『恵方巻きを沢山用意して、願掛けした恵方巻きのみを正しい食べ方で食べ、残りを普通の太巻きとしていただく』家庭が多い為だと思われる。

源流

元々江戸時代以前から全国的に「恵方詣り」という習わしがあった。正月にその年の歳徳神が在位する方角(恵方)にある社寺に参拝し、その年の幸福を祈願するのが恵方詣りの形であった。しかし、大正時代以後は「初詣」という恵方とは無関係の社寺に参拝することが一般的となった。

京都奈良という神社仏閣を多数有する関西地方では、節分の際に「恵方詣り」をする風習があったのだが、やはり「初詣」によって廃れてしまった。しかし、「節分」と「恵方」の結びつきが強かったために、「恵方詣り」が廃れても節分の際に歳徳神を奉る風習が民衆の間に残った。

発祥・批判

元々、大坂(船場)を中心に関西地方の極一部で広まっていた地方の風習で、戦後は一時期廃れていた。

しかし、2000年代になって海苔製造業者の暗躍の成果セブンイレブン等のコンビニスーパーなどの商業展開で全国的に知名度が向上しつつある。

これはクリスマス正月→(節分)→ひな祭り&卒業式と、節分にメジャーになり得る商品が無いところに、恵方巻きの存在を知った業界が目を付けたのがきっかけとされる。

そのためクリスマスケーキやおせち料理とともにアルバイト店員に膨大な販売ノルマが課されたり、未達成分を強制的に買い取らされたりする事例が後を絶たず、社会問題となっている。

そのため、膨大なノルマや曖昧な由来、後述の廃棄問題もあっていい印象を持たない人も少なくない。

また巻き寿司を食べるための大義名分に使っている人も一部にいる。

なお、全国に広がったのは2000年代になってからのこと。なので東北地方などで子供のころ食べた記憶が無いというのはもっともな話である。むしろ、関西出身でも知らない人も多い。

後述の由来のあやふやさもあり、現代の恵方巻きは事実上コンビニ業界が作りあげた風習とも言えるところがある。

由来

初めに『これだ!』という定説はまだ無い。

比較的正しいと思われる説としては、江戸末期に大坂の商人たちの商売繁盛と厄払いの意味合いで、立春の前日の節分に「幸運巻寿司」の習慣が始まったとする説(筑波大・比較民俗研究会)など江戸時代を発祥とする説がある。

しかし、文献にハッキリと登場するのは1932年(昭和7年)の大阪鮓商組合の発行したチラシである。

「巻寿司と福の神 節分の日に丸かぶり」とあり、「幸運巻寿司」の宣伝を行った物とされる。

「その年の恵方に向いて無言で壱本の巻寿司を丸かぶりすれば其年は幸運に恵まれると云ふ事であります。」とチラシには現代の風習と同じ文言が書かれており、直接の由来はこのチラシであろうと思われる。

このチラシ、「この流行は古くから花柳界にもて囃されてゐました。」で始まる。

ネット上で有名な、花街のエッチな座敷遊びが発祥、という説の根拠である。

具材

具材は七福神をイメージし7種類が主流だが中には金箔を入れた豪華版も存在する。

とはいえ、具材に厳密な決まりがあるわけではなく、節分の日に食べる巻き寿司(あえて「太巻き」ではなく「巻き寿司」と表記したい)をこのように呼んでいるといっても良い。

ちなみに当該地域では巻き寿司はちらし寿司に並ぶお祝いの席での定番家庭料理である。

近年ではロールケーキ等、寿司でないけど巻いてあるものも便乗している。巻いてあればなんでもいいのか。

というか巻いてないのに便乗しているものもある。もうなんでもいいのか。

恵方巻き廃棄問題

店舗では元々の需要の関係もあり、やたらと売れ残ることが多い。売れ残るのもむべなるかな。

しかし恵方巻きによる経済効果は侮れないものがあり、毎年250億円規模の経済効果を発生させている。

その一方、全国各地で過剰生産された恵方巻きの廃棄費用として毎年約10億円かかっている(廃棄のみの資産であり、実際はこれ以上と計算される)。

これは産業界の常識が関係しており、「在庫を切らさず常に発注に即応する」「欠品は契約破棄の危機」という常識が存在し、「余剰より欠品のほうが問題」という認識によって、常に前年より過剰に生産する体制が染みついている。

これを恵方巻きに当てはめて生産すると、2月3日までは順調に発注がかかるが、以降はまったく振るわず廃棄の山を生むことになり、結果として毎年多量の廃棄を生んでしまう。

廃棄された恵方巻きやその材料は主に、畜産の飼料となったり、農業用の肥料に再生される。

2016年に恵方巻きの廃棄等の現状が報道され(J-CASTニュース)、2017年には廃棄予定の恵方巻きがネット上やSNSに拡散されて広く知れ渡るようになり(Togetterのまとめ)、新聞やテレビでも報道され、フードロスの代表格な扱いを受けるようになった。

こうした惨状から2019年に、農林水産省から異例の「恵方巻き減産指導」が発表され、恵方巻きの過剰生産に歯止めをかけるよう注意喚起がなされた。

近年では、欠品覚悟で前年と同量までに生産を抑える、予約注文分だけを生産する、など各所で創意工夫がなされ、食品ロス対策に苦心している。

注意してほしい事

恵方巻きは直径が大きく、それを丸かぶりする為か窒息による事故が節分の時期多く見受けられる。(特に咀嚼する力が低下する高齢者など)

水やお茶など飲み物は用意しておく事や様子がおかしいと感じたらすぐに対処するなど、食べる際は十分に注意しておくように。

(解説にある切り分けるのも手。さらに最近は具材を細かくしたりなどと窒息対策はいろいろとあるようだ)

検索してはいけない言葉

ニコニコ動画で検索すると平沢唯がサムネイルになっている動画が出てくる

しかし、その動画の内容はおちょなんさんが出てきて顔を細長く加工したエア本

をしゃぶってオナn…!さらにラストで出血というきっついマイクラである

やたら「かわいいいいいいいいいいい」とコメントがながれるが…

恐らくかわいく見える人がいるのだろう。信仰の喜びが胸いっぱいに広がります。

余談

恵方巻きを食べる姿が似たようなシチュエーションを連想させるのか、投稿されているイラストにはR-18のものもちらほら見受けられる。

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