概要
1984年11月5日生まれ。旧ソ連・エストニア出身。本名はカイド・ホーヴェルソン(Kaido Höövelson)。
2004年に初土俵、そこから8場所で十両に昇進。これは小錦などと並び当時史上3位タイのスピード出世であった。
その後一度は幕下に陥落するも1場所で十両に復帰。2006年3月場所で史上2人目の15戦全勝で十両優勝を決め、当時史上2位タイとなる初土俵から12場所での幕内昇進を果たした。
新入幕の場所でいきなり「これより三役」に出場するという33年ぶりの史上2人目の快挙となる活躍をし大変期待されていたが、そこからは強引すぎる取り口が原因で膝の怪我との戦いが続く。
2007年~2008年は強引だった取り口を改善し徐々に番付を戻していく、2009年秋場所で23年ぶりとなる5大関総撃破で12勝の大活躍。
2010年1月場所白鵬の連勝を30で止める活躍で12勝、さらに3月場所を14勝1敗の成績とし、優勝こそ逃したが大関昇進を決め、2012年1月場所を14勝1敗で終え、念願の幕内最高優勝となった。欧州出身者として2人目の優勝。
その後は度重なる怪我に悩まされ、2場所連続の負け越しで2013年1月場所で関脇に陥落。さらに古傷である膝の状態が悪化して7月場所を全休。十両に陥落した9月場所直前に引退を表明。日本国籍を取得していなかったため、そのまま日本相撲協会を離れることとなった。
角界引退後は総合格闘技に転向し、「ホーヴェルソン・カイド」をリング名としてRIZINに数回参戦。また「把瑠都」の芸名でタレント、俳優としてオフィス北野に所属し、バラエティ番組にも数多く出演した。
2018年にはNHKBSプレミアム『弟の夫』に出演。主人公の弟と婚姻関係にあったカナダ人男性を演じた。同年5月5日に母国エストニアに帰国し、以降は地元で政治家へ転身。2019年4月の国会議員選挙に(繰り上がりで)当選している。
人物
余談
- 現役時代の体格は江戸時代の伝説の力士「雷電爲右エ門」と同等。
- NHKアニメ「英国一家、日本を食べる」では把瑠都をモデルとした「多林山」というエストニア出身力士が登場する。これは原作書籍では把瑠都だったものであり、キン肉マンのリキシマンのように差し替えられてはいるものの、数少ない「アニメに登場した力士」と言える。