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概要編集

名探偵コナン』のエピソードの1つ、「服部平次との3日間」の前半部分「山寺死体消失事件」の終盤で出てきたセリフ。後に「沈黙の15分」でコナンが受け売りとして発している(メイン画像を参照)。この言葉が出るきっかけになった経緯を解説すると、「山寺死体消失事件」の全編を解説する必要がある為、本記事は「山寺死体消失事件」の解説記事としても扱う。また、当事件のネタバレになるので、原作又はアニメを閲覧してから本記事を閲覧する事を推奨する。


あらすじ編集

東京に来た服部平次遠山和葉と共に桜祭に来て楽しむコナン達3人。コナンは水無怜奈黒ずくめの組織の一員であると服部に明かし(人気のアナウンサーがコナンを幼児化させた組織の仲間だった事を服部は驚いていた)、彼女の血の繋がった弟と思われる本堂瑛祐との関係を探る為に大阪に「水無」か「本堂」の苗字を持つ人物が居たかどうか調べて欲しいと頼む。

すると小五郎の元にこの近くにある昇岳寺の傳久を名乗る修行僧が現れ、奉公先の寺で3日前に起きた女性の死体消失の謎を解いてもらうよう頼まれる。

一行は昇岳寺を訪れるが、住職・釈蓮はあの日その女性は朝早く帰ったと証言する。問題の離れの部屋を隅々まで探すが、死体は発見されなかった。一行は諦めて帰ろうとしていた(コナンと服部は死体を発見するまで泊まると言い出している)が、釈蓮が血相を変えてコナン達の元に来て、女性の死体がまた現れたと言ってきた。慌てて戻るがどこにも死体は無かった。その事を聞いた釈蓮は、あの日客人は訪ねて来てはおらず、それは在りもしない傳久の母親の幻だったのではと言い出すが…。


登場人物編集

主人公。黒の組織との対決の後に東京に来た服部に水無怜奈の事を調べて欲しいと頼む。この後に死体消失事件に巻き込まれる。


服部平次との3日間」におけるもう1人の主人公。コナンの正体を知る数少ない人物。東京に来たのはある理由があり…。


蘭姉ちゃん。空手の全国大会優勝者だが、お化けは苦手。彼女が買った風車が事件の謎を解くきっかけになった。


通称「眠りの小五郎」。娘の蘭が買った風車を見て謎を解けたが…?


服部の幼なじみ。蘭同様お化けには弱い。




  • 傳久

CV:石井真

昇岳寺の修行僧。18歳。小五郎に死体消失の謎を解くように依頼する。彼は赤ん坊の頃母親にその寺に預けられ、母親は海に投身自殺をしたらしい。


  • 釈蓮

CV:岡和男

昇岳寺の住職。57歳。住職になりたての頃に傳久を預かり、18年間育ててきた。問題の離れにある四天王の仏像を大事にしている。服部に死体を隠した犯人だと疑われるが…。


  • 文久&林久

共にCV無し

2ヶ月前まで寺で奉公していた修行僧。相当なイタズラ坊主で、カツラやピアスで変装して夜な夜な寺を抜け出していた(学校で言う不良に近い)。問題の離れで酒を飲んだり煙草を吸ったりしていた為、寺から追い出されたらしい。


  • 女性の死体

3日前に寺の離れに腹に刃物を刺して死亡していたらしいが、果たして本当なのか幻なのか…?




















以下この事件の真相です。原作かアニメを見てからスクロールしてください。




















事件の真相(ネタバレ注意)編集

何とこの謎を解いたのは小五郎。

彼の推理では離れにはカラクリが仕掛けられており、風車のように死体のあった部屋と何も無い部屋を回転して移動したととんでもないトリックだったと言う。

…当然だが1度目も2度目も離れを隅々探していたから部屋は移動などしておらず、小五郎のこの推理は当然ながら間違っている。(服部からは「50年も前にそんな遊園地みたいなカラクリがあったら今頃観光の名物になっている」とツッコまれた。)


服部の(真面目な)推理は、かつて奉公していた修行僧が仕掛けた仏像のケースの仕掛けと、畳をうまく配置する事で畳の血痕を隠し、何も無かったかのように見せかけると言う推理をする。死体の女性は自殺で、今夜現れた死体は釈蓮の変装だった。自殺した畳が2枚の所で自殺していたが、釈蓮は今回は畳を4枚使って血をケチャップか何かで出血に見せかけて畳の血が上手く隠せるように風車のような配置をして死体の幻を見せるような偽装をした。(良く分からない閲覧者はアニメか原作を確認。)


謎を解けたコナンと服部(ついでに小五郎)は傳久を連れて離れに戻る。


コナンと服部は何故釈蓮はこんな偽装をしたか考えていた。死体の身元を調べられると何かまずいことでもあるのであろうか?


すると、頭の中で何かにたどり着き…。



離れに戻ってきたコナン達を念仏を唱えていた釈蓮が見て、「(何もかも見破った顔で)お戻りになられた事は、やはり隠し通せませんでしたか」と静かに犯行を認めた。


釈蓮は死体遺棄をした動機を語る前に傳久には席を外すように頼もうとしたが、コナンと服部は配慮して傳久を蘭と和葉の元に留まらせるようにした。2人には自殺した女性の正体に気づいていた…。

























正体(本当のネタバレ注意)編集

あの女性の正体は、18年前に傳久を寺に預けて海に身投げをしたと思われた彼の母親だった

3日前に昇岳寺に訪れ、「息子を返して欲しい」と頼み込んだ。実は毎年密かに訪れ息子を見守っていたらしく、成長した息子を迎えに来たらしい。釈蓮は彼女に多くの修行僧が撮られた写真を見せたが、(曰く「案の定」)どれが息子なのか分からず、終いには泣き崩れてしまった。(何故息子を寺に預け、更に直接面会に行かなかったのかは不明だが、毎年来ていたにも拘らず息子の顔が分からない母親の言葉に疑問を持つが、回想を見る限り精神的に不安定な様子だった為、何らかの苦労が予測できる。)そのアルバムを持ってきたのが、自分の子だと気づかずに



釈蓮は傳久を下がらせ、泣き崩れる女性に強い口調で「 今夜ははなれで頭を冷やし息子が味わった悲しい18年間を骨の髄まで思い知れ! 」と叱咤し、離れに泊まらせたが、その言葉で精神的に追い詰められ母親は自殺してしまった。


死体を前にした釈蓮は、一連の出来事を傳久が知った場合、母親同様泣き崩れて取り乱し、最悪母を追うように自殺する可能性を鑑み、死体と自殺の痕跡を隠蔽したのであった。


全てを語った釈蓮は、警察に(死体遺棄の罪で)自首する為に小五郎に自分を警察署まで送るように頼んだ後にコナン達探偵3人に次の台詞を語った。



「こんな事をしてしまった私が言うのも筋違いだとは思いますが…、これから先も人を言葉で追い詰める探偵を続けられるのなら肝に免じておいてください…」




言葉は刃物…


使い方を誤ると質(たち)の悪い凶器に変化(へんげ)する…


相手の心を察知して慎重に使わねばなりません…


たとえそれがどんな相手であろうとね…





その後、やっと帰路に着いたコナン達は蘭と和葉から何故和尚が死体を隠したのかを聞いてきたが、服部は「やかましいわ!言いたないっちゅうとるんじゃいボケェ!」と逆ギレした(コナンは心の中で「コイツの場合、思いっきり使い方誤ってる気もするが…」とツッコんでいた)。


そして次の日、あんな事件が起ころうとする事はこの時のコナンと服部は知る由も無かった…


この事件での教訓編集

この事件で、主人公であるコナンは心に深く印象に残ったのか、劇場版の『沈黙の15分』にて、ある理由でケンカした元太光彦を制止する為にコナンは受け売りで言い聞かせた(その為、原作未読の人には最初からコナンの台詞だと思っているファンもいる)。


この事件とその次の事件では一見関係が無さそうだが、どちらも「探偵が担うべき責任」をテーマとなっており、言葉の刃によって相手を自殺に追いやってしまった釈蓮、推理ミスによって無実の人間を自殺に追いやった事件の元凶であるとある高校生探偵、どちらも一歩間違えればコナンや服部が当事者になっていたかもしれないのである。コナンと服部はこの事件以前にに近いケースを体験している。


また、この事件のにもSNSで言葉の刃によって殺人に発展してしまった事件もいくつか放送されている。前者の事件はまだSNSの名が無く、ネットもあまり普及していない頃でネットの誹謗中傷を先駆けた事件になっており、ある理由で事故死した人物の遺族がその後に書き込まれた心の無いコメント(興味本位で参加していた園子はこのコメントに対して、「やめてくださいそんな事!」と批難していた)で復讐に走ってしまった(ある理由で変装して潜入した怪盗キッドも殺人が起きるまでその殺意があったことに気づかなかった)。後者の事件ではバレてもなお詫びる所か匿名の誹謗中傷を繰り返して、その中傷によって友人に相談出来ないほど追い詰められた被害者である犯人に殺されてしまった。


20世紀末で発表されたライバル少年探偵漫画『金田一少年の事件簿』のラノベエピソードの1つ「電脳山荘殺人事件」でも、言葉の刃物による殺人が行われた。…しかし、誹謗中傷で死に追い込んだのではなく、互いに顔も名前も知らずに、死に追いやった人間を人間性を知らずに「『体罰教師』なら殺しても構わないだろう」と一方的に思い込んで、不幸な偶然を装った殺人を行っていた。(自殺の悩みを口実にその教師を殺した事実上の主犯である)最初の被害者は、無責任な一言で連続殺人事件の犯人に殺され(アニメ版では当時流行っていたファッションの姿で、犯人談「とても自殺するようには見えない」)、復讐殺人がの引き金になった(最後の被害者のダイイングメッセージによってその事故に見せかけて殺された事件を知った主人公の金田一は、「恐るべき完全犯罪だ」と戦慄していた)。


現実でも、pixivやピクシブ百科事典を含めたSNSによる誹謗中傷が絶えることなく飛び回っており(具体的な何かは書かないが、近年では言葉だけではなく画像や動画に絵文字等を使って中傷するケースも増えている)、中には本当に報復殺人をしたケースも報告されている


最後に…編集

もしこの記事を見ているあなたに問います。もしそのコメントや記事に画像などを投稿したら、それを見た人はどんな反応を想像できます? もしあなたや友達のみだけ見たり聞いたりしても第三者が見たり聞いたりする事を予測出来ますか? もしその人に自分がされて嫌な事をしたらその人はどんな行動を起こすか予測出来ますか?


どちらにしろ、(悪意や軽い気持ちがあるか無いかにもかかわらず)人の言葉や行動によって、相手又は自分の人生を大きく狂ってしまう可能性がある事を肝に免じてください。


最後にコナンが以前に解決した事件モノローグで締めくくる。




気をつけろ…


油断すると奴がまた人の心の中から顔を出す…


「復讐」という名の殺人鬼が…


関連タグ編集

名探偵コナン 服部平次との3日間

探偵甲子園 沈黙の15分

天才レストラン:アニメオリジナルエピソード。『沈黙の15分』でコナンが「言葉は刃物」と言う忠告をしていたが、このエピソードでは特大ブーメランといえる展開が冒頭にある


金田一少年の殺人狐火流し殺人事件:『金田一少年の事件簿』のエピソード。どちらも言葉の刃物によって事件が発生している。

田中徹:コナンと同じ会社で制作されたアニメに登場するキャラ。こちらは言葉の刃物によって自分自身が本当の刃物に刺されてしまう

言葉は刃物ぞ、気をつけて使え:大河ドラマ『麒麟がくる』にて発せられた言葉。


コサック愛に死す


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