概要
1949年に生まれ、1952年に4歳(現3歳)を迎えた競走馬の世代。
桜花賞・オークスの牝馬二冠に菊花賞2着、更に史上初の安田賞(現安田記念)連覇を果たしたスウヰイスー、桜花賞2着・菊花賞4着で春の天皇賞を制した史上唯一の牝馬レダ、朝日杯3歳ステークスを制し皐月賞・ダービー・オークスで2着に連対したタカハタ、桜花賞・ダービー・菊花賞で3着し春の天皇賞で2着に連対し秋の天皇賞を制したクインナルビーと、とにかく牝馬が強かった。
この頃はジャパンカップどころか宝塚記念も有馬記念もエリザベス女王杯も創設される以前で、今現在のGⅠに相当するレースが9つしかない時代。JRAになる以前の史上最強牝馬世代。
海外にも、後の米NY牝馬三冠(トリプルティアラ)に相当するレースを全て勝利したリアルディライトという女傑がいる。
牡馬にも皐月賞、ダービーを制した二冠馬クリノハナがいたが、ケガのため菊花賞を断念し三冠はならなかった。
代表的な競走馬と主な勝ち鞍等
太字は八大競走(障害競走は後のJ・GⅠ級)
馬名 | 性別 | 主な勝ち鞍等 |
---|---|---|
クリノハナ | 牡 | 皐月賞/東京優駿 |
セントオー | 牡 | 菊花賞 |
スウヰイスー | 牝 | 桜花賞/優駿牝馬/菊花賞2着/安田賞連覇 |
レダ | 牝 | 天皇賞(春) ※史上唯一の牝馬春天制覇 |
クインナルビー | 牝 | 天皇賞(秋) |
タカハタ | 牝 | 朝日杯3歳ステークス/目黒記念(春)/東京優駿&優駿牝馬2着 |
テツノハナ | 牡 | 阪神3歳ステークス |
ハクオー | 牡 | 中山大障碍/京都大障碍春秋連覇 |
主な海外馬
- トムフール……史上2頭目のニューヨークハンデキャップ三冠など30戦21勝2着7回。種牡馬としてバックパサー等を輩出。母父としても高評価。
- タルヤー……アイルランド馬。エプソムダービー、セントレジャーS、エクリプスS、KGⅥ&QESなどを勝利し、生涯獲得賞金記録を57年ぶりに更新した“幻の英国三冠馬”。
- ガーサント……フランス2000ギニーなどを勝利。引退後、日本で種牡馬として活躍。代表産駒はオークス馬ヒロヨシ等、母父としてはダイナカール等。
- ゲイタイム……英国女王エリザベス2世の所有馬。引退後に戦後初の輸入種牡馬として来日。代表産駒はメイズイ等、母父としてはヒカリデユール等を輩出。ちなみに馬名の意味はニュージーランド原産の椿の名前。
- リアルディライト……アメリカの女傑。ニューヨーク牝馬三冠成立以前の同競走全制覇など15戦12勝。産駒としては名牝プラムケーキ等を輩出。