「1454年、オスマントルコは ビザンティン帝国の……」
CV:高戸靖広
概要
ボーゾックの荒くれ者の1人で、第1話から登場していた宇宙ゴロツキ。劇中ではゴリラゴロツキと吊るんでいる場面が多かった。ずっと無名のキャラだったが、第16話でリッチハイカー教授の作戦に従事した際、漸く名前が明かされる。
カバの様に大口を開けた褐色の頭部をしており、目元にサングラスを掛け(その下の目は意外とつぶら)、髪型も金髪のリーゼントとなっている他、首から下は青いジーンズ風の衣装に身を包んだカジュアルな姿をしている。
リッチハイカー教授の出した「1+1=?」の問題に唯一「3」と答える程に知能は低め(ただし前述の算数問題に合わせてリッチハイカー教授は手で1と2を作っていたのでJJジェットンはそれにひっかかったと思われる)。然しそれ故に彼の作戦に登用された。
一応名誉の為に言っておくと、ジェットン自身は知能こそ低い代わりにコブラツイストを始めとしたプロレス技を身に付けている為にその戦闘能力は高い方で、リッチハイカーからも「あの馬鹿、やりおるわい」と評価される程の実力を持っている。
活躍
チーキュを花火にする活動に行き詰る中、ガイナモは偶然朝刊に挟まっていたコンサルタントのチラシを見て、グラッチに連絡を指示。斯くしてリッチハイカーがバリバリアンへとやって来る。
すると彼は徐に「1+1=?」という小学生以下の子供でも分かる問題を提示。他のゴロツキ達が「2」と答える中、唯一「3」と答えた事でジェットンは何故かリッチハイカーの初作戦に登用された。
そうして地球に赴いたジェットンは学生服とメガネを身に付け、某所の工場内で世界史を学ぶ姿を駆け付けたカーレンジャー達に見せ付ける。其処へリッチハイカーが現れ、「全宇宙ボーゾックを真面目に立ち直らせる会」の会長を名乗って名刺を渡し、「こうして1人ずつ真面目に立ち直らせ、ボーゾックを解散に追い込み、宇宙交通戦争の無い世の中にするのが、私の願いです」と嘘八百を並べ立てて自己紹介。ジェットンも彼の手で更正したボーゾックを演じた為、5人はすっかり信じ込んでしまう。
口車に乗った5人はリッチハイカーからお茶に誘われそうになるも、其処へシグナルマンが乱入。素性を怪しまれて逮捕されるリッチハイカーだったが、連行される際に「肩にゴミが付いている」と指摘しつつシグナイザーを掠め取る。シグナルマンの口からカーレンジャーに自身の正体が露見する前に始末したいリッチハイカーは、そのまま彼を罠に掛けて檻に閉じ込め、改めて本性を暴露。盗んだシグナイザーでジェットンはシグナルマンを攻撃する。一頻り攻撃した後でシグナイザーを投棄すると、リッチハイカーも兵士ワンパーの仕掛けた爆弾で工場ごとシグナルマンを爆破するのだった。
その後、ジェットンは公園で真面目に空き缶拾いをしている所を再度駆け付けたカーレンジャーの前で見せ付けると同時に、リッチハイカー主催のパーティに5人を誘き寄せ、毒入りのワインでの抹殺に動く。だが、其処へボロボロになりながらもシグナルマンが駆け付け、正体を明かした際にシグナイザーに録音された『お忘れですか、シグナルマン?私、リッチハイカー教授の正体は、宇宙の悪のコーンサルタントです!』との音声を決定的証拠として突き付けた為、とうとうリッチハイカーの正体がカーレンジャーにも露見してしまい、計画はご破算。ワンパーと共にカーレンジャーとシグナルマンを包囲し、改めて戦闘に突入する。
学生服を脱ぎ捨ててメガネも外し、サングラスを掛けて元の服装に戻ったジェットンも、持ち前のプロレス技でカーレンジャーを押して行くが、程無くしてカーレンジャー達の反撃に遭って追い詰められて行く。見かねたリッチハイカーが彼の口に芋長の芋羊羹を放り込んだ為、ジェットンはそのまま巨大化。リッチハイカーはこの機に乗じて撤退した。
巨大化したジェットンは、レンジャービークルに乗り込もうとするカーレンジャーのスピーダーマシンを目からの光線で妨害するも、逆にサイレンダーに阻まれてRVロボの完成を許してしまう。サイレンダーに頭突きやキック、コブラツイストを決めるが、RVロボから「浪花蹴り」を受けて怯み、更に両者からの追撃の光線を喰らってダメージを負う。
そして止めのRVソード激走斬りを叩き込まれ、ジェットンは敢え無く爆散した。
その頃、帰還したリッチハイカーは自分を白眼視するガイナモに対して「今回の失敗を『ジェットンの力不足』」とし、いけしゃあしゃあと「さーてと、本日のコンサルタント料は初回特別で割引と言う事で1800万!どうです、お安いでしょ?」と、法外な料金を吹っ掛ける始末であった(※これにはガイナモも堪らず「ダメー!」とリッチハイカーの書いた領収書を破り捨て、事実上の作戦失敗という落ち度もあったのでリッチハイカーは最終的に1800まで値切ったが、「お願~い、タダにして!」と返していた)……。
余談
彼はリッチハイカーによって死地に追いやられた訳だが、宇宙ゴロツキ(バリバリアン内部のバーでたむろしているモブキャラ)の中では唯一の戦死者となってしまった。
馬鹿はより狡猾な悪に利用された挙句、悲惨な末路を迎える事をこのJJジェットンは示しているかの様だ。そしてそれは終盤にて現れたボーゾックを操っていた存在の手口にも言えることである。
後に暴走戦隊ゾクレンジャーのゾクブルーになるゴリラゴロツキはJJジェットンとは特に仲が良かったようで、そのJJジェットンが殉職する原因であるリッチハイカーには不倶戴天の存在とばかりに怒り心頭で殴りかかろうとしていた。
ジェットンの後も、改心したボーゾックを装ったOOバットンなる荒くれ者が登場するが、まさか最終回を目前に本当にボーゾック達が改心する事になるとは誰も予想し得なかっただろう。
尚、本編では学生服を着て世界史を勉強する振りをしていたジェットンだったが、ゼルモダとグラッチは何と本物の小学生になっている。
ジェットンの登場回は、リッチハイカー教授の初登場回にもなった。
声を演じる高戸氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となった。特撮自体は昨年の『重甲ビーファイター』の合成獣ガリネーズでデビューを果たしている。翌年の『激走戦隊カーレンジャーVSオーレンジャー』でも、同じ荒くれ者であるSSスタタンゾの声を担当する事になる。
マスク部分は後に『特捜戦隊デカレンジャー』のアモーレ星人バーチョの幼体に改造された。