作品解説
アメリカのプロダクションスタジオ『Rooster Teeth Productions』が企画した3DCGアニメーションシリーズ。同スタジオにとっても初となる完全オリジナル作品。
タイトルの『RWBY』はそれぞれ「Red」「White」「Black」「Yellow」の4色の頭文字を表し、またメインキャラクター4人の名前「Ruby」「Weiss」「Blake」「Yang」の頭文字でもある(タイトルロゴはフォントの関係上「RWBУ」と読めるが、あくまで「RWBY」が正式な表記)。
日本の漫画やアニメ、ゲームなどから影響を受けたスタイリッシュなキャラクターデザインと、個性的な武器や特殊能力をフル活用したケレン味あふれる戦闘シーンが融合したバトルアクション活劇。特に最初に発表された映像作品である「Red」トレイラー(外部リンク)でのスピーディーなアクションは多くの視聴者の度肝を抜いた。
アクション以外にも、いくつかの謎を含みつつ王道の展開を進むストーリー、キャラクターの細かい仕草、アメリカの作品らしい顔芸レベルの表情変化や体を張ったギャグなど、見所は非常に多い。物語を彩る多彩な楽曲群も高い評価を得ている。
また作中では「マジョリティによる異人種への迫害」や「ジョックのナードに対するいじめ」といったアメリカならではのテーマも扱われており、登場人物がそれらの問題とどのように向き合っていくかも焦点のひとつである。
登場するキャラクターは童話や過去の英雄といった「物語」をモチーフに造形されており、元となった「物語」を踏まえておくと視聴時や考察の際の楽しみが増す。
動画はRooster Teethの公式HP上で会員向けに最新エピソードが公開され(スポンサー登録をしていれば無料会員よりも早く視聴することができる)、後日一般公開と同時にYouTubeのRooster Teeth公式チャンネルでも公開されるという形式。
2012年11月から2013年6月にかけてメインキャラクター4人を紹介するトレイラー「Red」「White」「Black」「Yellow」が公開され、その後本編「Volume1~8」のエピソードが2013年7月より1年に1回のペースで順次公開されている。現在は「Volume9」が2023年初頭に公開される予定。
またシーズンの合間には2頭身にデフォルメされたキャラクターたちがドタバタコメディを繰り広げるスピンオフショートムービー『RWBY Chibi』が展開しており、こちらは現在「Season3」まで公開されている。
なお、シリーズの企画・原案であり、原作・監督・アニメーターとして活躍したクリエイターであるMontyOum氏が2015年2月1日、重度のアレルギー反応によって33歳の若さで急逝した。これを受けて一時はシリーズ製作を続けるかも危ぶまれたが、今後も製作を継続していくことが、プロデューサーのGray Haddock氏によってRooster Teeth公式HPで発表された。
2024年3月にRooster Teethがスタジオの閉鎖を発表。当時は本作の展開に関しての発表はされず、今後が不安視されていたが、同年7月にVIZ Mediaによる権利取得と引継ぎが行われ、今後もシリーズが継続することが発表された。
日本における展開
2014年7月にワーナー・ブラザーズによって、2015年より日本における正式な展開が開始されることがプロデューサーのHaddock氏によって発表され、同年12月のコミックマーケット87において、日本語訳された設定や著名な漫画家・イラストレーターによるイラストレーションが収録された公式日本語ファンブックが販売された。
その後2015年8月のコミックマーケット88にて日本語吹替え版PVの公開と同時に、Volume1の吹替え版BD・DVDが同年12月に販売されることが発表され、BD・DVD販売に先駆けて11月14日から2週間限定で、全国6都市の映画館での先行上映イベントが行われた。また同年11月からはウルトラジャンプ誌上にて三輪士郎氏によるコミカライズ(後述)の短期集中連載が開始された。
その後原語版のVolume4の公開日の公表に合わせて、Volume2・Volume3の吹替え版の製作が正式に発表・公開、翌2017年にVolume4の吹き替え版も制作された。
2021年8月~10月に連続でVolume5~7の日本版がBlu-rayで発売&デジタル配信予定。同年8月には、Blu-rayセットでVolume1~4も発売予定。
2017年には待望とも言える日本語吹き替え版のテレビ初放送が発表された。
テレビ版のタイトルは『RWBY Volume 1-3: The Beginning』で、タイトル通りVolume 1・2・3までをテレビ放送向けに再編集された内容となる。尺に納める都合上、オリジナル版からは一部シーンはカットされているので注意。
同年7月より放送開始。放送局はTOKYOMX、サンテレビ、熊本放送の3局。テレビ放送より先行でAbemaTVがネット配信。その他huluでも配信されている。
2022年3月25日には新作アニメ『氷雪帝国』が2022年度に放送される事が発表された。スタッフには虚淵玄、冲方丁、hukeをはじめとしたメンバーが集い、アニメーション制作はシャフトが行う。
同年5月27日に放送時期が2022年7月という事が判明し、放送局はTOKYOMX、毎日放送(MBS)、BS11とTOKYOMX以外が入れ替わる形になった。
世界観
物語の舞台は科学技術と魔法が同居する世界『レムナント(Remnant)』。ロボットやタブレット端末のような科学的・未来的なアイテムが登場する一方で、自然界の力の結晶ダスト(Dust)や、生命の魂が持つ力オーラ(Aura)などのファンタジックなガジェットも存在する。
レムナントには人類や動物のほか、獣の器官を持った獣人種ファウナス(Faunus)も共に暮らしている。また街を離れればグリム(Grimm)と呼ばれる凶暴なモンスターが跋扈しており、人類は種の誕生以来グリムによって暮らしを脅かされ続けているが、現在はダスト関連の技術も発展し、グリムの討伐・治安の維持を行うハンター(Huntsmen / Huntresses)が存在することで、比較的平和な生活を送っている。
物語
ハンターを目指す一人の少女、ルビー・ローズ(Ruby Rose)が、ひょんなことからハンター養成学校ビーコン・アカデミー(Beacon Academy)に飛び級で入学するところから始まる。
シナリオ
詳しいシナリオの詳細はRWBYVolume1-3を参照。
登場人物
詳しい登場人物の詳細はRWBYの登場人物一覧、または個別の記事を参照。
日本語吹替え版キャスト
人物名・・・吹替えキャスト名
ルビー・ローズ・・・早見沙織
ワイス・シュニー・・・日笠陽子
ブレイク・ベラドンナ・・・嶋村侑
ヤン・シャオロン・・・小清水亜美
ジョーン・アーク・・・下野紘
ノーラ・ヴァルキリー、メラニー・マラカイト、ミルシャデス・マラカイト・・・洲崎綾
ピュラ・ニコス、カーリー・ベラドンナ・・・豊口めぐみ
ライ・レン・・・斉藤壮馬
サン・ウーコン・・・前野智昭
ネプチューン・ヴァシリアス・・・中島ヨシキ
ヴェルヴェット・スカーラティーナ、ペニー・ポレンディーナ・・・藩めぐみ
シエル・ソレイユ、アルスラーン・アルタン・・・内藤有海
ココ・アデル、(ピュラ・ニコス※)・・・伊藤静
カーディン・ウィンチェスター・・・木村昴
ラッセル・スラッシュ、ロイ・スタリオン・・・宮本淳
スカイ・ラーク、ヤツハシ・ダイチ、ボリン・オーリ・・・森田了介
ナディール・シコ・・・竹内栄治
セージ・アヤナ、ブロンズ・ニー・・・木島隆一
リース・クロリス、デュー・ゲイル・・・森千早都
フリント・コール・・・櫻井トオル
グウェン・ダーシー、ネオン・カット、ニオポリタン・・・藤村鼓乃美
オズピン学長・・・井上和彦
グリンダ・グッドウィッチ・・・浅野真澄
バーソロミュー・ウーブレック・・・烏丸祐一
ピーター・ポート、ダヴ・ブロンズウィング・・・あべそういち
ジェイムズ・アイアンウッド・・・てらそままさき
ウィンター・シュニー、アンバー・・・川澄綾子
クロウ・ブランウェン・・・平田広明
レイヴン・ブランウェン・・・林原めぐみ
タイヤン・シャオロン・・・堀内賢雄
ジャック・シュニー・・・志賀麻登佳
クライン・ジーベン・・・魚建
ギラ・ベラドンナ・・・木村雅史
リー・レン・・・上田燿司
アン・レン・・・田中杏沙
オスカー・パイン・・・釘宮理恵
ローマン・トーチウィック・・・三木眞一郎
シンダー・フォール・・・甲斐田裕子
マーキュリー・ブラック・・・緑川光
エメラルド・サストレイ、ウィットリー・シュニー・・・井上麻里奈
ヘイ・ション(ジュニア)・・・宮本克哉
タクソン・・・・・三宅健太
アダム・トーラス・・・中村悠一
コサック・アルベイン・・・白熊寛嗣
フェネック・アルベイン・・・矢野智也
イリア・アミトラ・・・伊瀬茉莉也
アーサー・ワッツ・・・大川透
ヘイゼル・レイナート・・・大塚明夫
ティリアン・キャロウズ・・・塩屋翼
セイラム・・・井上喜久子
※ピュラについて、Volume3劇場公開当時、豊口氏産休による代役。VOLUME 1-3 Blu-ray SETには豊口氏が吹き替えた特典ディスクが収録され、TV版「The Beginning」でも豊口版の音声が放送されている。
用語集
詳しい詳細はRWBY用語集を参照。
作中でも要所で説明が入るため、予備知識なしで視聴を始めても問題ない。
メディアミックス
ゲーム
ハック&スラッシュ型のアクションゲーム『RWBY: Grimm Eclipse』が Steamにて好評発売中。
ストーリーはVolume2~3間の時系列で、チームRWBYの4人を操作してグリムを倒しながらミッションを進めていく。またゲーム独自の敵なども登場する。
余談だが、元々はファンが開発していた同人的な存在のゲームだったが、デモ映像の公開後Rooster TeethのRWBYスタッフから開発者にコンタクトがあり、その後開発者がRooster Teethに向かい入れられ公式のゲームとして開発が進められたという経緯がある。
また2018年に発売予定の『BLAZBLUE_CROSS_TAG_BATTLE』にRWBYのキャラクターが参戦することが「EVO2017」にて発表。音声は原語(英語)版と日本語吹替え版の両方が選択可能で、ルビー、ワイスの登場するPVが公開。
アーケード版が稼働した2019年4月現在はヤンとブレイクが参戦したことでメインの4キャラが勢揃いしている。また2020年11月配信のVer.2.0からはニオ・ポリタンも(ボイス付きで)参戦。
2021年には新作アクションゲームタイトル『RWBY: Arrowfell』が発表され、情報が公開。
RTとアーク、そしてWayForward Technologies Inc.の三社合同による共同制作で、2022年11月15日に発売。
コミカライズ
漫画『DOGS/BULLETS&CARNAGE』やゲーム『セブンスドラゴン2020』のキャラクターデザインで知られるsupercellの三輪士郎氏によるコミカライズ。2015年11月19日よりウルトラジャンプ誌上にて短期集中連載が行われた。
連載前半はチームRWBYの4人のトレイラーが基になったストーリーが展開し、キャラクターの心情の補完が行われた。後半はVolume2の時期の出来事に当たるオリジナルストーリーが展開した。
現在は単行本全1巻が好評発売中。
また、『RWBY氷雪帝国 THE COMIC』のコミカライズ連載が電撃大王にて2022年8月号より連載される。描くのはスエカネクミコ氏。
ノベライズ
小学館のライトノベルレーベルガガガ文庫よりノベライズ『RWBY the Session』が2017年7月19日に発売。
執筆は『スチームヘヴン・フリークス』の伊崎喬助氏、挿絵は『デュラララ!!』、『夜桜四重奏』のヤスダスズヒト氏。
ストーリーはVolume1~2間の話を描き、ノベライズオリジナルのキャラクターも登場する。
アンソロジー
集英社グループのホーム社よりアンソロジー『RWBY OFFICIAL MANGA ANTHOLOGY』全4巻が2017年5月から10月にかけて発売された。
各巻のサブタイトルが「Red」「White」「Black」「Yellow」トレイラーで用いられた楽曲と同じになっているなど、チームRWBYの4人にひとりずつ焦点を当てた構成になっている。
外部リンク
- RoosterTeeth公式HP(閉鎖済み)
- YouTube公式チャンネル_その1
- YouTube公式チャンネル_その2
- 日本語版公式HP
- 『氷雪帝国』公式サイト
- MontyOum氏のFacebook
- RWBY wiki(英語)
- RWBY wiki(日本語)
- ニコニコ大百科
- Wikipedia
- 日本のファン向けポータルサイト(α版)
- 非公式日本語吹替え版Facebook
- GIGAZINE記事:MontyOum氏の訃報/来日したスタッフへのインタビュー
関連タグ
Poser : 本作の製作ツールとして用いられる映像制作用ソフト。本編開始後は正式スポンサーとして参加している。
分類 | カートゥーン 海外アニメ アニメ |
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関連一覧リンク | RWBY用語集 RWBYの登場人物一覧 動画リスト(RWBY) |
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RWBYOC : RWBYの世界観を使って描かれたオリジナルキャラクターおよびチームの二次創作。
deadfantasy : MontyOum氏が製作した自主創作アクションムービー。