ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

「私はアンダーグ・エナジーの化身……ダークヘッドだ」


CV:宮本充


この記事は多大なネタバレを含みます。未試聴の方は注意。

概要編集

ひろがるスカイ!プリキュア』第49話に登場する、アンダーグ帝国を陰から操っていたアンダーグ・エナジーの化身」を自称するスキアヘッドの真の姿。


アンダーグ帝国前代皇帝にしてカイゼリンの父・カイザー・アンダーグを謀殺した真犯人であり、カイゼリンに「キュアノーブルがカイザーを手にかけた」という偽りの記憶を植え付けて復讐者として利用していた本作における全ての元凶かつ真の黒幕


外見編集

スキアヘッドとの外見的な相違点として、素肌は暗い紫色に染まり、目玉の模様の付いた羽衣らしき意匠が加わっている。更に頭部には額に短い三本目の角が生え、服装も右腕と胸部が露出し、その胸元に黒い穴が開いているのも特徴。


以前から他の帝国民と違いアンダーグ・エナジーを行使する為の黒い宝石を身に付けておらず、個々の詠唱も介さずにただ命じるだけでその力を自在に扱えたのも、そもそも彼自身がアンダーグ・エナジーそのものだったからである


目的編集

ダークヘッドの目的は相応の人物を最強たる自らの力を振るうに足る『器』として乗っ取ること

また、カイゼリンへの忠誠心も真っ赤な嘘であり、それどころか自身が乗り移る為の『器』にしようと目論んでいた。


その理由は「最強の力(アンダーグ・エナジー)を手放すからこうなるのだ」という私怨と「カイゼリンは自らが持ちし『ヒーローの光』が大きい分『器』に相応しい。本当に自分が愛していたのは『力こそが全て』という絶対評価の信念である」という意思でカイゼリンが元来持っている「優しさ」を抹消するため。

それまでは「力こそが全て」の意思を持つ者を通じて「アンダーグ・エナジーは最強たる破壊の力」と証明するためカイザーをターゲットにしていた(己の知識欲を満たすためにカイザーを唆してスカイランドを襲わせたという推測もある)。


本性編集

狂信的に絶対的な己の力を誇示するため自らの『器』となり得るだけの『絶対的に優れた存在』を何よりも尊び、逆に他者との繋がりを誘発させる『友愛』『力無き弱者』という名の『自分以外の全ての存在』を徹底的に嫌悪・唾棄・侮蔑する。


以前から常に「アンダーグ・エナジーは最強の力」と口にしていたが、自身が「アンダーグ・エナジーの化身」ならばそれも納得の姿勢であり、今までのただならぬ雰囲気を醸し出しているミステリアスで不気味なオーラ・無感情な性格ですらも偽りで、本性を現した後は不敵な笑みを度々浮かべスカイの乗っ取りに成功した時には高笑いする程歓喜していた


とはいえ、その実態は「ようやく自らの強大な力を思うがままに振るえる」とした、幼稚な万能感に支配された小物でしかなく『器』を手にすると共に隠されていた底の浅さが露になった。


過去の動向編集

最初は仮初めの姿「スキアヘッド」としてカイザーを「ヒーロー」に祀り上げようと心に漬け込み、スカイランドを敵として認識させ侵攻させる。

以前からカイザーのように「力こそが全て」の思想を絶対評価しており、カイゼリンの教育係として彼女に両国が争う様を見せたり「あなたから沢山の事を教えてもらった…。でも、知れば知るほど信じられなくなる…。力がすべてだなんて…」という問いを「それは、このアンダーグ・エナジーの海から、最強の力から生まれた私達にとって議論するまでもない事。『力がすべて』なのです」と一蹴し「戦いが生むのは涙だけ」という持論を持つカイゼリンに実力至上主義なアンダーグ帝国の思想を説き続けていた。


その後、カイザーとの和平交渉の場にやって来たエルレインの裏でランボーグを操りスカイランド城下町の破壊工作を敢行。

程なくしてエルレインは娘を騙してまでスカイランドを侵攻したカイザーの非道なやり方に激昂し、キュアノーブルVSカイザーの激闘が始まった。


やがて、カイゼリンは非力ながら両者の対立を身を挺して止めさせ「たとえ力が弱くても大切な物を守る事が出来た」と命懸けで「力が全てではない」という命題を体現してみせた


その優しい心や真っ直ぐな信念に由来する自己犠牲は「ヒーロー」そのものであり、さらにこの出来事で「アンダーグ・エナジー」の概念について大きく認識が変わるパラダイムシフトが起こった。


それは「瀕死のカイゼリンをアンダーグ・エナジーが救った」ということである。

この瞬間、強者が弱者を蹂躙し破壊する力の象徴だった「アンダーグ・エナジー」が弱者の命を救う力になりうると証明されたのだ

つまり、アンダーグ帝国民の視点ではこのような命を繋ぎ止めるような使い道は帝国の住人にとっても予想外で、これまで絶対だと思っていた自身の在り方を大幅に覆されたといえる(カイザー曰く「この力にこんな使い道があったとは…」)。


それゆえ、本来の「アンダーグ・エナジー」の在り方を否定されたスキアヘッドは彼女を自身の計画に利用せんと画策していた(事実、スカイランドとアンダーグ帝国との和平の場にスキアヘッドがいなかったのはこのことに対する伏線だったとも考えられる)。


スキアヘッドは和平から何日か経ったある日、カイザーを「用済み」と見なして謀殺(カイザーは以前から平和の良さについて実感しており生き方を改める決意をしていたが、スキアヘッドは「自身の在り方を変える必要性などそもそもない」と思っていたから)。


更に自身の『器』にせんとカイゼリンを装置に閉じ込め、「キュアノーブルがカイザーを手にかけた」と偽の記憶を植え付けてエルレイン(後のエル)への憎悪を煽った(アンダーグ帝国全体がカイゼリンを中心に弱肉強食優生思想に染まったのも、他ならぬ彼の仕業である)。


なぜカイゼリンをターゲットにしていたのか?編集

あの時、カイザーとの和平交渉でノーブルはヒーローではなかった

もしもノーブルが「ヒーロー」を一貫していたとすれば、あの時町の人々を助けに行く素振りを見せていたはずだった(ノーブルは町の人々を守るためにプリキュアになったから)。

しかし、彼女は怒りに囚われ誰かを救うことよりも、裏切られた自分の怒りを優先してしまいカイザーと対立するに至った(この選択については彼女にはこの時自分を嗜めてくれる仲間も町へ向かう役割を分担できる仲間もいなかったため、この判断になるのは仕方なかった)。


対して争いを好まない優しい少女・カイゼリンは「アンダーグ・エナジーの海」から生まれた存在でありながら「力こそが全て」であるアンダーグ帝国の思想に疑問を投げかけていたため、エルレインと父・カイザーのどちらも信じ続けその考えが正しいと信じて行動した結果身を挺してカイザーを庇い瀕死の重傷を負いながらも「アンダーグ・エナジー」の可能性を広げる新しい在り方を見出した。


ダークヘッドが今までカイゼリンをターゲットにしていたのは、カイゼリンの存在自体が「アンダーグ・エナジー」従来の在り方の否定だったからなのだ。


「アンダーグ・エナジーは最強たる破壊の力である」という考えを絶対評価しているダークヘッドは自分以外の存在を片っ端から排除して1から新たな帝国を作り直し、再度スカイランドへ侵攻するはずだっただろう(「アンダーグ・エナジー」の概念存在にとってはどのような年月が経ったとしても些末なことである)。

しかし、カイゼリンによって「本来のアンダーグ・エナジーの在り方」を否定するパラダイムシフトが起こった以上ただ彼女を排除するだけしかないのである(もしも侵攻が完遂して本当に「アンダーグ・エナジー」の従来の在り方が正しいと証明できたとなれば…)。


そうしてダークヘッドは「彼女が間違っていた」と彼女の存在を否定するために「自分が知識を与えて彼女が余計な考えを持ったのなら、知識を与えなければいい。同じ考えを持つ女に出会ったことで彼女が行動に移せたのなら、誰とも会わせず地下に閉じ込めておけばいい。部下とも信頼関係を築かせずに、信頼できるのは自分だけとし他者との関わりを一切絶たせればいい。300年前の交渉で愛する父親をかばった彼女の行動が争いを止めたのなら、愛のための行動で彼女に国を破壊させれぱいい。彼女への「愛」のために殉じた自分の姿を見せ、愛する大切な者を奪われた怒りと悲しみで復讐させる」と思い立ち「アンダーグ帝国の優しい少女」の在り方を全否定していく…。


現在の動向編集

「光の力などに惑わされ、アンダーグエナジーを、最強の力を手放した。自業自得。父親と同じ最期を遂げる事になったな」


第49話で前話で一度死んだと思わせて「力が全てではないのなら、これから何を信じていけばいいのか」と葛藤するカイゼリンを刺突し、カイザー暗殺の真相を明かす。


「カイザー・アンダーグを手にかけたのは、この私。そして、嘘の記憶をカイゼリンの頭の中に上書きしたのもこの私。キュアノーブルが裏切った。カイゼリンは私が作り出した記憶を信じていたのだ」


「お前の心と身体、すべてをアンダーグエナジーに捧げさせるため。力にはそれを使う者が必要だ。力を求め、破壊のために使う者がいてこそ、力は力足りうる。アンダーグエナジーには容れ物が必要なのだ。強引に身体を奪う事もできなくないが、それでは100%の力を発揮できない」


スキアヘッドが今までカイゼリンを手駒として利用していたのは、300年前から始まった『器』作りを果たすため

素質のある者を強制的に乗っ取って『器』にすることも可能なのだが、その方法では性能・性質を完全に発揮することはできないらしく、完全なる『器』の完成を目論んで300年もかけた周到な計画を立てていた。

標的のエルキュアマジェスティに覚醒すると見越していたのも、プリキュアに敗北しても神色自若であったのも、キュアノーブルが何かしらの対抗策を実施するだろう」と考えあらかじめ予期していた事象に過ぎなかった


そして、自らの正体を明かした途端プリキュアを蹴散らし、カイゼリンに告げる。


「ああ、そういえばもう1つ嘘があった。『愛している』……そう言ったな。……それが、一番大きな嘘だ」


ダークヘッドはカイゼリンが拠り所としていたものを全て否定し(この時の彼女には家族も仲間も友達も誰もいなかった)、彼女が信じられるもの全てを奪って深淵の闇へと落としていく

しかし、カイゼリンを絶望の淵へ落としても依然「アンダーグ・エナジー」の在り方は否定されたまま。


当初はカイゼリンに「ヒーローの光」を見出し器に仕立て上げようとしていたが、彼女が浄化された後はそれ以上の器であるキュアスカイに着目(対話で争いを止めさせようとする姿は300年前のカイゼリンを彷彿とさせ、心の折れたカイゼリンを救おうとするその勇姿は「アンダーグ・エナジー」の否定に相応しい器といえる)し、カイゼリンを連れて帝国へと逃げアンダーグ帝国の中枢に繋がるゲートを敢えて残しつつカイゼリンの奪還を誓ったプリキュアを誘き寄せる。

その後、ランボーグの足止めを買って出たみんなの援護を経て帝国の最奥部へと突入したスカイとプリズムと対峙。


自身の新たな器にすべく自らにとって有利な場所であるアンダーグ・エナジーの海へと誘い込み、彼女が疲弊しきったところでプリズムを人質に「アンダーグ・エナジーの力を得ればこの場を打開できる」と唆し、まんまと騙して憑依した


目的達成が間近に迫ると同時に、それまで無表情で淡々としていた所から一変して邪悪な笑みを見せる様になり、いざスカイに憑依した途端これまでの印象が嘘だったかの様に狂喜した。

スカイを操って「自分こそが最強だ」と世界に知らしめるため残されたプリズムを始末しようと襲いかかるが、暗黒化して尚も自我を保ち必死の抵抗を見せるスカイの闘志にさしものダークヘッドも激しく動揺する。

それでも動く度にアンダーグ・エナジーに侵食され、ついに意識を失った彼女の身体を乗っ取ってプリズムに一撃を加えようとする。


しかし、スカイを信じてあえてそこから動かなかったプリズムを目前にして動きが止まった。

やはり、スカイの精神面の強さと仲間の強大さを甘く見ていたからこそ彼女の精神を完全に支配することは不可能だったのだ。


そして最後はプリズムが至近距離から放ったプリズムシャインによって、苦悶の叫びと共にスカイの身体から分離され消滅。

同時にスカイは浄化されカイゼリンも胸の傷が完全に治癒・修復されたのだった。


こうして300年に渡って自身の矮小な目的のために父娘の絆とスカイランドとの和平を蹂躙した闇の力の化身は、泣いている者を救おうとしたヒーロー達によって遂に滅ぼされた。

やがて「家族」としてみんなとの触れ合いやヒーローとしてのアウトプット、そしてクルニクルンが見せた300年前のヒーロー像を総合して明文化できた「自分らしいヒーロー観」を証明したスカイとカイゼリンがついに手を取り合ったその時、ダークヘッドの残留思念とアンダーグ・エナジーの海が融合した怪物「ダイジャーグ」が出現。

このダイジャーグが最後の敵としてプリキュアの前に立ちはだかる。


余談編集

キャラクター設定の経緯編集

スキアヘッド=ダークヘッドのキャラクター性に関しては、アニメージュ2024年3月号に掲載されたインタビューにてディレクター・小川孝治氏によると、スキアヘッドの初期設定は現在と異なり「知識欲から世界の破滅を見たい人物」(スキアヘッド時代の「知識の宮殿」という発言もこの設定の名残)というものだった。

しかし放送中に設定が変わり、プリキュアや視聴者にとって理解できない動機を考えるにあたってシリーズ構成・金月龍之介氏が「人を人とも思わず容れ物扱いする」ということを考案し、CV担当の宮本氏にも設定変更の旨を伝えたという(当初は「プリキュアの行いこそが悪である」という展開案もあったが、子供達が望まない展開であることや尺の問題から見送られた)。


また、スキアヘッドが語った「愛するお方」発言については、「スキアヘッド自身が愛する人」ではなく「スキアヘッド自身の力を愛する人」という意味であったとのこと。


終盤の展開について編集

本作「ひろがるスカイ!プリキュア」は「悪役会議」の廃止など敵幹部同士の描写を基本的に避け、終盤に詰め込んでしまったことで終盤は波乱万丈な展開の連続だった。

そして、スキアヘッドについても「これまで敵幹部の描写を避けたことで史上最悪のクズキャラとなった」と賞賛する声もある一方、「愛しているが嘘なら終盤のあの展開は何だったのか」と否定的な声も少なくない。結果としてこの結末は賛否両論を巻き起こした。


関連タグ編集

ひろがるスカイ!プリキュア

アンダーグ帝国

プリキュアの敵 プリキュアの敵一覧


ラスボス 全ての元凶 諸悪の根源 黒幕 絶対悪 純粋悪 人外のクズ 腐れ外道 小物界の大物 小悪党 エゴイスト



プリキュアシリーズラスボス編集

ゴーダッツ/フェンネルスキアヘッド/ダークヘッド/ダイジャーグスバル

関連記事

親記事

スキアヘッド すきあへっど

子記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 76485

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました