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宇宙の騎士テッカマンブレードの編集履歴

2019-10-25 22:51:23 バージョン

宇宙の騎士テッカマンブレード

うちゅうのきしてっかまんぶれーど

「宇宙の騎士テッカマンブレード」とは、タツノコプロ制作のオリジナルアニメである。

「仮面の下の、涙を拭え―」

概要

タツノコプロ制作のSFアニメで、1992年2月18日から1993年2月2日までテレビ東京系で全49話が放送された。

1994年に続編として、OVA『宇宙の騎士テッカマンブレードⅡ』が制作されている。


かつて70年代に放送し打ち切りとなったTVアニメ「宇宙の騎士テッカマン」のリメイク作品。ただし世界観は異なり、設定や構想の一部が流用されている以外はほぼ別物といえる。


本作の特徴を挙げるとするなら主人公・Dボゥイの過酷極まりない運命、いわば非常に鬱でハードなストーリー展開であり、後期OP「永遠の孤独」の歌詞である「これ以上失うものなどもう無いから」に示されるように、最終的にDボゥイは本当に全てを失ってしまう。制作サイドの非情さは徹底しており、彼に襲いかかる身の不幸は歴代タツノコ作品史上では『新造人間キャシャーン』に匹敵もしくはそれ以上だと言われ、下手をすれば全てのアニメ作品において彼ほど不幸かつ過酷な道をたどったヒーローはいないと思われる。次回予告の決め台詞「仮面の下の涙を拭え」、挿入歌「マスカレード」の歌詞「愛していたはずの者さえも罪という名の仮面を付けたら忘れられる」なども本作の悲劇性を象徴している。

余りに過酷な展開ではあるが、その反動なのかCDドラマや短編ノベライズでは本編とはうって変わりギャグテイストを多分含んだ内容である。まぁ、脚本があのあかほりさとるだから…

 同様に奥谷かひろもアニメディアや月刊OUTでコミカライズをシュールギャグに描いている。また、LD-BOX特典CDドラマでも自虐ネタとして扱われている。


本放送当時は放送局の少なさもあって知名度は若干低め(とはいえ、プラモデル関連の売れ行きはそこそこだった、とのこと)であったが、どういう訳か(ロボットが出ているとはいえ)ロボットアニメでは無いのに『スーパーロボット大戦J』『スーパーロボット大戦W』に参戦し、本作の知名度が上がるきっかけを作った。それ以降は関連商品が増え、当時発売されなかったぺガスの可変モデルやブラスターエビルの完成品が発売するなど、不遇だった当時と打って変わって立体化に恵まれることとなった。

TATSUNOKO VS. CAPCOM ULTIMATE ALL-STARS』においては、タツノコ側キャラクターとしてテッカマンブレードが登場し、旧テッカマンと競演を果たしている。


時代に流された不遇の作品

掲載誌廃刊となった漫画版を除き、打ち切りこそなかったものの前作同様、本作は色々な意味で不遇のアニメと言える。まず、放送時期がダイの大冒険横山三国志クッキングパパクレヨンしんちゃん美少女戦士セーラームーン(関西地区の放送後半は裏番組だった)、南国少年パプワくんツヨシしっかりしなさい幽遊白書と言った空前絶後のTVアニメの当たり年だった1992年の放送だった事で、それらの作品の陰に埋もれる結果となった事と、放送終了後、1998年にテレ東チェックが制定された為、テレ東では事実上再放送が不可能となった事でも不遇と言えた。とはいえ、作品自体の評価は高く、前述の通りゲームでの出演で注目を浴びることで本作の評価が見直され、DVD-BOX(BD-BOXも後に発売)や立体化の恩威を受ける結果となった。


ストーリー

連合地球暦192年、謎の宇宙生命体ラダムが突如として地球に来襲し、地球侵略を開始した。人類には対抗する術がなく、その侵攻をただ黙って見ているしかなかった。そんなある日、地球上のラダム獣や地上に根付くラダム樹の調査をしている外宇宙開発機構の前に、正体不明で記憶喪失の青年が現れる。彼は「Dボゥイ」と名づけられ、ラダムの尖兵と酷似した超人テッカマンに変身し、人類が手も足も出なかったラダム獣を事もなく打ち砕いてみせた。


外宇宙開発機構は彼を説得し、どうにか基地に留まってもらうことにしたものの、Dボゥイは自身やラダムのことについて黙して語ろうとしない。

Dボゥイは何者なのか?なぜテッカマンに変身できるのか?なぜ敵と酷似した姿なのか?そもそもラダムの正体は何なのか?

何もかもが不明のまま、反撃の牙を手に入れた人類は、Dボゥイと共に人類存亡をかけた戦いに挑むことになる。


登場人物

スペースナイツ

Dボゥイ / 相羽タカヤ / テッカマンブレード(CV:森川智之

ノアル・ベルース(CV:松本保典

アキ / 如月アキ(CV:林原めぐみ

ミリィ(CV:横山智佐

本田(CV:飯塚昭三

レビン(CV:中原茂

ハインリッヒ・フォン・フリーマン(CV:鈴置洋孝

ペガス(CV:飛田展男

相羽ミユキ / テッカマンレイピア(CV:水谷優子

相羽孝三(CV:麦人

連合防衛軍

バルザック・アシモフ(CV:堀内賢雄

コルベット(CV:大滝進矢

Dr.マルロー(CV:辻谷耕史

バーナード・オトゥール(CV:池田勝

リルル(CV:松井菜桜子

ラダム

フリッツ・フォン・ブラウン / テッカマンダガー(CV:飛田展男

相羽シンヤ / テッカマンエビル(CV:子安武人

ゴダード / テッカマンアックス(CV:島香裕

モロトフ / テッカマンランス(CV:小杉十郎太

フォン・リー / テッカマンソード(CV:横尾まり

相羽ケンゴ / テッカマンオメガ(CV:若本規夫


主題歌

オープニングテーマ

「REASON」(1 - 27話)

作曲:小坂由美子 作詞:安藤芳彦 歌:小坂由美子

「永遠の孤独」(28 - 49話)

作曲:小坂由美子 作詞:さとうみかこ 歌:小坂由美子

エンディングテーマ

「ENERGY OF LOVE」(1 - 27話)

作曲・作詞・歌:小坂由美子

「LONELY HEART」(28 - 49話)

作曲:小坂由美子 作詞:さとうみかこ 歌:小坂由美子


関連イラスト

BLADEサァイコォオォだよニィィさぁあぁんッ!!!

孤高の戦士


関連タグ

テッカマン

テッカマンブレード

タツノコプロ


余談

関西地区での編成について

関西地区ではテレビ大阪で放送されていたが、編成上の都合で前半は放送時間帯が不安定且つ半ば不定期放送だった。(同時期に毎日放送で放送されていた「少年アシベ2」も遅れネットにして放送時間帯が不安定であり、2019年時点の読売テレビでのアンパンマンも同様である)

92年夏に遅れネット分を纏めて放送し、92年秋以降は土曜日19時からの放送となり、即ち当時人気絶頂だった美少女戦士セーラームーンの裏番組となってしまった。

当時、テレビ東京平日18時半枠はローカルセールス枠だった為、TXN全6局と言えども放送時間帯はバラバラの番組もあり、テッカマンブレードもその一つであった。

この事を反省したのか、テレビ大阪では1993年以後、平日18時半枠の番組も同時ネットへと移行した。

漫画版の憂鬱

同時期に角川書店刊行のコミックコンプでスタジオOX版が、講談社刊行のデラックスボンボンで井上大輔がそれぞれコミカライズを展開したが、どちらも雑誌廃刊で未完となる。

その後、スタジオOX版はバンダイが刊行していたサイバーコミックで完結編が執筆され完結し、単行本も発売された(単行本版も一部加筆)。

スタジオOX版は設定の一部がアニメ版と異なっており、登場人物の立ち位置も大きく異なっているのが特徴。アニメ版以上にハードで鬱な展開だけでなく、見方によってはバッドエンドに近い終わり方になっている。

井上大輔版はアニメとは打って変わりDボゥイは明るく能天気なお馬鹿で、原作では記憶喪失のフリをしていただけに対して本当に記憶喪失になっていたりする。しかしラダムへの憎悪はアニメ以上と言え、非常に過激な台詞が伝説となった。一応原作の中盤まで(スペースナイツ基地崩壊まで)描かれ、エビルとの決着も(半ば強引ながら)つけてはいるので一区切りはしているのだが、オメガとの決着までは描かれていない。残念ながら?単行本化されず。(井上大輔版は原作アニメのファンが見たら怒るだろうか?)

関連作品

宇宙の騎士テッカマンブレードⅡ

本作の続編であるOVA。本作と打って変わっていわゆる「萌え」と更に後半は「腐」を大きく打ち出した作品となっており、本作のファンを唖然とさせた。ただしセールスは好調だったらしく全3巻の予定が全6巻となっている。ちなみに後半3巻は本作の様なシリアス寄りの展開となった。前日談のコミカライズ&CDドラマと後日談のノベライズである程度補完できる。

宇宙の騎士テッカマン

リメイク元の作品。前述の通り、本作とはほとんど関連性は無い。本作との区別のため、こちらは「元祖」と呼ばれる事もある。元祖とは「タツノコVSカプコン」の海外版「ALTIMET-ALLSTARS」にて共演。

DETONATORオーガン

大張正己監督のOVA。実はこの作品を観たタツノコプロのスタッフが触発を受け、本作が制作されるきっかけとなった。この為か本作のOPは大張氏が担当してる。また、オーガンとは「スーパーロボット大戦W」にて共演している(ブレードⅡとも共演)。

超獣機神ダンクーガ赤い光弾ジリオン超音戦士ボーグマン機甲警察メタルジャック

ハイテク兵器を使用する少人数チーム、主役に当時の若手声優を起用の共通点繋がりがある。

なお、ジリオンとは同一製作プロ、ボーグマンとは同一監督、そして、両者とはメディアミックスの雑誌社が同一との共通点があるが、雑誌社は途中で降板した。


魔法少女えれな

触手攻めを主体としており分かり辛いがストーリー全体を通してテッカマンブレードのパロディとなっている


超獣機神ダンクーガBURN

宇宙人に侵略され荒廃した地球を股に掛ける肉親同士の死闘繋がり。此方はテッカマンブレードとは逆に主人公が弟で、宿敵が兄だったのと、互いに最後まで知らなかった相違点もある。


仮面ライダーBLACK

「(養)父の手助けで洗脳直前に脱出を果たす」という主人公が戦いに身を投ずる経緯や、「洗脳された最愛の相手が宿敵と化する」という展開などが非常に似ている。

仮面ライダーアマゾンズこちらも別の作品の名前を借りているが、その作品とは同一人物が全く出てこない別物と言う点が共通している。


外部リンク

TVアニメ公式サイト

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