「どんなバーリヤでも一発で吹っ飛ばす!」
「喰らえ!殺人シュートだ‼」
概要
『仮面ライダー』第13話「トカゲロンと怪人大軍団」に登場。
傲慢かつ嫌味ったらしい性格のエースストライカー(プロサッカー選手)である野本健に、巨象をも一撃で倒す猛毒と強靭な脚力を持つ毒トカゲの能力を移植して制作されたショッカーの新型改造怪人。「怪力トカゲロン」の異名を持ち、その姿は怪人よりも怪獣に近い姿をしている。鳴き声は「ウオォォォーッ」。
身長190㎝、体重183㎏と凄まじい重量を持ち、歩く際もズシンズシンと足音を立てるあたりがより怪獣っぽい。
本作でも数少ない、コードネームではない本名が判明している怪人の一人(他はさそり男やピラザウルスなどが挙げられる)。
その使命は仮面ライダーの為に日本が著しく占領が遅れているという異常事態を打破すべく、「原子力研究所を破壊して放射能をばらまいてしまおう」という今考えてみれば本当にシャレにならない作戦を実行するために研究所を護っている電磁バーリアを破壊することを使命としている。
改造前の素体である野本健の天性の強靭なキック力と強靭な脚力を持つ毒トカゲのパワーが合わさったことで、重さ5kgある『バーリア破壊ボール』を20mの距離から投げ込むほどの強靭なキック力を兼ね備えており(トカゲロンが製作される前はこんなことが出来る改造人間はショッカーにはいなかったそうだ。仮面ライダーをもう一人作るという案はなかったのだろうか)、この脚力を活かした必殺技『殺人シュート』で一度はライダーを破った強敵。
改造前と変わらない傲慢かつ嫌味ったらしい性格の持ち主で、自分より前に計画に動員されていた再生怪人たちを「お前たちは一度ライダーに敗れた負け犬だ」と見下しており、再戦を挑んできたライダーに対しても「おまえは所詮負け犬だ」と歯牙にもかけず、再生怪人たちで十分だと、最初は相手にしようとしなかった。
しかしその傲慢な性格が仇となり、仮面ライダーを岩で押し潰した後も原子力研究所に向かうことなく勝手に基地に戻ったらしく、そんな悠長なことをしている間に本郷はおやっさんとの特訓に次ぐ特訓の末に新必殺技『電光ライダーキック』を習得。
それから原子力研究所を襲った時にはもう手遅れで、再生怪人たちはあっという間に叩きのめされ、ヤケを起こしたトカゲロンは『バーリア破壊ボール』をライダーにブチ込んで倒してしまおうと目論む(この時ライダーは研究所とは全然別の方向に立っており、「あわよくばバーリアも破壊してやる」などとは毛頭考えていなかったようだ)。しかしバーリア破壊ボールは電光ライダーキックで蹴り返され、ボールはトカゲロンを直撃。他の再生怪人たちを巻き込み大爆発を起こし、11人まとめてあの世への片道列車へ叩き込まれた。
その後の活躍
2号ライダー編でのOPナレーション及びEDにて蜘蛛男、ゲバコンドル、ヤモゲラス、サボテグロン同様に登場。本編に無い2号との戦闘シーンがある。
なお、映画『仮面ライダー対ショッカー』にも登場しているのだが、編集の都合上カットされたのか本編には登場せず、予告のみで確認できるだけとなってしまった。
その後、その性格が災いしてか(?)再生怪人として登場する機会は全くなかったがバンプレストが1993年11月12日に発売したスーパーファミコン用のベルトスクロールアクションゲーム『仮面ライダー』にて、再び世界征服の為に舞い戻ってきたショッカー首領(多分岩石大首領が成長して戻ってきたと推測される)に再生されたという設定でステージ1とのボスキャラとして復活をはたした(しかもバーリア破壊ボールを無限に投げ込んでくるというパワーアップを果たして…)。
これの影響か『新仮面ライダーSPIRITS』ショッカー編では東京湾沿岸ショッカー基地跡地で仮面ライダー1号に向けて山積みのバーリア破壊ボールを遠距離から打ち込むという作戦に出たが、仮面ライダーZXに蹴り返されてバーリア破壊ボールが誘爆、跡形もなく吹き飛んでしまった。
外見について
トカゲロンが怪獣のような姿をしているのは、視聴率対策のためである。旧1号ライダー編は視聴率が伸び悩んでおり、「怪人を怪獣のようなデザインにする」という試みでブーツ及びショッカーベルトを付けないトカゲロンがデザインされた。1971年春ごろから、『スペクトルマン』や『帰ってきたウルトラマン』により第2次怪獣ブームが巻き起こっていたためである。だが、「世界観を壊しかねない」という理由で、その後同様のデザインは採用されなかった(エイキングは数少ない例外)。
『シルバー仮面』よろしくテコ入れで仮面ライダーを巨大ヒーローにする案もあったために怪獣風になった…という説もある。
余談
『ドラえもん』にも同名のひみつ道具が登場している。トカゲの模様が刻み込まれた瓶に入った薬であり、破壊された断面に塗るとトカゲのしっぽのように再生するという便利なもの。
上手く使えばタダで品物を倍に増やせる。
ちなみに、スタッフはコイツがドクトカゲの怪人であることを忘れていたのか、新1号編では「毒トカゲ男」という怪人が登場する。
演じていた堀田真三氏は後に仮面ライダー(新)でネオショッカーの幹部ゼネラルモンスターも演じた。ちなみにその怪人体も、同じトカゲ目の怪人のヤモリジン(声も同じく堀田氏が演じた)である。
空想科学読本では、蹴りより投げた方がいい、そもそもバリア破壊ボールを蹴れば、足元が爆発する、『どっこいだんご』のようだ、と言われてしまってる。
平成二期第3作の怪人・ドラゴン・ゾディアーツの元ネタとされている。
関連項目
トカゲ仲間
昭和ライダー
サソリトカゲス ノコギリトカゲ トカゲバイキング 仮面ライダーアマゾン
カガミトカゲ トカゲロイド トカゲ怪人 アギト(仮面ライダーJ)
平成一期
メ・ガーゲ・レ リザードロード フリルドリザードオルフェノク
リザードアンデッド モレクイマジン サンゲイザーファンガイア