「ジ~シャッシャッシャッ! いい眺めジシャク!」
「あれぇ!? お前まだ、磁石効果が切れてないジシャク!?」
データ
身長/189cm
体重/278kg
世界/ジシャクトピア
名産/はがれない鉄
名物/マグネッ刀S極(エスきわみ)、N極(エヌきわみ)
概要
トジテンドが人間界侵略の為に、磁石の世界「ジシャクトピア」を閉じ込めたジシャクトジルギアをクダックに組み込んで、砂鉄にまみれて誕生したワルド。
頭部はU字磁石の意匠を配した武者兜になっており、赤い面頬を模した顔には砂鉄が鼻の下へ集まり口髭を形成している。また、棒磁石と太刀を組み合わせた形状の二振りの武器『マグネッ刀S極(エスきわみ)、N極(エヌきわみ)』を携行する。
クダイターの身体のシルエットも含めて全体を俯瞰すると、さながら機械の鎧武者を思わせる和風の外見を有している。
ジシャクトジルギアのパワーを悪用する事で、生物やキカイノイドの身体に強力な磁力を発生させ、磁石に変えてしまう能力を行使する。
磁石にされた者へは当然、周りから金属製のあらゆる物品が飛来してくっ付く為、しばらくすればくっ付いた物品に動きを制限され、その重量で動けなくなってしまう。戦闘でも相手が味方や敵の武器も引っ付いて、まともに立ち回れなくなる為、侵略手段にも搦め手でも効果的に使える汎用性が非常に高い能力である。
更にマグネッ刀を掲げて放つ光で、虚空より大量の鉄骨を召喚する技『無限鉄骨』も有していて、これで磁石にした相手に鉄骨を吸着させて、身動きを封じ押し潰す戦術も使える。また磁力のレベルは調節が可能で、レベルを上げれば自動車やトラック、果ては飛行戦艦のクロコダイオーすら引き寄せられる吸引力を発生させられる。一方後述の弱点に対処するセーフティーとして、磁力のレベルはジシャクワルドの意思次第で下げる事も出来る。
そしてこの磁力はキカイノイドへ特に作用し易い物の為、段々と磁力が強まっていくキカイノイド達を放置すれば、彼らに引き寄せられる物品が世界中を飛び回るカオスな事態も引き起こせる。
但し、付与した磁力は細部の制御が一切利かない為、対象の磁力に引っ張られて来た巨大物体の質量攻撃にジシャクワルド自身も巻き込まれる、超高熱に晒されると磁界に影響が出て吸引力が低下する、磁力のレベルを下げるとほぼ防戦一方に追いやられる等と、弱点も割と多い。
「~ジシャク」と言いながら、戦闘より人々を磁石化する行動を優先した裏方仕事へ徹する真面目な性格。真面目な為生み主のゲゲやステイシー等、首脳陣からは目の上のタンコブ扱いされ気味な幹部にも、低い物腰で接する礼節を弁えているが、それ故に口から出まかせの嘘へ引っ掛かり易い素直過ぎる面も持つ。
活躍
ゲゲの我が儘を聞いたボッコワウスの命令により、イジルデが選定したジシャクトジルギアにより誕生。
侵攻を開始すると同時に、持ち前のジシャクパワーを発揮してゼンカイジャーの面々も含めた街中の人々を磁石化、あらゆる物品とくっ付け混乱させる。その光景をビルの屋上より見物していた所で、ゼンカイジャーがくっ付いた物品を振り払いつつ参上。
そこから相手はチェンジして戦おうとするも、取り出したギアトリンガーが仲間同士でくっ付いて団子になったり、不意に引き寄せられる動きで銃の狙いが外れる等してまともに動けず。それを見て「クッハッハッハ! そんな身体で、この俺に敵うと思ったかジシャク?」と笑い飛ばしつつ無限鉄骨を発動。大量の鉄骨をゼンカイジャーの頭上に降らせ、くっ付ける事で動きを封じるや「そのまま鉄骨に埋もれて潰れるがいいジシャク。クッハハハ!」と言い残して場を立ち去った。
その後、遅れて現れたゾックス/ツーカイザーに助けられ何とか鉄骨の山より抜け出したゼンカイジャーだったが、ジシャクワルドが磁力のレベルを上げ始めた事で磁力の作用が効き易いキカイノイド達は、より大きな金属製品を引き寄せ始める。
これが引き金となり、金属製品をくっ付けまいと逃げるキカイノイド4人を追って、あらゆる金属製品が街中を飛び交う混沌な状況が発生。その過程でマジーヌは自動販売機に押し潰され、ブルーンはトラックと自動車に挟まれる、ジュランとガオーンは空を飛んでいたクロコダイオーを引き寄せてしまい(※内部のフリントが逆噴射で抵抗するも焼け石に水)全力で逃げ回る羽目になる等のトラブルが発生した事により、結果的にゼンカイジャーの戦力を殺ぐ事へ成功する。
ゲゲ「ふう~ん、上手くいってるんだ。」
「この調子なら、すぐにゼンカイジャーもスクラップとなり、侵略が容易になるはずジシャク。 ボッコワウス大王によろしくお伝えくださいジシャク!」
ゲゲ「もちろん。 じゃあ、次の報告を楽しみにしてるよ?」
「……ああ~、緊張した……。 砂鉄ポリポリ……」
その後、トジテンドパレスに帰還しゲゲに経過報告をし終えたが、その直後にステイシーが現れて「ゼンカイジャーがお前のジシャクパワーを破った」との発言を聞いて驚き、彼より聞かされたゼンカイジャーが潜むと言う岩漕山へ急行する。
しかし、先のステイシーの発言は介人の肩を持つゾックスに半ば恐喝される形で吐いた、「『自分の正体』をヤツデにバラされない」為の偽証で、そこにはゼンカイザーとツーカイザーが待ち構えておりそのまま交戦に持ち込まれる。
だが、ゼンカイザーに与えたジシャクパワー自体は残っていた為、ツーカイザーをクダック部隊に任せつつ、自身は無限鉄骨でゼンカイザーを下敷きにして追い詰めていった……が、そこへクロコダイオーを引き連れたジュランとガオーンが、玉砕覚悟で一直線に突貫してくる。
これへ潰されるのを恐れたジシャクワルドは、堪らずジシャクパワーのレベルを下げた結果、潰されるのは免れるも磁力が低下したゼンカイジャーは、重量のある金属製品を振り払って自由になり、自身も身軽になったジュランとガオーンに殴り飛ばされた挙句、ゼンカイザーの放ったギアトリンガーの銃撃を諸に浴びてしまう。
加えて直後、ずっと介人/ゼンカイザーにくっ付いていたセッちゃんのアドバイスで、ゼンカイザーはファイブマンギアを使用。それで一時的に得た理科の知識により「磁石は高熱に弱い」と言うアドバイスを得たツーカイザーは、火のモヂカラを扱うシンケンフォームにチェンジ。ゼンカイジュランも胸より出す炎の息を自分とゼンカイガオーンの武器に纏わせて同時に斬り掛かった事で、ジシャクワルドは炎の斬撃をまともに喰らい「力が抜けるジシャクゥ……!?」と狼狽えるも、その直後ゼンカイザーの放ったゼンカイフィニッシュバスターが直撃して爆散・敗北した。
その後、残ったジシャクトジルギアは後詰めで現れたクダイテストに踏まれて取り込まれ、ダイジシャクワルドを誕生させた。
余談
テレビ朝日公式サイトの紹介ページでは、表記ミスなのか本来の「名物」と「名産」の表記が逆になっている。
磁石モチーフの戦隊怪人は過去に何度も登場しており、『騎士竜戦隊リュウソウジャー』のパーンマイナソー以来2年ぶりの登場となる。
また、その姿から鎧武者も含まれると思われるが、こちらも『特命戦隊ゴーバスターズ』のジシャクロイドの忍者と同様に和風モチーフとなっており、どちらもK-SuKe氏がデザインを担当。因みにK-suke氏はTwitterでジシャクロイドが0距離射撃で倒されていた点を嘆いていたが、奇しくもダイジシャクワルドが同様の最期を迎えている。
声を演じる中谷氏は『魔進戦隊キラメイジャー THE MOVIE ビー・バップ・ドリーム』でレムードンの声を担当しており、2021年の同年に短いスパンでスーパー戦隊シリーズへ出演した事となる(※劇場版キラメイジャー自体は諸事情により、去年の夏公開予定だったのが半年ズレた物の為、実際は約11か月越しの出演になる)。
またスーツアクターも一致しているので、事実上の再演とも言える。
関連タグ
エレキヅノー:こちらも似た様な事をした戦隊怪人。ただしこちらは戦隊メンバーの1名だけを磁石にして、人々に迫害される様にした。
ドン・アルマゲ最終形態:同じく面頬付きの武者兜を被り2本の剣で戦った他、デザイナーも一致。また素体を共通する別形態から、兜と背面パーツを換装したスーツ構造ともなっている。
カブトーン:磁石、鎧武者と同じモチーフの東映怪人。
歴代の磁石モチーフ戦隊怪人達
マグネット怪人、磁石神父、マグダス、ジシャクナゲンゴロウ、ジシャクバンキ/デンジシャクバンキ、ジシャクロイド、マグーダ・ポーン、パーンマイナソー