この番組はクイズを主においた放送番組(現在においてはテレビ番組がメイン)であり、その形式はいくつか存在しているものの、司会者と解答者を主体としたものが通常である。
形式
この形式の番組はラジオおよびテレビで行われるが、放送メディアにより方式は異なる。
ラジオにおいては、視聴者と出題者の一対一の対決で、電話を用いて出題され、正解すると定められた景品が出され、不正解の場合別の視聴者に変わる形式で行われることが多い。 ただし番組としてよりも番組の1コーナーとしてこれを行うことが多い。
テレビにおいてはこの番組は司会者(ベテランやアナウンサーを当てることが多い)を置き、複数名の解答者(近年においてはタレントを使うことが多い)にクイズを出題し、基本的には正解率による得点、順位を競う形で進行し優勝者には豪華賞品……と言うものが定番であった。
この形式の場合「何かのテーマ性を持たせる」ことや「出場者を限定する」などにより番組の独自性を出すことになる。
また、番組の形式も複数存在し、「解答者のクイズへの挑戦」をメインに据えたもの、「教養番組兼用で視聴者の知識を増やすためのもの」「トーク番組を兼用したもの」「クイズに名を借りたほかの番組」などに分けられる。
出演者に関しても「一般視聴者から募集するもの」と「タレントが解答者となるもの」に分けられる。
日本における放送
日本においては終戦間もない昭和21年、NHKラジオで放送された話の泉(実際にはこの番組はクイズバラエティに分類される)といわれ、民放ではCBCのストップ・ザ・ミュージック(音楽を使った30分の聴取者参加の公開クイズ番組、もとはアメリカの番組らしい)が最初とされる。しかし、テレビの普及とともにラジオでは番組としてすたれ、番組の一コーナーとして残る状態となっている。
また、テレビにおいてはNHKが私の仕事はなんでしょうという番組を昭和28年(テレビ放送が始まった年)に放送、さらにレギュラー放送としては家族クイズ・ジェスチャーという番組を放送したことがはじめである。なお民放に関しては不明な点が多いため、省略する。
この番組の人気に最初に火がついたのは、1970年代後期から1980年代初期のことであるとされる。この時のブームはいわゆる視聴者参加型の番組であったとされる。しかしながらそのブームも1985年から1986年にかけての有力番組(たとえばアップダウンクイズやクイズタイムショック)終了とともにブームが一段落した。
またそのブームが終了後、1990年代にはクイズ王ブームが起こった。しかし高レベル化により視聴者がついていけなくなってしまいすぐにブームは終焉を迎えた。
今度は掛け合いなどが面白いタレント出場型の番組が人気となった。また、視聴者参加型番組においてはクイズ王を目指すような番組が出てきたものの、この番組は「クイズのプロのもの」となってしまったため、一般視聴者から嫌われ、この種の番組は減少の一途をたどった。
また、タレント出場型番組も複数作られた結果マンネリとなり、さらにそれを打破するためゲーム的要素を取り入れ逆にクイズを見たい人に嫌われるといったこと、さらには司会者の死亡や引退により番組を続けられなくなったということもあり、打ち切りとなった。
ブームの末期にはマンネリ化した問題内容、「やらせ」の発覚なども話題となったが、番組制作コスト(他のバラエティ番組よりも問題作成や景品などで予算がかかる)の割りに視聴率が取れない、海外旅行の一般化やインターネットの普及により「問題の元となるなる物事や現象」等を探すのが困難になったことも番組が消えていった要因であろう。
新しい試みとしてはデジタル放送における双方向型通信を使った番組も登場した。
2000年代以降
しかし2000年代中盤から後半に差し掛かると、『クイズ!ヘキサゴン』『ネプリーグ』『Qさま』などのヒットから、再びクイズ番組が量産されるようになる。ただし、その構成は90年代までのそれとは全く異なるものである。
まず、番組出演者からして学歴至上主義を強調したものが非常に多いこと。
かつてのクイズ番組でも高学歴解答者は普通にいたが、別にわざわざ自分の学歴を公表するような真似はせず、解答者が高学歴であろうが中卒であろうが平等に扱われていた。一方、こちらは何かとテロップなどで高学歴解答者を美化したり、または高学歴同士のぶつかり合い展開に持っていく傾向が強い。『ヘキサゴン』はこの真逆であるが。
クイズ内容もエンタメ色はほとんどなく、実際に義務教育や大学などで取り上げられている問題や時事などの教養系に偏っている。そういう意味ではクイズ形式にした報道系バラエティ番組とも言える。
何故このような学歴を強調するような番組作りが増えたのかについては、2000年代の広末涼子の早稲田大学推薦や、それまで高卒が当たり前だったジャニーズタレントがNEWSを境に次々と難関大学に推薦入学した背景も大きいかもしれない。
そしてもう一つが、かつてのように番組構成が全てクイズジャンルで埋まっているわけではなく実質トークバラエティとの融合になっていること。
早い話がクイズの合間に内輪話や暴露話、クイズを間違えた解答者を茶化す素人弄りがいきなり始まり番組の流れが中断するという事態が頻繁に起こる。さらに「正解はCMのあと」手法とコンボで使ってくるため純粋なクイズ番組としてのテンポはかなり悪く、90年代と比較すると放送時間内に放送される出題数も圧倒的に少ない傾向にある。
『ヘキサゴン』にしても途中からヘキサゴンファミリーによる歌番組要素も強くなったり、『雑学王』に至ってはただの商品宣伝番組ではないかという批判もあった。
主な番組
※☆印は2021年現在レギュラーで放送中(放送時期が固定されている特番にも☆を付けている)。△はレギュラー放送終了後に直近5年以内に特番で放送したもの。もともとクイズ番組だったが後にそうでなくなったものは注記。
NHK(総合・Eテレ)
- むしむしQ
- クイズ面白ゼミナール△
- 連想ゲーム
- 連続クイズホールドオン!
- アルクメデス
- 新感覚ゲーム クエスタ
- 伝えてピカッチ
- クイズ百点満点
- クイズ日本人の質問
- 出川哲朗のクイズほぉ〜スクール☆
日本テレビ系列
- マジカル頭脳パワー!!
- クイズ世界はSHOWbyショーバイ!!
- 全国高等学校クイズ選手権☆〔年1回〕
- アメリカ横断ウルトラクイズ
- どちら様も!!笑ってヨロシク
- クイズどんなMONだい?!
- 芸能界の厳しさ教えますスペシャル
- サルヂエ(中京テレビ)
- 頭脳王☆〔年1回〕
- 超問クイズ!真実か?ウソか?
- クイズあなたは小学5年生より賢いの?☆
- THE突破ファイル☆
TBS系列
- アップダウンクイズ(毎日放送)
- クイズダービー
- 世界まるごとHOWマッチ(毎日放送)
- クイズ!!ひらめきパスワード(毎日放送)
- クイズ100人に聞きました
- オールスター感謝祭☆〔年2回〕
- 史上最強のクイズ王決定戦
- わくわく動物ランド
- 三宅裕司のぎゃっぷウォーズ
- どうぶつ奇想天外!△
- ぴったんこカン・カン☆
- さんまのSUPERからくりTV(非クイズ番組として特番放送)
- 世界・ふしぎ発見!(世界ふしぎ発見)☆
- 東大王☆
- クイズTHE違和感☆
- クイズ☆タレント名鑑→スター名鑑
- ダウトをさがせ!(毎日放送)
- ベルトクイズQ&Q
- スーパーダイスQ
- わいわいスポーツ塾
- 世界ウルルン滞在記(毎日放送 末期はクイズを廃止)
フジテレビ系列
- クイズグランプリ
- クイズ$ミリオネア
- ウィーケストリンク 一人勝ちの法則
- なるほど!ザ・ワールド△
- 平成教育委員会△(元号が変わったため令和教育委員会として放送)
- FNS1億2000万人のクイズ王決定戦
- クイズ!ヘキサゴン
- ネプリーグ☆
- 脳内エステ IQサプリ△
- 99人の壁
- 今夜はナゾトレ☆
- 潜在能力テスト☆
- クイズ・ドレミファドン!△
- クイズ!年の差なんて
テレビ朝日系列
- クイズタイムショック△
- パネルクイズ アタック25(朝日放送→朝日放送テレビ)
- 象印クイズ ヒントでピント
- 100万円クイズハンター
- 超次元タイムボンバー
- Qさま☆
- くりぃむクイズ ミラクル9☆
- 爆笑問題の検索ちゃん(近年はクイズ番組ではなくネタ番組として年1回放送)
- 世界一周双六ゲーム(朝日放送)
- 三枝の国盗りゲーム(朝日放送)
- 霊感ヤマカン第六感(朝日放送)
- トリニクって何の肉!?(朝日放送)☆
- 芸能人格付けチェック(朝日放送)△
- 野田レーザーの逆算☆
テレビ東京系列
- 決戦!クイズの帝王
- クイズ!爆笑難問題
- 爆笑問題の開け!記憶の扉
- 和風総本家(テレビ大阪)
- クイズ赤恥青恥
- クイズ地球まるかじり