ジュラシック・ワールド/ドミニオン
じゅらしっくわーるどどみにおん
概要
『ジュラシック・ワールド』及び『ジュラシック・ワールド/炎の王国』の続編でクリスによると本作を持ってジュラシック・パークから続いたジュラシックサーガは完結するとされていたが、プロデューサーのフランク・マーシャルによると新シリーズの始まりともされている。
シリーズの生みの親スティーブン・スピルバーグは引き続き制作総指揮。監督には第1作と同様コリン・トレボロウ。脚本はジュラシック・ワールド/バトル・アット・ビッグ・ロックで脚本を努めた女性脚本家エミリー・カーマイケル、デレク・コノリーとトレボロウが務め、主演はオーウェン・グラディ役にクリス・プラット、クレア・ディアリング役でブライス・ダラス・ハワード、新ヒロインは前作から引き続きメイジー・ロックウッド役のイザベラ・サーモンが務める。ジア・ロドリゲス役のダニエラ・ピネダとフランクリン・ウェッブ役のジャスティス・スミスが続投。新キャストにDPGの新しい女性獣医としてデワンダ・ワイズが参加し、恐竜ハンターゼイン・マキシンにはスコット・ヘイズが扮し、第1作のオールキャストも登場予定。
またレジェンド俳優でアラン・グラント役のサム・ニール、イアン・マルコム役のジェフ・ゴールドブラム、エリー・サトラー役のローラ・ダーン、ヘンリー・ウー博士役にB.Dウォンが出演する。また本作はシリーズの顔であるレクシィがメイン恐竜であり、冒頭では遂にレクシィのオリジンについても語られる。また人間側の主人公はレクシィと平行する様にメイジーが務め、それぞれモササウルスと恐竜と翼竜を外の世界に開放した者同士である彼女らの人生が交差しシンクロしていく。その為、メイジー役のイザベラは全キャストの中で撮影順がトップバッターだった。
ちなみに「ドミニオン」とは統治や支配を意味し、自然を支配するのは人間か恐竜かのことを表しているが、トレボロウ監督は作中において恐竜と人間の戦争、及び恐竜の都市破壊は存在せず、また前作までの悪役ポジションだったハイブリッド恐竜も登場しないと明かしている。そして活躍するメイン恐竜や生物は全て雌である事も判明している。
あらすじ
先史時代6500万年前、ティラノサウルスとギカノトサウルスが対決した。勝負は一瞬で決しギカノトサウルスが勝利し、死亡したティラノサウルスの血液を吸った蚊が琥珀へと閉じ込められた。そして現代、メイジー・ロックウッドの手によりロックウッド・エステートから全ての恐竜と翼竜が、ティラノサウルスのレクシィによりモササウルスがそれぞれ人間の世界に放たれて自由の身となってから4年後の2022年。
恐竜達は一部が捕獲又は駆除されたが、大多数はシエラネバダ山脈に逃げ込み森での生活を強いられていた。ある夜、突如森から現れたレクシィが警察のヘリコプターから追跡されながら野外映画館を襲撃するが、何故か人間を襲わず森へと去る。
その頃、オーウェンとクレアはメイジーの養父母となり疑似家族として暮らしていた。一方DPGは恐竜保護と恐竜との共存に務めているが、恐竜を狙う恐竜ハンターのゼイン・マキシンたちも現れ事態は困窮を極めていく。
登場人物
演:クリス・プラット
本作の主人公。ジュラシック・ワールドの元恐竜監視員でメイジーの養父。
演:ブライス・ダラス・ハワード
元ジュラシック・ワールドの運用管理者でDPG代表でメイジーの養母。
演:イザベラ・サーモン
本作のメインヒロイン。表向きはベンジャミン・ロックウッドの孫娘として育ったクローン人間。前作にて同じクローンである恐竜達への哀れみから、この世界に解き放った元凶的な側面を持つ。前作での騒動後オーウェンとクレアに養女として引き取られ、疑似家族として暮らしている。
演:サム・ニール
古生物博士で第1作と第3作では主人公を務めた。
演:ジェフゴールド・ブラム
カオス理論の数学者。前作で世界がジュラシック・ワールドに変わる宣言をした。
- エリー・サトラー
演:ローラ・ダーン
元古植物学者で第3作では外交官の夫と子供がいた。本作では姓名がサトラーに戻っている。
- ヘンリー・ウー博士
演:B.Dウォン
元ジュラシック・ワールド研究主任で現在は指名手配犯のマッドサイエンティスト。前作の騒動後も生存していることが判明している。
演:ダニエラ・ピネダ
元海兵でDPGの獣医。
- フランクリン・ウェッブ
演:ジャスティス・スミス
DPGのコンピューター担当。
演:スコット・ヘイズ
恐竜ハンターの白人男性。
- ルイス・ドジスン
演:キャンベル・スコット
第1作序盤でネドリー(ディロフォサウルスにやられたデブ)を買収したバイオシン社の社員。映画版では上記場面だけのチョイ役に終わっていた(小説版では続編にも登場し、最終的にティラノサウルスに食われた)が、まさかの再登場を果たすことになった。
登場する恐竜及び古代生物
恐竜
肉食
(恐らく)地球最後の雌のティラノサウルス。前作の事件後シエラネバダ山脈に逃げ込みそこで生活している。知能が高く理性を持ち、インドミナス戦でブルーに助けられ一緒にいたオーウェンらを見た事から気に入らない人間以外には危害を加えない。
また、レクシィの(遺伝子的な)祖先とも言える先史時代のティラノサウルスも出ており、体に毛のような羽毛が生えた姿で描かれている。
青い模様が特徴的の最強のヴェロキラプトル。レクシィ同様に地球最後の個体……と思われていたが前作までの間になんと娘であるベータという赤ちゃんラプトルを産んでいた事が判明する(恐らくオオトカゲの仲間等で見られる単為生殖によるものと思われる)。
今作初登場。ティラノサウルスを凌ぐ巨体を誇る肉食恐竜。先史時代では後にレクシィとなるティラノサウルスと闘い、勝利する。そして現代になって……。
今作初登場のドロマエオサウルス科の恐竜。ヴェロキラプトルよりも小柄だがより凶暴で残忍な性質。『ワールド』におけるラプトル四姉妹のように4頭のアトロキラプトルが登場、市街地にてバイクに乗ったオーウェンを執拗に追跡する。
『バトル・アット・ビッグ・ロック』に登場した成体がカルノタウルスとともに市街地に出没していた。
今作初登場。北米で発見されたティラノサウルスの仲間では最も古い種。先史時代の光景ではティラノサウルスと共存しており、ギガノトサウルスの食べかすを啄んでいた。
第一作以来、本格的に生体が登場。特徴的な襟巻きや小柄な体格も健在。
左の角が折れた個体が登場。アロサウルスとともに市街地に出没した。
今作初登場の小型のドロマエオサウルス科の恐竜(それ以前にもゲーム等にて登場していた)。ヴェロキラプトルやアトロキラプトルと異なり、全身が羽毛で覆われた姿をしている。
草食
『バトル・アット・ビッグ・ロック』にも登場した角竜。先史時代の光景では大きな群れを形成していた。現代では車を攻撃するなどのトラブルを起こしてしまっている。
前作でも名前が登場していたかなり大型の竜脚類。先史時代の光景にて登場するが、現代でも登場するかは不明。
今作初登場の大型の鳥脚類。先史時代の光景にて登場。
先史時代の光景にも登場。
雪原や草原を群れで疾走している姿が確認されている。これまでの個体と色や模様が異なる個体が見られる。
雪の降る中、背中に雪を積もらせた姿で人々の前に姿を現す。
雑食
今作初登場。鳥のような外見の小型の獣脚類。先史時代の光景にて他の恐竜の卵を漁っていた。
今作初登場。前肢の長い鉤爪が特徴の大型雑食恐竜で全身が羽毛で覆われている。本来は植物が主食のはずだが、森にてクレアを襲っていた。
関連動画
余談
この映画は2020年2月25日に撮影が開始されたが、撮影開始時より蔓延していた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、3月13日には撮影の中断・延期が発表された。但し、7月6日イギリスのパインウッドスタジオにて4ヶ月ぶりに撮影が再開される予定である。更に今作の舞台は、ジュラシック・シリーズの殆ど舞台は、イスラ・ヌブラルと言った島やジャングルのような熱帯の地域が多いのだが、今作ではシリーズ初となる雪が降り注ぐ雪山が新たに加えられている。従来、爬虫類の一種と考えられてきた恐竜は寒さに弱く、寒い場所で暮らすのは難しいとされた。しかし、現在はその常識を大きく覆されようしている。以外にも北極や南極と言った極地でも恐竜の化石が続々と発掘されており、ナヌークサウルスやクリオロフォサウルスと言った寒冷地に適した恐竜が登場するとされる。若しくはマンモスやスミロドンと言ったシリーズ初となる恐竜絶滅後の世界の哺乳類の登場も有り得なくもないのかも知れない。
そして映画公開も当初は2021年6月頃に予定されていたが、これも新型コロナウイルス感染拡大によって2022年6月頃と丸1年に延期されることが分かった。だが同年11月24日、本作の冒頭5分間が特別にYouTubeで配信されている。