基礎データ
進化
ヤドン → ヤドラン(レベル37) → メガヤドラン(メガシンカ、ヤドランナイト)
概要
『ポケットモンスター 金・銀』(第2世代)から登場したポケモン。
『金・銀』で初登場するポケモンでは、企画段階の1997年にホウオウに続きドンファン、デンリュウとともにいち早く紹介されていた。
ヤドンがシェルダーに尻尾を噛まれるとヤドランに進化するが、こちらは頭をシェルダーに噛まれたことで異なる進化を果たした存在。勘違いされやすいが、ヤドランから更に進化した訳ではないので要注意(但しベータ版ではヤドランから進化する設定だった)。
頭のシェルダーは王冠を思わせる豪華な巻貝に変異しており、本体のヤドンとは逆の背面側に目を向けている。
「キング」と銘打ってるだけに、その姿はまるで冠を被った王様のようで、首元にもケープやポンチョの様な紅白の襟巻きが出現した。
名前の由来も『ヤドン+キング』とそのまんまだと思われる。メスもヤド「キング」になることについては気にしないように。
噛みついたシェルダーの毒素が頭に染み込んだ事で脳が刺激され、間抜けだった進化前から一転、ノーベル賞を受賞した科学者並と言われる圧倒的な知能と閃きを手に入れた。
その影響か、頭が重くなったにもかかわらず二足歩行をするようになり、その振る舞いもどこか上品で静かな威厳を感じさせるものに変化している。
また、意外と表情豊かで、公式イラストでは困った顔や怒った顔が描かれている。
「海の賢者」の異名を持ち、日々世界の不思議を解明する為の思索や研究に耽っている。
加えて、あくびをすると頭のシェルダーから更に毒素が流れ込み脳が刺激されるため、より知性は高まっていくとのこと。
「困ったことがあればヤドキングに聞け」ということわざが残る地域もあるほど賢いことで有名で、尋ねればどんな難題でも解決してくれるとされるが、残念ながらその言葉を人間が理解することは叶わない。しかし中には、人の言葉を話せる程の知能に至った個体も存在する。
「賢者ポケモン」であるヤレユータンとは同じ地域に住んでいた場合知恵比べをするらしいが、結果はだいたい引き分けに終わる模様。
とはいえ性格自体はヤドンの時から変わらず、慌てず騒がず落ち着き払ったマイペースな日々を生きており、世界を変えるアイデアを思いついてもすぐに忘れてしまうという。
何より一度でも頭のシェルダーが取れると、上記の高い知性も知識もすべて忘れ、ヤドンに戻ってしまうらしい(ゲーム内では起こらない)。
大抵のヤドンは、釣りのため水辺に垂らしている尻尾をシェルダーに食いつかれヤドランに進化するため、頭に噛みつかれるヤドキングの個体数は遥かに数ない。
一体どうすればそんなシチュエーションになるのかは謎だが、何故か「おうじゃのしるし」を持っていると、頭に噛みつかれやすいようだ。
ゲーム上の性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤドキング | 95 | 75 | 80 | 100 | 110 | 30 | 490 |
ヤドラン | 95 | 75 | 110 | 100 | 80 | 30 | 490 |
ヤドランとの違いは、防御と特防の数値が逆になっていることである。その他のステータスは同一で、タイプ及び特性も全く同じ。分岐進化でこの程度の違いしかないのは逆に珍しい。
ヤドラン同様、素早さが低いが、その他の能力は高く、様々なタイプの技を習得できる万能ぶりが魅力である。ヤドランと違って「なまける」は習得できなくなってしまう(使うならヤドンの時に覚えさせる必要がある)が、ヤドランにはない技として「わるだくみ」や「ドラゴンテール」を習得できる。
対戦では「さいせいりょく」と高い特殊耐久を生かした特殊受けとしての運用がメインとなる。
とはいえ特殊耐久に優れたポケモンにはハピナスなどの強豪が多く存在し、しかもタイプ的には物理耐久向けな事も相まって、ヤドランと比べるとどうも地味な印象なのは否めない。
決して弱いわけではないのだが……
その上、ORASでは対となっていたヤドランがメガシンカしてメガヤドランとなってしまった。
ヤドキングは貰えず、そのことにより一層立つ瀬ない状況である。
後に同じような立場に立たされていたエルレイドのメガシンカも明かされ、ますますパートナーに置いてかれた感が強まってしまった。
そんなヤドキングだが、ポケモン剣盾の追加DLCにてヤドランと共にリージョンフォームの実装が決定した。登場タイミングは案の定ヤドランのリージョンフォームに先を越されてしまったものの、今度はメガシンカのように置いてけぼりは食らわずに済みそうである。
リージョンフォーム
『ポケモン剣盾』のダウンロードコンテンツ『冠の雪原』から登場する、ガラル地方の環境で変質したヤドキングのガラルのすがた。
アニメ
映画『ルギア爆誕』にも出演している。ロケット団のニャース同様に人の言葉を話すことが可能で、その時のCVはダウンタウンの浜田雅功が担当した。主なセリフは『困ったなぁ』。
さらに自身がデザインした「ハマちゃんのヤドキング」なるポケモンカードも出ている。使える技も「どつく」という徹底っぷり。
更に彼を主人公にしたミニアニメ『ヤドキングのいちにち』が制作され、この個体の好きなものは散歩、ヤシの実、花、お昼寝、海、友達、海藻を食べながら見る夕焼けという事が判明している。パウワウと友達らしい。
アニメ無印第260話ではアリス(『ディアルガVSパルキアVSダークライ』の登場人物とは別人)の手持ちであるヤドン(NN:『アーサー』アーサー王に由来)がおうじゃのしるしを被った所にシェルダーが噛み付くという形で進化した。湖の水位が下がって元気を失ったヤドン達を伝説の楽園に導くためにアリスと別れた。
また、新無印編では第26、97話に登場している。
冠(シェルダー)を人間に被せるとどうなってしまうのかが描かれている貴重?なカオス回である。
ポケモンGO
「ポケモンGO」ではヤドンにおうじゃのしるしを使って進化させることでのみ入手が可能。
現状野生の個体は一切確認されていない(いたとしても超低確率でしか出現しないと思われる)。
同作では進化アイテムが非常に入手しづらいこともあり、入手難易度は高い。
おうじゃのしるし自体も、他にニョロゾ → ニョロトノの進化に必要となるため、どちらに使うか悩みどころである。
種族値及びノーマルアタックはヤドランと完全に同一。ゲージ技のみが異なる。
こうげきが低く、HP・ぼうぎょが高水準なので、主にジム防衛向きの性能。
ただし同じみずタイプにはシャワーズやラプラスといったメジャーな防衛ポケモンがいるので
かくとうタイプとエスパータイプへの耐性をうまく活かしたいところ。
主な使用トレーナー
・ワルダック・・・味方のケッキングにスキルスワップを使用する
・ナツメ・・・ジムリーダー(カントー)
・コーン・・・ジムリーダー(イッシュ)
・ゴジカ・・・ジムリーダー(カロス)
関連イラスト
関連タグ
M1号:そっくりさん。それが理由かはわからないがヤドン系列のタマゴグループは「かいじゅう」となっている。ちなみにウルトラマンZでは巨大化するがヤドキングをダイマックスさせれば巨大化後の大きさ以外は再現が可能である。