概要
「通りすがりの課金ライダーだ。覚えておけ。」
『コンプガチャが無限の組み合わせを形作るように、現実における運命もひとつではない。』
『同じなのは欲望だけ。』
『全ての人間が欲望を背負い、その為に、多々買っている。』
『その欲望が背負い切れないほど大きくなった時、人は、課金をする。』
自分の好きなコンテンツの製品を得ようと、次々をお金をはたいて買っていくことを言う。
元ネタは、『仮面ライダー龍騎』のキャッチコピー「戦わなければ生き残れない!」。
この多々買いに正義は、ない。そこにあるのは純粋な願いだけである。
歴史
放送当時の2ch仮面ライダー龍騎の玩具スレでの使用が現在確認されている限りでの初出だが、2010年代に基本無料ゲームが台頭したことで急速に広まった。
『多々買い』ゲーのビジネススタイルの代表格がモバマスシリーズで、課金Pの多々買いが愛するアイドルのために日々つぎ込まれた。
その後もモバマスのみならず…。
など、課金前提でないとまず満足できない作品が続々と登場していた。
こうしたゲームでは
- 強力なキャラを手に入れるためガチャを回す、回す、回す
- マラソンイベントの上位報酬を勝ち取るためスタミナドリンクを買い、飲み、走る
- マラソンイベントのポイントを3倍獲得する為にチョコや団子を食べる、食べる、走る
- プロダクション対戦イベントに勝つためエナジードリンクを飲み、叩く、叩く
- 新エリア解放につきとりあえずスタドリで走る
- 課金しないと落ち着かないのでポチる、課金、課金
という、ギャンブル中毒に近い状況が展開されていった。
変化
タグ初出時点ではモバマス関連の投稿が殆どだったが、その後はFGOの投稿件数が増えている。一番の要因は、多くのガチャ有りアプリゲームに課金上限(いわゆる『天井』)が導入され、どれほど運が無くとも、規定回数のガチャを引けば目玉商品が当たるよう調整が入ったのに対し、FGOはサービス開始から6年半もの長きに渡り青天井スタイルを貫いてきていたため。(2022年1月にようやく天井が実装された)
上述のFGOばかりがピックアップされている影響で分かりづらいのだが、実は青天井なゲームはいくつか存在しており、中でも芸能人(AV女優等も含む)などの肖像権の回収が必要な作品は青天井が多いかもしれない。
かくいうFGOも著作権を有限会社Notes(TYPE-MOON)、版権をANIPLEX及びSONY等の映像化関連企業、制作権をラセングル(旧Delite Worksゲーム部門)と利権が煩雑化しており、他のソシャゲに比べて回収すべき利益(特に版権関連)や経営方針が根本から違っていた可能性が考えられる。
なおグラブルは『アンチラ事件』をきっかけに消費者庁から公的査察が入って以降、ガチャの試行回数が(無料のガチャ用アイテムの使用を含めて)9万円“分”に達すると上限到達となるよう修正され、以降多くのアプリがこれに倣って上限枠の導入を積極化させている。
つまり遠回りでもログインボーナス等のガチャ石やチケットだけで、取り合えず目玉の高ランクカードを入手可能になったわけである。
グラブルを含め、ガチャの試行回数は原則引継ぎ可能にもなったアプリも多く、なけなしのリソースを使いきって無理だったとしても、次回により確率を高めて賭けるという「精神的なストッパー」も用意された。
また、ミリマスは客単価はかなり高かったはずなのにサービス終了という鬼畜ぶりである。
その数だけ闇も多く存在している。
低い課金圧のゲームも現状では珍しくなくなってきた。
前2者は「まぁ、課金したければすればいいんじゃないの」というスタンスにしか見えず、課金よりもプレイ時間を要求している。ただし2番目は、近年になって色々と方針転換している様子はある。
3番目は「課金すんな!」というレベルで課金が使えなかった(近年は運営の変更もあって、その限りではない)。
4番目に至っては完全無料といわれており、このゲーム内では課金不可能。ただし、誘導リンクには他のAV女優ソシャゲのリンクが存在し、そちらへ誘導する仕組み。
(ある程度クリアすれば稀にシリアルコードが入手できるので、単純に広告的な誘導だけでなくキャンペーンという意味合いもある)
5番目はキャラを入手するのであれば、ガチャを回す必要がないので、課金するとすればキャラ育成の加速や追加衣装辺りだろう。キャラコンプを早める為に有料石を使うパターンもあるので、プレイスタイルによって課金圧は変わるかもしれない。
ラストオリジンに関してはガチャ否定と言える位のレベルだが、詳細はリンク先にて。
実例
財団B
どう考えても需要がありそうな商品の数量限定、並びに供給薄、生産終了による転売の促進など犠牲になった子供達及び大きなお友達の数は計り知れない(オーメダルや妖怪メダルは特に品薄で伝説となった)。
一応転売ヤーや問屋の転売防止のために注意はしているがバンダイ自身にも解決が難しいことも。
特に特撮作品は変身アイテムにコレクションアイテム制を採用しており、プレバンの他にもガシャポン、食玩、書籍、アパレルのおまけ、キャラデコ、前売り券特典、果ては海外限定品などと通常販売品よりも手が出しにくい方法でリリースされる事もしばしばある。
しかし、内容物が予め固定であるならいい方であり、中には購入するまで中身がわからないという例があり、この展開が中心のシリーズになるとますますコンプリートが困難になる。特撮作品以外では必要性の観点からランダム商法が問題視され、該当商品が予約中止になった例がある(例:『DimカードセットEX2 デジモンテイマーズ』)。さらに本家本元の仮面ライダーのゲームでも重課金前提な物を出した事も。
コトブキヤ
財団B同様、兵器(メカ関連)から少女(プラモ・フィギュア)、その他色々売っては作る企業。主にフレームアームズ・ガールやメガミデバイスが登場してからは、それが目立つ傾向に。
バンダイと同じことが起こるが受注販売などある程度需要をカバーしている。
コンビニのキャンペーン各種
アニメやゲーム作品コラボの際、クリアファイル、アパレル等のグッズ争奪戦が行われる。作品人気によっては即日完売、キャラによっては対象商品が店頭から数分で蒸発した例もある。
タカラトミー
「ランダムブースター」商法(通称:ランブー)が有名。
ベイブレード、ビーダマン、ボトルマンなど男児向けホビーで行われている商法であり、やはりというか開けてみるまで中身がわからず、ハズレ枠は既存パーツの色違いとされる事が多い。
とはいえ、当たり枠のパーツは後続の商品に付属する例も多々見受けられる他、海外版では当たり枠の玩具が普通に売られていたり(例:「メタルファイトベイブレード」)、ハズレ枠の玩具にレアパーツを採用したりする例もある(例:「ランダムブースターVol.9 フュージョンハーデス」)ので良心的な部類ではある。
TCG
ある意味この言葉を最も体現していると言っても過言ではないジャンル。
ランダム商法が当たり前であるTCG界隈は常に環境が変動する上にカードゲームによっては公式大会で特定弾のカードが使えなくなる(所謂「スタン落ち」)事がしばしばある為、多々買いを余儀なくされる。
特定のカードだけ集めたいというコレクターで完結しているユーザーはともかくとして、ただひたすらに勝利を求めるプレイヤーにとっては永遠に終わらない修羅の道なのである。
初心者の観点から見れば、大前提として遊ぶには指定の枚数が必要である事もそれに拍車を掛けている。
加えて昨今は購入制限が付くほどポケモンカードゲームの需要がかなり高まっており、犠牲になる子供達や大友の数は計り知れない(運よく買えたとしても目的のカードが当たるわけではない為)。
艦これ
『艦隊これくしょん』は課金圧が低い、基本的に課金不要なゲームとして、登場時はソーシャルゲームの常識をくつがえすセンセーショナルさを見せた。
サービス開始から9年経過した2022年現在では、登場キャラクターが増加した為に「コレクション」するための母港枠(カードのストック上限)がデフォルト(初期枠100人)で収まらなくなっており、大量にではないが確実に課金が必要な状況ではある。
とはいえ、10人/1枠(1000円)の課金で済むので、現状でも5万円突っ込んでもお釣りが来るため、「他と比較すれば」安いほうではある。
他には、艦娘のHPを回復させる「入渠ドック」の追加2枠、艦娘を建造する(いわゆるガチャシステムの代用)「建造ドック」の追加2枠も、それぞれ1枠/1,000円で追加でき、2017年以降には艦隊(パーティー)編成を記録する「編成記録枠」が1枠/1,000円で逐次追加されている。
資源も有償で購入可能だが、時間経過で提督レベルに応じた最大値まで回復するので無理して買う必要はない。DMMポイントの有効期限が間近な時に、ポイントを消滅させない為に軽く買う程度ならアリか。
どれも必須ではないものの、(特に入渠と建造は)解放してあるとプレイ中の利便性が大きく向上する上に永続効果なので、ほとんどの提督が課金に踏み切っている。
キャラのストック枠を増やす「母港拡張」も、初期プレイに諸経費込みで5,000~10,000円ほど用意すれば、後は継続的にプレイする気があるならイベント前に2,000円ほど突っ込んで事足りるのである。なにより使った額で何が手に入るのか「先が見える」点は大きい。
何より「コンプ要素にまったく課金が絡まない」システムは変わっておらず、マイペースで楽しむ分には依然としてお財布には優しい。
また、イベントピックアップ等の「同一キャラクターの色違い枠が全く無い」うえに、季節イベント等で「着替えキャラが一定期間無償で閲覧できる」(『〇〇モード』等と称され、特定の期間はその衣装に切り替わる)のである。
……その分、リアルラックがモノを言う面が強いともいう。
もちろんイベント時の資源の大量投入や、特殊アイテム(増設補強、回収素材、お気に入りの艦娘と好きなだけ懇ろになれる)などの為に資本を大量投下する『米帝プレイ』と呼ばれるプレイスタイルをとるプレイヤーもいる。言い換えれば「リアルラックを物量でカバーする」方針である。
さらにコラボ相手の取扱商品の額が軽く5桁からなんてのもあったり……
もっとも、こちらは艦これを運営する為の「資金源」として発想された手法(「ゲーム課金<グッズ販促」による資金確保)なので、むしろ捗ってもらわないと大本営的にも困る話でもある。
同様の事態になっているゲームには『艦これ』をインスパイアした『戦艦少女R』がある。
こちらは課金アイテムにエロい衣装がある。
歌い手のブロマイド
きみゆめやめろんぱーかー。、いれいすといった歌い手グループのブロマイドが販売される時も当てはまる。
大体がコンビニのコピー機にて100円~500円で買えるのだが、ランダムで出てくるので実態はガチャとなんら変わりがない。
しかも歌い手によってはデフォルメ、レア衣装verなど様々な種類があり、自担(推し)を当てるとなると長期戦の覚悟と小銭の残りの確認が必要となる。
特に1グループに推しが2人以上いた場合「1人目を当てた後、推し以外のメンバーばかり出て最悪1度出たものが出てくる」ことを覚悟せねばならない。
多々買いの構図
多々買いに挑む者
身体はガチャで出来ている
血潮は課金で心はガラス
幾度のピックアップを越えて不敗
ただの一度もガチャスルーは無く
ただの一度も勝利もなし
担い手はここに独り
課金の丘で石を練る
ならば我がガチャに意味は不要ず
この身体は無限のガチャでできていた
…別に迎えてしまっても構わんのだろう?
挑んだ結果
多々買い続ける者
多々買っても生き残れない
黒幕
第一のラスボス
関連タグ
サモンライド!:読んで字の如く。