概要
『機動戦士ガンダムSEED SOLID』とは赤バンブル氏による『機動戦士ガンダムSEEDシリーズ』と『メタルギアシリーズ』のクロスオーバー二次創作小説である。
『メタルギアシリーズ』のキャラクターであるネイキッド・スネーク(ビッグ・ボス)が原作通りの最期を遂げ、その転生先として『コズミック・イラ』の世界でキラ・ヤマトとして活躍する作品。
作風はメタルギアシリーズやASTRAYシリーズの要素を取り入れながらもSEED本編をベースとしたストーリー構成となっている。その為か、(SEED本編での)原作と異なる展開が出てくることも。
本作は『ハーメルン』にて連載中の小説であるが、2024年8月24日よりpixivの小説でも閲覧可能。
登場人物
主要キャラクター
本作の主人公。ネイキッド・スネークが転生先として『機動戦士ガンダムSEED』の主人公キラとして前世の人格・記憶・特技を受け継ぎ転生した姿。その為か地の文でもスネークと表記されており、鋭い観察眼や食事を始めとする趣味嗜好も前世から引き継がれている。具体的にはバルトフェルドのコーヒーやダブルソースケバブを美味いと絶賛し、葉巻も愛飲している。
スーパーコーディネイターである事に加え、前世から取得しているCQCで敵対者を圧倒する場面もある(生身やモビルスーツ問わず)。
一方でザフトがヘリオポリスを崩壊させた事から、アークエンジェルに乗艦した友人達を守る為に彼らと敵対する選択を取っている。その為か、ナチュラルとコーディネイターの立場に縛られずに立ち回っており、一貫して舌戦にも動じていない。当然、前世の出来事も覚えている為、友人たちと異なり冷静な対応を取っている。
なので、精神的に揺さぶられる事はないものの、その代わりなのか高圧電流の拷問や右目の失明など、肉体的にボロボロになる事態に遭った(奇しくもこれらは前世で味わった出来事である)。
ザフトの軍人。本作では上記のヘリオポリスの一件もあってか、(スネークが転生した)キラに言い負かされる場面がある。
プラントの歌姫。
本作ではスネークから恋の抑止力を教わったのか、それを歌う場面がある。
後にボロボロの状態で搬送されたキラと再会し、彼と対話したいと手を握った際にキラの前世の記憶を目の当たりにしてしまう。
オーブ連合首長国代表にしてアスハ家の当主のウズミ・ナラ・アスハの娘(養子)。
アフリカの砂漠で再会したキラに殴りかかるが、返り討ちに遭う。しかも自身の立場をキラに言い当てられてしまう。
地球連合軍
アークエンジェル
アークエンジェルの艦長。
アークエンジェルの副長。
本作ではキラの立場をよくするために書類上は志願兵として記入したが、結果的にアルテミスの一件で窮地に陥らせてしまった(当人もその事で罪悪感を感じ、謝罪した)。
原作と同様、コーディネーターへの差別意識を見せており、父親を失った。
一方で本作では良心的な部分もあり、父ジョージを死なせまいとラクスを人質に取っていたものの葛藤した末に行動しており、直前のキラとのやり取りもあってか憎悪をぶつける事はなかった。
そしてラクスとの引き渡しも自ら率先しており(当然、軍規違反である為キラは艦内で裁判を受ける羽目になったものの、フレイが庇った事で事なきを得た)、第8艦隊合流を機にサイと共にアークエンジェルを離脱。このためか、原作におけるフレイが関わるエピソードは無くなり、オーブで再会するまではキラとの接点も持っていない。
サイの両親の世話になりながら、慣れない花嫁修業に励んでいるが、実はある人物を祖父に持っており……
ヘリオポリスに住むキラ・ヤマトの同級生であり友人。
本作ではスカイグラスパーに加えてグリーンアストレイにも搭乗しており、二コルのブリッツを撃破した。
自らの手で二コルを手にかけた恐怖と罪悪感に苛まれるもキラから「銃を持って人を殺した感覚」を説かれた。
後にキラやミリアリア達の為にも引き金を引く覚悟を固めてスカイグラスパーで出撃をしたが、テスタメントに撃墜されてしまう。
キラの友人。キラの身を案じる一方、彼が捕獲した蛇を食しようとした時は怒って没収した。
キラの友人。彼が捕獲した蛇を食しようとした時はショックのあまり吐いた。
アークエンジェルの整備主任。キラから「親父さん」と呼ばれる事もあるが、原作におけるSEEDの時点でも31歳である。当然呼ばれた本人も不服。
キラの友人。第8艦隊合流を機にアークエンジェルを離脱。これはフレイを支える役割があるとしてキラに諭された事による。
その後はアークエンジェルがオーブに入港した際にキラたちと再会を果たす。
大西洋連邦/ユーラシア連邦/ブルーコスモス
地球連合軍の軍人で、ユーラシア連邦の宇宙要塞アルテミスの司令官。
原作と同じ立ち位置におり、(ガルシアの方から横暴を働いたとはいえ)キラが副官の右腕を「外した」事から彼に高圧電流の拷問を仕掛けた。
一方でアルテミスの関係者達がグリーンフレームを勝手に組み立てた事で、結果的に完成の期間を前倒しに出来た。
大西洋連邦外務次官にして、フレイの父親。
本作では声のやり取りという形でフレイと再会できたが、キラの奮戦も空しく搭乗した艦モントゴメリィと共に宇宙の塵となってしまった。
ブルーコスモスの関係者。
教え子であるアズラエルに事後を任せるはずだったが、アークエンジェルとキラがこのままアラスカに向かえばよからぬ結末を迎えると予測したのか、通信越しにオセロットに依頼した。
また、フレイ・アルスターを孫に持つ他、妻と娘も(既に故人であるにしろ)いた事も判明。
- ジョージ・シアーズ
この人物によりブルーコスモス内で過激派が勢力を増している事からゼロも調査に乗り出している。
オセロットはその名前から三人目ではないかと推測されている。
サザーランド大佐を始めとする将校からも「大統領」と呼ばれており、相応の地位についている。
ザフト
ザフトの軍人。
ザフトの軍人。序盤からストライクに圧倒され、原作通り顔に傷を負うなど原作以上に散々な目に遭っている。
一方で、原作で引き起こした民間人の避難用シャトル撃墜はキラが身を挺して防いだ事で未遂に終わったが、結果的にキラの右目を潰してしまった。
ザフトの軍人。序盤から熱くなりがちなイザークをなだめたりしている。
ムウが駆るグリーンアストレイとの戦闘により、アークエンジェルの捕虜となる。
とは言え、トールが生き延びている為、ミリアリアとのフラグが立つかは微妙となっている。
ザフトの軍人。
本作ではトールが乗るグリーンアストレイにブリッツを撃墜されたが、コックピットではなくランサーダートを所持した左腕をアグニで撃ち抜かれた事で負傷こそしたものの一命を取り留めた。
その後の身柄はオセロットに回収、ダイアモンド・ドッグズに保護された。尚、プラントでは戦死扱いとなっており、仮に返還しても(過激派に転身したユーレンに知られる訳にはいかないとして)パトリックによって黙殺されるという理由で保留になった。
ザフトの軍人。ストライクとの戦いで戦死。
相違点を言えば対艦刀ではなく、ビームブーメランで仕留められた事である。
「砂漠の虎」の異名を持つザフトのエースパイロット。独自にブレンドしたコーヒーが(スネークが転生した)キラに好評であった。
それだけにキラは戦う覚悟を見せつつも、同時にコーヒーが飲めなくなることに哀愁を見せている。やはりキラが駆るストライクに敗れたのだが……
バルトフェルドの恋人。ストライクに倒されたが、アンドリュー共々何者かによって回収されており……
オーブ連合首長国
オーブ連合首長国の前代表。
代表を務めていた頃にGATシリーズの開発に関与した責任を取って辞任をした。
激化し行く戦局を見定める為にダイアモンド・ドッグズの支援をしている。
モルゲンレーテ社の技術主任。
仕事に多忙であるカズヒラから娘のキャサリーを預けている。
ダイアモンド・ドッグズ
- ヴェノム・スネーク/エイハブ
ダイアモンド・ドッグズの首領。地の文ではヴェノムの他にもエイハブと表記されている。
ストライクに倒されたバルトフェルドとアイシャを回収していた他、ボズゴロフ級「コストー」を生身で制圧した後にモビルスーツ数機と一緒に鹵獲した(因みにモラシム隊とモンロー艦長らクルーはゴムボートに乗せられて海上を漂流されたものの、救助されて生き延びた)。
本作ではコーディネーターであり、ユニウスセブンで外壁のメンテナンスをしていた所を血のバレンタインに巻き込まれてしまう。自身は(宇宙に漂流はされど)生き延びる事は出来たものの、前世と同じように左腕を失い、頭部に破片が突き刺さってしまった。ちなみにカズヒラ共々、本作から2、3年前に前世の記憶を思い出した。
ダイアモンド・ドッグズの副司令官。
オーブからアークエンジェルの護衛を引き受けていた。
本作ではTPPのような報復心に駆られる姿は描かれておらず、寧ろ非常に剽軽かつフランクな性格となっている。
一方で、キラがスネークの転生である事を知りながらも、前世で彼と決別した事に負い目を感じており、自ら接触しない事を示している。また、スネークを倒した事への虚しさで前世で最期を遂げるまで後悔していた。
妻帯持ちであるが、妻は血のバレンタインで死別し、娘のキャサリーも仕事の多忙でなかなか会えない事に悩んでいる。
ダイアモンド・ドッグズのメンバー。
本作ではプラントのザラ派の人間として潜入し、後に議長となったパトリック・ザラからテスタメントを授かった。
ゼロから「キラを守る為にかなり荒い手段でアークエンジェルを降りさせる」依頼を受け、後にこれはトールが搭乗する戦闘機を撃墜させてキラに隙を与えてアスランのイージスによる自爆で完遂した(これは、ザフトの戦力では本作のキラを倒すのはほぼ不可能であり、直前の戦闘でもアスランのイージスを圧倒していた)。
その他
前世で関わったスパイの少女。彼女の悲惨な最期は未だにキラを苦しめていた。
しかし歌えなかった恋の抑止力は、コズミック・イラ世界の歌姫によって受け継がれていった。
キラの両親。
ヘリオポリスに移住したのも、カリダがキラを戦争に巻き込ませないようにする為であった。
しかし結果的にキラが戦争に巻き込まれた上に右目を失明してしまい、その事に相当負い目を感じていた(とはいえ、これがスネークとしての前世を思い出したのも事実)。
ジャンク屋組合に所属するナチュラルの青年。
カズヒラの依頼でアスランの自爆に巻き込まれたキラの身柄回収に向かった。
機動兵器・戦艦
五機あるGATシリーズの一機。
スネークが転生したキラの戦い方に反映してか、アーマーシュナイダーを用いたCQCで敵を圧倒している。
また、ランチャーのコンボウエポンポッド、ソードのマイダスメッサーのみを装着している(結果的に使い勝手の悪さと機動性の低下を解消できたが)
プロトアストレイの内の一機。
本作ではパーツ状態でキラに回収されており、更にはアルテミスの者達が勝手に組み立て挙げた事で完成し、アークエンジェルの戦力となった。
フェイズシフト装甲やストライカーパックを装備できないものの、大半の装備を使いまわせるため、キラは状況に応じて機体を使い分けている。
更にはトールやムウも搭乗している。
Nジャマーキャンセラー搭載型試作モビルスーツ。
現時点では装備が不完全な状態な上に重要機密の存在となっているが、連合のストライカーパックに対応している。
動力も核エンジンを用いている事から、マルチプルアサルトストライカーの問題点であるエネルギー消耗の激しさは解消された。
それでも取り扱いの悪さはそのままで、オセロットもアグニで加減に難儀していた。
関連タグ
外部リンク
「機動戦士ガンダムSEED SOLID」/「赤バンブル」のシリーズ [pixiv]