「数美先生、ありがとう!」
「ファイブロボなら、お前なんかに負けるもんか~!」
CV:坂本千夏
登場話:第7話「45mの小学生」、第19話「赤いけんかロボ」
概要
銀帝軍ゾーンの銀河闘士の1体で、鎧に身を包んで背中にランドセルを背負った犀という外見をしているが、犀特有の鼻の角は無い。
サイラー星出身の宇宙人で、身長45mと最初から巨大な姿をしており、その外見からは想像もつかないが何と未だ小学生の子供である。まだ子供であるにもかかわらずこれ程までに巨大なのは、彼が地球の何千倍もの大きさの星に住む星の巨人族だからであり、同時にサイラー星自体もそうした巨大な惑星であることを窺わせる。性格も小学生だけあって相応に純粋で幼い。
では何故まだ小学生の子供が、こんな悪の組織の悪事の片棒を担いでいるのか?
それは算数のテストで0点を取ったせいで算数が嫌いになり、学校自体をサボっていた所、銀河商人ドンゴロスに5ドルエンで雇われて打倒ファイブマンの囮に利用されたからと言う、子供らしいと言えばらしいが余りにしょうもない理由からである。ちなみに学校自体は好きであるため、その生活自体は良好である模様。
一方でドンゴロスは、自身のヘソクリをはたいて用意した1個1千万ドルエンの超特別製の地雷を敷き詰めた地雷原にファイブマンを誘き寄せ、一網打尽にしようという何とも狡猾な作戦を目論んでおり、サイラギンはそのための駒として利用されたに過ぎない。
だが、算数が分からずに落ちこぼれた彼のことを教師として見過ごせない数美は、文矢と共にサイラギンのために教鞭を執り、彼を救うために立ち上がる。
劇中では余り喋らず、文矢が宇宙言語の通訳を担当している所から、地球の言葉を話せないかと思いきや、上記の台詞や「後ろだ!」と喋っているため、一応言葉は知ってて話せる模様。
活躍
第7話「45mの小学生」
打倒ファイブマンのため、1個1千万ドルエンもする超特別製の地雷をバツラー兵に埋めさせると、ドンゴロスはサイラギンを囮にファイブマンを地雷原へと誘き寄せる。
力で地球を支配する心算だと思い込んだ5人は出動し、各自のマシーンを合体させようとするが、ドンゴロスの読み通り地雷を踏んだランドガンマが故障してしまい、ピンチに陥る。現れたバルゴールがランドガンマを集中攻撃する中、状況を打破するためにレッドは各マシーンをファイブトレーラーに合体させて脱出。山間に身を隠し、ランドガンマを修理するファイブマンだが、数美は外に投げ出されてしまっていた。
一方、数美はサイラギンに襲われて彼が地面に刺した巨大な鉛筆で追い詰められていたが、ホークアロー3で駆け付けたブラックの砲撃よって窮地を救われる。ホークアロー3に攪乱されて目を回したサイラギンはブラックを踏み潰そうとするも、誤って鉛筆が足に突き刺さってしまい、その場に倒れて泣き叫ぶ。
ファイブラスターで止めを刺そうとするブラックだが、数美が咄嗟に制止して相手が子供であると伝える。変身を解除した文矢が通訳すると、「痛いから抜いて欲しい。抜いたら暴れない」という内容であり、地球に来た理由を尋ねると「学校をサボっていたらドンゴロスに声をかけられたから」というもの。いかにも銀河商人らしい汚いやり口と評する文矢を他所に、学校嫌いになった理由を聞くと、その答えも「算数ができなくて嫌になった」ためであり、0点のテストを丸めて捨てて見せる。
こうした一連の事情を知って己の教育魂に火が点いたのか、数美は教師としてサイラギンに算数を教えることを決意し、文矢も一緒に手伝うことになる。サイラギンも本当は学校が好きであるため彼女の申し出を快諾、2人に感謝するのだった。
だが、2人から教わっている最中にドンゴロスがバツラー兵を率いて乱入して来る。
「やめんかい、サイラギン!お前なんか何ぼ勉強したかって分からへんで~ッ!」と心無い暴言を投げ掛け、あまつさえも「銀帝軍ゾーンに逆らってタダで済むと思うてんのか!?」と脅迫するドンゴロス。すると数美はサイラギンに対して自分達が守ることを約束し、文矢と共に変身。バツラー兵に立ち向かって行く。
するとドンゴロスはゴルリン6号を召喚し、サイラギンに憑依させようとする。必死で逃げるサイラギンだったがとうとう追いつかれ、絶体絶命のピンチに陥る。
そこへランドガンマの修理が終わったファイブトレーラーが現れてゴルリン6号を攻撃し、怯ませたおかげでサイラギンは命拾いする。数美と文矢が変身してファイブトレーラーに乗り込み、ようやくファイブロボが登場。ゴルリン6号からサイラギンを守るべく立ちはだかる。
対するドンゴロスが12機のバルゴールを呼び寄せると、ピンクは「サイラギン。さぁ、算数の授業の始まりよ!命懸けでやる気になれば、やれないことって無いわ!さぁ、数えるのよ。分かったわね!」と、この戦いをサイラギンのための授業に変えて指導する。
ファイブロボがツインカノンでバルゴールを2機撃墜すれば4、3機堕とせば7、更に4機で11と、ピンクに促されてサイラギンは足し算の正解を答えて行く。そして最初に攻めて来た12機から11機撃墜して残りは何機かと言う引き算を出題すると、これも残り1機と回答。その1機が姿を眩ませた時、サイラギンは咄嗟に「後ろだ!」と声を上げた事でこれも見事撃墜。そして超次元ソードで残るゴルリンを爆砕するのだった。
その頃バルガイヤーでは、ドンゴロスがガロア達から糾弾を受けていた。ガロアからサイラギンをいくらで雇ったのか問い詰められると、ドンゴロスは「5ドルエン」と回答したためにガロアから「馬鹿者めが!」と一喝され、さらにビリオンからも「肝心な所で金をケチるから、あんな奴しか連れて来れなかったのだ」と髭をつかまれなじられるのだった…。
一方、数美のスパルタで算数を克服したサイラギンは、サイラー星で数美に100点と書いてもらった爪を見て喜んでいた。故郷に帰った後、楽しく学校生活を謳歌しているのは確かである。
第19話「赤いけんかロボ」
もうすぐ楽しい夏休みが来るとして、鼻歌を歌って浮かれるサイラギン。
そこへファイブロボと思しきロボットが現れたために駆け寄って見ると、それは赤い別物でいきなり殴り飛ばされる。怒って向かって行くと、相手から再び殴り飛ばされ、頭に瘤ができてしまう。
パイロットのグンサーから「他愛ない。もっと強い奴はおらんのか!?」と挑発されると、サイラギンは「ファイブロボがいる」と答え、更に居所も地球と伝えた事ことグンサーは地球へと向かって行く。その様子を眺めながら、5人の無事を祈っていた。
ちなみにあの後、数美の指導のおかげで算数が得意になったらしく、ファイブロボの蜃気楼に「算数一番になったよ!」と報告している。
余談
モチーフはデザイン画の注意書きによると犀ではなくカバ、デザインは大畑晃一氏が担当。『百化繚乱[下之巻]』では「最初に提出したラフにあった物を脚本に合わせてリニューアルした」とコメントしている。
声を演じた坂本女史は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となった。特撮自体は『もりもりぼっくん』のぼっくん役でデビュー済み。次の戦隊出演は『炎神戦隊ゴーオンジャー』のワメイクル役で、こちらも倒されずに生存した怪人である。
関連タグ
※小学生です:こんな見た目だけど。
お前のような小学生がいるか:地球人の感覚ではごもっともです。
オカーナ星人エイミー:宇宙の警察官が活躍する世界の赤ん坊の宇宙人