「サーカスを見る奴なんてもうどこの星にもいやしないじゃないか。サーカスの時代は……もう終わっちまったんだ!」
登場話:第25話「友情の桜島」
概要
銀帝軍ゾーンの銀河闘士の1体で、モノクロのアーマーに身を包み、白い鬣を持ったライオンの姿をしている。
ゾーンの手下になってしまっているが元は根っからの悪人ではなく、相方のジーグと共に「銀河サーカス」をやっていた人気者だった。しかし、ゾーンが銀河を荒らすようになったためにサーカスは寂れ、「強い者に就かなければ生きて行けない」という諦観から止む無くゾーンに身を堕としてしまっていた。
遠吠えで隕石を呼び寄せる能力の持ち主で、本来はこの力を銀河サーカスの曲技に使っていたのだが、ゾーンに入ってからは桜島を大噴火させることにより、地球に壊滅的な被害をもたらそうとするビリオンの作戦に従事する。
戦闘ではシーソーに乗り、落下した隕石の反動を利用して飛ぶ技を披露しているが、これも元は銀河サーカスで披露していた曲技であった。また、虹を作り出して落下して来る隕石を防ぐ技も見逃せない。
活躍
日本でも一、二を争う大火山である桜島にビリオンと共に降り立つと、自身の遠吠えで隕石を降り注がせ、その力で桜島に未曽有の大噴火を起こさせようとする。
異変を察知したファイブマンが駆けつけるとシーソーを出現させ、隕石を落とした反動でファイブマンに飛び掛かる。そして更に隕石を降らせて追い討ちを掛けるライオギンだったが、そこへ銀河サーカス時代の仲間だったジーグが現れて「もう一度銀河サーカスをやろうよ!」と懇願する。その言葉を突っ撥ね、かつての相棒に隕石を落とそうとするもファイブマンに阻まれた為、その場は撤退する。
撤退後、メドー自身も隕石を降らせて協力したため、桜島の噴火までタイムリミットは10時間となる。
一方、ライオギンは長崎鼻の灯台に居た所へ駆けつけたジーグから再び説得されるも、「もうサーカスは忘れたんだ!」と突っ撥ねてジーグに隕石を落とそうとする。しかし、ファイブマンがジーグを守った事でバツラー兵と共に2度目の戦闘に突入すると、シーソーと隕石を利用してファイブマンを追い詰める。
「ライオギン、銀河サーカスの技を人殺しに使わないでくれ!君の銀河シーソー、子供達に一番人気があったじゃないか!思い出してくれよ、ライオギン!思い出すんだ!」
ジーグがそう必死に訴え掛けた事で、ライオギンはサーカス時代の楽しかった記憶を思い出し、攻撃を止める。するとそこへビリオンが粛清しようと斬り掛かって来た為に反撃するも、ゴルリン21号に取り込まれ、強制的に巨大化させられてしまう。
そして巨大化したライオギンに最後の巨大隕石を桜島の噴火口に落とさせると、そのままスターファイブに制止させられる。だが、メドーの降らせる隕石もあって噴火が間近に迫り、地球は大ピンチを迎えていた。
その時アーサーがピエロに扮したファイブロボに乗って現れると、ジーグをコックピットに乗せる。そしてジーグがライオギンに呼び掛けると、ゴルリンに取り込まれたライオギンは自我を取り戻してファイブロボと握手し、和解した。
するとライオギンは苦しみ出した末、ゴルリン21号と分離。其処へスターファイブがスターハングビームでゴルリン21号を捕縛すると、止めのハングビームエンドで爆破する。
メドーが桜島に降らせる隕石も、ライオギンが作り出した虹で隕石を食い止めたため、ゾーンの作戦は失敗に終わった。
全てが終わった後、ファイブマンがゾーンに滅ぼされた銀河の星々を甦らせに行くことを伝えると、ジーグも銀河サーカスを復活させて必ず会いに行くと告げる。互いに夢を語り合うと、ライオギンはジーグと共にファイブマンとアーサーに別れを告げ、宇宙へ帰って行くのであった。
余談
本編においてサイラギンと共に生存エンドを迎えた怪人となった。
モチーフはライオンで、デザインは篠原保氏が担当。『百化繚乱上之巻』によると、デザイン画はトドルギンと同時期に描かれた模様。
声を演じた岸野氏は、第9話でガガーギンの声を演じていた。続く第32話のワニカエルギンと第35話のヒョウコブラルギンの声も兼任している。
関連タグ
宇宙獣士:『電撃戦隊チェンジマン』の怪人で、敵組織の為に已むに已まれぬ事情からその手先となった者達である点がライオギンと共通。中にはライオギンと同様、最後まで生存して組織を抜けた者もいる。
司祭サイマ獣ハレルヤン:9年後に登場する怪人で、中の人が同じかつ第25話に登場したという点が共通している。
ブクラテス、デギウス、クバル:後のシリーズの怪人達で、こちらは敵組織に星を滅ぼされた上でその一員になったと言う、ライオギンより悲惨な経歴の持ち主達。おまけに皆命を落としているために救いが無い。
シシモズー:『大戦隊ゴーグルファイブ』に登場するライオン=獅子繫がりの怪人で、同じく火山の噴火を誘発する作戦に従事した。