概要
東京ディズニーランドを含めた世界各国のディズニーランドに存在する、SF映画の金字塔"スター・ウォーズ"を元にしたアトラクション。ゲストは宇宙船"スタースピーダー"に乗ってスターウォーズの世界を飛び回る宇宙旅行を体験することができる。
ディズニーとスターウォーズの生みの親であるジョージ・ルーカスが手を組んで製作し、1987年1月9日にアメリカのアナハイムにある元祖・ディズニーランドにて初オープン。1989年12月15日にはフロリダのディズニー・ハリウッド・スタジオにも登場し、東京ディズニーランドには1989年の7月12日にオープンした。1992年4月12日には、パリのディズニーランドで開園と同時にオープンしている。
そして、2010年以降には後述する"スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー"へのアップデートが各アトラクションに行われた。
内容
舞台となる時代は、"ジェダイの帰還"の後。銀河帝国が壊滅し、一部地域で新共和国と帝国の残党の紛争が続くも概ね平和を取り戻した宇宙。ゲストは宇宙旅行会社"スター・ツアーズ"が提供している衛星エンドアへのツアーに、旅客用宇宙船"スタースピーダー3000"に乗って参加する。ところが、新人パイロットの"RX-24(通称「キャプテン・レックス」)"の不慣れな操縦によってツアーはトラブル続きのものとなってしまう。果たして、ゲストは無事に帰る事が出来るのだろうか?
スタースピーダー3000とは
ゲストが乗りこむ旅行用の宇宙船。40人乗りであり、アストロメク・ドロイド用のソケットや数万光年の距離を一っ飛びできるハイパードライブ、障害物を壊すためのレーザー砲などを装備している。パイロットはRXドロイド。
待ち列の映像広告では「トップエージェントのスターツアーズ社」が誇る「最先端の宇宙船」と謳われているが、実際は貨物船を改造したものにすぎずC-3POからは「いつも故障ばっかり」と言われている。
登場キャラクター
- キャプテン・レックス(RX-24)
「ようこそ!キャプテン・レックスです!コックピットから失礼。皆さん、初めてのフライトでしょ?実はぁ...ボクも初めてなんです。」
「R2!エンドアまで、ライトスピィードッ!」
声優...英:ポール・ルーベンス/日:三ツ矢雄二
※イラストの左側の"ドロイド"
ゲストが乗る宇宙旅行船"スタースピーダー3000"の新人パイロット。おっちょこちょいな性格でゲストと同じく宇宙旅行を初めて体験する。ブレーキの仕方を忘れるなど操縦士としては問題だらけだが、乗客の安全を最後まで懸命に守ろうとする。
シリーズおなじみのアストロメク・ドロイド。ゲストが乗るスタースピーダーに合体し、ナビゲーターとして冴えないパイロットを支える。待ち列では、映画本編のように相棒のC-3POとおしゃべりをしながらスタースピーダーを修理している様子を見ることができる。
声優...英:アンソニー・ダニエルズ/日:野沢那智(初代)/岩崎ひろし(リニューアル後)
同じくシリーズ常連のプロトコル・ドロイド。待ち列で劇中よろしく相棒のR2-D2に愚痴をこぼしながらスタースピーダーを修理しているほか、宇宙船内のモニターに出発前と到着後の案内役として登場する。
リニューアル後は同じくスピーダーの修理を行った後、よりゲストに近い場所でトラブルに巻き込まれることになる。
- ズジックス
東京ディズニーランド版のオリジナルキャラクター。
アトラクションの出口で通過する"チェックセクターZ"で、"地球にやってきた旅行客"を出迎えていたブタのような姿をした入国審査官。職務に合わず大らかな性格で、お腹を空かせた時には近くにあるパン・ギャラクティック・ピザ・ポート(アトラクションの側に実在するレストラン)をゲストへ紹介していた。
リニューアル後は登場しておらず、知る人ぞ知る人物(?)となっている。
この他にも、モン・カラマリンの職員やドロイドの修理をする"G2ドロイド"などの様々なキャラクターや、エピソード4からエピソード6までの作品にまつわるネタが待ち列や本編に登場する。
"スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー"
※イラストは東京ディズニーランド版の新しい外装とキャストの服装を描いたもの
アメリカ版は2010年に、パリ版は2017年に、そして東京ディズニーランド版は2013年5月7日に、"スター・ツアーズ:ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー"となってリニューアルオープンした。
新しいスターツアーズの特徴は、映像の3D化と「乗る度に変わる宇宙旅行」。奥行と立体感があるよりリアルなものに映像が改良されただけでなく、出発から到着までの4つの展開がそれぞれランダムに決められるようになり、毎回異なるストーリーでアトラクションを体験することができるようになったのである。
この他にも、ゲストの一人が"反乱軍のスパイ"として指名手配されたり、新作の公開に合わせて新たなシーンが追加されたりするなどの要素も新たに加えられている。
新たなる内容
舞台となる時代は"シスの復讐"の後。ダース・ベイダー率いる銀河帝国軍とそれに対抗する反乱同盟軍の戦いが銀河の各地で起こる中、ゲストはスターツアーズ社の宇宙船"スタースピーダー1000"に乗って宇宙旅行に参加する。ところが、ゲストが乗った1401便の乗客の中には同盟軍のスパイが紛れており、1401便は帝国軍に追われるハメになってしまう。おまけに、コックピットにはパイロットではないはずのC-3POが閉じ込められたままになっていた!果たして1401便の一行は無事に逃げ切ることができるのだろうか?
スタースピーダー1000とは
SACUL宇宙航空が製造し、スターツアーズ社が所有する新型スペースライナー。リニューアル前の機体と同じ形をしているが、塗装は赤・白・黒のトリコロールに変わっている。
"後継機"とほぼ変わらない機能の他、前方の窓からは見えない範囲を船内のモニターへ中継する"LC-360カメラドロイド"が搭載されている。
待ち列の広告や映像には、他の宇宙旅行会社が所有している塗装が異なった同じ機種の宇宙船が登場する。
新キャラクター
- アリィ・サン・サン
声優...英:アリソン・ジャネイ/日:田中敦子
※イラストの左側の"ドロイド"
スターツアーズ社で宣伝や案内役を務める女性型ドロイド。"クローンの攻撃"に登場したFLO(イラスト右側のドロイド)の同型機である。
声優...日:加瀬康之
※イラストの右側のキャラクター
スタースピーダー1000を操縦するパイロットのドロイド。後に登場するRXドロイドをより人に近い体にした姿をしている。本来なら彼がゲストが乗りこむ1401便を操縦するはずだった。
出発直前、スピーダーのシステムトラブルを修理させるためにC-3POへ操縦席を譲って船を降りた直後、クルーに呼び出されたことで戻れなくなってしまう。
後輩のキャプテン・レックスとは対照的に真面目な性格である。
運航先のご案内 ※ネタバレ注意!
初代版のルート
- キャプテンがブレーキの仕方を忘れたせいで、侵入禁止のエリアを通りなが出発。
- ハイパースペースジャンプ後、目的地のエンドアを通り過ぎてしまい彗星の尻尾の中に散らばる氷塊に巻き込まれる。
- 彗星から脱出後、第3のデス・スター周辺を舞台に帝国軍残党と新共和国のXウィング隊の戦闘に巻き込まれる。
- Xウィングと共にデス・スターを破壊後、宇宙空港に帰還。今度はブレーキをかけ、壁に追突寸前の所で停止する。
ザ・アドベンチャーズ・コンティニューのルート
(2024年4月現在)
出発
宇宙空港出発前にいずれかの出来事が起こる。
- ストームトルーパーの乗客検査で、反乱軍のスパイが乗っていることが発覚。ミレニアム・ファルコンの後を追いながらハイパースペースに逃げ込む。
- ダース・ベイダー率いる帝国軍が現れ、ベイダーから反乱軍のスパイが乗っていることを告げれられる。ベイダーにレーザー砲を撃ちながら宇宙空港を脱出し、ハイパースペースに逃げ込む。
- この後シークエル・トリロジーに関するルートを通る場合は、帝国軍のキャラクターとメカがファーストオーダーのものと入れ替わる。反乱軍のスパイは「ファーストオーダーの裏切り者」となる。
脱出先
ハイパースペースから離脱後、以下の内一つの惑星にたどり着く。
- 砂漠の星タトゥイーンのポッドレース大会に乱入。柄の悪い選手を跳ね除けて1位でゴールする。
- ウーキー族の故郷キャッシークで、ウーキーと帝国兵の追跡劇に巻き込まれる。帝国兵のスピーダーバイクを撃墜後、木々にぶつかりながら星を離れる。
- 氷の惑星ホスで帝国軍と反乱軍の戦いに巻き込まれる。AT-ATに撃たれ、雪山を滑り落ちる。
- 惑星ジャク―にたどり着き、フィンが乗るファルコンとTIEファイターの戦闘に巻き込まれる。
- エンドアを通り越し、海の月ケフ・バーに墜落。波に流され、第2デス・スターの残骸の中に迷い込む。
通信
惑星から宇宙に離脱後、いずれかのキャラクターから協力を要請する通信が届く。
海外版限定キャラ
到着先
通信の後、スタースピーダーはいずれかの目的地にジャンプする。
- 都市惑星コルサントの上空で行われている戦いに飛び込んでしまう。市街地に墜落後、空中ハイウェイの渋滞を逆走しつつ発着プラットフォームに着陸する。
- 惑星ジオノーシス周辺でボバ・フェットとダース・ベイダーに襲撃される。デス・スターの内部を通り、ボバが放ったソニックボムを撃ち返して再び脱出。反乱軍の艦艇に着艦する。
- 惑星ナブーでドロイド軍に撃ち落とされて海に墜落し、海中で獰猛な水生生物に襲われる。海上に浮上した後、目的地のハンガーへブレーキをかけられずに突っ込んでしまう。
- ナブーの最後は「ハンガー内に格納されているスターファイターが刺さって窓が割れてしまう」ものと、「ぶつかったスターファイターが折れ、怒ったピット・ドロイドに窓へ塗料をかけられる」の2パターンが存在する。
- 惑星クレイトでTIEファイターに襲われ、レジスタンスとファーストオーダーの戦いに巻き込まれる。AT-ATを撃破してレジスタンスを援護し、再び脱出。辺境の星バトゥーに着陸する。
- 大量のスターデストロイヤーが待つ星エクセゴルの戦いに参戦する。レジスタンスの部隊と共にデストロイヤーを撃破して離脱し、出発した宇宙空港に帰還する。
海外版限定ルート
- 宇宙を泳ぐクジラ「パーギル」が群れる惑星シートスにたどり着く。敵の攻撃を受けるアソーカを援護し、ハイパースペースで離脱。最後は出発した宇宙空港に帰還する。
余談
- 初代スターツアーズでスタースピーダーを操縦するRXドロイドは、後に放送・配信されたスピンオフ作品にも登場する。
- "ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー"には、リニューアル前のスターツアーズにまつわるネタが隠されている。例として、待ち列の近くにあるドロイド置き場には「工場に返送」のタグが付けられたキャプテン・レックスが置かれており、時々首から火花を散らしながら"後の初フライト"で言う台詞をつぶやいている。
- "ザ・アドベンチャーズ・コンティニュー"でG2-9Tが行っている手荷物検査では、上記に関するものに加えて他のディズニー作品やアトラクションのネタが荷物の中身として登場する。すぐ見て分かるものからマニアックなものまで内容は盛り沢山。あなたはいくつ分かるだろうか?
- 元々リニューアル後のスターツアーズは"シスの復讐"と"新たなる希望"の間の時代という設定だった。ところが、それより後の話である"フォースの覚醒"以降の時代から登場する場所やキャラクターが加わったことで時代が合わなくなるという矛盾が起きている。
- アメリカのカリフォルニア州アナハイムにある元祖ディズニーランドと、フロリダ州のオーランドにある"ディズニー・ハリウッド・スタジオ"では、スターウォーズをテーマにしたエリア"スター・ウォーズ:ギャラクシーズ・エッジ"がオープンしており、そこでもスターツアーズにまつわるネタが登場している。
- エリア内にあるバー「オーガズ・キャンティーナ」では、初代版で登場したキャプテン・レックス本人がDJ-R-3X(ディージェイ・レックス)の名で酒場の雰囲気の盛り上げ役を務めている。
- 新スターツアーズの惑星クレイトを通るルートは、最後にギャラクシーズ・エッジの舞台となる惑星バトゥーに着陸する。(同エリアのあるパークで見たら感動ものだが、残念ながら東京ディズニーランドには当エリアは無い。)
- エリア内にあるバー「オーガズ・キャンティーナ」では、初代版で登場したキャプテン・レックス本人がDJ-R-3X(ディージェイ・レックス)の名で酒場の雰囲気の盛り上げ役を務めている。
表記ゆれ
- スター・ツアーズ
- クローントルーパーの"キャプテン・レックス"
イラストの左側の人物。
シリーズのスピンオフ作品"クローンウォーズ"に登場する人物の名前。初代版のパイロットである"RX-24"の愛称と同じ名前を持つので注意が必要。